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2007/07/05
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カテゴリ: 科学の話題
本日(2007年7月5日)付日経社説が、「白書が示すIT産業の内弁慶」と題して、日本の情報通信産業が国内市場偏重になっていて国際競争力が低下している、と書いています。

韓国や中国などの追い上げにより、液晶パネルやDVDプレーヤーのシェアも50%超が10%、20%というところまで落ちてしまっています。

日経社説は、日本の情報通信産業が海外に目が向いていないことが問題だ、という言い方になっていますが、日本の情報通信産業の問題点を日本経済の牽引者の人たちが全然理解していない、ということに落胆させられます。

私も、20年近く前までは、情報通信産業に身を置いていました。
'80年代は、国産OSや国産CPUを制作すべく、一年のほとんどを会社の中で過ごす毎日でした。
半年間、寝るときと食事以外の時間は全部会社にいた、ということもあります。
残業時間は、まともにつければ、200時間とか300時間になったかも知れませんが、残業規制があって、ほとんど、月に40時間しかつけていませんでした。
当然、サービス残業の連続です。

しかし、労働組合が文句を言ってくるからと言って、納入先の電電公社(今のNTT)が納期を緩めてくれるというようなことはありません(このときに、日本のユニオン・ショップ制労働組合は、組合員を守るためにあるのではなく、労働組合自体を守るためにあるのだ、と思いましたね)。
そうでなくても全く無理な納期なのにもかかわらず、営業からは、おまえやる気があるのか、と怒鳴られっぱなし、そのくせ、夕方になれば、営業マンは定時退社してしまうか、顧客対応の接待でうまいものを食いに行ってしまうのです。

しかも、レーガノミクスに屈して、日本政府は、国産OSや国産CPUの開発にブレーキをかけてしまったのです。
泣いた技術者が、私以外にもたくさんいただろうと思います。
これで、誰が、情報通信産業の開発技術者をやるんでしょうね。
私はゴメンですね。

日本ではもう、独自OSや独自CPUの研究開発をしている人などいないと思いますが、'80年代の勢いで続けていれば、今、世界を制覇しているのは、マイクロソフトやインテルではなく、日本のIT企業だったと思います。

そして、今、日本では、理系志望の大学受験生は激減しています。
だって、世の中に出ているベンチャー企業のリーダーたちを見てください。
理工系出身者など全くいません。
経済学部出身か、米国の大学でMBAを取ったような人ばかりです。

理系の大学受験生でも優秀な人たちは、ほとんど医学系です。そうでなければ、黒川紀章さんや菊川怜さんに続けとばかりに建築志望ですね。

さらに言うなら、日本人は、せっかく芽の出てきたIT産業、ライブドアや楽天を力の限りに叩き潰そうとするのです。
新興産業のクセをして生意気だとか思われるのでしょうか?
ライブドアは既に潰されてしまいました。
そして、楽天もTBS株主に叩きのめされて、虫の息です。

しかし、楽天イーグルスは既存形態のプロ野球球団であって、IT産業ではありません。

日本は、技術者を大切にしなければ、電子商取引のようなIT技術も大切にしません。
これでいて、どうして、国際競争力をつけられるのでしょうか?

携帯電話の販売形態、ハードをほとんど無償で顧客に渡して、通話料金で利益を取ろうという考え方が、そもそも、技術者をバカにしていると、私は言いたいですね。
携帯電話は、次の新機種からは、高額の機種に優先的にパケットを割り当てて、既存機種の音質、データ品質を劣化させ、開発した技術者に敬意を払って高額の新機種を買い求めた人だけが恩恵を受けられる、というくらいにするのでなければ、日本の技術は死んでしまうだろうと思います。
そうでなければ、まじめに技術開発に取り組んだ技術者が高い給料を取ることができずに、日本の国際競争力はどんどん失われて行くでしょうね。




理工系受験生向け大学入試問題研究サイトは こちら
大学入試問題検討ブログは こちら




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最終更新日  2007/07/05 07:08:02 PM
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