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2009.05.11
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~祥伝社文庫、2000年~

 祥伝社文庫15周年記念特別書き下ろしのために書かれた、若竹さんの中編ミステリーです。
 まずは、内容紹介と感想を。

ーーー
 あたし―杉原渚がいちばん好きなのは、7月20日。夏休みの前日で、しかも誕生日の前日。ところが、14歳になる直前のこの日は、最悪のシーズンの始まりの日となった…。
 数日前に飛び降り自殺を図った兄嫁の柚子が亡くなった。彼女は、兄の同級生の田所からストーカーを受け、襲われたのをきっかけに、自殺を図ったのだった。ところが同日、同じ頃に、その田所もトラックに轢かれて死んだという。しかも田所には、他殺の疑いもあるというのだった。
 あたしの父は蒸発し、母は兄にとって継母。このうえ、兄は田所を殺害した容疑がかけられている―。あたしは兄の無実を証明するため、動き始める。
ーーー


 物語は、兄の無実を晴らすということのほか、渚さんの家の近所で何度か起こっているという痴漢事件、そしてクラスメートとの感情のもつれなどなど、いろんな要素も織り交ぜながら進んでいきます。
 そして、ラストではやられました。若竹さんの作品は、さわやかでありながらどこかちくっとするというのが、何冊か読んできた中での印象ですが、本作のラストでは、背筋がぞっとするものを感じました。ミステリーですし、これはまた良質のホラーといっても良い気がします。
 短いのですらっと読めてしまいますが、面白かったです。

(2009/05/05読了)





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Last updated  2009.05.11 06:31:36
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