読書の部屋からこんにちは!

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2006.09.24
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カテゴリ: その他の本
金子みすず大全集

「みんなちがって みんないい」
このフレーズを、よく耳にするようになりました。
ご存知、童謡詩人金子みすずの詩の一節です。

私がはじめてこのフレーズを知ったのは、
確か人権啓発のためのパンフレットじゃなかったかと思います。
「みんなちがって みんないい」
日本の悪しき因習「差別」をなくすため、
これほど簡潔にしかも優しくあらわした言葉が、今までなかったんですね。


人権のパンフレットになんか、載せてほしくなかったなあ・・・
何かの人為が加わると、せっかくの透明感が汚れてしまうような気がするから。
こんなにあたたかくて、人々の心に寄り添ってくれる美しい言葉が、
覚えられやすいがために手垢にまみれて、よれよれになっていくのを見たくないから。
それに、この言葉を覚えるなら、ぜひその全文を覚えてほしいと思うから。

「私と小鳥と鈴と」
  私が両手をひろげても
  お空はちっとも飛べないが
  飛べる小鳥は私のように
  地面を速くは走れない

  私がからだをゆすっても

  あの鳴る鈴は私のように
  たくさんな唄は知らないよ

  鈴と 小鳥と それから私
  みんなちがって みんないい


女性の地位が低かった時代に、夫のエゴによって不幸になり、

その生涯と他の作品については、こちらをご覧ください。

金子みすずの世界


昨日の秋晴れの一日、私は山口県の仙崎という港町にある 金子みすず記念館 に行きました。
みすずの生家のすぐそばに、活気ある漁港があり、
彼女の「大漁」をいう詩を思いながら、真っ青な海を眺めてきました。

「大漁」
  朝焼け小焼けだ
  大漁だ
  大羽いわしの
  大漁だ

  浜は祭りの
  ようだけど
  海のなかでは
  何万の
  いわしのとむらい
  するだろう





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Last updated  2006.09.24 14:22:44
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