プレリュード

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2006年07月05日
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カテゴリ: クラシック音楽
昨日から断続的に胃にチクチクする痛みを感じています。 集中して文章を書ける状態ではありませんので、今日は昨年の同日の記事をそのまま転載します。 花の画像も昨年と同じです。

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今日のクラシック音楽 』 ヴィルヘルム・バックハウス(ピアニスト)

7/05


私がクラシック音楽に親しんだ48年前から指揮者のトスカニーニやフルトヴェングラーと同じように名前だけ聞いていた演奏家にピアニストのヴィルヘルム・バックハウスがいました。 とにかく凄いピアニストということだけを知っていた頃です。

そのバックハウスの録音したLP盤を買って、初めて彼の演奏を聴いたのが1962年で高校2年生でした。 DECCAへの録音でLONDONレーベルとしてリリースされていて、それが再発売のモノラル25cmLP盤でした。 曲はベートーベンの「熱情ソナタ」と「月光ソナタ」でした。

当時の印象はピアノという楽器はこんなにも多彩な音色を奏でるものなのか、ベートーベンのピアノソナタってこんなに激しい音楽なんだ(熱情)というくらいでした。

当時は管弦楽で演奏する交響曲やオーケストラ音楽、それにイタリア歌劇団の公演による刺激(モナコ、テバルディ)によるオペラなどを聴きまくっていた頃で、ヴァイオリンやピアノ曲、室内楽などは数えるほどしか聴いていなかったように思います。

そのうちに色々な音楽を積極的に聴くようになり、ピアノ音楽にも交響曲やオペラと同じように興味と共感を抱くようになってきました。


そしてバックハウスとの再会がありました。 ベートーベン、ブラームスの協奏曲やソナタを聴きながら、何となく他のピアニスト(例えばルービンシュタインやホロビッツ)と違う人だと感じるようになり、しっかりと聴き込み始めました。

バックハウスが録音で採り上げた曲は、ベートーベンやブラームス、シューマンやシューベルト、それに古典派のモーツアルトが多く、謂わばドイツ音楽の主流のような作曲家、曲を演奏していました。

一言でバックハウスを形容するならば「武骨」という言葉を連想します。 おそらく完璧な技巧に裏打ちされた素朴な感じで、曲にストレートに迫るタイプの演奏家であったように思います。 曲の精神性を厳しいという表現がぴったりの男性的な音楽を創るピアニストだと思います。

しかし、こういうことはずーとあとになって、やっと理解できるようになりました。 しかし、そのときはバックハウスはもう天に召されたあとでした。 幸いにも彼は数多くの録音をDECCAに残してくれています。 今はベームやイッセルシュテット、シューリヒトなどの指揮者との共演も残されており、ベートーベンのソナタ全集や大バッハの曲も録音されています。 それらを聴くたびに、彼は基本をしっかりと身につけた、大きなピアノ音楽を演奏するピアニストであったのかと、今更ながらに感動させられています。

バックハウスは1969年の今日(7月5日)、85歳の生涯を閉じています。

愛聴盤 「バックハウス 最後の演奏会」


UCCD9185
(DECCA原盤 ユニヴァーサル・クラシック UCCD9185 1969年6月26日、28日録音)

「最後の演奏会」全記録

CD1(1969年6月26日の演奏会)
ベートーヴェン
1.ピアノ・ソナタ第21番ハ長調作品53《ワルトシュタイン》

2.楽興の時D.780(作品94)
モーツァルト
3.ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331《トルコ行進曲付き》
シューベルト
4.即興曲変イ長調D.935の2(作品142の2)


ベートーヴェン
5.ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調作品31の3から
(第4楽章を除く)
シューマン
6.幻想小曲集作品12から
 第1曲《夕べに》/第3曲《なぜに?》
シューベルト
7.即興曲変イ長調D.935の2(作品142の2)


この録音はオーストリア高地のオシアッハ湖畔の教会で行われた1969年6月26日と28日の2日間の演奏会の全記録です。 85歳の高齢となったバックハウスのこのときの演奏にはミス・タッチがみられるところもあり、またDECCAにしては貧弱な録音ですが、温かさと音楽の豊かさが伝わってくる演奏です。 若い頃のもっと素晴らしい演奏・録音盤がありますが、バックハウスはこの2日間のコンサートを終えてわずか1週間後にこの世を去っています。

まさにバックハウスの「白鳥の歌」となったこの盤を敢えて掲載致します。 2枚組で2,000円です。

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今日の音楽カレン

1969年 没  ヴィルヘルム・バックハウス(ピアニスト)

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ともの『 今日の一花 』         雨と朝顔


7/05撮影地 大阪府和泉 2005年7月4日


昼顔科 サツマイモ属

開花時期 7月初め~10月初め頃

中国原産で平安時代に日本に渡来したそうです。

朝開花して午前中はきれいに咲いています。

夏から秋まで長い間咲き続けています。

最近店などで売られている鉢植えは、「行灯づくり」(竹やプラスチック製の輪がついた支柱につるをからませて花を咲かせる方法)が多いようです。

「朝顔」とは 「朝の美女」の意味だそうです。

8月4日の誕生花
花言葉は「愛情・平静」





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最終更新日  2006年07月05日 00時52分24秒
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