ねぇ、もう一度。。。

ねぇ、もう一度。。。

合宿 1



<スケジュール>

1日目 自由時間

2日目 美術館めぐり

3日目 自由時間



 この時期になると仲良いグループが出来上がっていたので私も彼も同じグループにいたので男女6人で動くことになった。私は既に彼のことが好きになっていた。
 1日目はホテルに着いたのが3時過ぎで夕飯が6時ということでみんなでホテルの周りを散歩することに、ホテルの裏には大きい川が流れていた。みんなで川原で写真を撮ったり石を投げたりして遊んでいた。夕飯の時間も近づいていたのでみんなでホテルに戻った。私もMちゃん達と部屋に戻りみんなお風呂の準備をしていた。

 軽く準備を済まし夕食へ、みんなで『いただきま~す』って声をそろえて食べ始め斜め前に座っていた彼は私の尋ねた。

「ササちゃんはもうお風呂に入る気満々?」
「え?なんでそんな気はないだけどなぁ、どうして?」
「さっきまでつけてた蝶のネックレスが無いから食べたらすぐお風呂に行くのかなと思って・・・。」


 蝶のネックレス・・・・。右手で首元を触ると確かにネックレスが無くなっている。でも私ははずした記憶が無くMちゃんやYちゃんに尋ねてみたが2人も部屋に戻ったときには無かったといっていた。


「きっと川原であそんでいる時に失くしたのかも・・・。」
「もう暗いし危ないから明日の朝探そうか?」

 K君や彼が心配そうに言ってくれたが何せ蝶といっても大きさは2センチぐらいの小さいもので見つかるとは思わなかったし、お気に入りだったけど諦めていた。


「あれは小さいし、たぶん見つからないと思うからいいよ。」


 夕飯を食べ終え3人で大浴場へ、部屋にも小さいユニットバスはついていたけどせっかくきたのだからということでのんびりお風呂に入って部屋に戻り明日の準備をしていると彼が尋ねてきた。


「ササちゃん今ちょっと平気?」
「あ、うん・・・。」
「Mちゃん達も暇なら俺達の部屋来ない?Kがずっと7並べばっかやってて誰かアイツをぎゃふんと言わせてよ~俺達も用が済んだら部屋戻るから。」
「ササ~男は狼だから気をつけなよ~」
 Mちゃんが笑いながら言ってそれを聞いたYちゃんも爆笑。
「コラコラ、そんなこと言うなよ!今から二人きりになるのにさぁ。」


 私一人だけ笑えなかった。

「じゃぁ行こっ。」

 そういうと彼は私の手を握り歩き始めた。顔が真っ赤になっていくのが分かった。


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