のんびり幸兵衛夢日記

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2008.05.11
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カテゴリ: 読書
古道具中野商店 」(川上弘美)を読みました。

「センセイの鞄」で描かれていた価値観が好きだったのと、今年になって急に読書家になった母が「よかったよ」と言うので読み始めましたが、中ほどまでは、はぁ?こんな感じでずっと行くわけ?と、退屈に感じました。

でも読んでいるうちに、現実の日常はこうだよなと思うようになりました。
なにげなく見せる癖、しぐさ、言葉遣い。
ドラマのナレーションやシナリオのト書きのような説明があるわけもなく、ただ脈絡なくこれらが繰り返される中で、一人ひとり自分なりの価値観で意味づけをして生きているのだな。。

饒舌にタラタラ書かれたものより、例えばタケオがただ小指をさすってうつむくといった、ほんの些細なしぐさがぽつんと書かれているだけのほうが、より心情が伝わる気がしました。

ここに出て来る人たちは、今の時代の価値観からいうと、いわゆる成功者ではないかもしれませんが、こういう繊細さが分かる人たちが「古道具」の持つイメージ的な魅力に吸い寄せられるようにして集まってきて、ゆっくりと自分たちのペースで成長していったように思えました。





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最終更新日  2008.05.11 09:26:12
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