真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2006年03月03日
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実をいうと随分前から、ひな壇の飾り付けについて、私なりに気になっていたことがある。それは、ひな壇の最上段に置かれた「男雛」と「女雛」の左右の配置である。

今日の画像は、以下の説明の中で、その「男雛」と「女雛」が区別しやすいように、双方を色分けした「見立ての造形」であらわしてみた。つまり、「男雛」が「緑色」、そして「女雛」は「桃色」という色分けである。そして、《1》《2》《3》と三種類の「配置」を用意した。



よくデパートなどの展示会で見かける「ひな壇飾り」は、様々な種類があるが、いろいろ見比べてみると、男雛と女雛の左右が、それぞれ違う置き方がしてある場合がある。(もちろん、その配置の区別は二種類しかない。)

まず一方は、最近はほとんど見かけなくなってしまったが、京式(京都風)の並べ方とされる配置《3》で、左側(向かって右)が「男雛(緑色)」、そして右側(向かって左)が「女雛(桃色)」である。

そしてもう一方は、一般に浸透しつつある《2》の配置で、《3》の配置とは並べ方が逆になっており、現在ではこの《2》の配置の方が主流である。



毎年三月の「ひなまつり」を迎える度に、「なぜ」、男雛と女雛の雛人形の置き方に違いがあるのか、いつも不思議で仕方がなかった。

そうこうするうちに、答えらしき話を伺う機会に恵まれた。それはまさに、口伝といってよいのかもしれない。その機会は、とある礼儀作法の先生と共に、ある博物館を見学している際におとずれた。

たまたま江戸時代の雛人形が飾ってある所を通りがかった時に、上述の疑問点を尋ねたところ、その「答え」は返ってきた。







・・・とだいたいこのような内容を小声で耳打ちされ、「ソッ・・・そうだったのか~!!!」と感動したことを覚えている。

そして、関連資料をみていくと、明治時代になって「一夫一婦制」と定められてからは、「左右」の順序でいえば上位となる左側に男雛、そして下位となる右側に女雛の「京式」の並び《3》となった・・・あるいは、明治維新当時の西洋に追いつけ追い越せの勢いで、西洋式の王族の並び《2》を採用した・・・など諸説ある。

「おひなさま」の配置について、これ以上の話を展開しても・・・なのだが、「京式(京都風)《3》」の「ひな壇飾り」が、本来の順序(秩序)を踏襲する伝統的な並びであるということを、ここで改めて強調しておきたいと思う。(最近ではその「京式」ですら、《2》の並びで展示されている場合が多いので、嘆かわしさすら覚えてしまうのだが・・・。)




ところで、今日は三月三日で「ひなまつり」の日取りということで、お子さんと楽しく「ひなまつり」をされたご家族も多かったのではないかと思う。

ところが、今日は確かに三月三日なのだけれども、本来の「ひなまつり」の日取りとは違うと言ったら驚かれるかもしれない。それが違うのである。

本来の「ひなまつり」は、「旧暦」の三月三日であり、これを「新暦」に換算すると、今年は「三月三十一日」がその本来の日取りとなる。

「桃の節句」とうたわれる「ひなまつり」は、健やかな子供の成長のためにも、その由来やいわれを噛みしめつつ、「桃」の花咲く季節のお祝いが望ましいと思う今日この頃である。

ちなみに、今年の五月五日(旧暦)の「菖蒲の節句(端午の節句)」は、新暦では「五月三十一日」となっている。









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最終更新日  2006年03月04日 09時10分22秒


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