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遺伝性の疾患で、全世界平均で3000~4000人に1人の発症率と言われている、網膜色素変性症という難病があります。
これは進行性の病気で、最初は「薄暗い所で見えにくい」などの症状ですが、徐々にその夜盲・視野狭窄が進み、末期には高度の視力低下あるいは失明に至ることもあります。成人中途視覚障害原因3位であり、頻度が低いとはいえ大変重要な疾患です。

↑ これがその「網膜色素変性症」の患者様の実際の眼底写真ですが、中心部を除いて網膜が高度に変性・萎縮しているのが分かります。
私が開業している愛媛県八幡浜市及び「日本一細長い半島」で知られる伊方町は、数十年前までは隣町の大洲市・西予市等とは険しい山で遮られていて、道路状況が非常に悪いということがありました。その関係で例えば近親婚なども多くあったのでしょうか? 原因ははっきりしませんが、私の開業しているエリアには、この網膜色素変性症の患者様が非常に多いという印象があります。
暗順応〈あんじゅんのう〉改善薬や、ビタミン剤、網膜循環〈もうまくじゅんかん〉改善薬などを、進行予防のため補助的に処方することが多いのですが、それらの薬の有効性には根拠となる証拠がなく、我々眼科専門医も非常に心を痛めているのが現状です。
私は八幡浜に来て4年半が経ちました。前述したとおり網膜色素変性症の患者様が大変多いこともあり、ずっとこの病気について勉強を重ねてきました。その中で私は「一筋の光明」を見出したのです。(続く)
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