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テスト結果が返ってきた。ヨーロッパ統合史の試験だ。嬉しいことに、合格だった。本当に嬉しい。勿論、僕は他の学生と違いヨーロッパ統合史だけに絞って勉強していたから、合格したのは当たり前といえば当たり前だ。負担が他の学生の半分以下だったわけだから。でも実質的にフランス語初心者の自分が試験に合格できたのはそれなりに評価できるのではないか、と思う。フランス語は僕にとって依然3番目の言語である。一番目は勿論、日本語、二番目は英語だ。最近は英語と仏語のレベルは大分縮まってきてはいるがやはりフランス語の方が何をするにも大変だ。本一つ読むことを取り上げても、フランス語の本では英語の本に比べて3倍くらい、日本語で読むのに比べて8倍位の時間がかかる。試験勉強はとにかく大変だった。課題図書を読むのに一週間まるまるつぶしたった。とにかく嬉しい。これで日本に帰れる。日本の大学院卒業のための最低要件は手に入れた。さて、今日はフランスの大学の試験のシステムを説明したい。フランスの大学では試験は、一般的に20点満点で採点される。そのうち、10点以上が合格、9点以下が落第、とされる。大体10点~11点が可、12~14が良、15~16が優とされるようだ。おもしろいことに20点満点は先ずありえないようだ。どんなにすばらしい答案でも、16点前後に収められるらしい。逆に0点とか1点とかいうのも先ずないらしい。大体5点から16点位の間で採点されるらしい。ここに日本の大学の試験の採点システムとの大きな違いが見出される。日本の大学では100点満点で採点される科目で、100点を取ることはそう難しいことではない。勿論それは専門にもよるだろうし、一概には言えないがフランスに比べると、その出現頻度は比べるまでもない。さて、僕は11点だった(ぎりぎり)。手ごたえ的にはもう少し点数を取りたいところだったが、それは高望みというものだ。合格することが先ず一番重要なのだし、この結果には満足すべきだろう。フランス人のネイティブ学生ですら10点だったものが少なくなかったしまた10点未満の学生もかなりいたようだ。それを思えば出来過ぎだ。とにかくほっとほっとした。ふう・・・。話は大分変わって・・・今日はクラスメートと映画を観にいく予定だ。ちょっとびっくりだが、最近「天空の城ラピュタ」がフランスで封切られたとのことで、それを皆で観にいくのだ。フランスでは、千と千尋の神隠しがそれなりのヒットをとばし宮崎アニメの人気が高まっている。そんな中、過去の宮崎アニメも放映しよう、ということになったそうだ。僕は以前観たことあるが、まあ観にいってみよう。留学生達の感想を聞いてみたい。日本アニメに関して言えば、フランス人の日本アニメに関する関心の高さには本当に驚かされる。MANGAという言葉はフランス語にも既に存在するし、(フランスではANは"オン"に近い音で発音されるので、フランス語では漫画は"モンガ”と発音される)書店には必ずと言っていいほど日本のコミックコーナーが存在する。ドラゴンボール、電影少女、セーラームーンなど、先ず日本でヒットをとばした漫画はフランスにも存在する。日本の漫画がこれほどまでに人気を博している理由は、僕はその絵柄の美しさにあると思う。余りリアルすぎないということ、絵柄のシンプルさがその美しさの大きな秘訣であると思う。フランスの漫画とかは、僕の眼には微妙にリアルすぎてちょっと気持ち悪いと思うことがある。幼児用の仏漫画とかみてて思うのだが、人間の顔とか例えば、痘痕とかしわとかにきびとかまできちんと描かれたりしてるのを見る事がある。はっきり言って、かわいさが完全に損ねられている。所謂ポケモン的なかわいい絵柄のフランス版漫画を見たことはない。シンプルな美しさを持つ日本の漫画、リアリティを追求しようとするフランスの漫画、考えてみればこの差は全体的に日本文化とフランス文化の差異を具現化する一つの好例なのかもしれない。日本の建築様式・絵画などに通じる美的感覚は、僕はこのsimpleさにあると思う。書院造の簡素な佇まい日本画に見られるシンプルな構図、画法などがそのいい例だ。枯山水などにも無駄なものは徹底的に排除しようとする作者の意図が見え隠れする。逆にフランスの美的感覚にsimple beautyというキーワードは無いように思う。ベルサイユ宮殿を訪れたときもそう感じた。天井という天井、柱、壁、全てが飾り立てられていた。絵画技法の点でもそう。フランスに限らず、欧米の油絵技法はリアルに克明に描くことが、第一義的に重要なことだとされてきた。そのムーブメントはシュールレアリズムの時代まで継続した。この長年に渡って横たわる文化・伝統の差異が、漫画の形成過程に多大な影響を及ぼしたというのは言いすぎだろうか?それを証明する事は可能だろうか?これは非常に面白い研究テーマであるように思う。社会学専攻の自分にとっては、是非取り組んでみたいテーマだが、はっきり言ってお金になる研究ではない。こんなテーマを研究していては自分で自分の将来を暗くするようなものだ。単なる願望に留めておこう。話が大分それてしまった。とにかく。非常に誇り高いフランス人が日本の漫画文化を認めて、愛好してくれているのは、嬉しい限りである。フランス人は全体的に親日家が多いようだがそれには漫画も含めた日本の文化的分野の貢献が非常に大きいように思う。日本という国を身近に感じ、親近感を持って接してくれるのも日本文化を愛好する人が多いというのが一つの大きな理由である。とにかくありがたい。宮崎駿にも感謝しなければ・・・。ということで、そろそろ映画の時間なんで行ってきます!CIAO!
2003年01月30日
プロフィールでも書いたが、僕は「がんばれ!」という言葉が好きではない。何か圧迫感を感じる。何か余裕を投げ捨てて必死にやり遂げよう!という極めて日本人的な響きを感じる。一体どれほどの人が本当に心から「がんばれ!」という気持ちを持って、この言葉は発せられているのか?時にはこの言葉を発してはならない対象に対しても、無神経に、気軽にこの言葉が使われている状況を見ると、そのように思わざるをえない。僕がこの言葉を嫌いになり始めたのは、遥か昔、中高の頃にまでさかのぼる。一人のいじめられっこがいた。いじめが公に発覚し、クラス中の問題になった。そこで先生がいじめられっこに一言。「がんばって立ち向かおう!」少年は思った。「先生なんかに言われなくても毎日死に物狂いでがんばってるよ。毎日毎日が地獄なんだもん。」「がんばれって何?」「何をがんばるの?」少年には一時の心の休息が必要だった。リラックスさせる言葉が必要だった。なんにせよ、先生にとっての「がんばれ!」の意味とその子にとっての意味が余りにもかけ離れていた。本当に苦しんでいる人に対して、「がんばれ!」という言葉は残酷な意味を与えることを気付く人は少ない。たかが、一つの単語にそれ程目くじらを立てる必要はないとも思う。単なる挨拶程度の意味しか有さず、それを突き詰めて真面目に捉えるべきではないというのも一つの正しい論理なのかもしれない。ただ。一つの単語が時と場合によっては、他人にとって重大な意味を有することもある、ということは常に念頭におき、言葉を発していきたいと思う。知らず知らずのうちに、自らが弱者に対し、言葉の暴力を振るっていた、というのは絶対に避けたい・・・----------------------なんて、今日はシリアスに語ってみました(^^;これは、フランス語で会話する自分自身への戒めでもあります。ネイティブと程遠い自分のフランス語では単語の微妙なニュアンスを理解して言葉を発するのは今のところ到底不可能です。知らず知らずのうちに、無礼な言葉を使っていることがあるようです。勿論フランス人の友達は、そういう時には"C’est naturel."(しょうがないよ!気にするなよ!)って言ってくれるけれど、そういう言葉には甘えたくない。日本語以上に、フランス語を話す際には言葉の重みを自覚しよう、と常々思っていたのでした。それには、もっともっと勉強しないとね・・・。では、今日はこんな感じで。CIAO!
2003年01月29日
1/28/2003今日から日記を書き始めて行きます。これまで自分がホームページ作るなんて思ってもみなかったけど、これもものの弾みだね。まあ気長に適当にやっていこうかな、と。さてさて、今日は比較政治の試験ブッチしてしまった・・・。寝坊したのもあったんだけど、あまりのわからなさに出ても結果は一緒だろう、ということでやめてしまった。僕はこっちの大学での立場は聴講生ということで、学位取得を目的に留学しているわけではなく、試験とかに出る必要ははっきり言ってない。ただ、日本の大学院の交換留学という形でこっちに来てるのでこっちである程度単位取得する必要がある。こっちで取得した単位を日本の大学院の単位に変換するわけだ。具体的には日本の大学院で4単位分に相当する授業の試験に合格しなくてはならない。そしてそれは、フランスの大学では一授業分に相当する。この前受けた欧州統合史の試験の手応えはそんなに悪くなかった。合格してると思う。よって、今回の比較政治の試験に関しては必然的にmotivationが少なくなってしまった。なんにせよ、後味の悪さはある。。。特にクラスメートから色々心配される瞬間。さっきもアメリカ人のクラスメートから電話があり、色々心配されてしまった。(彼は本当にいいやつだ)<電話の内容要約>アメリカ人:Salut SHUN! Tu n’étais pas la. Tu étais malade?ニルス:Salut, non non je suis en forme mais je me suis levé trop tard aujourd’hui. C’est pas grave. Merci quand même!アメリカ人:D’accord. Ben, ciao!ニルス:Ciao!<日本語訳>アメリカ人「やあ、ニルス!今日いなかったよね?具合でも悪かったの?」ニルス「やあ、うん、元気なんだけど、今日は寝坊しちゃった!でも問題ないよ。まあ、とにかくありがとう!」アメリカ人「わかった、じゃあまたね!」ニルス:「またね!」電話を切った瞬間、はーっとため息をついてしまった。やっぱり試験に行けばよかったな。でももう遅い。なんにせよ、歴史の試験に合格していることを祈ろう。さて、ここで電話から学ぶフランス語会話。Salut、Ciaoは、仲間同士で本当によく使われる挨拶言葉だ。SalutはBonjour(こんにちは),CiaoはAu revoir(さようなら)のくだけた言い回しだ。確かに、日本語でもこんにちはとかさようならとか、友達同士では先ず言わないもんなぁ・・・。というわけで、フランス人の友達がいる場合には、SalutCiaoで挨拶してみてくださいね。では、今日のところはこんな感じで。
2003年01月28日
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