ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 19, 2016
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「You jump, I jump」

 二か月ぶりのカルテット合わせ。今回はハイドン晩年の作品77-2をば。←モーツァルトは既に他界、ベートーベン作品18とだいたい重なる頃か
 Vn1 ぼく、Vn2 Y氏、Va N氏、Vc E氏。

 たぶん彼の書いた最後のカルテットだけあって、確かに成熟度が感じられる。ずばり最高峰と言い切っちゃってよろしいかと。実際、今まで弾いたハイドンのなかで最も難しく複雑。弾けば弾くほどいろんな発見がある。特に和声的なこと。

 ハイドンって、「ファーストだけが難しくて、ほかの三人は地味ぃなことやってる」と思われがちだけれど、この曲は違う。つまるところ、四人ひとまとりとしての弾き甲斐というか、互いが互いを必要とする書法が、とくに後半で顕著。3楽章の変奏曲は実に凝ってるし、4楽章が三拍子ってのも妙な気合いが感じられる。
 みんなで力を合わせての共同作業、同じ舟に乗って荒波を航海しているようなドキドキ感。一人が落ちるとそれにつられて舟ごと崩壊してしまうような怖さ、そして危うさ。これぞカルテットの醍醐味。

 あぁ、楽しかった。

 この四人で継続してカルテットで遊んでそれなりの期間になるけれども、君が辞めるならぼくも辞める、だとか、いっそ解散しかちゃおうかとか言うことなく、今後もみんなで仲良く弾き続けてまいりたい所存。





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最終更新日  Jan 22, 2016 07:46:09 AM
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