砂漠大陸8
まとめ。
砂漠大陸
地図上で見ると、その全土に人が住んでいるかのように錯覚する。
しかし、人が生活する国土は限られている。
人間(動植物も)が生活するには、先ず水が必要になる。
古来から、文明は水のある所から始まっている。
北京から敦煌まで、飛行機で3時間の空路だが全て砂漠だった。
その観点から、中国の大半は砂漠地帯に見えた。
砂漠に街が点在する国。
事実は違うにしても、少なくとも私の目には、そう映った。
タイトルを 「砂漠大陸」
と名づけた所以でもある。
14億の民
中国の人口は、約14億人である。
日本の人口の、約11倍強にあたる。
末端まで政府の意向が届いているのだろうか?
完全に人口の把握が出来ている訳ではないとも言われている。
いずれにせよ、世界一の大陸に世界一の人口が存在する。
貧富の差
豊かなのは、まだ一部の階級にすぎない。
私の目に映った光景は、貧富の差は歴然としていた。
広大な地域なのに、小さくて崩れそうな家に住む家族。
物乞いをする少年たち。。。。。
「戦後の日本に似ている」
と、初老の同行者が語った。
貧しい生活の様子を垣間見た。
【初老】
肉体的な盛りを過ぎ、そろそろ身体の各部に気をつける必要が感じられる時期。
以前は40歳の異称だったが、現在は60歳前後を指す。
ホテル
私の宿泊ホテルは、ほぼ日本のホテルと変わらなかった。
敦煌に向かうとき、部屋の洗面台に忘れ物をした。
気になったが、2日後に同じホテルに戻るので放置した。
帰ってからフロントで聞いてみた。
「11日の朝、605号室に腕時計を忘れましたが・・・?」
きちんと保管されていた。
世界の人々を相手にするだけの受入れ態勢は整備されている。
但し、私の宿泊ホテルに限ってである。
他は見ていないので分からない。
インフラ整備
北京では4年後のオリンピックに向けて、急ピッチでインフラ整備が進んでいる。
東京や大都市と何ら変わらない。
「サーズ」や「鳥インフルエンザ」等の騒動は起こせないのだ。
些細な事件・事故でも、五輪開催の権利が奪われるからだ。
4年後には、また違った光景を見せてくれるだろう。
【インフラ】
インフラストラクチャー 〔infrastructure=下部構造〕
発展途上国の経済発展について重要な、生産や生活の基盤になるもの。
ダム・道路・港湾・鉄道・通信施設などの産業基盤、学校・病院・公園などの社会福祉や環境の施設をいう。
物の値段
「1,000円族」について書いたが、中国では値段が決まっていない。
国営店でも、値札は付いているが、いくらでも安くなる。
「多少銭?」
[おいくらですか?]
「便宜一下」
[もっと安くしてください]
「不要!」
[いらない!]と言うと、更に安くなる。
交渉の結果、半額近くまで値段が下がった。
前述のネックレスも然り。
石のグラスも印鑑も全てそうだった。
同じ物を違う値段で買う人が出てくる。
事実、私たちのグループにもいた。
値札どおりに買わない方が良い。
食べ物
生まれ育った食環境のせいか。
やはり、日本食には敵わない。
日記に載せた料理は特別だが、一般庶民の食事は質素だという。
「こんな物ばかり食べている訳ではない」と、政府関係者が話した。
7日間、3食とも同じような食事だった。
汚い話だが、粘りの濃い軟らかな便が出た。
流石に日本食が恋しくなった。
トイレ事情
郊外の観光地に行くとトイレに悩まされる。
整備されて来たとは言っても簡単な仕切りぐらいだ。
有料トイレでもペーパーのない場合がある。
日本人には馴染まないであろう。
仕切りがあっても相手の顔が見える。
よって、「ニィーハォトイレ」などと呼ばれる。
小の方には仕切りの無いのが常識だ。
女性用は分からない。
同行者に聞いたところ、同じようだったと言った。
徐々に改善はされているようだが、まだまだ未整備のものが多い。
くれぐれもペーパーのご用意を!
街で捕らえた有料トイレを載せておく。(現在は無料)
0.5元(7~8円)の文字が見て取れるだろうか?
とても内部は公開できない。
置き引き
アクシデントを1つ。
これは中国に限った事ではない。
そして、これは私の事ではなく、同行者の話である。
出発前、ホテルのロビーで記念写真を撮っていた。
デジカメを放し、別の人のカメラに収まっていた。
お返しにと、置いたカメラを取ろうとしたら消えていた。
一瞬の間に持ち去られたのだ。
600枚分の写真が入っていたという。
出発前の慌しさの中の死角。。。。。
空港から先は外国なのだ。
その点、まだ日本は安全だ。
教育
「1人っ子政策」が取られている。
これ以上の人口増加を防止するためだという。
しかし、主要都市以外は守られていない印象を受けた。
物乞いをした子供たち・・・・・彼らは兄弟だ。
学校に行っていない子供もいるという。
しかし、その環境も整備中だ。
さほど遠くない将来、政治・経済・文化・教育等の分野で、彼の国は世界一の国となるであろう。
次世代は、世界のトップリーダーとなるに違いない。
浙江省からお客様
11月3日。(文化の日)
帰国してから時を置かず、中国浙江省から10名程度の観光関係者が、我が地域を訪れた。
周辺の観光地を視察した後、ホテルで歓迎会が設定されていた。
私は、この度の御礼と歓迎の意を込めて、この歓迎会に臨んだ。
日本と中国・・・地域と地域・・・人と人・・・両手と両手・・・心と心。
過去の辛い歴史を乗り越えて、今後、両国友好の輪は急速に進展していくであろう。
もって、私の果たした役割は大きかったと自負している。
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拙いレポートを最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
言葉足らずで誤解を招く表現があるかも知れません。
ご容赦をお願い致します。m(_ _)m
なお、誤字脱字等もお許し願いたいと思います。
思い出やエピソード、伝えたい事は数え切れないほどあります。
しかし、とても表現し切れるものではありません。
後はNIJIの胸中に収め、訪中レポートの筆を止めたい。
謝謝。
[ありがとうございました]
今回の訪中は、このホテルをキーステーションとした。
つづいて ≪’06 再びの北京≫
に進みます。
あるいは ≪’09 NIJI in USA≫
に進みます。
もしくは ≪’09 中国5都市歴訪記≫
に進みます。