陣痛室2

【昌ちゃんの産まれた日】

*陣痛室:2*



”○○さん、朝ご飯食べれますか?”ふと気付くと何時だったんだろう?
パパは、職場に行ってしまった。里帰りしなかったママは、1人で陣痛室にいた。
そういえば、お腹空いたなぁなんて、気付く。

“はい、食べれます。”

なんか、いろいろな本に
『お産は体力勝負なので食べれるときに食べましょう』
って書いてあったっけ?なんて、思って起きあがる。
陣痛は、まだその頃は弱くて、朝ご飯をペロリとたいらげた。
その後、なんかモニターみたいなものをお腹の周りに付けられた。
う~~ん、もうすぐでべそちゃんともお別れね!なんて、ママは思った。

これから襲ってくる痛みのことなどつゆ知らず、
ママは、お昼頃まで軽い陣痛にう~~んとふんばっておりました。



お昼過ぎ、お義母さんが来てくださった。
1人で寂しかったママは、とてもうれしかったです。



しばらくして、主治医の先生が来られて、ママには訳のわかんないモニターを見て、

”まだまだですねぇ。”ニコッ

と話されて去って行かれた。

”まだまだか~~い!”なんて、まだまだだったら、来なくていいよ~と思ったぐらい。



陣痛の痛みは、ぐ~~っとやって来て、す~~っと収まる。
でも、この痛い時間がどんどん狭まり強くなっていく。
呼吸をするのも辛くなっていく。

しかし、結局、ママの陣痛は一端、遠のいてしまったのです。
陣痛室に慣れて緊張が弱まった頃、陣痛が遠のいたのも手伝って、
1時間ほど寝てしまっていた。



”ズンッ!”

ふと目が覚めると、さっきより遙かに強いお腹の痛み!!

ぎゅりぎゅりぎゅり~~っっとやってくる。

突然の猛烈な痛みがお昼の3時頃にやってきた。
陣痛がついたというらしい。

”神様~~、私が何か悪い事しましたかぁ?”って、聞きたくなるぐらい痛かった。
よく鼻からスイカがでる感じって言ってたけど、ママは、そんな感じではなかった。



どんどん陣痛が強くなってきて、汗も出てくる。
破水してるから、なんか全身ベトベトで気持ち悪い。
ぼ~~っとする。
さっきより陣痛の間隔が短くなって痛みが治まったと思ったら、すぐ来る、、。

う、気持ち悪い、、。
そう、気持ち悪い。ひどい生理痛の時みたい、、。
う~~。看護婦さん呼ばなきゃ、、、
ブザーを押す。
助産士:はい、どうしましたか?
ママ:あの~~、気持ち悪・・。
-以下、汚いので省略。

助産士さんが飛んできて、お掃除のおばちゃんとママのベッド周りを急いで片づける。
なんか、優しくて涙が出そうなぐらいうれしかった。
でも、この時、椅子に座ったらめちゃ痛い。じぃいぃぃぃいい~~んという感じの痛み。



声が出ません。
トイレに行くのも辛い。歩けない、、。
トイレから戻ったら、また、気持ち悪い。

助産士さんを呼ぶ。
でも、ママは、これからもっと痛くなると思っていた。

やってきた助産師さんが”○○さん、いきみたいですか?”とママに聞く。
”??”痛みに耐えているママに、助産士さんが子宮口の開き具合を調べる。
子宮口の開き具合をチェックしてから、
ほんの4,5分で、助産士さんが2~3人やってきてた。



”○○さん、今から、息みの練習をします。”
”いいですか?私がリードしますので、合わせていきんでください。
大きく息を吸って、息みたくなったら、唇をかんでいきんでください。”

そうなんだよ、助産士さんは簡単に言う。

助産士さんがママの顔を見ながら、”今ですね。はい、いきんで、、。”
ママは、力を入れ、入れ、、入れ、、、入れたいけど、

”痛い~~!!”

痛いんだよ痛いんだよ!


なんであんた(助産士さんのこと)はそんな冷静な顔してるんだい!?

ママは、まったく上手に息めなかった。
痛みはますばかり、、。



助産士さんが”○○さん、私の言ってること分かりますか!?”

分かるよ~~、分かるけど、痛いんだよ!
あんた達ねぇ、こども産んだことあるんかぃ!?そんな若そうな顔して、、
と叫びたかった。
と言うより、そう叫びたくなるほど痛かった。

ママは、いっちゃっていた。

が、そんなこと言える余裕も無いから、”うんうん”とうなづくだけ、、。



そこへ、仕事が終わったパパが飛んできてくれた、、。

ママの手をしっかり握ってくれた。

何回かの練習してやっと、ママはうまく息めるようになり、
分娩台まで行けることになった。

いよいよ分娩室に入ることになった。



分娩室 へつづく

とんとん
TOPページ


© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: