2005.06.20
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本当のことを言える人は誰も居ない。

誰も本当の僕を知っている人は居ない。

それは、僕が人を遠ざけようとしているとか、

心に壁を作ってしまうとか、そんなに小難しいことじゃあなくて。

ひょっとしたら、そういうことが原因かも知れないけど、

ひとつ、シンプルな理由がある。

僕は、嘘をつく。嘘を。

とても自然に嘘をつく。そして誰ひとりとして

その嘘に気付くものは居ない。



それらの嘘は、自分を守るためだとか正当化させるためだとか、

誰かを傷付けないためだとか、誰かを騙すためだとか、

ちゃんとした理由や目的もなく生み出される嘘。

なんの意味もない嘘。

僕はそういう嘘をつく。そして、そんな嘘で「僕」は出来ている。

だから、本当の僕を知ってる人は誰も居ない。

誰も居ないってことは両親ですら含まれる。

僕は生まれたときから、ずっと、ずっと、嘘をつき続けている。

理由もなく、目的もなく。

きっと、これは生まれつきの病気なんだと思ってる。

だってそうじゃなきゃ、理由が見つからない。



でもそういうものじゃない。何か脳の一部がどっか壊れてて、

どうでもいいような、何も生み出さない嘘をつく。

そういうことなんだと思う。

僕の脳ミソは嘘を作り出し続け、僕の口からポロポロとこぼし続け、

そんな嘘で「僕」は塗り固められ、出来上がっている。



誰も居ないってことは両親ですら含まれる。

誰も知らない。僕を。本当の、僕を。

僕自身も。
























という話も、全部、嘘なんで

もうどうしようもないね。





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Last updated  2005.06.20 19:35:27


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