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サリィ斉藤

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カテゴリ: 着物の話
少し前の話になるのですが、帰省中に実家の母のお供をして、お茶会へ行く機会がありました。

母の誘い文句は
「A子さんのお席持ちなの、B子さんも一緒に行くから何でも教えてもらえるし大丈夫」
とのこと。A子さんB子さんは私もよく存じ上げている母の同級生で、裏千家の先生をしていらっしゃいます。

去年の冬から、諸事情によりお茶のお稽古は中断したままになっているので、粗相があっては…と怯む一方、久しぶりに茶席の凛とした雰囲気も味わいたくなって、出かけてきました。


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いつもは洋服だけど着物が着たい、という母に着付けたのは
一つ紋のついた紬に菊の模様の袋帯。
私は手抜きをして(というか力尽きて)名古屋帯にしました。

会場は世田谷区の羽根木公園。梅が丘の駅に降りたのなんて、昔むかし会社帰りに美登利寿司に行った時以来(笑)

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緑に囲まれた公園の一角に「星辰亭」「日月庵」という茶室があります。
いただいた会記を実家に置いてきてしまい、手元にないのでお道具の記録が残せず残念。

この日のお茶会では、薄茶席二つ、濃茶席一つをまわりました。
引率の(?)先生のサポートのおかげで、無事終了。
何がありがたかったかといって、お茶席につきものの「お正客イス取りゲーム」を鮮やかにさばいてくださったこと(笑)



お茶席も時と場合によっては、妙にピリピリと張り詰めた空気ばかりが印象に残ることもありますが、小春日和の陽射しにぴったりな、和やかな席でありがたかったです。

111113ochakai1.jpg

母がいつの間にか「らくらくホン」で写真を撮っておいてくれました。
初めに荷物をまとめた後は、スリッパで茶室の間を行き来したので…珍しいショット。

この日着た長襦袢と小紋は、別々の知人から母が「お嬢さんに着てもらって」と譲り受けたモノ。帯と小物は私がいただいたもの。「いただキモノ」でフルコーディネートです。

自分の手首が着物の袖にすっぽり収まるのが好きな私は、裄が合わないことを理由に

「人が私に着物をくれると言っても、勝手に受け取らないように」

と母に厳命してきたのですが…最近になって、どうしても断りきれないケースが重なった模様。

そろそろ本気で「身辺整理」がしたいんだなぁ、と近頃の母自身を見ていても思うだけに、今回は自分の節を曲げて、ありがたく着させていただいたのでした。ついでに肘と手首も曲げるだけ曲げて、無理矢理袖の中に押し込めました。

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こういう時は、袖が短いのは便利だったりする…モノは考え様!


来年は古希を迎える母とそのお友達。茶席では頼もしい面々も、そこを離れれば「あ、ショール落としましたよ」「ほら、あれは先ほどこちらにしまってたでしょ」「乗り換えはこちらの改札ですよ~」…とすっかり立場は逆転、今日はおばさん達の引率ありがとうね~、助かったわ~と御礼を言われての解散となりました。

かつて「おばさんとお嬢さん」だった母娘は、いまやすっかり「おばあさんとおばさん」になったんだなぁ…と現実を悟った秋の日でした(笑)





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最終更新日  2011.11.22 21:26:50
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