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2007.04.21

島田荘司『殺人ダイヤルを捜せ』

(4)

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(100622)

カテゴリ：本の感想（さ行の作家）

～光文社文庫、1988年～

　ミステリとしても面白いトリックもでてきますが、二時間サスペンスドラマの雰囲気です。簡単に内容紹介と感想を。

　職場では、気位の高い冷たい女で通っている私―岡江綾子には、人にはいえない趣味があった。テレフォン・セックスである。
　友人の美枝子が遊びにきたとき、彼女は間違い電話をしてしまった先の相手が、卑猥な誘いをしてきたという。興味を覚えた綾子は、その夜、美枝子が言っていた（と思われる）番号に電話をかけた。そのとき、電話の向こうから「助けて！……殺される！」という声が聞こえた。
　　　＊
　美枝子によれば、彼女の兄の妻が失踪したという。失踪したと思われるのは、まさに綾子が電話をかけた日のことだった。美枝子の兄が、警察に疑われているらしい。しかし、美枝子の話によれば、綾子が電話をかけた時間に、兄のアリバイははっきりしていた。そこで、綾子は、警察に匿名の投書を書く。

　さらに綾子が調べていくと、美枝子にだまされていたことを知り、なんとか彼女に復讐しよう…というストーリーです。美枝子のなぞめいた素振りもわくわくするのですが、さらに、主人公が秘密を抱えていることも、サスペンスの雰囲気を盛り上げますね。
　記事の冒頭に、ミステリとしても面白いということを書きましたが、謎解きメインの物語ではありません。途中から、綾子ＶＳ美枝子という図式がはっきりしてきますので、その二人の駆け引き（というか、綾子の復讐劇）に手に汗握るといったところですね。

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Last updated 2007.04.21 06:52:08
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■コメント

Re:島田荘司『殺人ダイヤルを捜せ』(04/21)

yasukun0402 さん

島田荘司は好きな作家の一人です。ずいぶんと前になりますが、手当たり次第に読んだ記憶があります。この作品もその時に読みました。 (2007.04.21 23:47:21)

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こんにちは

torezu さん

ＴＢありがとうございました。
遅ればせながら、こちらからもＴＢさせていただきました。ｗ
それにしても、綾子は秘密を警察にしゃべってまで美枝子を助けようとしていたのに、それが実は騙されていたというのはちょっと可哀相でした。でも復讐の仕方が、こんなことを言うと怒られてしまうかも知れませんが、面白かったです。この作品が本当に二時間サスペンスになったら面白いですね。ｗ (2007.04.22 16:24:17)

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yasukun0402さんへ

のぽねこさん

コメントありがとうございます。
私も、いままさに手当たり次第読んでいるところです(笑)　御手洗シリーズは高校生の頃から読んでいるのですが、吉敷シリーズやノンシリーズまでどんどん読みたくなったのでした。私にとっても、好きな作家の一人です。
私からも、またyasukun0402さんのブログを拝見しにいきますね。 (2007.04.23 08:58:53)

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torezuさんへ

のぽねこさん

コメント＆ＴＢありがとうございます。
そうですね、本書の魅力は、綾子さんによる復讐と、相手たちとの駆け引きにあると思います。どきどきしながら読みました(笑)
どうも、二時間サスペンスにはチープなイメージがあるのですが(苦笑)、それなりのレベルでドラマ化されたら、とても楽しそうです。 (2007.04.23 09:01:25)

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