田中およよNo2の「なんだかなー」日記

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2007年04月06日
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カテゴリ: ほどよく
「イロトリドリノセカイ」( 「POP LIFE」

たしか。
ええと、なってるなってる。
でも、時期は「POP LIFE」の後だから、シングルカットってことになるんだね。

実は僕はこの「POP LIFE」の曲を眺めると、どれがシングルだったのか、いっつもわかんなくなってします。
だって、全部がシングルカットされてもいいくらいのイイ曲だから。
まあ、冒頭の「ドュビドュバディスコ フューチャリングウィズ サー・サイコ・セクシー」っていう16秒の曲は別として。

大体、実際に12曲中5曲がシングルになっている。

なにしろ、これはJAM休業前の最後のアルバムであるし。
誰の作詞の曲をシングルにするかでもめたとか。
シングルだとお金の入り方も違うだろうし…
って、適等に描いたけど、ちょっとリアルだなぁ…

さて。

この「イロトリドリノセカイ」って曲は、ちょっと異色な歌詞だろう。
人の動きとか、物語というものがあんまりない。
恋した、フッタ、フラレタ、傷ついたとかいうこともない。
慰めるような、こともない。
それこそ、題名と同じようにセカイを淡々と描いているだけなのだ。

もちろん、その言葉の連なりは美しい。


多くのポップスの歌詞が、小説とか、動きを切り取っているのに対して、「イロトリドリノセカイ」はそんなことしない。
物語から言葉ははなれて、自由な詩のような言語になっている。
これは、YUKIさんではなくて、TAKUYAさんが歌詞を描いたのでことも影響しているのだろう。

誤解を恐れながら言うと、人間の感情をすっぱりと切ってる。
切られて残ったものは、凛とした風景である。

この美しさには不完全な人間の存在が必要ないみたいである。


さて、ここからは僕の勝手な想像。
まあ、これまでも勝手な想像なんだけと(苦笑)

「イロトリドリノセカイ」を聞くと、僕はそこに日本人っぽい美しさを感じない。
どっちかっていうと、クリスチャンが潜在的に持っている終りの荒涼とした風景の美意識があるような気がする。
JAMには他にもそんな感覚のする曲が、けっこうある。
「BLUE TEARS」「クリスマス」「LOVER SOULE」とか。
ひょこっとカミサマとか、穢れちゃった意識とか、だから、消えて透明になることへの希求とか、
そんな中でも「イロトリドリノセカイ」はその極みがある。
なんだか、不思議な曲だと、僕は思うんだ。

埃ある街から、どんどんと汚れがなくなってるんだよね、この詩の前後の流れは。
きっと、計算してるんだろうけど。
すっげえ、透明になってくんだよね。
そして、YUKIさんのやや鼻にかかりながら伸びたボーカルでさらに、透明感を増している。
これは、TAKUYAさんが歌ってるバージョンもある。

TAKUYAさんのも透明なんだけど、それは内側に入り込んで自分がどんどん透明になっていく感じ。
YUKIさんのは外側と同化して、セカイが透明になっていく感じ。
僕の感覚なんだけどね。

もしかしたら、誰かがクリスチャンか、そのような教育を受けたことがあるのかなぁ、ずっと思ってた。
って、今調べたら、YUKIさんも、TAKUYAさんもミッション系の高校なんですよね。
納得するとともに、自分の見立ての眼力に感服(苦笑)

まあ、YUKIさんのボーカルとか、サウンドが優先されて伝えられるJAMだけど、言葉の選び方。
そして、その作り方っていうにも、注目して欲しいと僕は思うんだ。
「イロトリドリノセカイ」はそういった彼ら(ここではTAKUYAさん)の作詞家としての素晴らしさも垣間見せている。

ってなとこで。

およよ。

※もっと、「なんだかなー」なら『 目次・◎ものがたり 』まで





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最終更新日  2007年04月07日 00時39分15秒
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