読書の部屋からこんにちは!

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2009.10.18
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カテゴリ: その他の本

独断流「読書」必勝法

私はプロの書いた読書感想文、アンソロジー、読書ナビを読むのが大好き。
この本も、偶然図書館で見つけて、すぐに読みました。
目次を見ると、19の小説の題名が目次になっていて、前半は誰でも読んだことのありそうな本が並んでいます。
「坊ちゃん」「ロビンソン・クルーソー」「伊豆の踊り子」「ガリヴァー旅行記」・・・
どれも目からうろこがぽろぽろ落ちるくらい、新鮮で意外な発見だらけ。

「ロビンソン・クルーソー」は、ビジネスに才能のある男が、一人で資本主義経済をやっている、経済小説である。
「ガリヴァー旅行記」は、「ロビンソン・クルーソー」に腹を立てたスウィフトが、挑戦状のように書いたものである。
「伊豆の踊り子」は、むずかしいところは一つもないのに、不思議な情感ばかりが残る、なぞめいた短編小説である。(同感!同感!!)
「細雪」は、豊かでぜいたくな王朝文学の一種とも言えるが、典雅な文章で語られる下品な物語である。


びっくりしながらも、なーるほどと納得してしまう点も多くて、ほんとうにおもしろく読みました。
後半にいくにつれて、「谷間の百合」だの「ボヴァリー夫人」だの「若い芸術家の肖像」といった、私にとってはあまりなじみのない小説が増えてきて、こちらは実際に読んでいないと、理解しにくいように思いました。少なくとも、この本を読んで、この本をきっと読もうと思うことはなかったです。すでに読んだ人にとっては、おもしろいのかもしれませんね。



      ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ところで、実は、半年以上も前に書いたある小説の感想文に、最近書き込みを下さった方がありました。
私はその小説をあまりおもしろくないと感じたので、どこがどういうふうに面白くないかを自分の感じたままに書きました。(感想文とはそういうものですが)
ところが、最近書き込みを下さった方は、その本を読んで10回以上も泣いてしまったほど感動されたそうです。
ドラマ化までされた小説ですから、そういう人があっても、不思議はありません。
逆に、私が絶賛しても、つまらなかったと思う人がいても、あたりまえのことです。
ただ、その人はそうは思わなかったみたいで、その書き込みは痛烈な皮肉と悪意に満ちたものでした。
その人はきっと、自分の好きな小説を私にけなされて、頭に来たのでしょう。
その気持ちはわからないでもありませんが、こんな書き込みをされると、私自身もいい気持ちではありません。というか、非常に不快です。

読書日記をつけておられる方はたくさんいらっしゃいますが、皆さんこんな経験がおありなんでしょうか。

たとえば、「細雪」のことを下品だと独断した清水義範さんに対して、谷崎ファンの方はどう思われただろうか。これがブログなら、皮肉な書き込みで反論したんだろうか・・・
などと、それなりに傷ついて、ぱぐらは考えています。





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Last updated  2009.10.18 17:52:24
コメント(10) | コメントを書く


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Re:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
くまさん555  さん
「独断流「読書」必勝法」
面白そうですね!^^
でも、私も読んだ本が少ないからな~
出来たら原作を読んでから、この本を読んだ方がおもしろそう♪

本の感想に関してですが…
う~ん、今回私「英雄の書」についてボロボロ書いちゃってます
まさに自分なりの感想を…
それについて悪意を持って書き込みされたら…f--凹みますね…

言葉のチカラってものすごいですからね…><
感想についての「討論」的なものはおっけいですけど
悪意・皮肉はつらいです(T T)
ぱぐら2さん!ファイト!!!
(2009.10.18 20:00:25)

Re:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ずーーーっとまえに
林真理子が大っきらい って私コメントしましたねー。

人それぞれ いろいろ思うことは違いますよね。
自分と違う意見があるということを受け入れられないのは悲しい人だと思います。
へこんじゃうのは最もですが がんばれ~~~☆

そーいえば この前 林真理子さんが目の前に現れたの。表参道の道端です。
ただ ちょっとすれ違っただけですが やっぱりあのお方のことは・・・嫌いですね。。。 (2009.10.18 22:19:51)

Re:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
かつきねえ  さん
『独断流「読書」必勝法』はどこかで読んだ気がします。ぱぐらさんの感想を読んで、思い出しました。
「そういう読みもあるのか~」と感心しましたし、おもしろかった~。

というふうに本の読み方というのはいろいろですし、感想もいろいろです。
わたしも読書ブログを始めた当初はポチポチ、そのような書き込みがありました。
まだこんなに読書ブログも多くない頃だったので、人の読後感想と自分の感想が違うことに気づいていない人が多かったのだと思います。
でもこれだけ乱立した読書ブログをいくつか読んでいれば、本の感想なんて百人いれば百人違うことに気づくでしょう。
その人は「井の中の蛙」としてそっとしておきましょう。オコチャマなのよ。

日常生活では好き嫌いで人と付き合えない場面もありますが、このような趣味のブログなら、好き嫌いをはっきり書いて、好きなようにいきたいですよね~。
(2009.10.19 08:18:01)

Re:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ばあチャル  さん
ただただもう本のことを語るのが楽しくて始めたブログでしたが、少々それにも飽きてきた贅沢なばあチャルです。
作家はご自分の職業意識もあられ、語り尽くせないのでしょうね。わたしもよく目に付きます。読みきれませんが(笑)

文学批評家、研究家の読書論ではなくて作家は実際書いていらっしゃるから目のつけどころが違いますね。

コメントが悪意のあるものになる件ですが、やはり余裕とユーモアがないんでしょうね。「修行してください」とでも言ってあげたいです(笑)
(2009.10.19 08:29:39)

Re[1]:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ぱぐら2  さん
くまさん555さん
ありがとね~
確かに、こういうところはおもしろかったとか、逆に教えてくれたりしたら、別の読み方もわかって、ほんとに楽しいブログになるのにね。
たぶん、この人も本好きさんなのに、がっかりしてしまいました。
ところで、「英雄の書」はおもしろくなかったみたいね。あの宮部みゆきさんでも、そういうこともあるんだ~!
「火車」の頃は、ものすごかったですけどねー。
私、くまさんの感想を読んで、どれくらいおもしろくないんだろうって、ますます読みたくなりました。 (2009.10.19 16:27:47)

Re[1]:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ぱぐら2  さん
ももさ~ん!!お元気ですか?
ブログをお引越しされてから、なんとなく足が遠のいてしまってました。
読んでくださってたのね。とってもうれしいです。

>ずーーーっとまえに
>林真理子が大っきらい って私コメントしましたねー。

そうそう、あの時は私も「嫌いになった」って宣言しましたよ。
ところが、今新聞に小説「下流の宴」を連載してまして、これがおもしろいんだわ。
林真理子独特のアクの強さで、真理子臭がプンプンするんですが、やっぱりこのおもしろさ。タダモノじゃないんですよ。
ここが、好かれたり嫌われたりする、原因なんだろうなあ・・・と、毎日読んでます。

>人それぞれ いろいろ思うことは違いますよね。
>自分と違う意見があるということを受け入れられないのは悲しい人だと思います。
>へこんじゃうのは最もですが がんばれ~~~☆

ももさん、ありがとう!
大人なんだから、懐を深~くしなきゃねえ。 (2009.10.19 16:37:14)

Re[1]:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ぱぐら2  さん
かつきねえさん

>「そういう読みもあるのか~」と感心しましたし、おもしろかった~。

そうなんですよね。
私など、権威に弱いというか、ノーベル賞作家だとか文豪だとか、その偉大さの前に無条件にひれ伏してしまい、「伊豆の踊り子ってよくわかんない」って言えませんでした。

>その人は「井の中の蛙」としてそっとしておきましょう。オコチャマなのよ。

そうですよね~。返事をする気にもならなくて、放ってます。

>日常生活では好き嫌いで人と付き合えない場面もありますが、このような趣味のブログなら、好き嫌いをはっきり書いて、好きなようにいきたいですよね~。

そうなんです。それを一番感じました。
でも、かつきねえさんのおかげで、気持ちがからりと晴れました。これからも、おもしろいものはおもしろいと、つまらないものはつまらないと、正直な感想を書きたいです。 (2009.10.19 16:45:41)

Re[1]:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ぱぐら2  さん
ばあチャルさん
>ただただもう本のことを語るのが楽しくて始めたブログでしたが、少々それにも飽きてきた贅沢なばあチャルです。

私もばあチャルさんとは本つながりで始まったお付き合いですが、この頃のエッセイ風な日記も捨てがたく、楽しみに読んでいます。
ちょっと前を行ってる先輩って感じで、勉強になったり、うらやましくて目標にしたり・・・

>コメントが悪意のあるものになる件ですが、やはり余裕とユーモアがないんでしょうね。「修行してください」とでも言ってあげたいです(笑)

あはは!さすがばあチャルさんだあ!!
余裕とユーモアに、もひとつ付け加えるなら、品格もないんだわ。 (2009.10.19 16:52:35)

Re:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
きたあかり  さん
こんばんはぁ~♪

私は基本的に甘口ですが、時々「貴重なご意見」を賜ることがあります。 何を書いても偏狭な人はそういう類のコメントを入れてきます。 だから、怯みことなくご自分のお好きな通りにお書きになればいいと思いますよ。 
元気出してくださいませ♪ (2009.10.20 00:21:58)

Re[1]:「独断流「読書」必勝法」 清水義範(10/18)  
ぱぐら2  さん
きたあかりさん

私の記憶では、少なくとも2回(ほんとはもっと多いかも)、きたあかりさんが褒めてた小説を私が遠慮なくけなしたことがありました。
きたあかりさんはそのときも書き込みしてくださって、「でもこういうところは良かったですよ」とか、「そこんところは同感です」っていうふうに、違った切り口を見せてくれました。
きたあかりさんって、懐の深い、大人なんだなあと、いまさらながらに思います。

>元気出してくださいませ♪

ありがとうございます。元気で、三崎亜記さんの「バスジャック」読んでますよ。 (2009.10.20 21:22:24)

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