プレリュード

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2008年02月18日
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カテゴリ: クラシック音楽
KINKIでいいやないの


大阪に私立近畿大学があります。 学部もデパートのように数多くある総合大学です。 私の受験時代には薬学部が有名でしたが、今はどうなのかな?

その近畿大学は英文名が「kINKI UNIVERSITY」ですが、この「KINKI」が英語の「KINKY」と似た発音なので名称変更しようかという動きがあるそうです。 「KINKY」は「変態」という意味です。 それがあるから変更しようかという動きなんだそうです。 Tシャツも作られていて「KINKI」とプリントされています。

何故? 何故変更する理由があるのでしょうか? 会話上で聞けば「KINKY」と思う外人もいるでしょう。 それがどうしたのと言いたいのです。 「競馬」が「GAY BAR」と聴こえることもあります。 日本語が英語の変な意味と同じ発音に聴こえるからと言って変更することってないでしょう。

どうして日本語に威厳と誇りを持たないのでしょう。 外国語と同じような発音でそれが下卑た意味、不快感を与える意味のものがあっても仕方がないでしょう。 それは日本語の責任ではありません。

日本人がCoffeeを「コーヒー」と発音します。 タイではそれは女性の性器を意味する言葉なんですが、わかっていて女性がいるところでやたらに発音するのもどうかと思いますが、知らなければ仕方ありません。

韓国でCoffeeを「コピー」と発音します。 私も勘違いしたことがあります。 でもタイでも韓国でもその発音を変えようとは考えません。 自国の言葉に責任がないからです。

「KINKY」でなくて「KINKI」なんですよ。 何で名称変更なんて考えているのでしょうか? 近畿大学の名称変更を考えている動きはおかしいと思います。



珈琲ブレイクの一曲 』   ストラヴィンスキー作曲 バレエ音楽「春の祭典」


昨日はロマンあふれるシューベルトのピアノ・ソナタでしたが、今日は刺激の強い派手な音楽を聴いてみようとストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」を選びました。

イゴール・ストラヴィンスキー(1882-1971)は、3つのバレエ音楽で有名です。 「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、そして「春の祭典」です。 この3つの曲が最もポピュラーな曲として彼の名を音楽史上に名を残しています。

そのストラヴィンスキーのバレエ音楽は、「ロシアバレエ団」の主催者ディアギレフと切り離して語れません。 

1909年に興した「ロシアバレエ団(バレエ・リュッセ)を率いてパリで打った興行が大成功を収め、以来このバレエ団は彼の死(1929年)まで20年間世界のバレエ界を引っ張っていきました。

そのディアギレフと親交を結んだストラヴィンスキーは、同時に世界の檜舞台へと駆け上がって行きました。 ストラヴィンスキーを語る上でディアギレフはなくてはならない人なのです。

この二人の接触は1908年だと言われています。 ストラヴィンスキーはまだ無名の時代でした。  ディアギレフはストラヴィンスキーの「花火」を聴いて、彼の才能を高く評価して新作バレエ音楽を依頼したことが始まりでした。

その曲がバレエ音楽「火の鳥」でした。 1910年6月25日にパリで初演されたバレエが大成功を収め、ストラヴィンスキーの名は一夜にして世界を席巻したのです。 ストラヴィンスキー28歳でした。

この「火の鳥」の作曲の頃に、不思議な幻想にとらわれています。 幻想とは異教徒たちが原始的な儀式を行うというもので、厳粛な中に行われており、円く座った長老たちに春の太陽が降り注ぎ、中央では太陽の神への生贄となった乙女が踊り狂って死んでいく、そんな幻想でした。

この幻想をスコアに表したのはそれから約3年後でした。 すでに書いていたバレエ音楽の第2作「ペトルーシュカ」で忙しい日々を送っていたからです。 



聴衆の無理解もわからぬことではありません。 初演の指揮者モントーがスコアを始めて見た時に、「一音も理解できなかった」と述壊しているほどです。

それほどこの曲は当時の人々に衝撃的な音楽でした。 現在でこそ現代音楽の古典と呼ばれており、演奏会や録音でも定番となっているほどポピュラーな曲となっています。

私がこの曲を初めて聴いたのが高校1年生(1960年)でした。 当時毎日曜日の朝10時から、日本フィルハーモニーの定期演奏会の模様をフジテレビが放映していました。 

その朝の番組はイゴール・マルケビッチ指揮でした。 曲はストラヴィンスキーの「春の祭典」。 作曲家名を知っていても音楽を聴いたことのない時代でした。 ましてや彼の「春の祭典」など聴いたこともなく、テレビの前でどんな音楽かなと興味津々でした。 聴き終わって私はすぐに調べました。 どこかの会社からこの作品のLPがリリースされていないか。 ありました。 マルケヴィッチ指揮 フィルハーモニア管弦楽団の25cmLP盤。 1500円。 私は亡父に頼みました。 買ってもらったこのLPを35年間聴いていました。

さて、この音楽なんですが、現代音楽と言っても原始的なリズム、不協和音の連続、咆哮する金管楽器、のたうちまわるようなティパニー。 この音楽の魅力は何と言っても原始的な色彩豊かな音楽でしょう。



時代は古代ロシア。 春が芽生えてきたロシアの大地で、原始民族が大地に感謝をする行事を描いています。 そして選ばれた乙女が太陽の神への生贄となって踊り狂うという物語です。

ロシアの原始的な主題がファゴットで奏されて曲が始まりますが、とてつもない高音域で始まり、弦楽器が強烈なリズムを刻みます。 そして不協和音の氾濫。 物凄いエネルギーのブラスの咆哮。 

やはり約100年前のパリの聴衆には理解できない超進歩的な作品だったのでしょうか?

この「春の祭典」は1913年5月29日にパリでピエール・モントーの指揮で行われています。

愛聴盤 ベルナルト・ハイティンク指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

PROA-162 1995年録音
(Philips原盤 タワーレコード PROA-162 1995年録音)

これまでにマルケビッチ、ドラティ、マゼールなどのディスクを聴いて楽しんでいましたが、タワーレコードがハイティンク指揮ベルリンフィルのフィリップス95年録音盤をリリースしたのを購入、改めてハイティンクのまるで楷書のような音作りに引き込まれています。 ストラヴィンスキーの3大バレエ「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」に「プルチネルラ全曲」という2枚組CDです。 これで価格が1,500円。 録音は優秀だしこれはお買い得盤です。

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今日の音楽カレンダー

1632年 誕生 J.B.ヴィターリ(作曲家)
1956年 没  ギュスターヴ・シャルパンティエ(作曲家)
2002年 没  ギュンター・ヴァント(指揮者)






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最終更新日  2008年02月18日 16時32分55秒
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