エデンの南

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May 30, 2005

『存在の耐えられない軽さ』映画との比較

(2)

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24302)

カテゴリ：読書

*ネタバレあり

一場面、一場面、なかなか原作に忠実につくられています。
ただ、このタイトルの言葉、小説ではサビナの心理なんですよね。
このサビナの感覚、よくわかります。世の中に充満している「キッチュ」への嫌悪。
ところが、映画では、まるっきし別の使われ方で出てくるんですね。
テレザがトマーシュの軽さに耐えられないと・・・
ここだけは、なんだかなあ…という感じですよね。
これは小説を先に読んでいたら、エッ ! ? と思う所ではないでしょうか。

それと、テレザが埋められたカラスを助ける場面。

まあ、映像化しづらい場面かもしれませんが。
変わりになるようなシーンは、もしかしたらあったでしょうか？ (忘れてしまった…)

カレーニンの死の場面も、あんなにアッサリしていていーんでしょうか、と思いました。

トマーシュの女あさりは、ただ流されているように見えてしまいましたが、前回書いたように、そうではないという事を小説を読んで理解しました。
今思えば、ニヤリと笑って「服を脱いで」と言うダニエル・デイ・ルイスに、表わされていたんですね、きっと。

「プラハの春」が何をもたらしたのか？
これも映画では少々わかりにくい面もあったと思います。

農場長とぶたのメフィスト (この名前もイイ ! ) は、映画でも小説でもいい味出してました。

そして、映画の感想で書いた、トマーシュとサビナ。この２人が結ばれるべきだったのではないかと書きましたが、それは有り得ない事なのだと、小説を読んで思いました。
テレザが登場しても、しなくても、きっとあのままの関係だったのでしょう。

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Last updated May 30, 2005 07:15:18 PM
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SEAL OF CAIN

アンチ・ハリウッド的、ベストセラー無視、サブカル好きのマニアックな傾向のブログです。 2019年に札幌に移住しました。そして2020年、しばらく離れていましたが、またこちらのブログに復帰しようと思います。主に読書・映画関連はこちらのブログに書く予定です。「吉乃黄櫻」名で音楽活動しています。そちらもよろしくデス。

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