読書の部屋からこんにちは!

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2007.08.13
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カテゴリ: 小説



PRGっていうのかな。
異世界にまぎれこんだ現代の少年が、さまざまな困難に立ち向かい、窮地に陥っている人々を助ける。その冒険の旅のうちに、心の成長を遂げていく。
そんなゲームがあるそうですね。
一度もそういうゲームをしたことがないけれど、この本のストーリーはまさにそのゲームのようで、実際に「ブレイブストーリー」というゲームもできたそうです。
ちなみに、著者の宮部みゆきさんはゲームファンだとか。


主人公ワタルが異世界に紛れ込むきっかけになったのは、両親の離婚問題でした。
お父さんとお母さんと普通に平和に暮らしていた小学生のワタル。ところが、お父さんが結婚前に付き合っていた女性を本当に愛していたとか、勝手なことを言って家を出て行きます。驚き嘆きながらも離婚に応じる気持ちになれないお母さん。家に怒鳴り込んでくる相手の女性。つかみかかったお母さん。お母さんをなじるおばあちゃん。ワタルは、ベッドの下にもぐりこんで泣きながら嵐が通り過ぎるのを待つしかありませんでした。ワタルをとりまく大人たちは、みんな身勝手で、ワタルの苦しさを本当には理解してくれません。


異世界に入ってからのワタルの冒険は、それはおもしろいにはおもしろかったけれど、あまりにも荒唐無稽なところはやっぱりゲームの世界です。あまり感情移入することなく、もっとはっきり言えば、我慢しながら読んだという感じです。ファンタジー好きな人は夢中になれるかも。

現実の世界に戻ってから、ワタルの周囲がどのように変わっているかを楽しみにしていたのですが、特に触れることなく終わってしまいました。
ただ、ワタルの著しい精神的成長と、お母さんが少し前向きになったかなという程度のこと。読み手の想像にお任せしますってことでしょうか。
私はもうちょっと書き込んで欲しかったけど・・・

異世界でワタルと行動を共にする、キ・キーマという男性。
大きくて頼りがいがあって、優しくて、なかなか素敵な男性でした。
とかげのような容貌らしいんだけど、どんなんだろう。キ・キーマが見たいから、DVD借りてこようかな。





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Last updated  2007.08.13 08:13:46
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