ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 17, 2009
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 日本フィルの定期を聴きにサントリーホールに行く。

 P席(パイプオルガンの下、舞台を後ろから見る席)を嫌がる聴衆は多いかもしれないけど、自分としては、オケ団員になった気分で、特に指揮者アレクサンドル・ラザレフ氏の表情などが間近で見られて面白かった。棒を使わず素手で、しかしメリハリのある演奏。コバケン氏と同様に、しかし別方向に熱いおじ(い)ちゃん。



  プロコフィエフ: 交響曲7番「青春」


 コンマス木野雅之氏の見事な弾きっぷりも堪能させてもらった。木野さんってば、ますます貫禄たっぷり、大きくなられて存在感がある。

 プロコの「古典」は自分も大好きな曲。昔どっかで演奏したときは難曲のあまり泣きながら弾いた記憶があるけど、プロのホンモノの演奏をナマで聴けて感激。予想以上に速いテンポで、情景が次々と変わっていく。ボーっと聴いてると置き去りにされてしまうので、気合いを入れ、緊張しながら聴く。

 後半の7番「青春」も瑞々しい演奏で楽しめた。この曲には終楽章が二通りあって、今日は、いったん改訂版を演奏し、アンコール曲として、プロコフィエフが「当局に書かされた」オリジナル版4楽章も演奏。オリジナル版は、とってつけたようなハッピーエンディングが笑えた。

 で、モーツァルトのコンチェルタンテ。
 いつか今井さんのビオラを聴いてみたいと思い焦がれてたので、それだけで感無量。輪郭のはっきりした太くて強くて深い音で、漆原さんの輝きのある華やかなバイオリンとは対照的。バイオリンともチェロとも全く異なる、ビオラ特有、今井さん特有の芯のある音で、どんどん前に音楽を引っ張っていらっしゃった。

 ちなみに今井さんって、実は既に60歳半ばなんだそうで。そうは全然見えない。
 最近自伝を上梓なさったらしいので、是非とも読んでみたい。



 演奏会終了後は、日フィルの某団員さんを囲んで、一緒に聴いた友だちらと五人で呑み会。六本木のアジア料理屋にて。
 団員の方から業界のウラ話をいろいろ聞かせていただいた。





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最終更新日  Jan 18, 2009 10:56:27 AM
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