のぽねこミステリ館

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2008.05.08
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~実業之日本社、2008年~

 長編です。まずは、内容紹介と感想を。

ーーー
 大学の4年間、同居して、バンドを組んでいた五人の男たち。あれから20年以上が経ち、みんなも45歳になった頃、仲間の一人が、事故で亡くなった。
 日本各地に分かれてしまっていた私たち4人は、久々に集まった。葬儀を終え、空港に向かうとき、ふいに俳優の淳平は、自分だけ車で好きなだけ走った後、自殺すると口にする。
 私たちは飛行機をキャンセルし、必死に淳平を思いとどまらせる。その条件は、メンバーをそれぞれの家に送り届けるまでに、3人が淳平の自殺の動機を当てること。こうして、20時間のドライブがはじまる。
 淳平は、自殺の動機は、大学の4年間の中にあるという。それを思い出してほしいと。
 何気ない日常の思い出話をしながらも、必然的に、いまなお胸に残る苦しい思い出―茜さんと、「あの男」の話になっていく。ーーー


 あんまり書いてしまうとネタを割ってしまいそうですし、といって自分の思い出話を書くのもあれですので(どうしても色々思い出したり考えたりしてしまいました)、なかなか書きにくいのですけれど…。
 まず、4人の主人公、そして思い出話に登場する人々が、みなさん素敵で(「あの男」はともかく)、なんというか、あぁいいな、と思いました。
 大学の4年間を共有した仲間たちが、「大人の社会」に組み込まれていく。それは当然のことではあるのですが、寂しく思ってしまうのもまた事実で。

 決して派手な事件が起こるわけではありませんが(残念な事件があっても、過去のことなので、割合冷静な目で見つめられています)、じわじわと胸にしみてくるような物語でした。
 なんだか支離滅裂になってしまいましたが、味わい深かったです。私も、もう20年ほどして読み返すと、また格別の感慨があるのだろうと想像します。
(2008/05/07読了)





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Last updated  2008.05.08 07:23:24
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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