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2010.06.06
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~講談社BOX、2010年~

 待ちに待った、島田荘司さんによる大河ノベル『Classical Fantasy Within』の最新刊です。秋から、第4部が始まるとのことです。
 第3部にあたる本書は、1巻で完結していますが、これは面白かったです。
 それでは、簡単な内容紹介と感想を。

ーーー
 世界の滅亡後、存続しているハロゥウィン・ダンサー市。市民のエドは、ある日、狭いこの市にいながらまだ見たことのない女性と出会う。彼女は、メラニーと名乗った。
 問題児の烙印をおされ、プリズンにいたメラニーは、たしかにこの市でするには危険なほどのいくつもの疑問を口にする。骨折を防ぐために人を殴ってはいけない、午後は仕事を休まなければならないなど、数多くの規則があるこの市では、教えられた以上のことを知ろうとすることは時として危険なのだった。
 エドは、この市がオリュンポス山の頂にあるテッサリアの地であり、自分たちが神の子孫だと信じていた。しかし、山頂にあるはずのこの市で、なぜいつも新鮮な魚がとれるのか。疑問から、エドとメラニーは危険な冒険をすることになる。

ーーー

 不思議な国での不思議な日常を描く作品、でありながら、エドとメラニーの会話などから、いくつもの疑問が湧き出てきます。ラストですべてがつながる爽快感が素敵でした。
 戦時中の日本を描いた第一部、ファンタジーの世界の第二部、そして本書の第三部、秋から刊行が予定されている第四部が、最後には一気につながるということですが、はたしてどのようになるのか?? タイトルにあるwithinは前置詞なので、ふつう後ろに名詞が続きますが、はたしてその言葉は何なのか。このあたりも、最終刊で納得できるのでしょうか。期待はふくらむばかりです。

(2010/05/16読了)





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Last updated  2010.06.06 07:36:03
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Comments

のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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