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2006.04.09
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カテゴリ: ファンタジー
<待ちわびて>


とうとう二人の巨人は、くずれるようにその場へ倒れこんだ。

…本当に眠ってしまったようだ。

とどろくようないびきをかきだした。

幻は消え去った。



「ポン」

突然、何かがはじけるような小さな音がした。

そのとたん、

木の中から、緑色の子供の顔がのぞいた。

「会いたかった」


「う…うわ」

旅人は、ヘナヘナとその場へすわりこんだ。


松明「 それが、『愛の実のなる木』だ

旅人が思ったより、それはずいぶんと 小さかった。

だが、放つ光は大きかった。




「は…、はい」

「私は、ずいぶん前から あなたを知ってたわ。

あなたが、この洞窟に入ることを決めた時から」


「は…!?」

「私は、その時 生まれたの。

ううん、その時 ここへ宿ったのよ。

ずっと待ってたの」

そう言うと、愛の実のなる木は 大粒の涙を、ぽろぽろとこぼし出した。

「わたし、まだほんの 子供なの。

みんながいないと、生きていけない」


旅人は、呆然とした。



旅人は、木の根元に手をかけた。


松明「 そいつを引き抜くことはできない

旅人「なぜだ…? この子は、俺が来るのを待っていたんじゃ、ないのか?」

松明「 ここでなくては、生きられない

美しい木は、泣きつづける。






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最終更新日  2006.04.09 20:19:35
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