ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 25, 2007
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「阿部まりあ vs 蛇の足」

 今日はモーツァルトのバイオリンソナタK570を弾いた。ピアノを弾いてくださったのは小学六年のピアノ弾きR奈ちゃんとお母様(ピアノの先生)。

 「K570、さらっといてくださいねー」と彼らに言われたのはだいぶ前だけど、怠け者の自分は直前まで練習をサボってて、つい数日前になって焦って練習を始めた。そして衝撃の事実を知ることになるわけで……。

 大慌てでさらっているうちに、 なんかこの曲、モーツァルトらしくないんだよなー と強く感じてきて(特に1楽章)、急遽調査を開始。そしたらこのK570、なんとピアノソナタ版とピアノ/バイオリン二重奏版の二種類が存在するのであるっ!(ピアノを弾く人びとの間ではおジョーシキらしいけど)

 そして、調査の過程のなかで、バイオリンソナタとしての弾くときのピアノ譜と、 ピアノ独奏曲として弾くときのピアノ譜 が、実は全く同一であることに気づくのにそう時間はかからなかった。(ピアノを弾く人びとの間ではおジョーシキらしいけど)

 さらに、いろいろとググったり、 ウィキったり して発見したところによると、このK570、元来はピアノソナタのほうが原曲らしい。っていうか、バイオリンパートは強引に書き足されたものであって、別に あってもなくてもいい

 自分の無知も恥ずかしいが、これはまさにバッハの平均律にグノーが旋律を付け足したあの「アベマリア」系か?

 それにしても、この曲のバイオリンパートはなんとも弾きにくい。2楽章や3楽章も細かい音符がいっぱい。弾きにくいぶん立派な練習曲として実にいい勉強にはなるのは確か。

 ピアノ独奏曲として既に完ぺきな音楽なのだから、バイオリンは決っして邪魔してはいけない。オブリガートに徹するべきか。それにしては動きが激しいけど。
 モーツァルトのバイオリンソナタ特有の「駆け合いの妙」がまるでないのは残念。逆に、全体としてのバランス感覚もひたすら鍛えられる。

 ピアノソナタバージョンのほうにはかなり精通していたR奈ちゃんとお母様にとっても、今日のバイオリン合わせはよっぽど新鮮に響いた様子。意表を突くバイオリンのパッセージの登場に何度も 爆笑 なさっていた。





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最終更新日  Mar 30, 2007 04:30:53 AM
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