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★男の子に、ポジション移動をわかりやすく説明し、指使いを守らせる方法ピアノの先生方。初級者のレッスンで、生徒が、つまづくことが多いのが、「ポジション移動」とそれに伴う「指使い」ですよね。「ドレミファソ」が、そのまま「ソラシドレ」に移動する程度なら、まだなんとかクリアできますが、教本が進んでいくと、5指でそのまま、指広げをせず弾けるポジションばかりではなく、オクターブ近くの範囲で、指を広げて弾く曲が増えてきます。(余談ですが「ピアノひけるよジュニア」をお使いの先生は、3巻で急にそういう曲が増えて、つまづく生徒が続出するなんて話をよく聞きます。そのため私は、ジュニア2が終わったら3に行かず、レパートリーAをはさみます)ブルグミュラーに入ると、ますます、ポジション移動の範囲が広がります。「アラベスク」まではなんとかなっても、「牧歌」に入ったとたん、指使いがぐちゃぐちゃで、フレーズもめちゃくちゃに!よくある話です^^;例えばこんな曲。「ブルグミュラー25の練習曲」の第6曲目「進歩」4小節目の左手です。3拍目の裏拍「ド」の音で1の指にしないとその次の「ミ」がスムースに弾けない。でも、雑に譜読みをしてくる子は、たいてい、「ド」を2の指で弾いてきます^^;特に、男の子(女の子はまだ、丁寧に楽譜を見てくる子が多いです)どうしてこんなことが起きてしまうのか。それは……「いま、弾いている音しか見ていない」から。つまり、音を、かたまり(フレーズやアーティキュレーション)として、とらえていないから、その場限りの、楽に弾ける指使いで弾いてしまうんです。でも、低学年の生徒に「フレージング」や「アーティキュレーションの扱い」を教えるのって、難しいですよね。私も、あれこれ試行錯誤しています。で、あるとき、音楽のフレーズやアーティキュレーションの話をダイレクトにするよりも、まず、「ポジション」について理解してもらうことが早道であると気づきました。それも、ただピアノの話で説明するのではなく、比喩を使った方が、子どもには受け取りやすいのだということがわかりました。それまでも、フレーズを「文章」に例えて説明していましたが、先日のレッスンで、ふと思いついて、ポジションを、サッカーに例えてみました。「サッカーでも、自分の目の前に来たボールだけ、見ているわけじゃないよね? 自分が守る範囲全部をカバーできるように、目を配っているでしょ? ピアノの曲も同じだよ。今弾いている音だけじゃなくて、ここからここまでの『かたまり』をカバーできる指使いを考えてあるんだよ。それで、次にボールをパスした時に、今まで弾いていたポジションが変わるんだよ」のような感じです。先ほどの「進歩」でいうと、赤で囲ってある部分が、1つのポジションです。2つ目のカッコで、ポジション移動をしていることになります。(わかりやすくするために、次の小節の頭、ドの音を書き加えてあります)ポジションについて理解してもらえたら、赤いカッコ内のように、1つのポジションでカバーできる範囲がどこからどこまでなのか、本人に探させます。次に、ボールをパスした部分、つまり、ポジションが移動した部分を探させます。2つ目の赤いカッコですね。すると、ドンピシャり!いままで、まったく指使いを守る気ゼロだった男の子が、急に張り切って、ポジションと、ポジション移動の場所を探すようになり、指使いにも、気を配るようになりました。うちの教室には、サッカーをやっている低学年の男の子が2人にて、2人ともちょうどブルグミュラーをやっているのですが、効果抜群でした!ポジションについて理解できたら、フレーズやアーティキュレーションについても説明すると、すんなり受け取ってもらえました。やった~~~!!実際、楽譜とピアノがないと、文章では説明しづらいのですが、ニュアンスは、わかっていただけたと思います。さて、このように、1つのものごとを、違う例えで説明する能力は、人工知能には難しい、人間ならではの能力だそうです。「子どもにもわかりやすい例え話」をしながらレッスンできること。これは、これからのピアノの先生に欠かせない能力なのかもしれません。「こんなにできた表一日セミナー」では、ランチタイムがありますので、セミナーの内容だけではなく、上記のような、様々なレッスンのお悩みにもお答えします。私が一方的に「教える」のではなく、私も勉強させていただく気持ちで、参加者の先生方のお話に、耳を傾けています。ここで、先生同士の情報交換もできますよ。セミナーの詳細はコチラから!
2016.03.08
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★弾きたい曲を選ぶ楽しみ・その時期★ピアノを習うことの醍醐味の一つに「弾きたい曲を選ぶことのわくわく感」がありますよね。私がふだん生徒たちに行ってるレッスンは、結構オーソドックスです(クラシック志向の子は、ハノン、ツェルニー・バッハ・ソナタ路線で、ポピュラー志向の子にも、最低スケール全調、バーナム3巻までと、ソナチネ終了まではクラシックをやってもらいます)基礎を積み上げることは大切だけれど……「つまらない」と思っている生徒も多いに違いない^^;まあ、私がいま、同じことをやらされたとしたら、つまらなくて投げ出していると思います(爆)けなげに、そんなレッスンに耐えて(?)いるご褒美として、ときどき、生徒の好きな曲をレッスンに取り入れるようにしてます。好きな曲を弾かせる時期には、いろいろなタイミングがあるのですが……その中の1つとして、新入学を控えたこの時期に、好きな曲を弾いてもらうことをしています。現在小6、中3の生徒は、4月から新しい環境に入っていきます。精神的にも、実生活でも、何かと忙しい時期です。新しい環境に入ることの不安……馴染むまでのたいへんさ。よくわかります。ですのでこの時期、せめてピアノでは、好きな曲を楽しんでもらいたいと思ってます。受験が終わり、3月からレッスンに戻ってくる子もいるので、まだ全員にはこのお話はしていないのだけれど、すでに伝えた生徒たちは、「え、好きな曲を弾いていいの!? わ~い何をやろうかな~~~~」と、みんなワクワク。好きなテレビドラマの主題歌を希望する子。アニメの曲を探してみたいといってきた子。好きなアーティストの曲の楽譜を持ってきた子。クラシックの名曲を弾きたい!と意気込んでくる子。いろいろでした^^弾きたいと希望してくる曲目も、「サンキュー(大原櫻子)」「殺せんせーションズ(アニメ暗殺教室)」「コウノドリのテーマ(清塚信也)」「月光(ベートーヴェン)」「悲愴第2楽章(ベートーヴェン)」「雨だれ(ショパン)」「ノクータン第2番(ショパン)」「月の光(ドビュッシー)」などなど、バラエティ豊か。クラシックは、よく知られた名曲が多いですね。あまり知られていない曲も紹介してみたのですが、やはり、知っている曲を弾いてみたいと思うようです(*^^*)さらに、中学・高校に進学する子には、毎年3月に欲しい楽譜を1冊プレゼントしているので、上記の弾きたい曲を含む楽譜をこちらで用意して、プレゼントします。ぷりんと楽譜やピアノピースなど、バラで購入する場合には、ほかにも「いつか弾きたい曲」を数曲組み合わせてもらい、一冊の楽譜と同じくらいの値段になるようにします。ぷりんと楽譜で購入した曲は、このようなスクラップノートに貼って保管します。これが、その子のレパートリーブックになります。好きな曲、弾きたい曲を選ぶ楽しみを、この機会に覚えてもらいたいなと思います。そして好きな曲を弾いていくことで、揺れ動く3月4月を乗り切ってほしいです。影ながら応援してます!
2016.02.26
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本日、外部にて、二回目の無料セミナーを開催しました。第一回の様子はコチラ今日は、前回と同じ、ウィリング上大岡の討議室でしたが、違うお部屋でした。見晴らしがよくて、いい感じです。去年発表会を開いた、「ひまわりの郷」も見えます^^写真は暗いですが、外光が入って明るい開放的な空間でした。今日も、女性のための人間力アップ講座ということで、アセスメントとワークを行いました。林の行う人間力アップ講座は、講義だけではなく、その人の内面にアクセスして、本当の思いを引き出すことを目的にしています。アセスメントも行うのですが、自分のできていないところを見つけるのが目的ではないんです。項目をチェックすることによって、湧き上がる感情を見つめること、そして、それと向き合うことが第一です。人の心は複雑で、「これをやるといいよ」と、頭で理解できても、心がそれについていくとは限りません。心に正直に、すべて出していただき、いったんそれを受け止めて、今までの自分を肯定することから、すべてが始まると思うのです。いまは、なりたい自分が描けなくても大丈夫。自分の感情を味わえただけでも万々歳です。今日の参加者は、初対面の方が多かったにも関わらず、皆さん、素直に内面を出してくださいました。一人の思いに、林だけが答えるのではなく、参加者同士で共感しあい、アドバイスしあえていたのも素晴らしかったです。少人数だからこそできる、内容の濃い2時間になりました。参加者から「林コーチの、本当に良いものだから広めたい、という気持ちが伝わってきました」というご感想をいただき、うれしかったです。これからの女性に必要とされる講座なのだと確信しました。また、「こういうところで講座をやってみたらいかがでしょう?」という情報提供もいただきました。どんどん輪が広がっていくのを感じます。楽しかったです!
2013.05.31
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