ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Oct 16, 2010
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  指揮: Roberto Rizzi Brignoli
  ミミ: Maija Kovalevska
  ロドルフォ: Vittorio Grigolo
  ムゼッタ: Takesha Meshe Kizart
  マルチェロ: Fabio Capitanucci


 製作はフランコ・ゼフィレッリ。巴里の19世紀のカフェを再現した2幕の華やかな舞台は圧巻。ロートレックの描いたブルジョア大衆文化?
 3幕では舞台に雪を降らせ、すんごいことになってた。



 ってゆーか、やっぱりムゼッタ姐さんには惚れる。主役を見事に喰ってた。
 あーゆう肉食系女子、僕は実生活では苦手なのだけれども、このオペラ、登場人物はみんなして運命に翻弄されオロオロしてばかりだし、彼女のような我が道を行く江戸っ子キャラがいると安心する。サバサバしてて痛快でもあるし、自分の耳飾りを売ってミミのために薬を買おうともして、人情に厚かったりする。

 真実の愛と夢を追い求める若くて貧しい芸術家たちの悲劇、とひたすら美化され、それゆえに人気のあるオペラなわけだけど、ぶっちゃけ、どんなに愛があろうが夢があろうが、カネがなければ命は救えない、という厳しい現実を描いてることをしかと留意しておきたく。
 これは激しく正しい。暖をとるための薪も買えず、薬代も払えないゆえにミミは死んでいく。彼らにほんとに必要だったのは、アイでもユメでも、ましてゲーヂュツでもなく、ずばりカネっ。

 いろいろと考えさせられるオペラであった。

 このオペラをパクった「レント(家賃)」というミュージカル/映画もあって、あれもツッコミどころ満載だったよーな。

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最終更新日  Oct 18, 2010 01:12:40 AM
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