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2015.02.15

「わたしは生きていける」をみて

テーマ： DVD映画鑑賞(14668)

カテゴリ：映画鑑賞

原作は、メグ・ローゾフの同名ベストセラー小説で、ガーディアン賞、プリンツ賞を

受賞しています。

アメリカでR指定、日本でPG-12指定です。

【楽天ブックスならいつでも送料無料】わたしは生きていける [ シアーシャ・ローナン ]
価格：3,078円（税込、送料込）

あらすじ

濃く黒いアイメイク、黒いマニキュア、耳ばかりか顔にもつけたピアス、黒髪は

白に近い金髪に染め、片時もヘッドフォンをはずさない16歳のアメリカ人少女

エリザベス・ライバックことデイジー(シアーシャ・ローナン)は、ニューヨーク

からイギリスの空港に到着し、出迎えを探します。

そこには、叔母のペン(アンナ・チャンセラー)の姿はなく、代わりに来たのは14

汚いジープに乗りたくないというデイジーでしたが、明日までバスはない、しかも

これから車で8時間の道のりだとアイザックから聞かされて、しかたなくデイジーも

乗り込みます。

ようやく辿りついた叔母の家には、アイザックの17歳の兄エディ(ジョージ・マッ

ケイ)、妹のパイパー(ハーリー・バード)、いつも入り浸りの近所の少年ジョー

(ダニー・マケヴォイ)、放し飼いの犬や猫、山羊が自由に家の中を動き回り、洗わ

ないままの皿が流しに積み上げられ室内も汚い様子に、刺々しく潔癖症のデイジーは

いらつき、慌てて手洗いを始めます。

翌日もペン叔母さんは仕事部屋に籠って姿を見せません。

子供たちは母を呼ぶことなく自分たちで食事を作り、近くの川に魚釣りへと出かけ1日を

過ごしています。

夜中、ようやく会えたペン叔母さんは不穏な政治情勢が続くヨーロッパの危機回避

交渉に忙しいといい、翌日からジュネーブに出張に行くといいます。

翌朝、ペン叔母さんは出かけていき、子供たちは川に泳ぎに行こうとデイジーを誘い

ます。そっけなく一旦は断ったデイジーでしたが、気が変わりついて行くことにします。

エディが気になるデイジー。

降り始めます。

不安になった子供たちが家に戻りテレビをつけると、テロリストによる攻撃でロンドンで

核爆発があり、戦争が始まったというのです。その後すぐに停電。

待っていても、来るはずの叔母の友人は現れず…。

私の感想

誕生時に母を失った少女デイジーは、父親に疎まれて育ち、自分さえ生まれなければ

母は死なずに済んだはず、自分は疫病神でどこに行っても周囲に不幸をもたらすと

信じ込み、無意識のうちに自衛のためか高飛車で攻撃的な態度を取る少女になって

いました。

しかし、イギリスの自然の中で伸び伸びと育った逞しいいとこたちは、デイジーの

刺々しい言動に動じることもなく、優しく接してくれます。

それまでとげのついた鎧を着ていたかのようなデイジーの態度が、とりわけエディ

を意識するようになってから大きく変わっていく様子が興味深いです。

ようやく自分の居場所を見つけられたデイジーが、アメリカ領事館からの緊急帰国

命令を無視し、避難しなかったエディ達と納屋で隠れ暮らす気ままで平穏で満ち足

りた生活が長くは続かなかったけど、その後直面する困難や窮地においても、取り

乱すことなく慎重に行動出来たのは、エディとの再会の約束を絶対に守るんだという

強い決意と願望の成せる技だったのでしょうね。

殻の中で常に自分を律してきたデイジーだからこそ、16歳という若さにも拘わらず

見事な判断力と実行力を発揮できたのかもしれません。

大人でもそうそう真似できることではないと思います。

希望の強さこそが、サバイバルの最重要条件なのかも。

アメリカ生まれアイルランド育ちの若手女優シアーシャ・ローナンだからこそ、

デイジー役を自然に演じられたんだと思います。

キャピキャピした印象の人には無理でしょうから。

本作での共演が縁で、シアーシャとジョージ・マッケイは交際を始めたと聞きましたが

その後も続いているのでしょうか。どうでもいいけど。(・m・ )

☆☆☆☆

以前ご紹介済のシアーシャ・ローナン出演作です。

「ハンナ」