真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2013年02月23日
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その場所とは、往時では九州の中央政庁「太宰府」における国際交流の迎賓館とされ、また交易の場でもあった「鴻臚館(こうろかん)」(福岡市中央区城内)であった。


この「鴻臚館」という中国風の名称の前から、この地域一帯は「筑紫館(つくしのむろつみ)」として、同様に外交施設を含む「太宰府」の玄関口として重要な役割を担っていたということだ。

その現地の今は、福岡城のすぐ近くの跡地に「鴻臚館跡展示館」が建てられており、同館では鴻臚館の遺構や大陸外交の歴史、交易品などを見ることができる。

今回の旅路は、なかなかの強行軍だったので、当初はこの「鴻臚館」を訪れる予定ではなかったのだが、閉館時間の午後5時までには到着できそうだったので行くことに・・・。

なんとか間に合って訪れた展示館の中の、その全体像を映した写真が今日の画像である。


この展示館に来たのは2回目だったと思うが、展示品等もさらに充実した感じがあり、解説内容も分かりやすかった。解説文や地図等を見ているうちに思い出したのは、昨年の秋に五島列島の福江島に渡った際に、弘法大師「空海」を乗せた遣唐使船が出帰港したとされる三井楽港を訪れたことだった。

☆関連記事・・・​ 2012年10月18日・「九州中部地域の歴史探訪(2)」



そう・・・再認識ということでもないが、日本人であれ外国人であれ、当時の日本を出入国する人々は必ず「鴻臚館(筑紫館)」に寄港し、それなりの検閲を受けることが義務付けられていたはずだ。

その意味でも「筑紫の鴻臚館」は、古来から九州域はもとより、日本全域を代表する国際交流の玄関だったといえよう。



さてここで、丸一日をかけて巡ってきた主要拠点を俯瞰してみることにしよう。

まず、飯塚市の「太傅府」と小郡市の「太保府」、そして福岡市の「筑紫館(鴻臚館)」の3つの拠点を結ぶと、綺麗な三角形を描くことができる。

さらに、その三角形の中心というか重心部分に中央政庁としての「太宰府」を観ることができる。

実際にそれぞれの現地を訪れたことで、かの九州筑紫王朝は、これほどまでに大きな範囲を、それも緻密な測量の元に重厚な統治体制として整備されていたことを伺うことができた。

漠然とではあるが、たとえ片鱗にしてもその全体像を体感できたのは、まさに有り難き幸せである。



なぜか今年は年始から、「八幡」をキーワードに「応神天皇(神武天皇)」の謎を探ることになり、さらには2月16日、満を持して古代九州王朝の主だった勢力範囲を探訪する運びとなった・・・。

もし記紀の物語る「応神天皇」が実在したとするなら、その在位は紀元後の三世紀後半から四世紀前半と想定できるが、往時の言わば「九州王朝」と「近畿王朝」との関連は未だ判然としない。

性急に結論付けることもないわけだが、これからも「歴史ロマン」として、言わば日本列島に刻まれし歴史的な「あけぼの」を探求していきたいと考えている。

(完)



下の画像は、上述の「鴻臚館跡展示館」を出て一息つこうと、すぐ隣の福岡城址を散策していると、ちょうど梅の花の開花時期と重なったようで、城内の様々な色合いの梅花を撮影したものだ。

その梅の薫香は一日の旅の疲れを癒してくれ、大濠公園の夕映えも最高に美しかった。(2013.2.16)
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最終更新日  2018年05月28日 21時44分53秒


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