田中およよNo2の「なんだかなー」日記

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2006年09月16日
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カテゴリ: 硬派
君はゆっくりと扉を開ける。

中央に円形のステージがあると聞いていたシアターは真っ暗だ。
君は目が慣れるのを待ち、手すりを頼りながらが座席を探す。
長い時間をかけ、やっと席に座る。

舞台では誰かがうずくまっている。
ちいさな、少女だ。
膝をかかえている。

君はじっと息をひそめて、待つ。
徐々に周囲の席が埋まってくる。


少女は立ち上がり、踊りはじめる。
スカートのしたの、ガラスのヒールが照明を偏光させて、キラキラしている。
やわらかい大理石に打ち付けられたヒールの音が伸びやかな歌声に、時々、混じる。
とても、ここちよいリズムだ。

踊り続ける少女は、体だけ彼女は成長し続ける。
照明はますます明るくなり、
体は成熟し続け、踊りと、歌声は心地よくなってくる。
それでも、膝から下は少女の華奢さのままだ。

アップテンポの曲が終了したあと、スローなメロディが哀しく響いてくる。
ゆっくりと。

ステージの彼女は椅子には座らない。

心がざわめいて、落ち着かない。
だけど、泣くことはできない。

客がいるからだ。
周囲を君は見渡して、そして、多くの客が泣いているのに気がつく。
きっと、そのうちの一人は、僕だ。


YUKI さんの最新アルバムの 「WAVE」 を買った。

すごく、すごく、いい。

少女の足で踊る、女性を僕は想像した。
きっと、傷を抱えながら必死で生きている姿が見えるからだろう。
「ドラマチック」と「夏のヒーロー」が僕のお気に入りである。

でも、ちょっと困ったことに僕は心を揺さぶられすぎてしまう。
楽しいこと、嫌なこと、全部ひっくるめて思い出してしまう。
じっくり聞く時は一人で、静かに聴くようにしている。

そう、静かに、静かに。
だって、心が動いてしまうのだから。

※もっと、「なんだかなー」なら『 目次・◎ものがたり(映画、音楽、文学、本)







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最終更新日  2006年09月16日 11時24分22秒
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