SAC.COM

2017年01月19日
XML
テーマ: その他金融(140)
カテゴリ: 韓国、北朝鮮
 韓国政府が慰安婦合意を履行しないことにより、対抗措置の一つとして日韓通貨スワップ協議が中断された。
 日韓通貨スワップは日本と韓国の中央銀行である日本銀行と韓国銀行の間で締結れる通貨スワップ協定。
 日本の財務省と韓国銀行との間の通貨スワップ(交換)の総称で、日本円と韓国ウォンの一定額を、あらかじめ決定した為替レートで通貨交換することの協定。
 国債商取引の決済通貨は信用力の大きい通貨が有利。
 円とウォンなら円が有利。



 外貨準備は、まさかの時の支払いに備えて国が蓄えておく外貨を示す。
 通貨危機などで対外債務の返済が困難になった場合や輸入代金の決済金不足に備えた国の貯金という性格を持っている。
 日本は長年貿易黒字国であり、そのような事態を想定して積み立てたわけではない。
 円高が進んだときに為替市場に介入して、円を売ってドルを買った結果、積み上がっていった外貨が日本の外貨準備になっている。
 日本の外貨準備高の約7割は米国債としてドルが保有されている。
 米ドルは、安全性と流動性に最も優れた運用資産と考えられてきた。
 外貨準備高の内訳の詳細は公表されていないが、米国債などの外国債券、ドルやユーロなどの外貨預金、金(ゴールド)、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)などで構成されている。


 財務省
 平成28年12月末における我が国の外貨準備高は、1,216,903百万ドルとなり、平成28年11月末と比べ、2,388百万ドル減少した。
 外貨準備等の状況は以下の通りである。
 …(略)…
 外交条約は一般の国内法に優先する程の効力が求められる。
 一国の法令とことなり権力の裏づけがないことから、約束を守ることが大事。
 韓国政府は慰安婦合意を破棄したので、国際的に韓国政府の対外的約束事の信頼性が失われた。
 2017年1月12日 MONEY VOICE
日韓通貨スワップ協定は韓国の生命線
 先ほど、韓国政府は慰安婦像の撤去に応じないと述べたが、実際、韓国にとって日韓通貨スワップ協定の再開交渉の中断は、生命線であるといえる。
 なぜなら、韓国の通貨スワップ協定を締結した国々が、次々と延長拒否をしているからである。
韓国「通貨スワップ協定」の状況
 インドネシア:100億ドル相当(1兆2千億円)
  オーストラリア:50億豪ドル(4600億円)
  中国:3600億元(6兆4000億円)
  CMI:115億ドル(1兆3千億円)+269億ドル(IMFプログラム発動で3兆1千億円)
 現在、韓国の通貨スワップ協定を結んでいる国は上記の通り。
 そして、インドネシアとオーストラリアは2017年3月で終了する。
 さらに、THAAD配備決定によって韓中関係は最悪の状況にある。
 中国との協定は2017年10月が期限であるが、延長は拒否されるだろう。
 つまり、実質的に残るのはCMIの384億ドルのみである。
 これを韓国メディアは「まだ1200億ドルある」と吹聴しているが、実際、通貨スワップ協定でハードカレンシーと交渉が成功したのは、「米韓通貨スワップ協定」と「日韓通貨スワップ協定」のみだった。
 すでにこの2つは終了しており、今回の対抗措置で日本との通貨スワップ協定の交渉も当てにできなくなった。
 つまり、盤石などとはほど遠い状況なのだ。
 他にも、韓国メディアは「外貨準備高が3700億ドルある」などと言い出しているが、9割は有価証券であって、すぐに使えるドルは1000億ドル程度だと私は見ている。
 これでヘッジファンドの投げ売りに対応できるかは、今後のウォン相場でわかるだろう。
 …(略)…
 韓国の外貨準備高、支払い能力の低下は韓国の格付けの低下により、金融の混乱、証券市場の冷え込みを招くことが予想される。
 韓国政府も国民ももっとも恐れ、嫌悪している「IMFショック」の再来の観測が出始めた。

【アジア通貨危機・IMFショック】
 1997年、「アジア通貨危機」と呼ばれるアジアの通貨下落は、米国のヘッジファンドを主とした機関投資家による通貨の空売りによって引き起こされた。
 アジア各国通貨の暴落はアジア金融危機を招いた。
 ヘッジファンドは急速な経済成長とそれを反映していない為替レートの乖離を狙い撃ちした。
 急成長を続けてきた韓国経済は急減速し韓国はデフォルト寸前まで追い込まれた。
 韓国政府は1997年12月、IMFからの資金支援の前提として「財政再建」「金機関のリストラと構造改革」「通商障壁の自由化」「外国資本投資の自由化」「企業ガバナンスの透明化」「労働市場改革」などを合意した。
 日本国政府は、邦銀に対して返済繰り延べの説得に奔走し、邦銀の合意を取り付け、1998年1月29日には、日米欧民間銀行団の短期債務繰り延べ交渉妥結に導いた。
 このことが為替市場に安堵感を与え、1月29日に1ドル=1,678ウォンであった為替レートは、翌1月30日には1,524ウォンまで値を戻した。



 IMF合意に基づき、財閥解体、公的企業の民営化、解雇規制の緩和などが実施された。
 また、海外からの証券投資に対する規制緩和がなされ、対外証券投資の流入が促進され、韓国の国際収支は安定を取り戻していった。
 民意に反するIMFの内政への関与がトラウマとなり、韓国では『朝鮮戦争以来、最大の国難』『IMF危機(IMFショック)』とされている。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年10月08日 18時17分27秒
コメント(0) | コメントを書く
[韓国、北朝鮮] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R

お気に入りブログ

源氏物語〔12帖 須磨… New! USM1さん

新型車検証 New! 越前SRさん

English speech Nove… New! maki5417さん

以前にもアップした… New! 為谷 邦男さん

いつか、必ず、訪れ… New! nkucchanさん

コメント新着

maki5417 @ Re:コメ 品薄の構図、値上げの秋(09/09) 需給ギャップは20万トン程度。 6月頃か…
maki5417 @ Re:福島原発の核燃料デブリ取り出し…着手できず作業中止(08/31) 核燃料デブリ取り出し 元請けから下請け…
maki5417 @ Re:香川産 養殖鮭に注目(07/07) 外国のように船ごとの漁獲高制限をしない…
maki5417 @ Re:星野リゾートトマム 施設売却(07/05) 中国に買われていたとは知りませんでした…
maki5417 @ Re:中国 重要閣僚解任連鎖 農村農業省(05/22) 5%成長は、立派だと思います。 少子高齢…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: