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ゆきの実月
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2006.05.05
カテゴリ： ファンタジー
したを見ると 文字の書かれたこまかい小石がおちていた。
「そうか・・・せきひにけずりあとがある。
この字はけずっておとされたんだ。
つまり『のつえ』とは、なんとかのつえというわけだ！
さあ、いくぞ、りえ！」
二人はさっきのふさがれた出口のところへもどった。
「りえ、そのつえをふるんだ！」
ゆうきが言った。
「なんでわたしにめいれいするの？じぶんでやれば・・・あ、そうか！
しかたないわね、やってあげるわ！さあうしろへさがってて！」
ドゴーーーン！
すさまじい風がまきおこり、ばくふうで岩はくだけちった。
「やったあ・・・！」
二人は火山を出た。
あたりはうすぐらかった。
きっと、よがあけようとしているのだろう。
「やっと、きれいなくうきがすえたわ」
りえは言った。
ところが・・・
「マタンカ・・・マタンカ・・・」
と言うこえがする。そして・・・
うしろをふりむくと、きょだいなかたつむりのかいぶつがいた。
りえはきょうふのあまりに、しりもちをついた。
さやえん童話11へつづく
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