★ 「ふにゅう」川端裕人(新潮社)(2005.12.5読了) |
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単純に面白い作品だった。男性側から育児を考えるとこうなるのか~ パパも母乳ならぬ父乳をあげてみたいと思うんだな~へ~って感じでした。 私自身、哺乳瓶とミルクで育ち、また自分の子も乳の出が悪かったので哺乳瓶とミルクが大半でした。なのでピューピュー出る母乳にあこがれるな~ 育児って大変だけど、楽しいこともいっぱいあると思う。それをパパさんががんばるんだからね。すごい。立会い出産も、産む方はそれどころじゃないからね。いてもいなくても・・・ってな状況になるけど、やっぱり産む本人よりも力入っちゃうんだね。「ギンヤンマ、再配置プロジェクト」は何だか他の作品と違い妙にリアルで家庭、仕事いろいろ考えさせられる作品だったな。子どもとは・・・育児とは・・・母とは・・・父とは・・・仕事とは・・・何だか自分自身にとっても子を中心にいろいろと考えてしまう作品だったです。 |
★ 「先達の御意見」酒井順子(文芸春秋)(2005.12.7読了) |
いろんな方々との対談集。「負け犬」談義が面白い!個人的には林真理子さんが好きです。あと瀬戸内寂聴さんの源氏物語談義はあっぱれでした。 肝心の「負け犬の遠吠え」は読んだことがないんだけど、きっとすごいことが書いてあるんだろうな~対談者は阿川佐和子さん、内田春菊さん、小倉千加子さん、鹿島茂さん、上坂冬子さん、瀬戸内寂聴さん、田辺聖子さん、林真理子さん、坂東真砂子さん、香山リカさん。 |
★ 「シャワー」喜多嶋隆(角川書店)(2005.12.11読了) |
本田哲男は売れっ子のファッション・カメラマン。ところが、ある日、呼吸が苦しくなり、シャッターが押せなくなるという異変が。若い恋人と逢っても、思うようにいかない。医者はストレスからくる自律神経失調症で仕事も休めと。仕方なく休暇をとり、三浦半島の実家に戻る。そこで凪という食堂をやっている女性と出会い、彼自身は再生されていく。いつもの小説の感じと違い、メンタルな部分と肉体的な部分が交差されながら描かれた恋愛小説。生と性を描いたらしいが、とっても濃厚だった感じ。大人の小説だね。 |
★ 「みんな一緒にバギーに乗って」川端裕人(光文社)(2005.12.13読了) |
区立桜川保育園。新人保育士の田村竜太は同期の中島ルミ、秋月康平とともに保育園で奮闘しながらも成長していく。ここには育児、教育、家庭でのことなど社会全体のいろいろな問題が取り上げられています。保育園という枠の中で、不器用ながらも着実に一歩一歩成長していく男性保育士の竜太が愛しく思え、またエールを送りたい気持ちでした。私自身、一人の息子(幼稚園年長さん)を抱え、てんてこ舞いな日々なのに、たくさんの園児を束ねる頭領のような存在の保育士さんはもっと苦労があると思います。頭が下がるな~でも「子どもが好き」という根本は親でも保育士さんでも同じかもしれないな。 |
★ 「もう、若くはないけど」喜多嶋隆(角川書店)(2005.12.13読了) |
島村桂悟、39歳。元人気ミュージシャン。バツイチ。いまは、茅ヶ崎で、音楽の貸しスタジオをやっている。ノラ猫の面倒を見ながら淡々とした日々を送っている。カーペットのクリーニングをしにやってきた加家裕美はバツイチ。彼女はある事情からまたピアノを弾きたいと・・・桂悟のスタジオへやってくるようになる。一度あきらめかけていた音楽の夢をまた追いかけようとし始める二人。ゆっくりと惹かれあい、また夢の実現に向けてがんばっている姿が若くはないけど、希望がもてるんだと思わず共感せずにはいられない話でした。 |
★ 「いつか、一緒にパリに行こう パリ・ライフ・ブック」辻仁成(光文社)(2005.12.14読了) |
2003年からパリに暮らす辻さん。もちろん、奥様とも一緒ですね。うらやましい限りです。しかし、言葉も文化も違うのでかなり苦労したのでは?でも辻さん流にパリを楽しんでいるようで。ガイドブックならぬライフブックというところがいいですね。つまり観光よりも暮らす・・・ことが楽しいと。是非パート2なんか出しちゃってくださいね。 |
★ 「真夜中の五分前 Side‐A 」本多孝好(新潮社)(2005.12.14読了) |
★ 「真夜中の五分前 Side‐B 」本多孝好(新潮社)(2005.12.14読了) |
まとめて感想。2冊に分ける必要があったのだろうか?Aの方はまあよしとしよう。しかし、この後に続くBが。双子が謎をよんでいるのもよしとしよう。ああ。感想って難しい。前に読んだ作品はよかったのにな~雰囲気はいい作品なのに、なぜか?惜しい。 |
★ 「幸福な結末」辻仁成(角川書店)(2005.12.14読了) |
日仏合作映画化決定。 角膜移植で光を取り戻したヴァレリーは不思議な男性の幻を見るようになる。その男性とは誰なのか?角膜提供者の人がいつも見ていた男性なのだろうか?その彼を探して東京へ行き、新たな人生が始まる。不思議な感じのする恋愛物語でした。残像っていうものは角膜に残るものなのでしょうか?でもそれが縁で惹かれあっていくなんて。運命なんですかね。きっと映画になったら素敵な感じでしょうね。 |