破水

【昌ちゃんの産まれた日】

*破 水*



パパがいつもより早く帰ってきてくれたため、少しほっとした。
冬だから日の落ちるのも早く、いつもの夕方だったらもの寂しく感じるだけなのに、
緊張しているせいか、すごく夜の闇へと向かっていくような感覚に襲われた。



パパとママは、急いでお夕飯を食べた。
でも、その時のお夕飯は何を作ったのかすっかり忘れてしまったのだけれども、、。
急いで2人で夕食も澄まし、しばらくお風呂に入れないからと急いでお風呂に入る。

結局、夜の10時頃には、ベッドに入ってしまった。

パパは、かなりののんびり屋。
予定日はまだまだ先だし、おしるしだからと、ベッドに入った途端、高いびき、、。
パパのいびきのせいもあるけれど、
ママは、陣痛に対する不安と緊張でママは、微妙に眠りにつけない。
寝てもすぐ目が覚めてしまう。



軽い緊張感の中、お腹が規則的に少し痛くなってきたかなと感じたときには、
少し寝ていたようで時計は12時を指していた。


     ママ:やっぱりちょっと規則的になってきたみたいなんだけど、、。
    パパ:ン~~、あぁ、そう。ちょっと、待っててね、、。・・ZZZZ。
いい会話だ。全く成り立っていない。

その時、時計で陣痛の間隔を測ったら10分間隔になっていた。
しかし、この時何を考えていたのか
『もう少し測って10分間隔だったら、病院に電話しよう』
・・・そう思った。

そうこうしているうちに、痛みがさっきより強く、規則的になってきた。



午前2時頃、ママは病院のIDカードと電話番号を準備して電話を掛けた。

ママ:もしもし。○○と申します。妊娠38週目が今日なんですが、
昨日の夕方におしるしがあって、
今、陣痛が10分間隔になったようなんですけれども、、。
(ママ心の声:よし、病院に言われた通り、妊娠週数も言ったし、陣痛も10分間隔だし、
次に来る言葉は、“入院してください。”だね!)

助産士:痛みはどんな感じですか?生理痛みたい?
ママ:?う~~ん!?生理痛みたいと言えば、生理痛みたいだし、、。う~~ん。
助産士:じゃぁ、一度寝てください。お産は体力勝負なんで、
もう一度10分間隔になったら電話下さい。
ママ:はぁ。
受話器の向こう:ガチャッ。ツーツーツー、、。
ママ:・・・。

ママ:パパぁ、一度寝てくださいだって~~。
パパ:あ~そう、俺、眠いから寝とくね~~。
ママ:・・・。”

なんか、緊張して病院に電話したのに、出鼻をくじかれたようで少し、拍子抜け。
そっか、まだ、本格的じゃないんだね、、と思ったら、
ほっとしたのか眠りに落ちてしまった。



”パンッ!”

突如、風船のはじけたような音がした。
あわてて、飛び起きる。最初何が起こったか分からない。
嫌な予感がする。え?え?・・何か太股が生暖かい、、。

ま、さ、か、、。

ママは急いでトイレへ、、。

破水 してる!!

突然パニック。パパをたたき起こした。

そう、ママは2003年2月20日午前4時、見事に破水してしまったのです



陣痛室 1 に続く

とんとん
TOPページ


© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: