現在形の批評

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Oct 10, 2005
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カテゴリ: 演劇トピックス
唐十郎


65歳で未だに「演劇とは」を追求し、舞台に立ち続ける演劇界の「餓鬼」の演劇魂には頭が下がる。
『北の国から2002遺言』に出演しトド撃ち漁師の役を演じた 人、と言えば思い出す人もいるだろう。


三島由紀夫を知っているすごい人であり、それだけでも私からすれば雲の上の人である。でも、権威的な印象はない。笑顔が素晴らしいからか。感性が若々しいからか。とにかく人を惹きつける魅力がある。


さて、この秋はそんな唐十郎に魅せられた者達による唐作品の上演が相次ぐ。
○舞台
唐ゼミ★ 『黒いチューリップ』『盲導犬』(中野敦之演出)
唐組
MODE+近畿大学演劇・芸能専攻 『風の又三郎』(松本修演出)
KARA COMPLEX 『調教師』(内藤裕敬演出)
新宿梁山泊 『風のほこり』(金盾進演出)
○映画
『ガラスの使途(つかい)』( 唐十郎脚本・主演 金守珍監督)
○書籍
『教室を路地に!』


ずらっと並べて以上である。注目は唐ゼミ★とMODE+近畿大学演劇・芸能専攻である。唐氏が横浜国大で教授をしている時に出来た劇団が前者であり、定年退職後、今年の4月から近畿大学で客員教授に就任されるきっかけとなったのは『唐十郎フェスティバル』の成功があったからである。


『風の又三郎』はキャストを入れ替えながら再演をかさね、東京公演を実現させた。この作品は同大学のレパートリーになるのではないか、と思っている。老舗の学生劇団があるように、作品が受け継がれ、伝統になっていく。素晴らしいではないか。年輪を重ねることでいつまでも行き続ける。それも若者の手によって。


唐作品の連続上演の理由の一つは、鬱屈した時代の打破を狙おう、そういう意思があるのかもしえれない。土着的でロマンティシズム溢れる唐作品は「ここではない、どこか」をよみがえらせる力を備えていると思う。


そんな演劇ならではの体験を味わえる数少ない作品群である。大阪でも上演して欲しかったな。





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Last updated  Jan 13, 2007 11:10:47 PM


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