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2007.01.11
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2006.12.20
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2006.12.18
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2006.12.15
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失踪した妻を捜す男と、妻を殺した犯人を追う男。二人の男の行き着いた先は、急速に信者を増やしつつある、ある新興宗教団体。・・・という筋立てで、こんな結末に持って行きますか~。あらすじを読んでも決して思い付かないような、凄い所に連れて行ってもらいました。読了後にぱらぱらと振り返ると、あ、そうそう、確かにそこは不思議だったんだよね~・・・なんて思うものの、すっかり綺麗に騙されました。でも、こういうのって嬉しいですよね。満足、満足。
2006.12.12
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2006.12.10
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2006.12.08
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2006.12.05
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2006.12.02
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2006.11.22
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2006.11.20
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2006.11.17
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2006.11.14
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1987年(・・・もうそんなになるのか・・・)NHK大河ドラマ『独眼流政宗』そのパロディ・・・というのがそもそもなのでしょうが、既にその域を超えているような気が致します。というか、こんな風にまとめて出版して下さるなんて、感謝以外の何物でもなく。私はこの方の描く“殿”も側近の皆さんも好きなのですが、秀吉さんが妙に好きでして。今回収録されている、“猿”と“狸”とご主人様のお話など、もう涙が溢れそうです~。あのドラマを大好きだった方。読んでみて下さい・・・です
2006.11.08
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2006.11.04
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出てたの知らなかったじゃないか~。てか、今日本屋さん行ったのに、まるで感知できなかったぞ。うおー、ショックだ・・・。故に、まだ買ってもいない・・・。さみしー。
2006.11.02
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読むの何回目かしら?やっぱり今回も面白く読みました。で、そのまま続編へと突入するのもいつものパターン。そっちもやっぱり楽しみだ♪
2006.10.30
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2006.10.28
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何か最近ね・・・読んだ本のタイトルを忘れてしまう事がある。面白かったことは覚えてるのに話の中身も覚えてるのに。ふと思った。せっかくブログやってるんだから書いとけばいいじゃん。でも・・・本の感想書くのって、結構大変。ネタバレは申し訳なくてできないし、かといって“紹介”っぽく書こうとすると、力入っちゃって時間がかかってしょうがない。なので・・・すこぶる手抜きですが、読んだ本の画像のみの日が増えることをここに宣言。「巫山戯んじゃねーよ、感想書けよ」なんて言ってくれる人がいれば嬉しいけど、多分いないと思うので(投げやりだな、おい)ええ、それだけでも自分にとっては便利なんですもの。ほほほ(自己中)その代わり、テーマは付けないから。・・・そんな変なマイルール・・・
2006.10.26
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2006.10.24
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2006.10.22
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2006.10.21
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2006.10.19
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「関西弁の女の子ってかわいいよね」と言いたがる男性がいますが(本当にいるんです)、そういう時に彼らが思い浮かべる女の子って、こんな感じなのかしら?関西弁って文字表記が難しいんじゃないかなと思うのですが、柴崎さんはそこら辺が非常に上手いと思う。上手すぎて、非関西弁言語圏の人にはすんなり伝わるのか疑問なくらいです。美術系の大学を出て、包装機器のメーカーに就職した春子。彼女の日々の出来事が淡々と綴られたお話なのですが、何か妙に心地良い。春子さんはいわゆる事務職・・・なのかな?そのお仕事の細かいところがやけにリアルです。何だか親しい友達の日常におけるとりとめのない話を聞いてるような感じかな。一度もあったことがないにも関わらず、彼女の会社の同僚や上司のキャラクターが固まっちゃって名前を聞いただけで、あぁあの人ね、なんてエピソード付きで思い出せちゃうような、そういう感覚。次はこれかな?映画は見たけど、原作は未読なのです。
2006.10.17
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小学校で飼っていたうさぎが惨殺された。第一発見者になったふみちゃんは、ショックで心を閉ざしてしまった。何も喋らず、笑わない、ふみちゃん。「ぼく」は彼女のために、自分の持つ「力」を使う事を決心し、自分と同じ力の持ち主「先生」の元に通い始める。最初は何かこう、甘酸っぱいような、くすぐったいような、そんな気持ちで読んでいたのですが、最後はちょっと感動しちゃった。あくまでも自分のスタンスを崩さない「先生」もいい味出してます。この人は、あの作品のあの人だよな~、というお楽しみもありです。
2006.10.10
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妻を殺した犯人は、13歳の少年たちだった。少年法に守られた彼らを、国家が罰してくれないならこの手で殺したい・・・そう言ったあの日から四年。四歳になった娘を育てながら必死に生活を立て直した檜山の周囲で、犯人の一人少年Bが殺された。一体誰が、何のために???ん~、読み応えがありました。扱われているテーマがきちんと機能している。少なくとも、話を転がすだけのネタとしてではなく、有機的に結びついている。若干の不満はあるんですよ。いくら何でも、偶然が多すぎるって言うか。世間はそこまで狭くなかろう?とは思うんですけども。でも、やばい方へやばい方へ突っ走っていく檜山パパが気になって気になって。あんた何にもしてないのに怪しすぎるわよそんな事に首突っ込まずに、大人しく娘とプールに行きなさいったらな~んて思いながら読み進むうちに、急展開する話につり込まれておりました。正直、無理はある。でも、作品の持つパワーがそれを凌駕している。満場一致で受賞、も頷けます。
2006.10.07
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・・・。大変申し訳ないのですが、もはや私の興味は、「桜井京介」とは何ぞや?それに尽きるみたい。初期からず~っと引っ張られてる、京介の過去。そもそも彼は何者なのか。何がどうなって、今の彼が存在するのか。とにかくそれを知りたい。そして、すっきりしたい。なので。今回のお話は、まだ焦らすのか?というのが正直な感想。そして。ごめんなさい。私、どうしても、ある人物が気に入らないの。だからその人が危険な目に遭っても、気が乗らないの。ましてや、その人を巡って他の登場人物が右往左往するのや、無事を喜んで大騒ぎするに至っては、冷めるの。初登場の時はそんなでもなかったんですけどね~。我が侭でごめんなさい。早く次が読みたいです。
2006.10.05
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タイトルの意味するところが語られるくだりは、ちょっと目からうろこでした。なるほどな~。友人関係の微妙な部分がきちんと描かれているのも良い。友達だし、好きなんだけど、でもこういう所はちょっとね・・・っていう、そこがリアル。大人を見つめる目もなかなか。主人公がある人物を 正しすぎて苦手 と評する。ああ、いるいる、そういう人。物凄く、共感。子供に対する大人の理不尽さ、身勝手さもびしびし来ます。そうだよなー、あの頃、そういうのって許せなかったよなー・・・なんてね。そっかー、あの「夏休み」はもう味わえないんだなー、ってそんな風に思えるお話でした。
2006.10.03
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新聞広告で発売を知り、おお新刊だ、と勇んで買いに行きました。でも・・・箱根駅伝?それって・・・以前、妄想炸裂(エッセイ集)に正月早々考えた、箱根駅伝を舞台にしたホ○小説なるもののネタがありましたなぁ・・・。あくまでも妄想として設定と簡単なあらすじが綴られており、ワタクシは大笑いしながら、読みてー、と思ったものでした。・・・主人公の名前、同じじゃん・・・。いやいやしかし、おのおの方、安心めされ。本編はとても爽やかな、青春小説でございました。尚かつ、笑える。古いアパートに住人が10人揃ったからって、「じゃあ箱根駅伝を目指そう」なんて普通思わないじゃん。ハイジさん(首謀者)たら、何て強引な・・・。でも、いつのまにか手の平に汗をかきながら、走る彼らを応援してるんですよ、これが。走ることに取り憑かれてしまった人たちと、そんな中でも選ばれし者とそうでない者とが、どうしようもなく存在する現実と。でも。自分が選ばれなかったことを充分に自覚しつつも、それでも走ることをやめられない、そんな気持ちと。いやー、いい話だったなー(しみじみ)。
2006.10.01
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百貨店の顧客管理部“特別室”・・・何か・・・特命係長みたいなノリなんですけど・・・(笑)個人情報保護法もへったくれもないくらい、情報は瞬時に集まるし、部屋のボスは裏世界の大物だし・・・。何でもありですやん。ん~で、その立場で主人公は何やってるかと言えば、急に行方がわからなくなった妹を探してるんですね。え~と・・・職権乱用?最近見た、 世界でも有数のスパイが世界を巡る陰謀に巻き込まれ、とばっちりを受けた奥さんが誘拐され、 でもいつの間にか彼の行動の主目的は奥さん救出にシフトしてるんですけど・・・な映画を思い出しました。何はともあれ、キャラクターがいいのです。元々私は、おじさんが数人集まってなんだかんだと協力し合って事件を追う・・・というお話が好きなのですが、これもそう。主人公を巡る登場人物が多彩。つうか、どういう人脈なんだよとつっこみたくなる。なかでも、正体不明の元同級生は、ある意味ギャグですが。それでも話の中では自然なんだよな~。最終的にはきちんとお仕事にも繋がりまして、まあめでたしめでたし(なのか?)この設定とキャラクターは、一回で終わるの勿体ないな~、と思ってしまいました。
2006.09.27
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とても理不尽な目に遭って、貧乏くじを引かされた人たちのお話・・・とでも申しましょうか。それは人のみにあらず、発端は、四国のちっぱけな藩が引き当てた難しいお役目。幕府の高官が、部下を斬り捨て、家族を毒殺した。尋常ではない状況の中、幕府が出した結論は、厄介払い。もはや鬼や魔性の存在でしかなくなったその人物を死罪にすることを恐れるあまり、江戸から遠く離れた丸海藩へのお預かり・・・。そうして貧乏くじを引いてしまった藩の中で、「加賀様」の存在が様々な人々の運命を狂わせていく。う~ん・・・容赦ないですな。登場人物が皆、とても生き生きと描かれる筆力ゆえに、その人達が理不尽な目に遭って苦しむのが胸に迫る。そうして。最後に「ほう」が開いたお手本に書かれた文字を読んで、号泣。これはもうもう。是非、読んでくれと。こんなところで紹介文なんか読んでる場合じゃない。実物を手に取ってくれと。そう、思います。正直なところ、宮部さんの現代物は何か空回りしてる気がするのだが。時代物はどんどん研ぎ澄まされているような気がする。なぜなのでしょう?
2006.09.23
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デビュー作を読む。底の部分に流れてるものは変わらないような気もしつつ、見せる顔の多様さには驚かされる。う~む。私にとってこの人は、今年の収穫かもしれません。やだ、ちょっと偉そう(笑)
2006.09.21
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「東京バンドワゴン」は明治から続く古書店。現在は古書を商う傍ら、カフェも営む、4世代同居の賑やかな大家族。このおうちは家訓に因り、文学にまつわる諸々のやっかいごとも引き受けてしまうのだ。そんな訳で持ち込まれる様々な事件が、四季に応じて描かれる。語り手は、サチさん。家長である勘一さんの奥さんで、既に亡くなっている。つまりは幽霊さんなのだけど、その特性(?)を生かして、色んな物を見聞きして語ってくれる。たま~に孫と仏壇を介して会話したりもして。掛け値なしに楽しく読める、ホームドラマである。小路さんの作品は、妙に映像化して欲しくなってしまうな~・・・。これなんかも、ばっちり連続ドラマの素材になりそうです。
2006.09.04
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公務員の光平、図書館司書のくるみ、二人は共に龍哉の家で暮らす同居人。ある日、龍哉が旅の計画を打ち明ける。顔も定かでない父親の遺品を受け取りに行く旅。遺品は車、そして・・・拳銃。それぞれの思惑を胸に秘め、同行を申し出た光平とくるみ。しかし事態は二人の予想を超えて転がり始める・・・三人が抱える過去は、とても苦しい。特にくるみの過去は、読み始めてすぐに見当が付くのだけど、そうでなければいいのにと思いながら読み進めていた。この、ちっちゃいのに大食らいで、周りの人を幸せな気持ちにさせるくらい美味しそうにご飯を食べるお嬢ちゃんが、とても可愛らしいからだ。物語そのものは、出来過ぎという感は否めないのだけど、この三人の関係が全てを払拭するように思う。出会えて良かったね・・・それが素直な感想なのだ。三人の幸せを祈りながら、読了。
2006.09.02
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タイトルの意味するところは、海の底(から来た奴ら)←あとがき参照という訳で、横須賀に襲来した巨大甲殻類とそれに立ち向かう防衛関係者、及び停泊中の潜水艦に避難した子ども達、そして彼らを引き受けるハメになった二人の海上自衛官、そんな彼らの戦いの物語です。以前読んだ空の中、こちらも謎の生物の登場は似たようなものなのですが、謎すぎてさほど具体的なビジュアルは浮かんでこなかった。それが今回は・・・巨大ザリガニ・・・思いっきり画像が浮かぶじゃん。しかもそれが人を襲うって・・・しかも捕食の対象としてだそれがちょっとえげつなかった・・・でも、物語にはかなり引き込まれました。冒頭からぐいぐい引っ張る引っ張る。いきなり泣かせるなよー>艦長横須賀という場所の特殊性ゆえに苦戦を強いられる、守る側の人たち。未知の怪獣相手にほぼ丸腰で戦わざるを得ない、機動隊。充分な装備を持ちながら、出動できない自衛隊。縄張り意識と制約で硬直した各省庁。まさに、事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で・・・な、展開。そんななかで大活躍するのは、各組織の「問題児」たち。この「問題児」な面々がかっこいいんだな~。一方、孤立した潜水艦は巨大ザリガニに包囲されたまま、救出の目処はたたない。そして、子ども達の間には、何やら厄介な人間関係が・・・。あっちもこっちも目が離せないまま、ドキドキハラハラしながら一気読み。何か映画っぽいな~、と思うのは、ある日突然巨大UFOが地球を襲うあの話とか、巨大な昆虫が人を襲いまくるあの話・・・が脳裏をよぎるせい?(笑)読み終わったら、何かすっきりしてた。芸のない締め方だけど、本当、いい話だった。
2006.08.14
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地方の名家で起きた毒殺事件。家族で唯一生き残ったのは、盲目の美少女。その後、事件の関係者によって一冊の本が書かれた。そして、それからまた年月を経て、綴られる様々な証言と物語。大変そそられるお話でした。でもね、でもね・・・贅沢を言ってしまうと、だ。恩田陸なんだよ。どうせ解体されない真相ならば、もっとぐるぐるさせて欲しい。十重二十重に紡がれた物語の中で、窒息しそうになりたい。何処が始まりで終わりなのか、あるいはこれは壮大なプロローグなのか、という酩酊感を味わいたい。そこまで到達しないなら、解体されるパズルの美しさが欲しい。要は、何かちょっと中途半端だな~、って思ったって事なんです。自分の要求の凄まじさはわかってるんだけど
2006.08.13
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ぶたぶたのいる場所やったー、久々のぶたぶたさんだ今回の舞台はホテル。そんな所で何やってるの、ぶたぶたさん・・・?と思う常連さんは、すぐに本屋へはまってるから。今回も与えられた場所にしっくりはまってるから。その上、シェイクスピアですよ。悪役ですよ。その舞台、私も見たいわ~。・・・で、久々のぶたぶたさん、何の祭なのやら、もう一冊刊行されてます(こっちはまだ読めてません)何が凄いって、他社から出る新刊の告知をあとがきに書かせてくれる光文社って、凄いですよね。それを読んで買いに行ったので、光文社さんに感謝。
2006.08.11
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久々に、どうしようもなくお薦めしたい本と出逢いました。読み始めは取っつきにくいというか、構成が凝っているのでなかなか付いて行けないというのが正直なところ。十年前の「約束」を守るために帰国した男が、約束を交わした相手の失踪を知り、彼女を捜索する話。旧華族の家柄に生まれ、大きな屋敷に住まう少年が、幽霊騒ぎに巻き込まれる話。その二つが平行して語られる。最初は、この二人は同一人物なのか?あれ?でも違う・・・などと混乱したのだが、やがて二人を想う女の子(片方は成人女性なのだが)の話へと。この辺りになると、読者には真相があらかた見えてくる。しかししかし、その後に見せられる、「本当のお話」に私はぶっ飛ばされました。なるほど~。是非是非、何も構えず、このサプライズを味わっていただきたい。二つのお話、そこに登場する人物の関係性、練りに練られた技が冴えます。そして、どうしても言いたいのは、この一言。頑張れ、巡矢~!!
2006.08.08
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祝・直木賞受賞(遅っ)初のブックガイド・・・と言われても、エッセイで読んだ本の話を語ってるのはいつもの事だよな~、と思いきや、掲載された媒体の関係でか、文章が短いっ!でも、紹介されてる作品をつい読んでみようかな~と思わせる力には溢れてる。上手いな~。私なんてだらだらだらだら書いても結局、面白さの何分の一も伝えられなくて、いつもはがゆいのにっ。『anan』掲載のエッセイも収録ってことで、なかなかお得な一冊です。
2006.07.25
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まほろ市で便利屋を営む多田啓介は、ある日バス停で、昔の同級生に出会った。彼の名前は、行天春彦。行くあてのない行天は、そのまま多田の元で居候生活を始める。今に始まったことではないのですが、三浦さんって本当に不定形といいますか、作品ごとに違う印象を与えてくれる作家さんですよね。これなんか、いつミステリー作家に転身したんですか?と言いたくなるくらい、ついついミステリーのコードで読みそうになってしまいました。何より、行天のキャラが最高です。この世の何ものにも、自分にすら感心なさそうで、それでいて他人を救ってしまう。何つうか、不思議~な人です。今回も白い軽トラが登場するのはご愛嬌。
2006.07.07
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旗本・紀藤家の三男坊慎之介は、訳あって命を狙われる羽目になり、町屋に潜伏していた。しかしその潜伏先も急襲され、次に選ばれた落ち着き先は、あやめ横町。岡っ引き権蔵の家に世話になりながら日々を過ごす慎之介だったが、訳ありなのは彼だけではなかった・・・あやめ横町。花の名前の付けられた、平凡な町・・・と思いきや、なんのなんの。ここには、何かがある。そんな慎之介の思いと共に、読者もどんどん引っ張られていきます。それと同時に、最初はちょっと鼻につくお坊ちゃんだった慎之介が、彼なりに様々な事を見聞きするうちに、少しずつ変わっていくのも楽しめます。幕切れの切なさはありますが、それが宇江佐さんの真骨頂なのかもしれません。やわやわ、ほわほわと終わらせることは幾らでもできるのに、そこまで語る。自分の生み出したキャラクターに責任を持って描き切る・・・そんな印象を持ちました。
2006.07.06
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夢幻というよりは・・・無限?読んでいるうちに段々と、で、この人ほんとは誰だっけ・・・?という気持ちになります。凝った構成には幻惑されますが、ここまで凝らなくても・・・と正直思ったりして
2006.07.05
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42歳の歌人による、初めての体験がテーマのエッセイ集。なんでそんな事が初めてなんですか・・・?と思いながらも、思わず引き込まれてしまう。というか、40代の男の人がこんなプリティな文章を書くって事が驚きでした。妙に可愛らしいんですよね。で、その、初めてが、何だか不思議な方向に行ってるよなーと思いきや、そう来ましたかあら、びっくり。素晴らしいオチでした。
2006.07.04
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村椿家は小普請組。遠い御先祖のささいなしくじりで、役職を失ってしまった。跡継ぎの五郎太に課せられた使命は、学問吟味に合格し、御番入りを果たすこと。だが、学問の道は険しく、想う相手ともなかなか結ばれず・・・。宇江佐作品、女性が主人公だと、なかなか思い切りも良く勢いがあるのに、男性が主人公になると途端に受け身になるのですね。五郎太さんも、う~ん・・・。何でそんなに悩んでもしょうがないことでいつまでもくよくよしてんだよとちょっといらいらしてしまいました
2006.06.28
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江戸の奇才・平賀源内が人を切り、投獄されて死んだ。そして、源内の秘宝を巡り、陰謀が始まる。鍵を握るのは、源内が捨てた娘・つばめ・・・。なんつうか、つばめちゃんもこんなおとっつぁんで、大変だよね~、というのが正直な感想。娘を育てるどころか、自分の野望のために母子ともどもゴミのように捨てた、最低な男だよ?そんな父親のために命まで危険にさらされるなんて・・・あ~あ。話のスケールはでかいですけどね。最後の方の大仕掛けなんて、インディジョーンズですかいくら源内でも、それは無理があると思うのつばめを助ける千草さんと、その背後の組織なんかは、かな~りわくわくさせてくれますね。実は、隆慶一郎さんが好きなんですけど、あの世界を彷彿とさせられました。そっち路線で一本書いてくれないかな~?
2006.06.27
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連作短編集。「クラブみたいなハコでDJやダンサーみたいな男の子が接客してくれるホストクラブ」それが“club indigo”のコンセプト。女性ライター・高原晶の思い付きに、編集者・塩谷が形を付けた。オーナーである二人は一切表には出ず、店を仕切るのは敏腕マネージャー・憂夜。順調な経営を続けていたが、常連客が殺害され、容疑者として浮上したのは店のNO1ホストだった・・・。なかなか面白かったんです。でも・・・多分、読んだ人の大部分はそう思うだろうから書いてしまうけど、かぶるんだよね。これと→あと、ホストの面々が、その機動力と人脈で事件の鍵をたくさん突き止めてくれるんだけど、奇抜な源氏名(笑)の割に、個々の印象が薄いのも気になる。ライバル店のカリスマホスト(もう、絵に描いたような王道系ホスト)の方がキャラ立ちしてますがな。その辺がとても惜しいかな。でも、これは映像化向きな気がします。このまま連ドラにできるよね。そうなるとますます『IWGP』の二番煎じじゃないですか・・・と言われてしまいそうですが見てみたいんだもーん。続編も出てるようなので、そちらも楽しみです。
2006.06.25
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戯作者を目指す娘・お夢が作品の題材として目を付けた相手は、紀伊国屋文左衛門。蜜柑船を仕立てて江戸に乗り込んだ―など数々の逸話を持つ豪商・紀文も、財産を失い、今はしがない隠居の身。だが、紀文の身辺を探るお夢は何故か命を狙われ、いつしか将軍家継嗣を巡る陰謀の渦へと巻き込まれていく・・・これまでに読んだ米村作品では、田沼意次が悪役として大活躍(笑)でしたが、今回は少し時代を遡っております。なので、もうすっかりお馴染みの人物の血縁者が登場します。しかも、メインです。何て言うか、知り合いの知り合い・・・みたいな、妙な親近感が湧きますね。果たして、陰謀の黒幕は誰なのか?紆余曲折の果てにやっと見えてきた絵柄が、またぱたぱたと位相を変える。手玉に取られる快感を味わいました。実は、天英院様と志賀さんのコンビがお気に入りです。しれ~っとしたまま凄い話を組み立てる、やんごとなきお姫様。また違う作品にも登場願いたく。暴れん坊な殿様も登場。なるほど。そういう見方もありか、と楽しませていただきました。今後とも、どっか~んと大ボラ吹きながら、でもそういう風にも考えられるよね・・・と思わせる、そんなお話を書いていただきたいと思います。
2006.06.24
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ん~・・・感想が難しい。「驚愕のPOP文体」ですか。なるほどねぇ・・・。私の受けた感じはですね、通勤電車の中で小耳に挟んだ、若い女の子の会話・・・かな?こんなこと書くと、それこそ自分がえらく老け込んだような気になるけども(笑)別にこっちは聞こうともしてないのに、否応なく耳に飛び込んでくる、おいおいそこまで語っちゃっていいんですか?という会話ね。ああいう感じを受けました。これが新しい小説なのかどうか、そこまでは判断が付きかねますけどね。明治の文豪の小説だって、同時代の人には、私がこれ読んで受けたのと同じような印象を与えたのかもしれないですし。おいおい、そこまで語っちゃっていいのかよ、ってね。ん~・・・やっぱり感想を語るのが難しいです。
2006.06.14
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人を殺して彷徨う男が、少年と小さな女の子に出逢う。あれよあれよという間に二人のペースに巻き込まれ、女の子の「お家に帰りたい」という望みを叶える為、車を走らせる男が向かった先は、彼の郷里にほど近い村だった・・・少年・白兎(はくと)はこれでもかという程、謎めいた雰囲気。和子という名の女の子も、無邪気なんだけどやっぱり不思議な存在。この二人って、一体何~!?と思いながら、どんどん進む物語に巻き込まれ、主人公と一緒にぐるぐるさせられてしまった。文章に弄ばれ、思いもしなかった所へと導かれる・・・そう言う意味ではミステリーですね。でも、ああ、なるほどミステリーなんですね、と素直に納得は出来かねるのは何故だろう?最大の謎が謎のまま残ってるから・・・かな?何となく雰囲気でこういうことかな、とは思えるのですけど。かといって、そこまではっきりと解答を与えられてしまうのも興ざめかもね。なかなか複雑な読後感でございます。
2006.06.13
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宇江佐さん、3連発です。・・・が、この権佐さんの愛に泣かされた後だと、今回の主人公千吉は・・・・・・読んでると胸ぐら掴んで「いいかげんにしろよ」と言いたくなりますね~(笑)何かねー、理屈っぽくて、突っ張っちゃって、お馬鹿さんだったらありゃしない。こんな男のためにそんな苦労しなくてもいいんだよ、とヒロインに同情してしまう。こんだけ嫌な奴が書けるのも筆力なんでしょうな~と、妙なところで感心。私は絶対、権佐さんの方がいい!です(笑)
2006.06.12
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