陣痛室1

【昌ちゃんの産まれた日】

*陣痛室:1*



”あ~、破水ですね。子宮口が3センチ開いてますね。いい陣痛が来ると思いますよ。
24時間以内に来なかったら陣痛促進剤で陣痛をつけます。”
ママは、内診台で当直医からそう告げられた。



破水をしたママは、急いで病院に電話。

助産師:あ~~、破水ですねぇ。じゃぁ、来てください。
”じゃぁ”とは、何だよ~~と思いながらも、心はドキドキ。
パパをたたき起こす。

パパ:待ってて待っててね。トイレ、、。
パパは、寝ぼけている。ママは、脱ぎ着しやすい格好に着替える。
急いで準備をして車に乗って、いざ病院へ。
ママは、車のシートにバスタオルを敷いて横になる。

パパ:ねぇ、俺さぁ寝ぼけてるから自販機でコーヒー買っていい?

いいからいいから、買っていいから、早く車を出してぇ~~!!
のんびり屋のパパにママは、軽いチョップを食らわせたい瞬間だった。



病院に到着したら、守衛さんが車椅子を出して待っていてくれた。
車椅子に座って、処置室へ、、。
そして、そこで、ママは当直医からさっきのように言われた。
破水したため、感染予防に抗生物質を飲まされた。
そして、服もなんかへんなストライプのでっかい浴衣みたいなのを着せられた。



時はすでに明け方6時頃、、。
陣痛室には、私より先に入った妊婦さんがいた。
”う、、。う~~ん、いた、いた~~い。”
陣痛室では、叫びではなく、必死に陣痛に耐える声が響いていた。
まだ、外は薄暗く、ようやく朝の訪れをむかえたばかり、、。

薄暗いお部屋の中で、他の妊婦さんの陣痛に耐える声を聞きながら、
ママはベッドに横たわった。
時々、ちくちくと規則的にくる陣痛に耐える。
この頃はまだ余裕だった。



陣痛室2 につづく

とんとん
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