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2014.06.09

「武士の献立」をみて

(2)

テーマ： DVD映画鑑賞(14668)

カテゴリ：映画鑑賞

日本映画として初めて、スペインの第61回サン・セバスティアン国際映画祭

キュリナリー・シネマ部門（料理映画部門）に正式招待された作品です。

日本アカデミー賞優秀主演女優賞(上戸彩)・優秀助演女優賞(余貴美子)を

受賞しています。

【楽天ブックスならいつでも送料無料】武士の献立［上戸彩］

あらすじ

江戸時代。加賀藩江戸屋敷で、6代藩主前田吉徳の側室、お貞の方(夏川結衣)に

つかえる奥女中、春(上戸彩)。

浅草の料亭の娘で、屋敷奉公に上がってる間に、実家が火事で焼け両親も店も失い、

身寄りがなくなってしまい、お貞の方を母親のように慕って大きくなりました。

おりました。

ある日、藩主主催の能鑑賞の場で、御台所御用役の舟木伝内(西田敏行)が考案した

吸い物「鶴もどき」の中身を見事言い当ててしまった春。

伝内は、すぐに春を息子の嫁にと話を持ってきますが、春は断ってしまいます。

それでもあきらめきれない伝内は、直接春のところにやってきて、急遽家督を継ぐ

はめになり包丁侍になりきれない「出来そこない」の次男安信(高良健吾)を一人前に

してほしいと土下座して頼みます。

断れなくなった春は、自分を見込んでくれた伝内の願いを叶えようと縁談を承諾します。

加賀に下った春は、伝内の妻、満(余貴美子)に「初鰹より脂の乗った嫁の方がよい」と

歓迎され、4歳年下の安信と祝言をあげますが、包丁侍という仕事を嫌い、料理のことは

何も知らない安信に「古だぬき」とののしられ、それにもめげずに、一生懸命尽くし…。

私の感想

一緒に1729年（享保14年）に『料理無言抄』を書いたのだそうです。

正直いって、全然期待しないで見始めましたが、思いがけず？素敵な時代劇でした。

主人公が安信でも伝内でもなく春で、春の視点から描いてあったからよかったのかも

しれません。

安信より料理のことはなんでもわかっているのに、表だって女が動いたり発言したり

愚痴をこぼしてストレス発散したり、気軽に相談してアドバイスをもらう相手も

いなかった春。

あの時代の武家の妻は皆、愚痴などこぼさずじっと耐えていたのかもしれませんが、

愚痴をこぼす場がないのはなにげに大変だったろうなあと、変なところで感心して

しまいました。(￣∇￣;)

江戸から帰ってきた義父伝内から、労をねぎらわれた春はそれはとても嬉しそうに

見えました。義父は自分を分かってくれているという表情を一瞬見せました。

けなげでよく出来た嫁役を上戸彩は好演していたと思います。

舟木親子にとって一世一代の大役、加賀城で行われた饗応料理の豪華さは圧巻でした。

お茶請けに始まり、本膳、二の膳…七の膳、引菜膳、後御菓子までのフルコース。

贅をつくした料理に一緒に舌鼓を打てば、不仲な相手とも朗らかに会話を交わせること

でしょう。ヾ(@⌒￢⌒@)ノウマヒィ

☆☆☆☆