ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 22, 2007
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「子どもの領分」

 今日はカルテットの練習日。
 年に一回集まるのがやっとという面子。今回も直前になってビオラ弾きがドタキャンしてきて開催が危ぶまれたけど、チェロのチャールズが意地になって代弾きを探してきた(マリアンさんというご婦人)。

 ウォームアップに何かモーツァルトを弾こうということになって、後期のニ長調( K575 じゃないほう)が選ばれた。パトリシア(第1バイオリン)を除いてはみんな初見で臨むはめに……。自分は第2バイオリン。

 ハイドンセット六曲とプロシア王シリーズ三曲のハザマであんまりパッとした印象のない曲だけど、「チャーミング」と呼ぶにふさわしい佳曲。耳に優しく胃に優しい。万人から好まれる無難ささとともに、通からも愛される独特のクセの強さも匂わせる。

 冒頭の下降型ユニゾンの危うい安定感からして惹きつけられる。浮遊系というか富裕系の音楽。

499

 全楽章弾いたわけぢゃないけど、とにかく三連符が多いという印象。モーツァルトの後期四重奏曲にありがちなチェロを溺愛、酷使することもなく、比較的弾きやすいほうかもしれない。



 誰の言葉だったか忘れたが……、
「モーツァルトの音楽は、子どもには易しすぎ、大人には難しすぎる」。





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最終更新日  Jul 26, 2007 03:23:27 PM
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