全1040件 (1040件中 1-50件目)

当ブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。先述のとおり、実生活で転居し、新しい生活をスタートさせることになりました。これにちなんで、日々の出来事や思いを綴る場も、心機一転「お引越し」をすることに決めました。もちろん、長い間積み重ねてきたこのブログも大切な宝物。ですが、今後は別の場所で、また楽しいこと、覚えておきたいことを残していけたらと思います。新しい「ふたり暮らしの手帖」はhttp://lunchtime.way-nifty.com/にて、リスタートしております。よろしければぜひ、こちらの方へも遊びにいらしてください。これまでつたない文章を読んでいただいたり、コメントをくださった皆さま、そのご縁に心から感謝しております。晴れた朝。空気は冷たく、肌に厳しくても、何かいいことがありそうに思える大山の光景。二言めには「閉塞感」というフレーズが出てくる厳しい時代にも、ささやかな希望や期待を忘れずにいたい、という思いを込めて…ありがとうございました。
2012.01.20
コメント(1)

12月9日に夫の転勤が決まってから、目まぐるしく濃密な一ヶ月が過ぎ、1月9日に無事に引越し荷物を運び出して、新天地での生活が始まりました。その間、身体を気遣い、何かと励ましてくださった多くの方々の温かい言葉が、どれほど心強かったかわかりません。あらためて、ありがとうございました。8年ぶりの引越し作業は、イヤというほど「寄る年波」を実感させられるものでした。肩や腰はしみじみ痛く、新居の間取りに関する記憶力は覚束なく、あれこれ決めなければいけないことの判断力は鈍く…(苦笑)それでも、おかげさまで夫婦共々、元気です。新しい部屋は、マンションの最上階。米子城跡の石垣がよく見えます。猫の目のように天気が変わりやすく、青空をほとんど見ることのない中で、今日はこちらに来て一番のよいお天気。ベランダから、雪を頂いた大山がきれいに見えました。日差しの暖かさを感じながら見渡す絶景。心の底からうれしくなり、慌ててカメラを取り出しました。(隣家のBSアンテナが視界に入ってますが…汗)何とかすべての荷物が片付いて、久しぶりに段ボールが視界から消え、やっと一段落…という気分のところへ、お日様がくれたプレゼントみたい。引越しというのは面白いもので、自分たちが持っているモノの総量が「段ボール××箱分、家具××、その他××…」と、キッチリ可視化されるというのはなかなか出来ない体験です。2LDKのふたり暮らしでも、出るわ出るわ…「本当にコレ、必要なの?」と首をかしげる大量のモノ。8年前の引越しでも私は十分懲りていて、それ以降明らかに、買い物の量と質が変わりました。これ欲しいな、と思った時に、脳内で「それ、しまえるの?」「それ、いつまでも持って引越ししたいの?」と自問自答して吟味するようになりました。今回はそれに加えて、「いつかは…」と思って大事にしまい込んでいたものも、思いきって処分しました。老後の楽しみ(?)に、いつか読み返すからと取ってあった映画のパンフレットやサッカー雑誌。何となくとってあった旅先の記念品。本当に感動した思い出につながるものだけ、吟味して選別しました。多分、私の老後に過去にひたる時間の余裕は無さそうだし。絶対に捨てないのは、人から頂いたもの、手紙、写真。風水では良くないんだよ、と教わったこともあるけれど、年賀状もどうしても抵抗があって処分できない(苦笑)シンプルな生活が善で、モノの多いことが悪だとは全然思わないのですが、身の程知らずは一番カッコ悪いというか、身の丈に合わない量のモノに振り回されないようにしなければ、と固く決心したこの頃でありました。そんな訳で、悪戦苦闘で過ぎてみればあっという間の一ヶ月。忙しさに紛れて残せなかった年末年始のことも、これから少しずつ記録にまとめていこうと思っています。
2012.01.17
コメント(12)

アテネオリンピックの年に移り住んでから8年、ロンドンオリンピックの年にこの街を離れることになりました。騒がしい都会の暮らししか知らずに生きてきた自分に、果たしてここでの生活がやっていけるのか…不安と不満だらけのスタート。東京から遊びに来てくれた友達が、JRの車窓から見る光景に「こんな何もないところで、毎日何やって暮らしてるの」と泣きだしてしまったこともあった。以前の私の眼にも「何もない」ように映ったこの街の、古い城下町ならではの情緒、暮らしやすい穏やかな風土。車で通り過ぎる地元の人には見落とされている、たくさんの素敵な光景。本当に大好きでした。この8年間のうちに、運転免許が取れた。裏千家のお点前を勉強できた。一人で着物が着られるようになった。ブログでたくさんのつながりを作れた。よく働き、よく遊んだ日々でした。すべての経験に、ご縁に、心から感謝です。ありがとう、さようなら、松阪の街。皆さんお世話になりました。引越し作業の合間を縫って、悔いを残さぬようしっかり名物も味わいました!これで思い残すことなし(笑)そして人生は続くのだ!
2012.01.09
コメント(0)
前回のブログでご報告した通りのことで、思いがけず慌しい師走の日々を送っておりました。おかげさまで、駅も図書館も買い物も徒歩圏内で便利な場所に新居も決まり、年明けの転居に向けて引越し準備を進めています。8年前に同じような作業をした時より、確実に肉体的に衰えているのを実感するのは哀しいものがありますが(苦笑)、8年前より着実に、励ましの温かい気持ちをくれる人間関係が広がったこと。本当に私は果報者だと実感しています。2011年という年は、喜怒哀楽のそれぞれがくっきりと色濃く、強烈な年でした。忘れられないことがたくさん起こった1年でした。去年の暮れにも何度も交わした「よいお年を」というご挨拶。その時には想像もしなかった出来事の数々を振り返ると、本当に一寸先の未来もわからないものなのだと思います。でも、だからこそ期待感を持って、明るい未来を信じたいものですね。しばらくは、ブログの更新も出来ない慌しさは続くと思いますが、皆様が迎える新しい年がすばらしいものでありますよう、心から願っています。今年もお付き合いいただきありがとうございました。どうぞ、よいお年を!!
2011.12.31
コメント(0)

「りらっくご」主催のことりさんと、昨年に引き続き「メダリスト・オン・アイス」を観に行きました。今年の会場は、門真市のなみはやドーム。 毎年(ゲストミュージシャンの存在意義が謎…)と思い続けていたこのエキシビジョン。今回は生演奏のオーケストラが入っているだけで、その分海外からのゲストスケーターが増え、見応えがありました。私たちの席はジャッジ側のスタンド中央。リンクからは少し遠かったけれど、その分全体がきれいに見渡せたし、何より、演技後にリンクの真ん中で挨拶する選手とバッチリ目が合う(かのように錯覚出来る)位置だったのは本当に幸せでした…白いシャツでしっとりと、風に乗って飛んでいるみたいにエキシビジョンのナンバーを滑ったあと、アンコールでは宴会で大騒ぎ中の若手サラリーマンの如く(笑)マンボを踊りまくる大ちゃん。直前に滑ったP・チャンより、魅せるなら断然大ちゃん!演技が終わった時、いま、今、絶対、私たちの方見た!見てた!と…まぁ、信じるのは自由だから(笑)真央ちゃんがアンコールで「愛の夢」のステップを美しく滑る姿。いけない、いけないと思いながら涙で視界がぼやけて、二重、三重にだぶってしまいました。まるで万華鏡の中で真央ちゃんがスケートしているみたいでした。「心が震えるって、こういうことなのね」ということりさんの言葉に深くうなづきながら、夢の余韻に酔いつつホテルでお泊り。フィギュア話がその後も延々盛り上がったのは言うまでもありません。ことりさん、今年もありがとうございました。 ホテル阪急インターナショナルにて。夜景も壮観でした。翌朝は、まだまだ山積みの引っ越しに向けた用事を片付けるため、早朝に私ひとり、先に帰りました。人気のないホテルのロビーで、ふとこんな案内板が目にとまり、思わずパチリ… 男役トップの方の引退がニュースになっていたので、きっとその会見なんだろうな、と思いつつ…私も各界にアイドルがいて、憧れの存在が一線を退く寂しさを何度も経験しているだけに、ファンの方の心中をお察ししないではいられませんでした。でも、思い出は消えない。私も大好きな人たちの限りある現役時代を、出来るだけしっかり目に焼き付けておかなくては。
2011.12.26
コメント(0)

全日本フィギュアのエキシビジョン、「メダリスト・オン・アイス2011」鑑賞のため、大阪行きを予定していることをお話したら、こけしさんと琴さんにランチにお付き合いいただけることになりました♪連れていってくださったのは、京橋の「実身美(サンミ)」京橋の駅に降り立つのは「キモシャン」の日以来。米子での家探しの報告、フィギュアスケートのことなどあれこれ(あまりの勢いに咳込むくらい)おしゃべりしながら、ブログをやってみようと思ったこと、着物を着ようと思ったこと、それが思いもよらぬ素敵な出会いにつながったご縁の不思議を思わずにいられませんでした。お願いして一緒に記念の写真を撮ってもらった、背後の壁にはお店のこんなスローガンが。まさにその通り。食事にかける手間も質も著しく劣化していたこの頃の私には、本当に耳の痛い、でも大切にしなくては…と思わされる言葉でした。玄米たっぷりの滋味あふれるランチも、楽しい会話も、ストレスや疲れが浄化されるようなありがたい時間でした。ありがとうございました。
2011.12.26
コメント(0)

夫が朝から赴任先へ出発していき、引っ越し荷物の片付けも何とか見通しが立ってホっと一息。mayさんが松阪まで来てくださり、Cafe Tomiyamaでゆったりランチタイムを楽しみました。史上最高スコアのショートプログラムから3コケのフリー、という波乱の展開で前日、大ちゃんが全日本フィギュアを制したこともあり、3年間にわたり放映された「坂の上の雲」がいよいよ最終回を迎える日でもあり。今度、一緒に過ごせるのはずっと先になってしまうのはわかっていたのに、相変わらずミーハー話で暑苦しく語ってしまいました…何にでも感激してすぐにボロ泣きしてしまう私だけれど、悲しいことや寂しいことで涙を流すのは出来る限り避けたくて。笑って笑っていつもどおり、楽しい余韻が切なさにすり替わる前に、逃げるようにご挨拶をして家路についてしまいました。いただいた心尽くしの素敵なお品、宝物が増えました。大切に大切にします。ありがとうございました。
2011.12.25
コメント(0)

夫の会社の規程により、自家用車に乗って赴任することは禁じられているため、23日に車を陸送に出しました。そこで浮上した問題がひとつ。今年は珍しいことに、12月に入って早々、夫が職場の近くのお店にクリスマスケーキを予約してくれていたのです。…で、普段は車通勤している場所へ、どうやってケーキを取りに行く?そりゃ、もちろんバイクで行ってくるよ。自信満々で言うので、ならお願いします、と夫に任せたところ…そりゃ、バイクで運んだらこうなるよね(泣)味はちょっとも変わらん、食べれる食べれる…と「カーネーション」の名シーンのおばあちゃんのごとくフォローして、買ってきた鶏モモ肉のディナーの後に美味しくいただきました。どのみち、目はTV画面のフィギュアスケートに釘づけだし…
2011.12.24
コメント(0)

3連休の最初の日。皆が大好きなCafe Tomiyamaにて、「水がめ座の妻の会」およびかつての職場の同僚の皆様が、送別会兼クリスマス会のティーパーティーを催してくれました。本当に本当にお世話になりました。楽しい時間をたくさんご一緒できて幸せでした。オーナーご夫妻のご厚意で、お茶のお伴はいつもと違うパーティー仕様に。家の近所にカフェがオープンするとわかった時、どれほど嬉しかったかわからない。わが家の「第二のリビング」として、どれほどの時間をこの店内でくつろいで過ごしたか…振り返ると感傷的になって泣けてしまうから、笑顔いっぱいで再会を約束し、解散しました。
2011.12.23
コメント(0)

あとむちゃん、えりすけちゃんと名古屋ブルーノートへ。いつもパワーの源になってくれ、情けない心に喝を入れてくれるクレイジーケンバンドの音楽。接近遭遇で堪能してきました!年末に聴く「ファイアークラッカー」は最高!
2011.12.20
コメント(0)

キラキラのイルミネーションの余韻も醒めぬまま、難波から延々バスに揺られて新居探しツアーへ。賃貸物件を見て回るのは、結婚した時、三重に移った時に続いて3回目。限られた時間に、限られた条件の中で家を探すということは…どうしても、「理想を追求する」というよりは「妥協点を探す」行為にならざるを得ず。物件Aはここは最高だけどここが難有り、Bはこれがあるけどこれがついてない…そんな悩ましい選択肢の中でも、「ここなら!」と二人して気に入った部屋が見つかったのは幸いでした。100%の満足とは行かなくても、「妥協して決めた」と「納得して決めた」の差はとてつもなく大きい…と思います。立ち寄った市役所の食堂でランチ。市のゆるキャラは「ヨネギーズ」(!)米子駅には有名な「0番線」のホームがあり、境港線の鬼太郎列車が発着します。各駅に妖怪の名前の愛称がついていて、米子駅は別名「ねずみ男駅」…長時間の移動と物件めぐりでヘトヘトになった夜。ホテルの部屋でいただいた、琴さんお手製のデザートでパワーチャージ!本当に、心にしみる甘さ、美味しさでした…業務の引継ぎのため新任地に出勤する夫を残して、引越し準備のため帰宅。帰りのバスの中から見えた大山(だいせん)。これからよろしくね!
2011.12.17
コメント(0)

翌日は新天地で家探し…という金曜日、景気づけに(?)大阪で楽しい時間を過ごすことにしました。琴さんにお付き合いいただけることになり、東急ハンズで買い物に付き合っていただいたり、書店で鳥取のガイドブックを探したり…こけしさんにもお忙しい中時間を作っていただいて、3人でティータイム。思いがけずバタバタの年末を過ごすことになった私には、何よりありがたい息抜きの時間でした。さらにお楽しみは続き…琴さんのアテンドで、イルミネーションに彩られた大阪の夜を満喫!梅田のクリスマスマーケットから、中之島のイルミネーションまで…途中、ヴァンショーや美味しいお好み焼きでお腹の中から温まり、おしゃべりする話題に事欠かず、興奮でカメラは手ぶれするばかり(笑)この冬の忘れられない思い出。感謝です。
2011.12.16
コメント(0)

NHKのドラマ「カーネーション」で、主人公の糸子は、夫に召集令状が届いた瞬間「…あ、来てしもうた」と心中でつぶやく。いつかはそういう時が来る、と覚悟していることが、実際に身にふりかかった時、人間は意外とそんな風に、どこか気が抜けたようなリアクションを取ってしまうものなのかもしれません。翌日からの旅行に向けて準備をしていた金曜日の午後、会社の夫から「転勤、決まった」という電話を受けた時の私も、ポカンと夫の話を聞くだけだったような気がします。イヤでも応でも、その時は来る。突然来る。…そういう訳で、8年の歳月を送ったこの街を離れて、新しい年には新しい場所での生活を始めることになりました。2週間足らずで現地に赴任する夫も大変ですが、年内に住む場所を決めて引っ越しの準備をする私も、結構…大変なような気がします(笑)足を踏み入れたこともない、知り合いも誰ひとりいない土地での、ゼロからのスタートに不安要素を挙げればキリがないし、何より本当に良くしてくれたお友達と遠く離れるのは、心細く寂しいことです。今は、感情より理性をフル稼働させる局面だと感じています。私は元からおめでたい性格に生れついて、何とかなるでしょう、とすぐ物事を楽観してしまうタイプ。それでも、8年前に自分を励ましてここへ移り住んできた時よりは、同じ「大丈夫、何とかなる」という言葉でも、説得力のある実感があります。生活の変化にはいつか慣れる。新しい出会いは必ずある。そして、一度つながった人とのご縁は、大切にしようと思えば距離なんて関係なく続いていく。昔と違って今の私には、そのことがよくわかっているから。その差に気がついた時、ああ、経験が自分を助けるというのはこういうことなんだ!と、この歳にして心底理解したのでした。どんな経験も、しないよりはしておいた方がいい。日々を重ねて歳をとっていくことの価値って、そういうことなんだ…と気づかされ、地獄極楽は胸先三寸、面白がって前向きに!をスローガンに、新生活への準備を進めている現状です。そんな訳で今週末は、生れて初めて訪れる山陰地方へ、部屋探しの旅に出かけてきます。わが家の断捨離は加速度をつけて進むことでしょう(笑)がんばります。真冬になると、近くを流れる川へ海の方からやってくるかもめたち。この冬はもう会えないかなぁ…
2011.12.13
コメント(10)

今年、実家の父が古希を迎えました。患っていた病気が快癒したこともあり、色々なお祝いを兼ねて(抱き合わせにしてごめんなさい、という話もありますが・汗)、岩手県の平泉へ一緒に出かけてきました。東北新幹線の中からきれいに見えた富士山。幸先いいスタート!6月に世界遺産に指定されて、注目を集めている平泉。一関から夫にレンタカーを運転してもらい、まずは中尊寺を目指しました。 木立の中に佇む金色堂。源義経が非業の最期を遂げた地でもある、平泉。説明書を読みつつ、あぁここでタッキーが…ここで高橋英樹が…と、大河ドラマのレベルでしか日本史を把握していない私に、日本史好きの夫は呆れ顔でした…(来年の大河ドラマは、「ちりとてちん」の藤本有紀さんの脚本に期待!)。土曜日の夜は、皆既月食を観察された方も多かったと思います。事前にそんなことはまったく想定していなかったのですが、偶然のめぐり合わせで、なんと旅館の露天風呂から天体ショーを見上げる、という最高の経験をしました。宿は「奥州平泉温泉 しづか亭」。「クマ出没」の看板がある山道をカーナビを頼りに向かった時は、映画「ステキな金縛り」の落ち武者の宿を思い出してしまったのですが(迷って泣きながら電話をしてきたお客さまもいたとか)、温泉もお料理もおもてなしも大満足でした。じわじわと欠けていき、やがてぼんやりと赤く浮かび上がるお月様は、忘れられない思い出です。そんな風に夜空は晴れていたのに、一夜明けたら窓の外は白い雪!宿を出る頃には晴れ間がさしていましたが、びっくりしました。奥州藤原氏の遺したもう一つの名所、毛越寺へ。 平泉は、世界遺産のリストに「平泉 - 仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」という名称で登録されています。この浄土式庭園は平安期のスタイルをそのまま残しているそうで、春にはこの場所で「曲水の宴」が再現されるのだそうです。 「作庭記」という、日本最古の庭園書を基に作られたとか。ガーデニングのマニュアルがあったのね…私は、庭園の一角で出会った、この大きなお地蔵さまに強く心惹かれました。木漏れ日を受けて、柔和に微笑むその表情の温かさ。なんて素敵な表情でしょう。 「大丈夫だよ。」と励ます声を、心で聴いた気がしました。この日、12月11日で、あの震災から9ケ月目の節目を迎えたことになります。毎月14時46分には、鎮魂の鐘が鳴り響いているそうです。今回訪れた場所は、津波に襲われた沿岸部に比べれば、目に見える震災の傷跡は少ない地域。それでも5日間は電気が来なかったこと、4月の大余震でも大きな被害があったこと…断片ではありますが、お話を色々伺いました。あの日はねぇ、本当に寒かったの。お寺の売店で、剥いていた胡桃を「ちょっとつまみなさい」と食べさせてくれた店番のおばさんが、しみじみとつぶやいた言葉の響きが、帰りの車中でもずっと残っていました。 【おまけ】最後のお昼はこちら!一つひとつのお塗りの椀がきれいでした。
2011.12.11
コメント(4)
![]()
みずからの出自を問われたら、「映画館の出身です!」と胸張ってこたえたい。(中略)心の底では、わたしは演劇でも映画でもなく、映画館の出身なのだ、とかたくなに思っている。一度見たら忘れられない個性を持った女優、片桐はいりさん。18歳から約7年間、銀座の映画館で「もぎり嬢」のアルバイトをしていた彼女が、映画館にまつわる数々の思い出を綴った「キネマ旬報」の連載をまとめた本を読みました。はいりさんが勤めていた頃「銀座文化」という名前だったその映画館は、私が映画鑑賞の喜びに目覚めた頃は「シネスイッチ銀座」という名前に生まれ変わっていました。世代的には少しずれるけれど、それでも章を追うごとに、様々な映画館で過ごした忘れられない作品との時間が甦ってきて、本当に読んでいて楽しかった一冊。かつて自分がアルバイトしていた映画館で、公開初日を迎えた「かもめ食堂」の舞台挨拶に立つことになったはいりさん。こんな風に濃密に劇的に、映画館と関わる人生というのも珍しいでしょう。アルバイト時代の様々なエピソードに加えて、公演先や旅先の地方ではいりさんが発見した、個性的な映画館の描写も登場します。味わい深い文章で、どの話も心に深い余韻を残しました。あぁ、映画ってやっぱり良いものですねぇ…と、水野晴郎と化した読後の私(笑)定員入替制やネットで指定席が変えるシステムが存在しなかった昭和の頃から、外に出かけなくても映画は存分に見られるように時代は変わりました。横浜で、渋谷で、銀座で、どれほどお世話になったかわからない映画館の数々も、その多くが姿を消しました。本の言葉を借りれば「なくなっていくものがあまりにも多すぎて、そのたびに立ち止まってはいられなくなった」というのは、私の実感でもあります。でもなぜか、あの映画はあの場所で観た、その時あんなことがあった、誰と行った…と、映画のタイトルから頭の中にたちまち、記憶の情景が甦ってくるのは、シネコンで観た作品には少ない気がします。いい映画の思い出は、いい映画館の思い出でもある、ということに気づかされた一冊でした。年間、最低でも50本は映画を観たいと思うし、50冊は本を読みたいと思う。その目標は、概ね毎年クリアしてきたのですが、今年は遠く及びそうにありません。映画なんて、本なんて、とてもそんな気になれない…という時期が確かに存在した、2011年というのはそういう年だったのだなぁ、と改めて思います。やって来る新しい年には、また心ふるえる出会いがたくさん、待っていてくれていますように。切に願います。
2011.12.08
コメント(4)

週末は神戸へ出かけていました。本来の目的は、こくさいホールにクレイジーケンバンドのライヴを聴きに行くことでしたが、ラッキーなことに神戸ルミナリエの会期中と気づいて、南京町で遅いお昼を食べて、ルミナリエを鑑賞して、剣さんの歌声に酔う…という、盛りだくさんの休日プランが完成!大昔に初めて観に行った時は、要領がわからぬまま大混雑に立ち往生した苦い記憶があるので(笑)今回は早めに会場へ移動。それでも、3時を回る頃には交通規制が始まり、入り口(フロントーネ)の三井住友銀行前には大勢の人が集まっていました。未だオールLED化、という訳ではないようですそこで、点灯前の会場に入ってしまって、ガレリアの中央で点灯の瞬間を待つことに。案内では、休日の点灯は17時頃ということでしたが、混雑のために30分繰り上げます、というアナウンスがありました。瞬く間に光が点る、それは本当にマジカルな光景!点灯時間が早まって、夕焼けの空にイルミネーションが浮かぶ様子が見られました2011年のルミナリエのテーマは「希望の光(Luci di speranza)」。 地震にも 負けない 強い心をもって 亡くなった方々のぶんも 毎日を大切に生きてゆこう 傷ついた神戸を もとの姿にもどそう 支えあう心と明日への希望を胸に点灯に先立って流れた、西灘小学校の子どもたちによる「しあわせ運べるように」の合唱は、ぐっと胸に迫るものがありました。便利であること、華やかであること、そういう物事の裏側にある危険性や不誠実について、思い知らされてばかりだったこの1年。いつもなら心浮き立つ、街角のイルミネーションのニュース映像も、どこか苦い思いを抱えて眺めていたような気がします。ただ、神戸の街で、光のアーチを見上げながら歩いているうちに、暗い場所には灯りを作らずにいられない、前に進み始めたら後へ戻れない、その人間の本性があればこそ、困難を乗り越える力が生まれることを、しみじみ実感しました。ルミナリエの終点、東遊園地の一角には「1.17希望の灯り」が燃え続けています。 この灯りは 奪われたすべてのいのちと 生き残ったわたしたちの思いを むすびつなぐ ステキな夜の締めくくりは、東洋一のサウンドマシーン、剣さんの歌声に酔いしれました!来年発売のアルバムが今から楽しみです。
2011.12.03
コメント(6)

先月末で仕事の契約が無事に終了して、思うところあってしばらく専業主婦となる予定です。師走ということもあって、とりあえず目の前のテーマは整理整頓。気をつけているつもりでも、やっぱり、確実に、いつの間にか、モノは増えている…この不思議!断捨離ブームが起き、片付け指南の本が売れるのもよくわかります。私はそれらの本を手にとって読んだことはないのですが、テレビで紹介されていて「あぁ、納得…」と感心したのが、「こんまり」こと近藤麻理恵さんが提唱している「ときめき整理収納法」なるもの。手元に残すものを、「ときめきを感じるか否か」を判断基準に取捨選択する…というのは、なるほどそうか、と思いました。というのも、私自身、若い頃に比べて「お買い得だから」「あれば役に立つかもしれないから」という曖昧な理由でモノを買うことが、減ってきたのを感じるからです。理由は単純で、収納スペースの少ない賃貸の部屋では、しまえないものはあふれるしかないことを悟ったから(笑)ショッピングがストレス解消だった時代もあったけれど、整理のストレスを思うとそれも帳消し…という訳です。ただ、時々どうしようもなく魅了されてしまう美しいモノ、愛らしいモノとの出会いというのは無くなる訳ではなくて。そうね、確かに「ときめき」で選ぶなら悪い買い物ではないのね…という訳で、今年のときめきショッピング【例】伊勢のギャラリーで買った、川北友果さんのガラスの帯留。右の蓮の葉についている雫のきらめきがたまりません。レネレイドのセールで出会ったリング。二つのリングを組み合わせて着けても、単独でもいいデザイン。かわいい!きれい!ステキ!とときめいているうちに、いつの間にか帯留や、根付風に使うストラップの類が増えて、収納用の箱を増やしました。…って、全然「片づけ」の方向に向かっていないのはどういうことときめき問題に関しては、せめて1回、ちゃんとこんまりさんのご著書を読んでノウハウを正確に理解する必要があるみたいです(笑)書名もちゃんと覚えよう…ガラケーにストラップ着けて喜んでるのはもう時代遅れ?でも、こういうちょっとしたモノの、ちょっとした可愛さがどうしようもなく好き。(シュークリームはリプトンのペットボトルのおまけ。夫がお土産にくれたもの)
2011.12.02
コメント(4)

Perfumeが登場しているダンスシーンが観てみたくて、とは言いながら2ケ月もの間見そびれていた作品。ドラマが放映されていた頃から、すごい評判になっているのは何となく知っていましたが…映画も本当に大ヒットしているのですね。地元のシネコンでもまさかのロングランで、今更ながら観てくることが出来ました。原作のマンガもテレビドラマも知らないので、恋愛に縁のない男子が急に女の子にモテだす話、なんだよね…?くらいの予備知識しか持たなかったのですが、厳密に言うと映画はそういう話でもなかった(笑)人脈図もストーリーの展開も、よく考えたら「ありがち」な青くさいラヴストーリー(その割には主人公は31歳だけど)。ただ散りばめられたサブカル系の小ネタ、絶妙にはまっている選曲(岡村靖幸の“カルアミルク”とくるりの“東京”がこんないい曲だと思いませんでした)、スマホ片手に人々が行きかう時代の気分がきれいにパッケージされていて、結構のめり込んで観てしまいました。便利で楽しい情報源だったり、コミュニケーションの場なのは確かだけれど、一方ではただの自意識タレ流しツールでもあるtwitterの、それゆえのイタさ加減の描写が巧いなぁ…と感心。今から10年後には、この映画に登場している小道具の数々はどんな変貌を遂げているのかな、と思ったり。一緒に観た夫は、お気に入りの麻生久美子さんが演じたのが「なんで、あの女の子の役だったんだっ!」とオカンムリ。そ、そんなに本気でプンプンしなくても(笑)それだけ上手だったということかな?私にとっては、本当にダメな男の子(もう31歳だけど)の恋物語が、ギュッ!とエネルギーを注入された感じの爽快な後味だったのはうれしい誤算でした。一言でいえば“「人肌」の魅力を余すところなく描ききってる”、という感じ。こんなに輝いている姿を永遠に映像に残してもらえるなんて、長澤まさみちゃんは幸せね~と恐れ入りました。そういえば森山未來くんはダンサー出身だったんですね。Perfumeファンとしては納得、大満足のコラボレーション!私もこの曲、振付の4割くらいは踊れます(早いところはついていけない・笑)
2011.11.30
コメント(0)

新工場再開のご挨拶弊社は今回の巨大津波により工場、店舗、社屋、倉庫とも全て流出致しましたが、幸い社員、役員全員無事で現在は一丸となって復興に邁進致しているところでございます。お蔭様をもちましてこの度、登米市佐沼の新工場にて再出発に向け生産、営業を開始できる運びとなりました。ご存知の通り当地南三陸町は甚大な被害に見舞われ、ライフラインの復旧も遅れ余震も続いておりますが、全員で心をひとつにして頑張って行く所存でございますので、今後とも尚一層のご支援、ご指導の程宜しくお願い申し上げます。***小口の出資を募って、被災企業を支援する「セキュリテ被災地応援ファンド」の存在を知ったのは5月のこと。一口10,500円の出資額で、自分が支援したい企業を直接支えていけるという仕組みは、その後テレビなどでも大きく取り上げられました。笹かまぼこが大好物の私がささやかながら協力したのは、南三陸の老舗という、かまぼこの及善商店さんでした。その後、無事に募集口数が満額に達して、再開した工場で出来たばかりの笹かまぼこ「「リアスの秘伝」」(すごいネーミング!)を出資者向けに送っていただいたのが、先月のこと。フワッとした絶妙の食感、美味しかった!夫も、東北ホップとの相性ばっちり、と大喜びでした。そしてこの度、冬の贈答用の商品の案内と一緒に、冒頭の手紙が送られてきたのでした。ファンドの運営元からは、その後も様々な新しい企業が出資を募っているというお知らせが来ます。震災から8ヶ月が過ぎ、政府や銀行による助成や融資の枠も見えてきたことで、逆に「いくら不足するか」が顕在化してきたこと。補助金に外れてしまったり、震災による二重ローンや、担保となる土地の消失などから、銀行からの借入が思うようにいかないケースが多いことなど、まだまだ多くの「応援」が必要とされている現実があるのですね。3月のあの日がなければ生まれなかった関わりですが、微力ながらも、確かな「お手伝い」の一端となれたことを大切にしたいと思ったお便りでした。
2011.11.28
コメント(0)

少し前の話になるのですが、帰省中に実家の母のお供をして、お茶会へ行く機会がありました。母の誘い文句は「A子さんのお席持ちなの、B子さんも一緒に行くから何でも教えてもらえるし大丈夫」とのこと。A子さんB子さんは私もよく存じ上げている母の同級生で、裏千家の先生をしていらっしゃいます。去年の冬から、諸事情によりお茶のお稽古は中断したままになっているので、粗相があっては…と怯む一方、久しぶりに茶席の凛とした雰囲気も味わいたくなって、出かけてきました。いつもは洋服だけど着物が着たい、という母に着付けたのは一つ紋のついた紬に菊の模様の袋帯。私は手抜きをして(というか力尽きて)名古屋帯にしました。会場は世田谷区の羽根木公園。梅が丘の駅に降りたのなんて、昔むかし会社帰りに美登利寿司に行った時以来(笑) 緑に囲まれた公園の一角に「星辰亭」「日月庵」という茶室があります。いただいた会記を実家に置いてきてしまい、手元にないのでお道具の記録が残せず残念。この日のお茶会では、薄茶席二つ、濃茶席一つをまわりました。引率の(?)先生のサポートのおかげで、無事終了。何がありがたかったかといって、お茶席につきものの「お正客イス取りゲーム」を鮮やかにさばいてくださったこと(笑)お稽古以外で濃茶をいただくのは初めてだったので、小間のにじり口でつっかえてくまのプーさん状態になったらどうしよう、とかバカな心配ばかりしていましたが、お濃茶のまったりとした味わいはとても美味しくて、飲み終えてあやうく舌なめずりするところでした(!)お茶席も時と場合によっては、妙にピリピリと張り詰めた空気ばかりが印象に残ることもありますが、小春日和の陽射しにぴったりな、和やかな席でありがたかったです。母がいつの間にか「らくらくホン」で写真を撮っておいてくれました。初めに荷物をまとめた後は、スリッパで茶室の間を行き来したので…珍しいショット。この日着た長襦袢と小紋は、別々の知人から母が「お嬢さんに着てもらって」と譲り受けたモノ。帯と小物は私がいただいたもの。「いただキモノ」でフルコーディネートです。自分の手首が着物の袖にすっぽり収まるのが好きな私は、裄が合わないことを理由に「人が私に着物をくれると言っても、勝手に受け取らないように」と母に厳命してきたのですが…最近になって、どうしても断りきれないケースが重なった模様。そろそろ本気で「身辺整理」がしたいんだなぁ、と近頃の母自身を見ていても思うだけに、今回は自分の節を曲げて、ありがたく着させていただいたのでした。ついでに肘と手首も曲げるだけ曲げて、無理矢理袖の中に押し込めました。こういう時は、袖が短いのは便利だったりする…モノは考え様!来年は古希を迎える母とそのお友達。茶席では頼もしい面々も、そこを離れれば「あ、ショール落としましたよ」「ほら、あれは先ほどこちらにしまってたでしょ」「乗り換えはこちらの改札ですよ~」…とすっかり立場は逆転、今日はおばさん達の引率ありがとうね~、助かったわ~と御礼を言われての解散となりました。かつて「おばさんとお嬢さん」だった母娘は、いまやすっかり「おばあさんとおばさん」になったんだなぁ…と現実を悟った秋の日でした(笑)
2011.11.22
コメント(6)

先週までの冷え込みや、前の日のザァザァ降りがウソのような上天気の日曜日となりました。また20℃近くまで気温が上るとの予報に、あれこれ悩んだ末、今年着納め!と伊勢木綿でお出かけ。今日は地元の着物仲間、mayさんあとむちゃんとランチ会です。mayさんと、今日は絶好のサングラス日和!もう11月も後半戦なのに…わが家の最寄駅で待ち合わせ。人気の高いケーキ屋さんに併設されたイートインスペースで、物メニューで数量限定の「ブランチセット」をいただきます。ミニサラダと、サンドイッチにクロワッサンやスコーン等のプレート、ショーケースから選べるケーキと飲み物まで…mayさんからは、先日私が参加できなかったココロヤさんの「大阪ディープツアー」の模様を色々と教えていただきました。その場にいられなかったのは未だに残念だったけれど、ブログやお話を通じてレポートを聞かせていただけるだけでも嬉しいことです。さらに喜ばしいことに、ココロヤさん主催の文楽鑑賞ツアーは今後もお続けになる予定とのこと。この次こそはぜひ、ご一緒しましょう!と固く誓ったのでした。その後も宝塚、フィギュアスケート、地元ネタからNHKアナの話題(!)まで、汲めども尽きぬ話の泉…ブランチからアフタヌーンティーまで通してしまいそうな勢いでした。mayさんが気づいて促してくださらなければ、ティータイムとなって空席待ちの人の列が出来始めたことに気づかなかったかも(恥)いくら季節をさかのぼったような気温になっても、日が暮れる早さは変わらない…ということで、早めの解散といたしました。日差しは強くても、吹き付ける風は結構冷たかった…ア~レ~裾が~私の足元は、朝ドラ「カーネーション」の糸子ちゃんを意識して(夫にはウケていた)。来週も怒涛の展開が繰り広げられるのかしら。月曜日が楽しみになるのはありがたいです。どれだけおしゃべりを満喫しても、後になって「あ!あのお話もしようと思っていたんだった」と気づく自分に呆れますが(苦笑)、こんな風に好きな世界から人のつながりが生まれて、心弾む時間が持てていることに改めて感謝です。着物で「地元お出かけ」…略してキモジモオデ?の楽しい休日でした。ケーキ屋ランチにちなんで、マカロンストラップを帯飾りに装着!
2011.11.20
コメント(2)

先週半ばから1週間ほど、所用で横浜の実家に帰省していました。本当は、週末に催されたココロヤさんのお出かけイベントに行きたくてたまらなかったのですが、分身の術を使う訳にもいかず(泣)親孝行週間の合間、この1日だけはフリーに使わせてもらうと決めて、取ったチケットは「平成中村座 十一月大歌舞伎」でした。せっかく浅草まで来たから…と、やや遠回りですが雷門をくぐり、仲見世の和装小物のお店「かづさや」さんで、帯枕と帯板を購入(なぜこんな買い物が必要だったか、理由はまた別項で…)。隅田公園へ向けて大きな通りの横断歩道を渡ったら、わぁ!いきなり目の前に現れました!ど~ん!何度目にしてもスカイツリーは、その「高さ」よりも「大きさ」を強烈に感じて、圧倒されます。開演時間ギリギリの到着になってしまった、平成中村座の芝居小屋。仮設の建物と言っても非常にしっかりした作りで、この木戸をくぐって客席に近づくにつれ、タイムスリップ感覚を味わえました。…しかし、席について前方を見た瞬間、ガックリと力が抜ける思い。小規模な空間で、客席と舞台の距離感が近いのは素晴らしかったのですが、目の前にも、その前の列にも、とても背の高い(その上背筋がピンと伸びた)女性が座っておられ、私の視界の中央部分は完全にその方々の後姿に独占されておりました…自分の後ろに座っている方には申し訳ないと思いつつ、ついつい首を右に左に動かして役者の動きを追ってしまいました。上げ底になるクッションでも持参するべきだったか。名物の、舞台奥の大扉を開けて戸外を見せる演出でも、後方の私たちの席からは、スカイツリーの足とマンション群が見えるだけだったという…花道の上はよく見えたので、一番いい席と同額の料金はその分だ、と自分を納得させましたが。正直、終わってから身体がくたびれました(苦笑)この日の夜の部の演目は、 猿若江戸の初櫓(さるわかえどのはつやぐら) 伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく) 沼津 弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ) 浜松屋より勢揃いまで「沼津」は、前回のブログに書いた文楽公演でも上演されていたものです。立て続けに文楽と歌舞伎で同じ演目を鑑賞できるなんて、幸運でした。歌舞伎や文楽の物語は、多くが「義理」や「しがらみ」に絡め取られて、人生を大きく変えられてしまう人々が主人公。そのあまりの理不尽さに、自由で合理的な現代に生まれ育った私などは、文章で筋書きを読んでも「な、なぜにその選択??」と、登場人物の行動原理が理解できないこともしばしばです。それなのに、いざ舞台で同じあらすじが演じられてみると、思いっきり感情移入して泣けてしまうのが不思議です。不条理を飛び越えて、理屈抜きで心の深い部分に訴えてくる、芸の持つ力なのでしょうか。今回の中村座鑑賞の最大のお目当ては、今月ご出演の仁左衛門さんでした。「沼津」では、ご自分より年下の勘三郎さんを相手に、その生き別れになった息子を演じて、まったく違和感のない若々しさ。端正で凛々しいお姿…「客席降り」もあって、間近に拝見できたのはまったく目の保養でした。心根が優しく、気持ちの温かい仁左衛門さん。病気休養明けで、半年以上のロングラン興行に挑む勘三郎さんへの思いは大変に強いのでは、とお察しします。本音を言うと、勘三郎さんは100%の本領発揮とはいかないようにお見受けしました。でも、多くの人の支えとエネルギーを吸収して、前に進んで行かれることでしょう。舞台の上で抱きあうお二人の絆は、お芝居と現実の二重写しに見えました。一方で、目を見張ったのが勘太郎、七之助のご兄弟のピチピチのイキのよさです!これまで「イケメン枠」認定してこなかった勘太郎さんですが(ごめんなさい)、本当に化粧栄えするお顔にきびきびとメリハリのある動き、とってもカッコ良くて、胸がときめきました。七之助さんが演じた弁天小僧も素晴らしかった!ちょっと倒錯的な、だからこそ見る側をゾクッとさせるワルのキャラクターを、すっかり自分のものにされていて、ハマリ役、当たり役だと思います。薄幸の女子を演じさせたら天下一品と思う孝太郎さんも、「沼津」で相変わらずいいお仕事をされていましたし、次に控える世代の活躍ぶりが大変に印象的だった「平成中村座」でした。終演後、人気もまばらな浅草寺の屋根越しに見上げたお月様です。それにしても、帰り道につくづく思ったこと。歌舞伎では大勢の俳優さんがそれぞれに語るセリフの部分も、地の文のいわゆる「ナレーション」の部分も、すべて一人で語りつくす、文楽の浄瑠璃語りの凄まじさ。先日の文楽劇場では、「沼津」の切場(クライマックス)は人間国宝の竹本住大夫さんが語られました。その気迫のこもった熱演は、歌舞伎役者4人分と十分に釣り合うエネルギーでした。「おやじさまァ!」という、呉服屋十兵衛の胸を引き裂く絶叫は、住大夫さんの声と仁左衛門さんの表情の合わせ技で、強く今の私の心に残っています。人形浄瑠璃の若手演者が主人公。三浦しをんさんのこの小説は文楽入門にもお勧めです。
2011.11.12
コメント(4)

前回のブログに書いたようなことで、急に思い立って出かけた(そしてその割にはすんなりチケットがとれてしまった)、国立文楽劇場。錦秋文楽公演、夜の部の演目は下記の3つでした。思いはあってもなかなか足を運べない文楽公演、久しぶりの空間に心が弾みました。 恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな) 道中双六の段 重の井子別れの段 伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく) 沼津の段 紅葉狩(もみじがり)「恋女房…」では母と子の、「伊賀越…」では父と子の、生き別れになっていたお互いが巡り合えたと同時に訪れる、哀しい永遠の別れが描かれます。私はいずれの演目でも、ハンカチで溢れでる涙をおさえるのが大変でした。おしまいの「紅葉狩」は打って変わって、錦秋公演の名にふさわしく、一面の紅葉の下で繰り広げられる鬼退治の物語。お姫様の舞いの華麗な扇子使い、そして驚きの特殊効果(?)も見られる立ち回りのシーンまであって、目を見張りました。「重の井子別れの段」を語る予定だった嶋太夫さんが、病気休演となったのは残念でしたが、この段が始まるとき、印象的な出来事がありました。太夫さんと三味線が交代する間、舞台の上では、それまで演じていた場面がひとまず終わり、数体の人形がそのまま残っていました。人形遣いさんたちは完全に動きを止めて人形を支えています。その、ぴくりとも動かず、いわば「ただ持たれているだけ」の人形たちを眺めていたら「あ、目があってる…」と思いました。舞台上から、人形たちの瞳に凝視されている実感があったのです。巧みに作られた頭のせいなのか、遣い手さんが取らせたストップモーションの姿形のせいか、私があまりにも舞台にのめりこんでいたからか…恐らくそのすべてが理由なのでしょう。普段は、遣い手が巧みに動きをつけてみせることで、人形に命が吹き込まれている印象がありましたが、微動だにせぬ人形たちが確かに生きていた、この数十秒が、この日の舞台で最も心に残った時間でした。
2011.11.07
コメント(0)

日曜日は早朝の特急に乗って、今年も「正倉院展」を鑑賞してきました。一昨年、昨年に続けて、足を運ぶのは3回目。少しでも混雑を避けようと、これまでは平日に出かけていたのですが、夫がどうしても休暇が取れず…初めて経験する週末の混雑はどれほどか、と覚悟の上での奈良行き。ただ、開館の少し前に入場待ちの列に並んだところ、それから30分ほどで館内に入ることが出来ました。織田信長や明治天皇が切り取った部分に印がついている、名香「蘭奢待」を初め、今回も様々に興味深い展示がありました。まず調度品があり、それを包む布があり、さらにそれを納める箱があり、その上それを載せる台があり…そのすべてが、1300年の時を越えて、私たちの目を愉しませてくれる美しさを保っている、という事実。何度目にしても驚嘆、感動です。まるで雑貨屋を覗き込む若い子のように「カワイイー、カワイイー」を連発せずにはいられない、凝った意匠のハコ物や蓋物を見るのが楽しみ。毎回通って、その年によって異なる展示品をコンプリートしたくなる気持ち、わかります。そうなると、行列も混雑ぶりも仕方ないかと思うのでした。会場を後にしたのが11時過ぎ。奈良公園の中では、正倉院展の会期に合わせてか?フードフェスティバルらしきものを開催中。残り野菜をもらって、鹿さんも一人フェスティバルいかにも奈良、という感じの葛もちやお寿司を売っているお店もありましたが、看板を見た瞬間、強烈に食べたくなってしまって…少し早いランチは、マルゲリータに決定!雨が降らなくてよかった。夫は午前中からグラスワイン。テントに薪で焼く窯を持ち込んで、あっという間に焼き上げてくれた美味しいピザを頬張りつつ、さてこれからどうしよう?と相談。想像以上に早く鑑賞を終えてしまったので、思いきって、あきらめていた文楽の錦秋公演を観に大阪へ出ることに決めました。チケットセンターに確認すると、幸いにも夜の公演のチケットにはかなり余裕があるとのこと。そんな訳で、1時間後には日本橋の駅に降り立っていました。国立文楽劇場の窓口でチケットを購入したら、当日ふらりと立ち寄ったにも関わらず、前方のとてもいい席が取れてしまって…うれしいやら、これでいいのだろうか?と心配になるやら。開演までの中途半端な空き時間。せっかく近くまで来ているから、と、夫婦でハマっている朝ドラ「カーネーション」のロケ地を見にいってきました。高島屋東別館。かつてこの建物は松坂屋だったそうです。洋服作りで身を立てる女性が主人公なのに、見れば見るほど着物の良さ、美しさを再確認させられる「カーネーション」です(笑)先週の、心斎橋百貨店で店員の制服を作らせてもらうエピソードはまだ鮮やかに心に残っていて、あぁ、あれはこの場所だ…!と興奮してしまいました。現在は結婚式場とオフィスとして使われています。ドラマのポスターを発見!ドラマに描かれている、昭和初期の心斎橋は、モボやモガが行き交うおしゃれな雰囲気で、あの街角へ行ってみたい、と連日夢見てしまいます。現実には、この建物の周囲にあるのはエネルギッシュな電気街。すでに日本なのかどうかもよくわからない光景が広がっていました。文楽鑑賞の感想については、また改めて…
2011.11.06
コメント(2)

京都行きの最後の目的地は、建仁寺でした。エメラルド美容室を後にして、まずはランチで腹ごしらえです。mayさんのご案内で「琢磨」さんのカウンターに陣取りました。どことなく“ご出勤前”の雰囲気も漂っているような…(笑)事前の打ち合わせはしなかったのに、偶然にも3人がこの日は「琴帯留」!コストパフォーマンス◎の美味しいランチセットを堪能した後、目指すは西来院です。この日開催された「秋篠寺の四季を秋に謳う。」と題したコンサート。山田流筝曲のお稽古を続けているWさんがご出演されるのです。木々や苔の緑が目に優しい、すばらしいお庭を見ながら開演を待ちます。「美しいキモノ」に載せたくなるような琴さんのお姿。演奏は尺八とお琴が中心で、弾き語りスタイルの山田流の演奏をじっくり聴くのは初めてだったので、大変興味深く楽しませていただきました。空気をふるわせて耳に届く邦楽器の音色は本当に心地良く…そして、ソロパートも含めて見事な歌声を披露されたWさん、とっても素敵でした。物事に集中している姿って美しい、と惚れぼれ。演奏後も未だ緊張が解けない様子のWさん、可愛らしかったです♪この日は昼過ぎから雨。建仁寺に向けて歩いてきた時は、折りたたみ傘で何とかしのぐことが出来ましたが、終演の頃には本格的な降りになりました。てきぱきと雨支度の皆さん。それぞれ、コートも色とりどりの装いです。数日前から天気予報を見ては「もしかしたら直前に雨の予報が変わるかも」と淡い期待を抱いていた私。普段、雨降りの可能性があればキモノを着ること自体をやめてしまうので、いよいよ日曜日は雨から逃れられない…とわかった時にも対策グッズが何もない(!)折りたたみ傘を持ち、履物を古びたウレタンソールの草履に変えるぐらいしか、準備が出来ませんでした。まぁ、こうなったら仕方ないか!と、気休めに手ぬぐいでお太鼓をカバーして退出しようとしたら…Wさんが小走りに呼び止めてくださいます。それに続いてWさんの先生が、余分にあったという雨ゴートを手に登場。ありがたいことに、その場でお借り出来ることになりました…!皆さんに急遽、コートの着方を教えてもらい、思いがけないご親切に胸いっぱいで歩いていると、mayさんが「おばあさんが守ってくれたのかもしれないね」と一言。確かにこの日の着物は、祖母が遺した反物を私が譲り受けて仕立てた一枚。本当にそうなのかもしれない…と、不思議で温かい気持ちになりました。その後は「OKU」にて、解放感いっぱいのWさんも一緒におしゃべりタイム。落ち着いた店内のムードをかき乱すほど盛り上がってしまいました(笑)お名残惜しくも解散し、ホテルから荷物をピックアップする頃にはかなり強い雨になっていて、本当にコートをお借りできなければ悲惨な目に遭っているところでした…。こうして、盛りだくさんの京都での週末が終わっていきました。一緒に楽しい時間を過ごしてくださった皆さんに、心から感謝です。着物がつないでくれた出会いの数々に、今回もたくさんの幸せをもらいました。
2011.10.31
コメント(0)

今回の一泊旅行では、着物と帯は二日続けて同じ、半襟と帯まわりの小物だけを変えました。一日目と二日目(自分撮りって難しい…泣)ホテルをチェックアウトして、京都駅構内にて喫茶店モーニング。空模様は今にも泣き出しそうでしたが、私たちは元気いっぱいです。私は今、一度切ってしまった髪を伸ばしている途中。着物に袖を通す時は、クリップやピンを総動員して何とかまとめあげてみるのですが…前夜のジュスカ・グランペールのLIVEでは、ダンサブルな演奏にノリノリになった挙句、終わる頃にはザンバラの落ち武者スタイルになりかける始末(!)でも、今日はそんな失敗とは無縁の一日になるはず。なぜならば…この日ご一緒する琴さんが、縄手通りの「エメラルド美容室」を予約してくださったから。椅子に座れば15分で、その日の着物にぴったりの結髪を仕上げてくれる(しかも3,150円(税込)で)。…という伝説を聞き及び、本当に楽しみにしていたのです。予約は11時。4人それぞれ、期待に胸をふくらませて、こじんまりしたお店のドアを開けました。自分たちでお店を独占する状態になり、もはやテンション最高潮の一同。一人ひとり順番に、巻き髪の下準備をしていただいてから先生の下へ。ホットカーラーを巻かれた姿を見ては「螺髪よ、らほつ~!」カーラーを外した姿を見ては「松阪慶子だ!“愛の水中花”だ!」…と、ワーキャー女子高生並みにはしゃいでしまいました(私だけ?)マネキンが呆れ顔で見ています(笑)大仏から昭和のホステスという工程を経て、先生とおしゃべりしているうちに…次から次へと変身が完了!本当に、1時間で皆がこの通りです。あとむちゃん、mayさん、琴さん、わたし。この日の刺繍半襟を購入した小物専門店、「キモノカフェ」さんで、一目惚れしてしまったトンボ玉の簪を挿していただきました。実は、美容室の福谷先生は、痛めていた足の怪我が思いがけず骨折だったことが判明し、治療に専念される直前の大変な状況でした。私たち一行には電話連絡がつかなかったため、無理をしてお引き受けいただいたとのこと。そのため、一人ずつ二階で待つ先生の下へ上って髪を結ってもらう…という、ある意味大変貴重な体験をしました。それでも「私は仕事が好きだから、ガムテープみたいなもん足にちゃっと貼って何とかなりませんか、ってお医者さまに言って驚かれちゃった」とおっしゃる先生…その言葉どおりとても熱心に、色々なポイントを教えつつ、見事な手さばきを見せてくださいました。今回は、約1ケ月のお休み期間を予定されているとのこと。「京都でエメる」楽しみが病みつきになりそうな私、一日も早い快復を心から願っています。心の温かさがにじみ出る、素敵な先生に、いつの日かまたお会いして、耳隠しを結っていただきたいです。最初の目的を達成し、意気揚々とランチタイムに向かう一行でありました。腹ごしらえの後の雅な体験の話はまた、別項で。誰ですかっ?そこで「ルチ将軍…」とつぶやいてるのはっ?※本日のBGM※
2011.10.30
コメント(6)

10月の終わりとは思えないほど日差しがまぶしい土曜日。mayさんと連れ立って、京都駅に降り立ちました。この週末、私にとっては初めての「着物で旅する一泊二日」を体験しました。同じ着物と帯で通すことにしたら、意外と荷物はコンパクトにまとまることが判明…BEAMSで見つけたトラベルバッグに収まって一安心です。kaoさんにお出迎えいただき、烏丸へ。この日は偶然にも、国民文化祭というものが開催されており、着物なら交通機関が無料になるチケットが配布されていたそうで、Kaoさんのおかげで私たちも恩恵に預かりました。美味しい和定食のお店にご案内いただいた後、デザートは「栖園」でいただきました。お友達のブログでしばしば目にしていた「琥珀流し」。とうとう自分の口にも入る時がやってきた…!と感激(笑)「それって葛きりなの?寒天なの?」…その食感をいくら尋ねても、あとむちゃんが「何にたとえたらいいか、とにかく“トゥルン”」としか表現してくれなかった、その謎が解けた気がしました。皆さんが熱く「自分が好きなのは何月の味か」を語り合ってしまう理由も。10月は「栗」さらっとした餡の甘さも絶妙なバランスでおいしかった。通行人のおじさまが一生懸命撮ってくださった記念の1枚。お土産にカステラも購入しました。これで満足してはいけません、この日の大切なメインイベントはその後に控えておりました。アコースティック・デュオ、ジュスカ・グランペールの「京町家はんなりコンセール」。今回、光栄なことに私も、スタッフの端くれとしてお手伝いさせていただくことになったのです。舞台となる四条京町家に到着して、スタッフのR子さんご夫妻、Fさんご夫妻とご挨拶を済ませ…着々と機材の準備を進めるジュスカのお二人を横目に、準備がスタートしました。この皆さんのスタイル、築百年の空間との見事なコラボレーションです!やがて、演奏のリハーサルが始まり、kaoさんはご指名でサウンドチェックのお手伝い。どこまでも心地良い音色が流れる中、私は土間に佇んで、うっとりと場の雰囲気に酔っていました。タイムマシンがなくても、どこでもドアがなくても、現実から切り離された場所に旅することは出来るんだなぁ…なんてことを思いながら。しかし、お手伝いに来た人間がいつまでもボーッとしていてはいけません(笑)私の持ち場は受付。mayさんは、ジュスカのお二人の着付け(この日の衣装は羽織袴でした!)を急遽サポートすることになったため、町家のおかあさんにお手伝いいただきました。慣れないことで、チケット代金やCDの売上金に間違いが起きないか、緊張…していたつもりが、いつの間にやら「帳場のやり手婆」キャラがすっかり身に付いていた自分が怖い…大きな電卓はmayさんご持参の品。売り物片手にドヤ顔です。一人の観客として客席で聴いている時から、ジュスカの奏でる音の美しさや迫力は十分に伝わっていましたが、入念なリハーサルの様子を見た後で味わうライヴには、一層深い感動と興奮がありました。すべてが終わって片付けが済んでも、どこか別れがたい、離れがたい思いが残るような…でも、「また今度」を願って、その時を楽しみに。皆さま、本当にお疲れさまでした。素敵な時間をご一緒させていただいて、ありがとうございました。その後、会場で合流したあとむちゃんも加わり、遅い夕食を済ませてホテルへ。スケートカナダでショートプログラム2位につけた高橋大ちゃんの華麗な滑りをニュースで見ながら、幸せな眠りについたのでした。翌日も京都で過ごす楽しい時間は続きます。次回「エメラルドの伝説」をお楽しみに(笑)
2011.10.29
コメント(11)

雨上がりの空に大きな虹を見た、日曜日のお出かけ。この日デビューさせた帯締めも、虹のようなカラフルな配色。着付け教室に新しく来られた先生の作品です。「りらっくご」の会場へ行く前に、名古屋で腹ごしらえ。困った時のタカシマヤレストラン街…ということで、こちらのお店でランチを。 この日の着物は席亭のことりさんにちなんで、ピンクの小鳥が散りばめられた小紋。やっと肩につくまで伸びた髪を無理矢理まとめました。 外で順番待ちをする人々の視線が若干痛い(笑)ランチメニューのお味は大変結構で、大満足でした。 …デザートのモンブランに夢中な夫の図。 「りらっくご」会場の刈谷市総合文化センターにて。ロビーの一画に、季節を感じさせるディスプレイが。同行のあとむちゃんと。キモオデの秋はまだまだ続きます。
2011.10.24
コメント(0)

ことりさん主催の刈谷の落語会「りらっくご」も、めでたく末広がりの八回目を迎えられました。毎回、主催者自らお書きになるめくり。いつもながらお見事です!おめでたい話といえばもう一つ、この会で高座の中心となっている桂こごろうさんが、来年、桂南天を襲名されること。その嬉しいニュースが紹介されると、客席から暖かい盛大な拍手が送られました。本日の出演者と演目。 森乃石松 「寄合酒」 林家花丸 「厩火事」 桂こごろう「花筏」花丸さんとこごろうさんは入門が同期、「ラクゴリラ」のメンバーとしても一緒に活動しておられます。「ラクゴリラ」の噺家さんは皆、研究熱心、勉強熱心がはっきり伝わってくる方々で、大好きです。それにしても、今回最大の驚きは、花丸さんがマクラで「宝塚歌劇にすっかり夢中です」と告白され、繰り返し見たという「ロミオとジュリエット」の挿入歌を高座で熱唱されたこと!この日の客席には、筋金入りのヅカ乙女の方々がいらっしゃることを知ってか知らずか…花丸さん、なんてチャレンジングな!と圧倒されつつ、宝塚独特の歌唱法を細かく再現した歌いっぷりに、さぶイボの代わりに爆笑が飛び出ました。(それに続いて披露された、舞台を上方落語界に置き換えた替え歌バージョンが本題だったのですが、詳細はあえて伏せます・笑)トリのこごろうさんがかけた「花筏」は、相撲を題材にした私の大好きな噺。クライマックスの土俵上での場面、思わぬ心理戦(?)が意外な結末を生む展開がたまりません。しかし、落語やお芝居に出てくる相撲の話って、大概八百長が絡んでるよなぁ…と思うと、その体質の長い伝承は推して知るべし、という気がいたします。大相撲は、公明正大なスポーツとして取り扱うより、伝統芸能の興行に近いものだろうと永年思っている私としては、落語に出てくる相撲の世界の人間臭さがとても好ましいものに思えるのでした。(週刊新潮は、そろそろ隆の山の私生活をそっとしてあげてくれないものかしら…涙)さて、本来なら、休憩をはさんで噺家さんが顔を揃える「トークコーナー」がりらっくごのお楽しみなのですが、今回は事情によりやむなく途中退出いたしました。会場を出たら、窓の外は不思議な天気雨。傘持ってない!とギョッとしたものの、雨はエレベーターに乗っているわずかな間にやみ、駅に向かって歩き出したら…空には大きな、大きな虹がかかっていました!新しい名前になるこごろうさんにも、会を重ねるりらっくごにも、虹色の未来が待っていますように!次回は来年、2月26日開催とのことです。ことりさん、スタッフの皆さま、本当にお疲れさまでした。9回目のりらっくごを楽しみに待っています。
2011.10.23
コメント(6)

佐渡に根ざして活動を続ける太鼓の演奏集団「鼓童」。その演奏を始めてライウで体感したのは、忘れもしない2002年のことです。日韓共催のワールドカップの「決勝戦前夜祭」という催しがあり、大会で使用されていたアンセム(なぜか、この大会ではFIFAアンセムではなく、ヴァンゲリス作曲の専用アンセムで選手が入場していたのですよね)の演奏に参加した鼓童がゲストに招かれていたのです。横浜の埠頭に巨大な海上滑走路を接岸させた会場で、上空にはマスコミのヘリコプターがいくつも飛び交い、集まった観衆の多くは、メインイベントのボーイズ2メンのコンサートが目的…という状況下。ステージに据えられた大太鼓に、最初に「どぉぉぉぉん!」とバチが振り下ろされた瞬間、ビリビリと空気の振動が伝わってきて、客席が一気に演奏に集中していった、不思議な感動が忘れられません。数年ぶりにツアーが近くの会館にやって来ることになり、またあの演奏を聴けるのを心待ちにしていました。岡本太郎センセイの揮毫による力強い文字。爆発だ!坂東玉三郎サマがこの度芸術監督に就任。「徹頭徹尾修行するということが大変難しい現代を私は常々懸念していましたが佐渡での生活は理想的な環境が整っていました。(中略)そうした生活の中での本当の理想とは、芸能、芸術に没頭している自己の中にこそ存在することを知るのだと私は考えます。」パンフレットに寄稿されたこの一文に、役者としての来し方が透けて見えます…鼓童の演奏は、和太鼓をベースに創作されたジャンルに捉われない現代音楽で、意外にバタ臭い(死語?)グルーヴィーな楽曲もあるのですが、私はやはり、日本の祭り囃子や各地に伝わる太鼓を元にした演奏に血が騒ぎます。中でも「屋台囃子」という演目は、打ち手がこのDVDのジャケットのようないでたちで、ほぼ仰向けの姿勢から激しく太鼓を打ち鳴らす、見ている方の息が切れそうな激しい演奏!凄まじい迫力に圧倒されつつ、上腕二等筋って、大胸筋って、僧帽筋って、こんな風に動いているのか…と、妙なことに感心してしまいました。この週末は、世界体操の内村くんの演技に魅了されていたこともあり、思えば連日の筋肉祭りだった(笑)身体を目一杯動かす、ということから、完全に切り離された便利な日常に慣れている中で、限界まで鍛錬した人間の動き、それが生み出す美しさに、心底感動して帰路についたのでした。アンコールにはまさかの「客席降り」もあって、会場の老若男女、一体となって盛り上がった楽しい時間でした。紬に半幅帯のカジュアルな装いで出かけました。私が持っている袷は7枚。月に多くて4、5回しか着物を着ない私の場合、それでもなかなかすべてに満遍なく袖を通すことが出来ません。以前に比べて、あれもこれも欲しい、という気持ちにならなくなったのは、現実と折り合いがついてきたということか(笑)せめて、すでにわが家にあるものは「ご無沙汰着物」にならないよう、考えて活用してあげたいです…
2011.10.16
コメント(6)

42回目の誕生日。夫も私も休暇を取っていたので、気ままにお出かけ。「レモンの木」で超絶美味しいトーストと、今シーズン食べ納めのかき氷でブランチ。数年ぶりにアウトレットモールに出かけて、お祝いの食事は「土瓶蒸し食べたい!」という私のリクエストで、和食のコースをご馳走してもらいました。この日いただいた美味しいモノたち!ダイエットは明日から…という訳で記念に残しておきます(笑)春にドラマ化もされた「高校生レストラン」の卒業生が働いているお店だけあってどのお皿も丁寧な仕事ぶりでした。遊園地と併設のアウトレット、ジャズドリーム長島。帰る頃には、ジェットコースターの向こうにきれいな満月が顔を出しました。夫からの誕生日プレゼントは、ルルドのマッサージクッション。そしてサプライズでもう一つ、川北友果さんのガラス細工。今年の初め、私が作品展で購入した帯留めの美しさは、夫の眼にも印象的だったようで…一人でバイクで出かけた奈良のショップで買っておいてくれたのだそうです。これはトンボ玉と言ってね、穴が小さいからフツーの帯締めは通らないのよ…などと無粋なことは言いますまい(笑)大切にしようと思います。美味しいご馳走やプレゼントもありがたかったけれど、私にとって一番うれしかったのは、この日の午前中に夫が受けた病院での精密検査が異常なし、だったこと。肩が凝るってどういうこと?胃が痛いってどんな感じ?と真顔で聞いてくるくらい、元来丈夫な人だっただけに、しばらく前から妙な腹痛が続いている、と言われた時には不安になりました。結局、原因はよくわからなかったものの、内臓にはまったく問題がなかった様子(やっぱり、禁煙後の体重増が悪材料か?)。心配事が一つ無くなったお祝いも兼ねた、楽しい一日でした。今年は、無念の死を迎えた被災者の方々をはじめ、思いがけない訃報に言葉を失うことが殊のほか多い気がします。夫も、私も、今年に入ってから同級生を亡くしました。身内や職場の方やお友達が、突然の重い病に直面するということも、若い頃に比べ格段に多くなっています。私達もいつかは必ず、二人から一人になる日がやって来る。誕生日や記念日は、その日までのカウントダウンでもある訳ですが、そのことを悲しむよりは、今、与えられている目の前の幸せを大切に味わいたいものだと心から思います。
2011.10.12
コメント(8)
![]()
NHKは、3月の東日本大震災発生を機に、 「明日へ-支えあおう-」と名づけたプロジェクトを展開しています。夜のニュースの時間帯など、番組の前後に1分間のミニ番組が放送されているので、防災知識や節電の呼びかけなどをご覧になったことがある方も多いのでは。この間、何気なくつけていたテレビの画面に、「きらり!東北の秋」というロゴと、一面の見事な紅葉の風景が映し出され、目が釘付けになりました。流れてきたのは、宮城県の女子高生たちが合唱する歌声。美しく若々しいハーモニーにあわせて、猪苗代湖、奥入瀬、平泉、松島…といった、東北各地の秋の光景と、そこに生きる人々の姿が映し出されていました。何とも豊かで、声高な主張ではないのに、強く胸に響く1分間の映像でした。番組ホームページはこちら。サイト内で映像が再生できます。あの日から七ヶ月。忘れてはいけない、風化させてはいけない、何かを学ばなくてはいけない…と、事あるごとに肩に力を入れていたような日々でしたが、季節が移り変わって、時の流れが起きた出来事を過去に押しやっていくことにも、大事な意味があるのですね。何もかも一つところにはとどまらない、それを念頭に、私たちの先祖はこの国の風土に生きてきたのだなぁ…と、色づく景色を見ながら気づかされました。ただ忘れ去るのではなく、しなやかに前に進んでいく強さをもって、これからもやれる範囲で出来るだけ、の支援を続けていこうと思います。NHKといえば、今月から始まった連ドラ「カーネーション」にすっかり夢中です!朝の放送は出勤時間とぶつかるので、仕事から帰って、18:45からのBSの再放送を欠かさず見ています。洋服作りに生きる道を見つけた、コシノ三姉妹のお母さんがモデルですが、大正~昭和の時代が舞台の今は、ドラマに登場する女の子たちの着物姿がとにかく可愛らしくて…脚本の渡辺あやさんは、「ジョゼと虎と魚たち」以来、クオリティの高い映画を作り続けてきた方。「ちりとてちん」以来、毎日15分の楽しみが復活しました!これからも目が離せません。
2011.10.11
コメント(2)

着物で出かけるには最適な季節が始まっています。久しぶりに袷の着物に袖を通して、御園座で歌舞伎見物を楽しんできました。先日、澤潟屋で大きな襲名のニュースが世間の注目を集めました。今秋の名古屋の顔見世興行も、播磨屋の中村又五郎さん・歌昇さん親子の襲名披露を兼ねています。<演目> 南総里見八犬伝 一條大蔵譚 襲名披露口上 寿曽我対面チケットを手配してくれたあとむちゃんのおかげで、今回は花道の役者さんを間近に感じられる席での鑑賞となりました。歌舞伎に限らず、舞台は後ろよりの席で見るのが好きですが、息づかいや細かい表情の動きをじっくり見られるというのも、ワクワクしますね。豪勢な衣装の織り・染め・刺繍など微妙な質感まで手に取るように眺められるのも眼福、目の保養でした。目の保養といえば、特筆すべきはやはり。何事もなければ、今年の2月にも御園座の舞台を踏んでいたはずの海老蔵さん。暴力沙汰で、役者としての経歴には大きな疵がついたとしても、そのお顔に跡が残らなかったのは本当によかった…と、見惚れながら思ってしまった次第(苦笑)この日は江戸小紋に水玉刺繍の名古屋帯、さがら刺繍の半襟。写っていませんが、楽天の「街着屋」さんで購入したシルバーの草履で。当然、幕間には御園座名物のあいす最中を楽しみました♪私はいつも抹茶派です。パリパリの皮とアイスのハーモニーが毎度たまりません。顔見世というだけあって、豪華な顔ぶれが揃った舞台、口上も楽しめました。人間国宝となった鬼平・中村吉右衛門さんが主役の「一條大蔵譚」は特に面白かったです。秘めた野望のために、長年暗愚な男のふりをしてきた主人公。この「つくり阿呆」の部分は笑いを誘う部分でもあるけれど、演じる際にあまりデフォルメされると私などは鼻につくのです。その点、吉右衛門さんの大蔵卿は、阿呆の時は何とも品の良い可愛げがあり、後に本性を現してみせる時にはキリリと凛々しく、その双方を目まぐるしく行き来する終盤の演じ分けも含めて堪能しました。いつになく、クローズアップの美を楽しむことが出来た歌舞伎鑑賞。良席を入手してくれたあとむちゃんに感謝です。劇場を出て歩き出したら、街角に突然現れた白浪五人男。何やら朗々とセリフを喋っている様子…こんな人形仕掛け、あったかな?? …と思っている間にくるりと戸板返し。ああ、この立看板(?)なら何度も目にしていました。こんなヒミツが一日数回、お披露目されていたんですね。知らなかったです!観劇中から、今日はいつも以上に背中が凝っているなぁ、と思っていたのですが、時間を追うごとにドーンと疲れを感じて、早々に家路につきました。今まで洗える軽い夏物ばかり着ていた分、袷の重さがしんどかったのか、あるいは長時間首を捻って花道や舞台を追っていたせいか…後者だとしたら、いかにも一等席が身に付かない貧乏性、という感じで若干情けないですが、たぶん可能性はこちらの方が高いと思われ(苦笑)
2011.10.08
コメント(5)

今年も、さいたまスーパーアリーナへフィギュアスケートを観に行ってまいりました。日本、北米、欧州の3地域対抗戦、ジャパンオープン。プレシーズンマッチとでも言えばいいでしょうか、選手達の仕上がりは必ずしも完璧とはいえないものの、フィギュアの季節の幕開けを告げる、楽しみな試合です。皆、今年のフリーはどんなイメージなのだろう…そんな期待と、公式戦を会場で見るという初めての経験に、ドキドキ胸を高鳴らせつつ会場入りしました。プログラムの収益は大震災の被災地へ寄付されるとのこと。日本の選手たちが寄せた手書きのメッセージがボードで公開されていました。高橋大ちゃんのメッセージは一言「未来を信じよう!」。大きな被害を受けたアイスリンク仙台の復興を目指すチャリティグッズ。微力ながら、私もキーホルダーを購入して協力いたしました。(係の方に許可をいただき撮影させていただきました)各チーム男女2名(プロアマ混合)で結成され、男子・ゲスト・女子の順で滑走が行われました。リンクサイドに佐藤コーチ・長光コーチ・モロゾフコーチ・ミーシンコーチがずらりと並び、6分間練習が始まると、会場の空気がグッと引き締まります。これが大きな試合だったら、その緊張感はどれほどのものか。小心者の私にはとてもムリだな…と思いました(苦笑)プルシェンコ選手がドクターストップで欠場となったのはとても残念でしたが、やっぱりテレビで見るのとは一味もふた味も違う、スピード感とダイナミックさを実感しながらのスケート鑑賞は素晴らしかったです。アマチュアの公式戦を離れて久しい、カナダのバトル&ロシェットが、かつて試合で滑っていたプログラムを見事に演じきったことに感動。日本チームの出場選手では、シュトラウスの「こうもり」序曲で会場中から手拍子と歓声を巻き起こした、鈴木明子ちゃんが最高でした。今年のあっこちゃん、いいですよ!真央ちゃんの「愛の夢」と並んで楽しみなフリープログラムです。さて、「今年のプログラムは挑戦というより賭け」と公言していた大ちゃん。大歓声に迎えられて登場した時、私の最初に頭に浮かんだのは「…スパンコールがない!!」ということ。これまでディテールまで凝りまくったキラキラの衣装がお約束だっただけに、上下黒のシャツとパンツ、という出で立ちに驚きましたが、シンプルな服もお顔立ちを引き立てて…(以下賞賛を500フレーズほど省略)。去年より、素人目にもわかるくらい柔軟性が増していて、ドーナツスピンも進化しているようでした。ショートもフリーも、とても完成形の到達点が高そうな難しいプログラムだなぁと思いますが、これからの進化の過程が楽しみでなりません。ゲストスケーターの荒川静香さんが、見事なイナバウアーでしめくくるプログラムを披露した後、サプライズゲストで羽生結弦くんが登場したのはうれしい誤算。春から夏、各地で開催されていた様々なアイスショー。多くは震災に向けてのチャリティを兼ねていましたが、今年は「どのショーにもゆづちゃんがいる!」という印象でした。公演数でいえば50回を超えていたのでは…被災地の思いをその細い肩に背負って、全力を振り絞る彼の滑りを見ていると、涙があふれます。しっかり者の賢い子、それゆえに、自分に与えられた役割をわかりすぎて、抱えすぎて、がんばりすぎてはいないのかな……と、余計な心配をするこちらの思惑を軽々と飛び越えて、彼は「時分の花」を目一杯咲かせています。その花の盛りが、色を変えても長く長く続きますように。願いながら楽しみながら、応援していきたいです。幅広い世代に注目したい選手が顔を揃えていて、あぁ、やっぱりフィギュアスケートは愉し…と、まだ見ぬ今シーズンのドラマに思いを馳せると、自然に頬がゆるむのであります。フフフ。
2011.10.01
コメント(0)

三十路を過ぎてから、スギ花粉とブタクサのアレルギーを発症した私。寒さが緩んで暖かくなったり、暑さが一段落して秋風が吹きはじめる、一般的に「心地良い季節」であるはずのシーズンは、目のかゆみやくしゃみ、鼻水との闘いがついてまわる呪わしい期間となります。つくづくうらめしい話です。特に今年は、夏から疲れ目の症状が激しく、家でPCを使うのもなるべく自制している状態でした。目薬、飲み薬もうまく使って、何とか不快な症状をやり過ごしていければと思っています。中でも、仕事で目を酷使してしまった…と思った時などに助かっているのが、「あったかアイピロー」。マンダリンオリエンタルのスパのシリーズで、以前お友達がプレゼントしてくれたものです。一緒に映っているのは、夫がくれた「蒸気でアイマスク」。原理は似たようなもので、眼の周囲を温めて疲れを解消します。このアイピロー、無漂白の綿で作られていて、中身は焙煎キャッサバ、と書いてあります。使う時はレンジでチンするのですが、眼に乗せると絶妙な重みが心地良く、メントールのような香気が鼻をスーっと通るのが鼻炎の時にはやみつきになります。キャッサバって、タピオカの原料だという程度の知識しかないのですが、こういう効能もあるのですね。じんわりと眼を温めながら光を遮断していると、いつもより深く質の良い眠りに落ちていける気がしています。鼻炎の薬は喉が乾燥するので、アメやガムが無性に食べたくなる…というわけでコンビニで見つけたこれ、即買いしました。今年はソルティライチにお世話になったなぁ。
2011.09.29
コメント(2)

伊勢神宮で、毎年春と秋に行われる神楽祭。内宮に設けられた特設舞台で奏でられる公開舞楽の様子は、地元のニュースでも大きく取り上げられるのですが、これまで見る機会を逃していたのです。今年はやっと念願がかないました。さらに楽しいことに、mayさん、あとむちゃん、日比野琴さんと皆でキモオデです。風が爽やかになり空気が澄んで、秋晴れのお出かけ日和!神楽祭にあわせて公開された神宮茶室にて昼食、デザート、内宮参拝…と、順調にスケジュールが進んでいきます。宇治橋から見下ろす五十鈴川には、台風15号の名残か流木が…やっぱり、この流木ストッパーの杭には橋を守る重要な役目があるのだな、と実感。参拝者用に、この日は無料の呈茶席も設けられており、小山園の美味しいお抹茶でホっと中休みが出来ました。そしていよいよ、公開舞楽の始まりにあわせて神苑の特設舞台へ。「雅楽に舞が伴うもの」を舞楽というのだそうですが、じっくりと見物するのは初めてのこと。ゆったりとしたリズムに合わせた動きは、踊りというよりストレッチ体操みたい…とバチあたりなことが脳裏によぎりましたが(汗)まるで飛鳥時代や平安時代にタイムトリップしたような、雅な感覚を味わうことが出来ました。「振鉾(えんぶ)」鉾を振り天地を鎮め安んじて天下太平を言祝ぐ、めでたい舞楽「迦陵頻(かりょうびん)」極楽に住む鳥、迦陵頻伽の舞い遊ぶ様子を現したもの同じ羽を背負うのでも、宝塚とは一味違います「狛鉾(こまぼこ、本当は金へんではなく木へん)」高麗の船が棹を操りながら入港する様子をあらわす。今回、三十数年ぶりの上演とか。「長慶子(ちょうげいし)」陰陽師の読者ならよくご存知の、平安中期の雅楽の名手、源博雅の作曲と伝えられる。舞は伴わず演奏のみでした。よく整った格式の高い曲とされるそうで、そう思って聴けばそんな風にも感じられ(笑)午後2時という最も陽射しの強い時間帯に、たっぷり紫外線を浴びながらの見物。お昼の後に食べた氷は、とっくに汗となって身体から出て行った…という訳で、次なる氷を目指してgo!この日も美味しいものと楽しいおしゃべりで、舌がフル回転の大活躍でありました。いつも、出かけていった先で不案内の街をご案内いただくことが多い私。氷大好きな琴さんにはるばるお出かけいただき、馴染みの場所でかき氷のハシゴを楽しんでもらえて、うれしかったです。日も暮れかかる頃、「おかげ座」内にて見返り美人ポーズ。私の横に佇む男性は、江戸時代の平均身長に基づいて作られた等身大フィギュアです。季節がはっきりと移り変わって、いよいよ着物に袖を通すのが心地良い季節が近づいてきました。またご一緒しましょうね!
2011.09.23
コメント(8)

忙しさに追われて取りそびれていた夏期休暇をいただいて、久しぶりに大須へ出かけてきました。仕事に行くのと同じ時間に家を出て、でも職場には行かない…って、すこぶる良い気分です(笑)しかし、折しも台風15号が本州めがけて着々と近づいていたこの日。当然、朝から空は荒れ模様。やってきた大須商店街は、まだほとんどのお店が開店前で、休日の賑わいがウソのように静まり返っていました…が、最初の目的地だったこちらのお店はしっかり営業中。よかった! 大須ベーカリーのクリームパンが大好きで、来る度に立ち寄りますが、夕方にはパンの数が少なくなっていることも多く…ギッシリ並んだ陳列棚を見ているだけでテンションがあがりました。 クリームパンと、熟慮の末選んだアボカド入りのサンドイッチを手に、向かったのはこちら。 ずぶ濡れでなんだか物悲しい光景…大須演芸場の「芸協らくご」。この日の目的は、昼席で大好きな桂歌丸師匠の高座を聴くこと。整理券の配布は10時頃だったはず…と、早々に出かけてきたのです。整理券は無事若い番号をゲット、11時の開場(雨のため30分繰り上がっていました)までコメ兵を覗いて時間をつぶし、やっと演芸場の中へ。平日の昼間とあって、観客の年齢層の高さといったら…一日遅れの敬老会に紛れ込んだかと思いました(!)出演者と演目。 春雨や風子 「平林」 三笑亭夢吉 「桜鯛」 瀧川 鯉朝 「置き泥」 三遊亭円馬 「壺算」 東京太・ゆめ子 漫才 笑福亭鶴光 「竹の水仙」 -仲入り- 雷門 花助 「初天神」 桂 小文治 「虱茶屋」 春風亭柳橋 「子ほめ」 やなぎ南玉 曲独楽 桂 歌丸 「お化け長屋」客席の年齢層を見た瞬間、あぁ、今日は何回携帯が鳴り響くやら…と覚悟を決めて、そのイヤな予感はしっかり現実となったのですが(涙)それ以上に集中力をかき乱される雑音がありました。背後の扉の向こうから聞こえてくる、ゴォォォォォォォという重低音の響き。最初は何だかわからなかったのですが、それが滝のように叩きつける雨の音だ、と気づいた時には、さすがに焦りました。噺家さん達はまったく気にするそぶりも見せずに高座を続けておられましたが、きっとやりにくかっただろうなぁ…終演後携帯を開いたら、驚いたことに、名古屋市内に避難勧告が出ているというエリアメールが入っています。氾濫が危ぶまれている川の名前も、勧告が出ている地域も、土地勘のない私には何がなにやら、さっぱり????仕方なく、行きたかったカフェも買いたかったものも諦めて、まずは名古屋駅まで戻ったのですが…地下鉄のダイヤに乱れはないし、行きかう人々にも緊迫感ゼロ。大したことはないのかな、と一安心して(←何でも楽天的に解釈する非常時に不向きな性格)、タカシマヤでホッと一息、おやつタイムを決め込んでいました。ところが、実は大したことだったのだ…ということが徐々に判明。心配したお友達が情報を教えてくれたり、「タクシー乗り場の行列がすごいことになってる」という会話を小耳にはさんだり…挙句の果てに、「終業時間を早める場合がございます」とプリントされた紙を大量にもった社員のオジサマを見かけて、のんきな私も青くなって即座に帰路についたのでした。翌日はまさに台風直撃の中を出勤し、それなりに大変ではあったものの、帰る頃には台風一過の夕焼け雲を見られました。被災地の仮設住宅が浸水している光景など見ると、多少の不便で文句を言っている自分を恥じるばかり。月並みな言葉はかえって虚しいですが、心から、早い復旧を願うほかありません。タカノのパフェも美味しいですが、おしゃべりとおしゃれに無縁な日はタカシマヤB2のフルーツパーラー「レモン」でこれを食べるのが恒例。フルーツソフト、値段はかわいくお味はなかなかのハイレベルです。
2011.09.20
コメント(0)

今をさること15、6年前。お友達に誘われて、日比谷の東京宝塚劇場で、生まれて初めて宝塚の舞台を見ました。劇場の内外、目にするものすべてが珍しく、調子に乗って「出待ち」なるものまでやってしまったのですが…それ以降、再びヅカの扉を開くことはなかった私。月日を経て、再びお友達のご縁で、星組公演を名古屋の中日劇場で見られることになりました。ステージの前のお楽しみは、タカノフルーツパーラーの季節のパフェ♪この日同行のmayさんが、わざわざ持ってきてくださったのは「宝塚グラフ」のバックナンバー。なんと、タカラジェンヌの皆さんが世界のフィギュアスケーターに扮する企画が!かねてよりウワサはお聞きしていましたが、やっぱり小塚クンは飛びぬけて似ている(笑)大笑い、大盛り上がりのうちに、見事な秋のパフェがテーブルに登場しました。いつまでも眺めていたいほどきれい…とかいいながら、結局あっという間に口の中へ。Wさんと私、モザイクの向こうで満面の笑み。にっぽんちゃんにご案内いただき、いよいよ中日劇場に到着。先週、中電ホールに落語を聴きに来た時、このポスターを見て密かにテンションを高めておりました。いよいよだわ!時代を経て人から人へ継承されていく芸や技術は、いつしか独特の様式美を作り出すもの。女性が男性を演じる上で、宝塚にもそういった「お約束」の芸風があるのだと思うのですが、実は私、最初の観劇の折に、どうもそのあたりで肌に粟立つものがあり…男役に萌えられないって、ヅカを楽しむ上では致命的ではないか?…と、以来食わず嫌いを決め込んでいたのですが…今回上演されたミュージカル・ショー「ノバ・ボサ・ノバ」は、40年前から再演を繰り返しているという名作だそうで、これは観てみたい!と素直に興味がわいたのでした。リオのカーニバルが舞台ということで、皆さんドーランで浅黒い肌を作っておられ、途中までお顔の区別がつかない(衣装で区別しよう!と思ったら、早代わりでどんどん着替えてしまうし…)のには焦りましたが(泣)本来の男役と娘役が、役割を入れ替えたダンスシーンや、男役のトップさんが劇中で女装したのにもびっくり。女の格好をした男を演じる女の人…あぁややこしい(笑)なぜかそのうち、ロケットダンスの中にIKKOさんが混じっているように見えたり、見れば見るほどカルーセル麻紀…な人を発見したり。ジェンダーの境界線に立つ人のまとう雰囲気は共通なのね。パワフルでゴージャスなステージ、とっても楽しかったです。本来、華やかなレビューはディズニーランドのショーからマツケンサンバに至るまで大好き!大劇場に比べたらこじんまりした舞台なんだそうですが、十分、キラキラを満喫しました。その後、駅で皆さんと別れて、義父を見舞いに夫の実家へ帰省し、そのまま連休を過ごしたのですが…用事に追われる時間が過ぎて、家に戻る新幹線の中。突然!あの日ステージで聞いた様々な歌のメロディが、次々と脳裏に蘇ってきました。フラッシュバック?歌詞もうろ覚えで断片的なのですが、それ以来頭の中をぐるぐる回っています。そっとハミングしてみると、何だか元気になれるみたい。これがヅカの効能というものか、と実感しているこの頃なのでした。
2011.09.17
コメント(6)

中秋の名月も過ぎたのに、まだまだ残暑は尾を引いていますね。長い夏の疲れなのか、仕事の繁忙期に目を酷使しすぎたか…何か一つやり終えると、次のことにすぐ取りかかれないような、体の重さを感じます。え、それは贅肉の重さ…?…それはともかく、帰宅後の夕食の支度などは「しんどい」の最たるもので、あらゆる知恵を総動員して、最小の手間で最大の結果を生みだせるよう画策する毎日(笑)この夏、たびたび食卓に登場したのは、サッと作れるタイカレーでした。これまでは、家でタイカレーが食べたくなったら、以前のブログに書いたように無印良品のキットで作っていたのですが、最近、その方針が変わりました。新たなアイテムは、カルディコーヒーファームで買うロイタイのカレースープです。1パック250ml。この仲に、カレーペーストもココナッツミルクもレモングラスも、すべて入って完成されたタイカレーのスープが入っています。つまりは具材を加えて煮込むだけで完成。今日はカレーにしようと決めたら、15分でこのとおり!パクチーの代わりが根三つ葉ですけど…(汗)無印のキットに比べると、あっさりと単純な味なので、先に具材をクレイジーソルトなどで軽く味付けしながら炒めて、最後にスープを加えて煮込む方式で作っています。ちなみに、今日は夫の好きなイエローカレーですが、私のイチ押しはグリーンカレーです。写真の右下に写っている「トムカースープ」もお気に入りです。柑橘系の酸味が利いたココナッツミルクのスープ。素麺など入れて、ヌードル風にするのも美味しい。手軽に本格的な味が楽しめる便利なアイテムですが、鍋から美味しそうな香りがしてくるのにあわせて、タイマーをセットしておいた炊飯器を開けると…なんと哀しいことに、水加減を失敗したようで、せっかくの新米がベシャっとした仕上がり(泣)忙しさにかまけて、細かいことをおろそかにしてはいけない、と自戒する羽目になりました…
2011.09.15
コメント(2)

中電ホールにて、二日連続で開催された、東西若手実力派の落語会。初日を聴いてきました。開演前に、りらっくごの開催を来月に控えたことりさんと、同行のあとむちゃんとランチ。今回は、私とあとむちゃんのリクエストで、ラシックにオープンしたばかりの「ヴィラモウラ」でポルトガル料理をいただきました。ことりさん、帯まわりの配色をポルトガル国旗のカラーで決めて、とてもチャーミングなコーディネート!(…だったのに、全然映っていなくてごめんなさい!残念)ランチはメインを選べるスタイル。私達が選んだのはバカリャウ(干し鱈)のグラタン。ポルトガルを旅した日々を懐かしく思い出しつつ、美味しくいただきました。デザートは私の大好物、エッグタルト!絶妙の焼き加減で大満足でした。紙のランチョンマットにはポルトガルの地図が。間近に迫ったフィギュアスケートのシーズン開幕を前に熱く語り合い、会場へ。本日の出演陣と演目は… 桂そうば 「十徳」 桂 吉弥 「書き割り盗人」 柳家三三 「お化け長屋」 -仲入りー 柳家三三 「加賀の千代」 桂 吉弥 「愛宕山」桂そうばさんを見ていると、いつも劇団ひとりを思い出してしまう。ソックリさんついでに、吉弥さんの顔が時々、なでしこジャパンの佐々木監督とダブって見えたのは私だけ…?三三さんも、吉弥さんも、安心してお二人の話術に身を委ねていれば気持ちよく笑える、ハズレのない話芸は相変わらずで、堪能しました。とにかくリズム感が心地よくて、聴いていると自然に心が弾んできます。その実力に優劣つけ難いのはもちろんなのですが、この日、私には特に吉弥さんの高座が強く印象に残りました。モノがないなら想像力で補えばいいじゃない、という、森茉莉の「贅沢貧乏」を地で行くような「書き割り盗人」は、妄想族の気がある私にはたまらない噺。そして、トリの「愛宕山」。内弟子時代、米朝師匠のお茶屋遊びに同席すると…という爆笑のマクラの後、野辺へ出てまいりますと春先のことで、空にはヒバリがピーチクパーチク…NHKの連ドラ「ちりとてちん」が、本格的に落語にハマるきっかけだった私。あぁ、「徒然亭」の愛宕山だ!そう思った瞬間、大好きだったこのドラマの、米倉斉加年さん演じるおじいちゃんの姿が脳裏に蘇ってきて、視界が涙でボヤけてしまいました。今で言うハイキングが題材のこの噺、よく考えたら座布団の上に座ったままで、山登りの道にゼェーハァー言っている人を描写するって大変なことかも。期待を寸分も裏切られることなく、大満足の落語会でした。<本日のお上りさんショット> テレビ塔前にて9月の着物は、暦ではなく最高気温で決めさせていただきます、ゴメンナサイ。今日は絞りのゆかたに紗献上の帯で。<本日のお土産>各業界(?)にそれぞれお気に入りのアイドルがいる私。大好きな日本画家、山口晃さんがエッセイを書いていらっしゃるというので即座に購入。あ、もちろん吉弥さんのサインも貴重ですけど(笑)
2011.09.10
コメント(2)

先日、NHKの番組にやなせたかし先生が出演していて、自ら作詞した「アンパンマンのマーチ」を熱唱されていました。今まで何となく耳にして、メロディには馴染みがあった歌でしたが、字幕付きでじっくり聴いてみると、その歌詞が本当に心の底まで届いてきて…ひとり、テレビの前でボロボロ泣いてしまいました。なんのために うまれてなにをして いきるのかこたえられないなんてそんなのは いやだ! いまをいきることであついこころ もえるだから きみは いくんだほほえんでそうだ うれしいんだいきるよろこびたとえ むねのきずがいたんでも言葉の持つ力って、なんて深くて強いんだろう。残しておきたいと思う「いいことだけ」の記録の場として、ブログを書き溜めて、これが1000回目の日記となります。命や、健康や、静かで落ち着いた暮らしの脆さ、儚さを思い知らされるばかりのこの頃です。そんな中、大切にしたいことを残しておこうと決めて、こうしてブログを続けたのは私にとってはある意味財産。あの時、一歩踏み出してみた自分を褒めてあげようと思います(笑)大げさではなくても、いきるよろこびを日々見つけて、感謝を捧げられる自分でありたいです。ブログを通じてご縁がつながった多くの皆さまに、拙文にお付き合いいただいたことを心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
2011.09.09
コメント(8)

台風12号が近づき、猛烈な風が吹きすさぶ中、「松竹大歌舞伎」の地方巡業に出かけてきました。毎年県内のホールで開催される公演ですが、いかにも巡業用、という感じの演目に興味が沸かず、お誘いをお断りすること度々…しかし、今年は目の色を変えぬ訳にはいきませぬ。片岡仁左衛門サマが、松嶋屋一門を引き連れてのご来県です!嵐に負ける訳にはいきません(笑)ただ、和装用の雨具もないし、真夏日でもないのに浴衣モドキもそぐわないか…と、着物は断念しました。同行のmayさんはさすがのお召し物!上布に麻の帯、素敵だなぁ…私は、刺繍フェチの血が騒いで、この夏買ったカットソーをデビューさせました。(買ったはいいが、結局この日までどこにも着ていく機会がなかった・笑)さて、肝心の演目。一つ目は、片岡愛之助さんが踊る「雨の五郎」。曽我の五郎が主人公の舞踊です。荒事の隈取りを施した愛之助さんをあまり見る機会がなかったのですが、少し痩せられたのか、顎のラインがぐっとシャープになっていて、本当に男前!眼福、眼福、ウットリ。そして「義経千本桜」の三段目、「下市村茶店の場」「釣瓶鮓屋の場」。「義経千本桜」といいながら、なぜか義経は全然活躍しない(笑)そして「実は、この人はあの人でした」という、アガサ・クリスティもビックリなどんでん返しがひたすら続くお芝居です。いがみの権太が出てくる「すし屋」といえば、歌舞伎の中でもメジャーな演目。市松模様の浴衣を片肌脱ぎにして威勢良く啖呵をきる、いかにも江戸っ子の小悪党、というのが権太のイメージです。その権太を、仁左衛門サマは上方言葉で、独自の演出を交えて愛嬌たっぷりに演じられました(本来は奈良の吉野が舞台のお芝居なので、こちらの方が正解なんでしょうね)。いつ見ても、どんな役でも、仁左衛門サマの演じる不良にハズレなし!というわが定説が、また今日も裏付けられました。加えて、権太が妻や息子に見せる情愛の深さ…片岡仁左衛門という役者さんの、姿かたちに見惚れるのは言うまでもありません。加えて、ふとした仕草に透けて見える、ご本人に備わった人格のやさしさ、誠実さにも心酔しています。子役の男の子を包み込む大きな手も、おんぶする背中も、その温かさが客席にまで伝わってくるようで、思わず(あぁ、あの子役になりたい!)と思ってしまった。それゆえに、ここが性根の直しどころ…と決心した権太が理不尽な運命の皮肉に直面する、終盤の悲劇性が際立つわけですが、この大詰めの場面で、客席にも悲劇。長台詞の続く愁嘆場で、突如なり響く携帯の着信音…それも、なぜか立て続けにあっちからも、こっちからも!!人間、誰しも「うっかり」ということはあります。私も粗忽者の類なので、人の失敗は責められた立場ではないのですが、鳴ってしまった携帯をすぐに切るくらいのことはしてほしかった(泣)ホールの音響のせいか、実はセリフが不明瞭で聞きづらいことがあり、最大限の集中力を発揮していたのに、正直台無しの気分。巡業公演でも、精一杯舞台を務めてくださっていたのが伝わってきただけに、役者さんにも申し訳ないような、残念な出来事でした。首を刎ねてすし桶に突っ込んでやりたかった!と怒り心頭でしたが、レストランで腹ごしらえ&楽しいおしゃべりで気分転換。えりすけちゃんの新婚生活レポートなどお聞きして、時間があっという間…時折、強く降る雨をやり過ごして、あとむちゃんに車で送ってもらったおかげで濡れることもなく帰宅できました。感謝です。夜、NHKで仁左衛門サマと孫の千之助くんが共演した「連獅子」の舞台中継を見て、松嶋屋の将来に思いを馳せました。あと10年はやります、と力強くおっしゃった言葉、ファンにはたまらなく嬉しかったです。
2011.09.02
コメント(8)

もう2週間も前の話ですが、着付け教室の夏の恒例行事で今年もゆかた会が行われました。「ゆかた会」といっても、ドレスコードは“何でもあり”…という訳で、私は例のごとく居内商店のゆかたを着物風にその他薄物をお召しの方あり、涼しげなゆかたと半幅帯の方あり…と、それぞれの着こなしで集合しました。暑い、暑いとこぼしながらも、この夏も度々「キモオデ」を楽しむことが出来ました。先日出かけた船場でお得に入手した装道の「美容汗とり襦袢」(人呼んで“焼豚ネット”)が、秘密兵器になってくれる予感…♪いつも着付けの際は、教室のメソッドで自作したさらし製の補正キャミソールをつけるのですが、気温が上ってくるとさすがに辛い。そこで、ガーゼ手ぬぐいを2枚使い、V字に折って胸元+四角く折ってお腹に当て、簡易補正兼汗対策にしていました。でも、この汗取り襦袢についているメッシュ素材の裏打ちがあれば、もう手ぬぐい補正もいらないかも…(凹凸のない平坦な身体だから、という説もありますが・泣)。毎シーズンの試行錯誤の積み重ねで、夏はこの汗とり襦袢+ゆかた屋つゆくささんの大うそつきスリップ、着物は腰ひも一本+高島クレープの夏用伊達締めのみ、という完成形に到達した!…気がしておりますが、次の夏にはまた、新たな発見(=買い物)をしている可能性は大です(笑)あぁ、着物道はケモノ道…ゆかた会で結んだのは、この日のコーディネートと同じ帯。知人からお譲りいただいたのですが、目立つシミを隠すため、いつもと逆向きに巻く必要がありました。そのせいか、前回は手先が短くて、お太鼓の中で所在不明になっていた(!)のをご指摘いただき(汗)今日は反省を生かしてリヴェンジしたのですが…後ろ姿を撮ってもらってびっくり。前回(右写真)に比べ、ちょっとお太鼓が小さすぎました。 まだまだ修行が足りませぬ。反省を糧に精進いたします。話は変わって…この夏、街角で「半襟付き」「お太鼓」そして「素足にゲタ」という組み合わせの女性に二度ほど遭遇し、いずれも着物と帯のコーディネートは大変おしゃれな感じの方だったので、足袋なしの足元とのアンバランスさに仰天してしまったのですが…そこに激しい違和感を感じるのは、もはや時代遅れなのでしょうか?しょせん着るもののこと、法律でルールが決まっているわけではないのは百も承知で、でも(あれはやっぱり、見た目におかしいと思う…)と、後々まで首をひねってしまった次第です。おまけゆかた会の前にちょっと寄り道。ミニストップの「白桃パフェ」はなかなかのクオリティでした。(手前は同行のあとむちゃんのアップルマンゴーパフェ)
2011.08.28
コメント(8)

今年は、夫の職場の夏期休暇は9連休のスケジュールでした。私はお盆の時期も出勤だったので、夫には一足先に帰省してもらい、お弁当作りからも解放されて、つかの間の一人暮らしを満喫しました。朝、自分だけのために時間を使える…それだけで、仕事に行くのにも関わらずすっかり夏休み気分になれるのはなぜ?(笑)その後、わずかな間でしたが私も休暇を取り、地元に巡業公演に来たボリショイサーカスを鑑賞したり、夫の実家で親孝行に励んだり。昨年末からの入院生活を終えた義父が戻った家。介護する側、される側…口には出しにくいそれぞれの思いをはきだしてもらう役には、たまに帰る遠方の息子夫婦は適任なのでしょう。少しでも、肩の荷を分かち合えたのであればいいけれど。前日までの猛暑がウソのように肌寒い雨の日、皆で出かけたのはこちら。駐車場から入り口までのスロープでは、係りの方が車椅子を押してくださいました。昨年千葉市にオープンした、写実絵画専門の美術館です。NHK「日曜美術館」など、テレビでよく紹介されていて、一度来てみたかった!収蔵絵画の一つひとつを、時間を忘れて丹念に観てまわりました。美術館の美しく個性的な外観は、ぜひこちらの公式HPでご覧ください。アルポルトがプロデュースした館内のレストランでランチ。前菜のサラダもアクアパッツァもパスタも、本当に美味しかったです。今は、バリアフリーで楽しめる場所には事欠かないのがありがたい。車椅子を押す当事者になってみて、改めてわかる街の便利さや不便さを実感した数日間でした。帰省の最終日は、夫婦で学生時代の仲間の集まりに出席。首都圏で3.11に直面した皆の話は、それぞれに大変な体験談でした。最終的には酔っぱらい中年の集団と化し、二次会に選んだのはこんなお店。あ!私が生まれて初めて買ったレコードがある!店内のBGVは懐かしい昭和の歌謡曲。夫はキョンキョンに釘付けでした(笑)ちなみに、今年の夏休みに読んだ本はこちら。有名すぎて、すっかり読んだつもりで実は未読、という本が色々ありますが、R・チャンドラーのマーロウシリーズもその一つ。村上春樹版で読んでみました。「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」…夏の終わりのビタースウィートな気分にぴったりの一冊でした。
2011.08.21
コメント(2)

コスタ・デル・ソルの昼下がり。白壁に反射する夏の太陽がまぶしい。ここはラ・マンチャ?ドンキホーテの像は、ロシナンテに乗って突撃準備?夜になって、満月に照らされるグラナダの広場。おや、パレードの列に並んでやってきたのは闘牛?それにしても、牛の鼻先で踊っているあの奇妙なキャラクターは何者?さて、ここは一体どこなのでしょう?…はい、深く考えるまでもなく志摩スペイン村です(笑)自称「スパニッシュリゾート」の近隣のホテルでお茶してから、格安のナイトチケットでパレードや花火を鑑賞してきました。夕方近くに出かける日帰りのお出かけでは、とてもイベリア半島まで足を伸ばすことは出来ず…円高の恩恵を受けることもなく過ぎていく、我が家のバケーションでありますが、蒸し暑さを忘れさせてくれる花火の美しさを堪能しました。
2011.08.13
コメント(6)

昨年に引き続き、今年もお伊勢参り&かき氷を味わうキモオデを決行してまいりました。スタート地点は、同行のmayさんいわく「美しいアチチュード」をキメた猫ちゃんの像です。こちらは、おかげ横丁近くの「浪曲茶屋」前。先月、三輪そうめんがいただける甘味処としてリニューアルしたばかりのお店。文字通り、店内のBGMは浪曲オンリーです。コンセプトは今ひとつ謎ですが、お味は確かでした。遅いランチに、梅じゃこ素麺の冷たいのどごしを堪能!その勢いのまま「私、ほうじ茶氷にもチャレンジするわ」とmayさん。氷の下にはほうじ茶ゼリーに白玉、あんこ…と盛りだくさんで、お宝発掘の楽しみが続々。おすそ分けいただきごちそうさまでした♪その後、レンタル着付けのボランティアを終えたあとむちゃん&N嬢と合流。朝からがんばっていたお二人、今のご気分は?と聞くと「即、氷!」とのお答え。実は、今日のメインテーマは赤福の出す「甘夏氷」をキモオデメンバーで食べに行くことだったのです。いまや、赤福氷は名古屋や大阪のデパ地下でも食べられるようになりましたが、おかげ横丁の一角でだけ出している、果汁シロップの氷も伊勢の夏の風物詩。ちょっとだけ並んで、無事に縁台に陣取ることが出来ました。私はメロン氷、皆さんは初志貫徹の甘夏氷。立秋も間近というのに、まさに「滝のような汗」が出る猛暑日!今日2回目のかき氷とは思えないほど、あっという間に完食してしまいました。しみわたるおいしさだった…一息ついたところで、伊賀くみひものお店などのぞきつつ、ここまで来たら…と内宮へお参り(ついでに参るな、ついでに)。宇治橋を前に、衛士さんに撮影をお願いしました。あとむちゃん、N嬢、私、mayさん。夏休み真っ盛りとあって、この日も大変な人出でした。それでも、玉砂利の参道を少し脇に入って、「瀧宮」や「風日祈宮」に足を踏み入れると、ウソのように人の気配が静まります。川面を渡る風、そして目に映る木々の緑が、一瞬の涼を運んでくれました。真剣に手を合わせ、遷宮に向けて着々と造営が進んでいる様子を見ながら、再び宇治橋に帰り着く頃には若干、ヘロヘロ状態。もう、どれだけ汗をかいたのだろう…ステテコにも汗取り機能付きのものがあればいいのに。そんなことを思いながら歩く脳内には、またもや、冷たいものへの誘惑が。…という訳で、おかげ横丁までたどり着いて、まさかの氷のハシゴです!この日のラストを飾るのは、ジューススタンド「フルーツラボ」の“ふるーつ氷”。氷もシロップもたっぷり、シロップ漬けのフルーツとの組み合わせも最高でした。胃薬のCM並みに冷たいものばかり食べていた一日でしたが、おかげで熱中症にも脱水症状にもならず、それぞれのかき氷の評価を賑やかに語り合って解散となりました。今日は綿麻しじらの浴衣にいただきものの夏帯。すずめのトランクの「こけしのきもち」帯留め、デビューさせました。こけしちゃんも暑い中、お疲れさま(笑)
2011.08.07
コメント(8)

お友達と仕事の休みを合わせて、ゆったりとランチを楽しんできました。以前の職場で一緒だったご縁が今につながっていて、2~3ケ月に一度、こんな風に美味しいものを食べに行く顔ぶれ。名づけて「水瓶座の妻の会」(偶然、全員の配偶者がみずがめ座生まれだった!)とはいっても、どこか現実離れしたところのある夫の愚痴をこぼしあう…というのが主旨ではなくて(笑)実は、メンバーのお一人がコミックに関しては相当の博覧強記で、彼女からオススメのマンガを借りてまわし読みする間柄なのです。美味しいものを食べながら、作品の感想を述べ合うのが楽しみで。つ、次の「大奥」の展開はどうなるのかしら…っ?などなど。最近、彼女が貸してくれた中でも特に面白かったのが、「花のズボラ飯」。三十路にさしかかったばかりの奥さん「花」ちゃんが、単身赴任の留守宅で一人暮らしをする様子を、食生活(=ひとり手抜きごはんのオンパレード)を中心に描いた連作なのですが、これが美味しそうだわ笑えるわ。「私は、ここまでひどくない!」と内心思いつつも、なぜか「あるある…」と同調してしまうのはどうしてかしら?(笑)夫が今の土地に転勤した際、わが家も1年間単身赴任してもらったので、人生初の一人暮らしを思い出し、細かいディテールが懐かしかったです。脳内で自分を実況中継しながら、「あぁ誘惑に負ける!」と“手抜き道”や“食べすぎ道”を突っ走ってしまう感覚。その後、色々な言い訳をさらに実況して自分をごまかす、この感じ。ヨックモックのお菓子で食事を済ませちゃうとか、美味しく出来た鍋の料理を際限なくお代わりしてしまうとか、身につまされてもう…ね。その昔「東電OL殺人事件」が大ニュースになった時、同僚の男性に「どんな女性にも堕落願望はあるっていうけど、本当にそうなの?」としつこく聞かれて閉口したものですが、ダメな自分に溺れるなんて簡単なのよ…とこのマンガを読むとしみじみ思う。今でも、平日は帰りの遅い夫を待たずにひとりごはんがほとんどなので、度を過ぎたズボラで身を滅ぼさない程度に、時折自分を甘やかしてあげよう…(時折?)
2011.08.05
コメント(2)

「目玉焼きが美味しそうに見えないなぁ(ジブリなのに…)」「人間の歩き方がギクシャクしてるなぁ(ジブリなのに…)」…と、最初のうちは妙にアラばかり目に付きました。その上、高校生の純愛!熱く燃え上がる学園の青春!出生の秘密もアリ!と、「ベタ」な要素のオンパレード(少女漫画が原作なので、当然といえば当然なのですが)。私の好みから言えば、ジブリの映画じゃなかったら、あらすじを見ただけで拒否反応…と思われるところです。ところが。いつの間にか、主人公の若者達に強く惹きつけられていき、まっすぐ映画に向かい合っていました。描かれる恋の甘い切なさに、自分の胸がキュンキュン締め付けられる音が聞こえてくるようで(笑)手嶌葵嬢の歌う主題歌「さよならの夏」が流れるエンディングには、目頭が熱くなってしまいました。故郷の横浜が舞台になっていたことも、私の思い入れを強くした理由の一つだと思います。さすがに生まれる6年前の話なので、描かれる情景は自分の記憶とは重ならないけれど、山下公園のあたりは今も変わらない印象。昔の桜木町駅も懐かしかった!私が、映画の主人公達と同じ高校生だった頃は、みなとみらい地区の開発プロジェクトがスタートした時期。海を見下ろす校舎の窓から、ベイブリッジが出来ていく様子を日々眺めていたものでした。澱んだ潮風に、錆びた鉄の匂いが混じってくる、子どもの頃に見ていた横浜港。その頃は、あの戦争がなければ違う生き方をしていた、そういう大人の存在も間近だった…と、映画と重ねて色々なことを思い出しました。主人公の海と俊。清く正しく美しい若者達が安っぽく見えないのは、その存在感の明るさが、時代の影の部分と背中合わせであることが伝わってくるから?それでも、無条件に希望を信じて進んでいく、未来に心を開いた姿がまぶしかったです。もう十代の少女には戻れないけれど(笑)こんな風に生きなければ人生もったいないよね、と素直に思ってしまった。「上を向いて歩こう」というコピーに込められた、作り手のメッセージ。この時期に出会えてよかった、と思えた作品です。心洗われる90分でした。
2011.08.01
コメント(0)

mayさん、あとむちゃんと特急に乗り合わせて、大阪へお出かけしてきました。こけしさん、琴さんにお付き合いいただき、ミナミからキタまで遊び倒す計画。まずは十分にお腹をすかせて、琴さん御用達のフレンチ「ビストロ・ダ・アンジュ」にご案内いただきました。地下への階段を降りてお店の扉を開けたら、心斎橋からパリの街角にワープしたかのような、温かみのある空間が。前菜を待つ間、琴さんの半衿付けのレクチャーを受けました。壁を飾るミュシャの額がお店の雰囲気にぴったりです。運ばれてきたお料理に狂喜するあとむちゃんと私。“好きなものをいくらでも”スタイルのパンも、とっても美味しかった…どのお皿にも大満足で、そのコストパフォーマンスにも驚きました!いつか行ってみたい、と憧れていた期待どおりの、素晴らしいランチでした。その後向かったのは、夏だけオープンしているこの場所。大好きなフィギュアスケーターの高橋大輔選手が、毎年オープニングイベントに登場しているのですが、ビールが飲めない私には無縁だと思っておりました。ところが、そんな私の一言が、お友達のパワーでこの日の大阪探訪につながりました。それでもまだ「前を通るだけでいいですから」「写真撮るだけでいいですから」と往生際が悪い私だったのに、皆さまに背中を押していただき、気がついたら…イベントで大ちゃんが立っていた、氷点下ビールのサーバーの前にいた(!!)この時、目の前の店員さんが完全にイベント時の大ちゃんと二重写しになっている私。ものすごく緊張して、訳がわからない中、やさしい(というか辛抱強い)お兄さんに手取り足取り教えてもらい、無事に作業完了。「注ぎたてをここで一口どうぞ」と薦められ、飲んだビールは…乾いた喉にとっても美味しかった(笑)その時初めて、目の前に4台のカメラが並んでいたことに気づきました。店内中の注目を浴びる着物集団だったことは確実?皆さんが報道陣並みに撮ってくださったおかげで、一部始終の記録が鮮明に。ちなみに、初めての作業に集中するあまり、表情はもれなくムンクの「叫び」状態の変顔になってます(笑)でも、とっても楽しかった。今年の夏の忘れられないいい思い出。一人では出来ないことだったから、なおさらです。皆さん、本当にありがとうございました!その後、軽い虚脱状態に陥りながら(笑)アーケードをそぞろ歩いて、終着点の船場センタービルまで、それぞれにお買い物。ありがたい口コミ情報をたくさん参考にさせていただきました。同好の士に恵まれてよかった。船場価格のショッピングなら、交通費がかかっても元が取れるのが嬉しいです。地下鉄に乗って、最終目的地は梅田。これまた、いつかは食べたい!と思っていたちもとの「宇治しるこ」で、本日の打ち上げとなりました。評判はお聞きしていましたが、抹茶の味わいに深みがあって本当に美味しかった。たくさん歩いた後だったので、ものすごい速さで一気に食べ終えてしまいました。その後もあれこれとおしゃべりは尽きず…お名残惜しくもお別れの時間が。阪神百貨店の地下でイカ焼きのお土産を買って、大満足の大阪ツアーは終了。帰路に着く前、洗面所で鏡を見たら、両目が真っ赤に充血していてびっくり。こんなに目を血走らせていたとは、どれだけ興奮していたのでしょう、私(笑)エクストラコールドBARでは、自分で注いだ人には「マイスター認定証」なるものがもらえます。という訳で、皆さまのおかげで私、本日をもって「マイスター」でございます。多謝!
2011.07.30
コメント(8)

一昨年から愛用しているサーモスのマグボトル。職場へも連日お供してもらっていますが、冬は温かいほうじ茶、夏場は冷たい麦茶…という定番メニューに今年は変化の兆し。最近お気に入りなのが、水出しのアイスティー。ファミリーマートで買える無印良品のティーバッグで作ります。フェアトレードマーク付なのがまたgood!「500cc用」というのが私の持っているマグボトルにぴったりで、朝起きたらティーバッグを入れて水を注ぐだけ、職場へ着く頃にちょうど飲み頃…というお手軽さ。水出しの紅茶は渋みが抽出されにくいのか、ティーバッグを入れっぱなしでも最後まで美味しくいただけます。ちなみに、先日スーパーでこんなものも発見しました。こちらも、携帯用のマイボトルにぴったり!といううたい文句が…飲み比べてみようと試してみましたが、オレンジとベルガモットの香りが、結構きついしっかりしているので、大きめのジャーで作って家で楽しむことにしました。時々、オレンジジュースとブレンドしてカフェ系のドリンクを作ってみたりして、これはこれで美味しく楽しんでいます。今年はアールグレイの爽やかな風味で、節電の夏を乗り越えていこうと思っています。
2011.07.24
コメント(4)
全1040件 (1040件中 1-50件目)
![]()
![]()
