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2007/01/16
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テーマ: ニュース(95867)
カテゴリ: 時事的話題
政府・与党と日銀との対決色が強まっているというニュースが出ています( こちら

日銀は、今週中にも金利を0.25%から0.5%に引き上げるのではないかと言われています。
楽天のように、多額の有利子負債を抱える企業では、金利負担の増大のために業績が悪化するのではないかと言われてしまうのですが、楽天の場合は、クレジットのローン金利や信用取引の貸出金利を上げれば良いだけのことであって、多額の負債は運転資金用ではないので、株価は嫌気をさして下げていますが、私は、金利が上昇しても、業績への悪影響はないと思います。

日銀金利が上昇すると最も打撃を受けるのは国債だと思われます。
国の借金は600兆円超にのぼります。楽天の有利子負債の比ではありません。
0.25%の金利負担でも、1兆5000億円の利払い増になりますが、この分を税金で賄えば、消費税率を0.5%以上引き上げなければいけません。
というわけで、安倍政権・自民党の方から、日銀はけしからん、という声が出てきました。
但し、読売新聞によると、日銀決定に対して政府が権利行使することはないだろうとのことです( こちら

日銀は、国債を約100兆円持っているそうなので、金利を0.25%上げれば、何にも仕事をしなくても自動的に、保有資産価値が2500億円増大します。
何にもしなくても、楽天の年間売上げ分の儲けを出してしまう、というわけで、これぞまさしく錬金術ですね、ライブドアを虚業・錬金術と叩く人はいても、日銀に向かって、虚業だ、錬金術だ、と言う人は、私くらいなものですけれども。
ですが、日銀が金利を上げるぞ、と、言えば、借金漬けの今もなお、ムダなダムを造ろう、赤字新幹線を作ろう、自然破壊の高速道路を造ってクマが人里にまで出てくるようにしようとしている高級官僚たちへのある程度の圧力にはなるでしょう。
なりませんかね?高級官僚が自分で利払いするわけではなくて、税金を上げればすむことだし、痛い思いをするのは日本国民だから。

いっそ、100年物国債とか、200年物国債とか、やり出して、お国のために国債買いましょう、というスローガンでも打ち出すんでしょうか?
100年後、200年後なら、みんな死んでしまっているから、誰にも損はない。
100年も経てば、ハイパーインフレなんてなくても、物価が100倍くらいにはなるだろうし、1000兆円借りても実質10兆円になります。
一生かけて働いて貯めた全財産をお国のためにと思って1億円の国債を買うと、100年後の子孫が蔵から国債を見つけ出して、おお、子どものお年玉にちょうどいいや、とか、思うんでしょうか?

小泉政権時代に、日本はデフレを脱却したと宣言していたように思いますが、今になって安倍政権は、消費が弱いのに、ここで日銀金利が上がるとデフレに戻ってしまう、などと弱気なことを言い出しました。
経済運営に自信がないんでしょうね。
これからも、黒字になるとは思えないような新幹線、高速道路をばんばん造るんですからね。


昨年暮れの忘年会で、民主党の長妻昭さんが言ってました。
今、消費が好転しないのは、金利が低いために、高齢者が元金を取り崩してまで買い物をしないからで、金利分の余裕が出てくれば、高齢者が買い物をするようになる、という説です。
要は、お金持ちが貯金しないで使ってくれればよい、企業が内部留保蓄積に走らないで、給料をたくさん払って、日本国内でキャッシュフローがぐるぐる回るようになってくれれば、企業収益も好転し、税収増分で国債の金利負担増の分を賄えるはずなんですけれども、金利増に不快感を示す安倍政権には国家運営の自信がない、ということなんでしょう。

60年安保闘争から学園紛争にかけて、大学生が激しい政治運動を行っていたのとは見違えるような、21世紀のおとなしい日本人、ものを言わない日本人、ものを言う人をうとましく思う日本人、「改革だ!」と叫ぶ人がいるとどこも改革でないのに、改革だと思い込んでしまう日本人、この日本人を見ていると、日銀は、選挙などで日本が良くなるように思えないでしょうね。
高級官僚ばかり、官製談合に天下りに郵政民営化で良い思いをするのを指食わえてみていることはない、金利を上げて自分たちの利益を確保しようじゃないか、と、思うのは当然かも知れません。


でも、「あの戦争」は、欧米諸国の植民地政策ゆえのやむを得ない側面もあった、という見方も許されると思いますが、今の、政府・日銀のいがみ合いの責任は、2005年衆議院選で、「郵政民営化イエスかノーか」という問いかけに騙されて、民主党の政権交代500日プランに見向きもしなかった有権者にある、と、私は思いますね。
今は、「あの戦争」とは違います。5.15も2.26もありません、誰も暴力は振るっていないのです。
強いて言うなら、今の日本人の従順性は、暴力への恐怖ではなく、リストラへの恐怖から来るのでしょうかね?

本当なら、高速道路とか新幹線とかダム・港湾建設を真の意味で民営化(民営化時に、官僚の天下りをさせない。小泉郵政民営化は総務省のお役人さんたちに高給取りの天下りポストを確保しただけ)して、市場原理にさらせばよいだけのことだと、私は思うんですけれどもね。
資本主義の論理で見合わなければ、民間だったら造らないわけです。
大型公共工事でも、計画通りの需要があるのなら見合う利益が出るはずです。
ところが、今の日本人は、「国家の品格」などと言う、市場原理主義否定、互助精神・談合肯定の本を国民みんなで愛読して感動しているわけです。
これでは、財政赤字の構造は立て直せないでしょうね。




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最終更新日  2007/01/16 11:10:29 AM
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