占星術オフィス アルクトゥルス

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12:60システムと13:20システム


12:60システムと13:20システム



12といえば占星術の12サインであり、12ハウスであり、
60といえば方位を「何時何分」という形式で表す場合に重要になってくる。

時間・空間と分けてもいいが、
どちらにしても地球の自転と時間経過は同期しているので、
12:60システムは地球における時空の構造を表すといっていいだろう。

ここで注目したいのがタロットの12「吊された男」。
男は吊られていて不自由だが、不自由であるからこそ
思考は自由である。頭の血の巡りは良く、そこには数霊3で象徴される
イデアに満ちあふれている。
イデアを空間(数霊4)に植え付けようと逆さまになっているが、
完全に植え付けられることはない。

これは地球の現状でもある。
精神(イデア、数霊3、時間性)を肉化(実体、数霊4、空間性)しようとするが、
それが完遂できないがゆえに、かえって自由な思考が許されるのだ。

一方、高次の存在たちはイデアの世界に生きているからこそ、
自由な思考が許されないといわれる。
つまり、空間的な自由さと引き替えに、イデアの自由さを奪われている。
空間、すなわち現世からの離脱を思考する教えの多くが
形骸化してしまうというのはそのことと無関係ではない。

そして、ホゼ・アグエイアスの執念にも似た
「グレゴリオ暦憎し」もそこと無関係ではないだろう。

では、13:20のシステムとは何か。

タロットで考えるなら、13「死神」によって12における閉じた時空を破壊し、
20「審判」で高次からの力によって復活を遂げるということになるだろう。

13が月の公転周期と関係することを考えるなら、
死神によってバラバラにされた死体は精神が肉化されきった状態。

19「太陽」で太陽暦と太陰暦が合一(19とメトン周期の関係に留意)された
後にくる20「審判」は、太陽系システムの上位のコスモスにあたる
銀河系のリズムによって、13が肉化しきったものを、新たな精神性として
復活させることにあたるのだろう。

ここにおいて、ロハス的な原始回帰欲求と、現世超越欲求は一つの環として
つながることになる。

しかし、ポイントはそれすらもまた
12のシステム上で、つまり、時空間の中で展開されるという点だ。

実際のところ、12サイン360度の中にも12:60システムからの
「非常脱出口」はたくさん存在している。

否、そもそも脱出すら必要ないのかもしれない。
アドバイタの理解では、そして、禅の理解では、
「われわれはすでに時空の『外にいる』」のだから。

(c)神谷充彦




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