ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Aug 8, 2006
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 25年ぐらい前、僕がまだ鼻水たらして野山を駆け回ってた(?)頃に、「音楽」というものを教えてくださったA先生と、久しぶりに再会しました。ご家族(旦那さんと二人の娘さん)でアメリカをご旅行中で、カナダ人のご友人とともに我が家に遊びにいらっしゃいました。

 A先生は、優れた指導者であり、ピアニストであり、ソプラノ歌手でもあります。せっかくなので、恐れ多くも共演させていただきました。

 それにしても、こういうときのために、やっぱり 本物のピアノが欲しいところ 。我が家の電子ピアノで我慢いただきましたが、プロのピアノ弾きにとってはさぞかし弾きにくかったことでしょう。

 早速、バイオリンとピアノの二重奏を弾いてみましたが、そのうちもっと本格的に室内楽をやりたくなったので、ピアノ三重奏に挑戦することに。
 チェリストのエレンを招いて、定番の(?) モーツァルトのK502変ロ長調 ベートーベンの作品1-3ハ短調 などを、細かいことは気にせずに(笑)ワイワイ言いながら弾きました。
 一番楽しかったのは、エリック・サティの「ジュ・トゥ・ブ」という小品のピアノ三重奏版。おしゃれな編曲でした。


  そこで我々は、 ミュートピアのウェブサイト から譜面をダウンロード。このサイト、こういう窮地に陥ったときには結構使えます。室内楽の譜面が少しずつ充実してきてるようです。

 華麗にベートーベンを弾く彼女たちを見ながら、僕は不思議な感覚に襲われました。
 幼い頃の自分に音楽を教えてくださった日本人ピアニストさんと、僕の近所のアメリカ人チェリストさんとが、こてこてのドイツもののクラシック作品を、インターネットでダウンロードしたばかりのPDFファイルの譜面(というかラップトップの画面そのもの!)を見ながら弾いている光景……。異様とも言えるけど、妙に自然とも言える。

 なんというか、時空を超え、国境を越え、楽譜と楽器さえあれば、いつでもどこでも誰とでもコミュニケーションが成り立つという、音楽というワンダーランドの奥深さを改めて認識しました。

 師のご滞在は非常に短いものではありましたが、充実した音楽体験ができました。
 そして、その背後にある音楽そのものの無限のパワーに、少し圧倒されたのでありました。





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最終更新日  Aug 14, 2006 07:45:47 AM
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