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科学技術白書〈平成28年版〉IoT/ビッグデータ(BD)/人工知能(AI)等がもたらす「超スマート社会」への挑戦―我が国が世界のフロントランナーであるために文部科学省 編2016年刊 この白書も、以下で読むことができます(^^♪ 平成28年版科学技術白書 本文(PDF版) 本白書のテーマは、「超スマート社会」である。 超スマート社会とは、「必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、 社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスに受けられ、 年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会」である。■図8 我が国のノーベル賞受賞者の歩みの分析(まとめ) 資料:文部科学省作成 ○ノーベル賞受賞者の多くが、小さい頃の科学技術に触れる機会や我が国のノーベル賞 受賞者からの影響などを通じて科学技術に対する興味・感心を育んでいた。 我が国が 持続的に科学技術イノベーション力を向上させていくためには、次代を担う人材を育 成していくことが重要であり、創造性を育む教育や理数学習の機会等を通じて、その 能力・才能の伸長を促すとともに、理数好きの児童生徒の拡大を図ることが重要。○ノーベル賞受賞者の多くが、若手研究者のうちから落ち着いて研究できるポストを獲得、 ノーベル賞受賞につながる成果を創出。さらに、全国津々浦々に存在する地方国立大学等から そのキャリアをスタートできる土壌が我が国の強みに。 こうしたことから、我が国の強みを活かしつつ、若手研究者がキャリアの段階に応じて高い能力と 意欲を最大限発揮できる環境の整備が重要。○ノーベル賞受賞者の多くが留学や海外研究活動を経験。海外で世界トップレベルの研究者と 切磋琢磨することにより多角的なアプローチを獲得するとともに、人的ネットワークを構築。 こうしたことがノーベル賞受賞に大きく貢献していることから、国際的な研究ネットワークを 強化していくことが重要。同時に、我が国が世界中の優秀な 学生や研究者を惹きつけ、 将来のノーベル賞受賞者を育てる役割を果たしていくことも重要。○ノーベル賞受賞者の多くが政府による研究費の着実な措置や施設・設備の計画的な整備といった 支援を活用していたことから、政府による様々な支援が必須。さらに、産学官共同研究、 中小・ベンチャー企業との連携、「目利き」機能の強化、異分野との 共創や人材ネットワークの 構築等の科学技術イノベーションを進めていくための環境 整備が重要。<目次>特集 ノーベル賞受賞を生み出した背景―これからも我が国からノーベル賞受賞者を輩出するために(2015年ノーベル賞受賞、そしてその成功への鍵これまでの日本人ノーベル賞受賞者を振り返って)第1部 IoT/ビッグデータ(BD)/人工知能(AI)等がもたらす「超スマート社会」への挑戦―我が国が世界のフロントランナーであるために(「超スマート社会」の到来超スマート社会の実現に向けた我が国の取組(Society 5.0)の方向性)第2部 科学技術の振興に関して講じた施策(科学技術政策の展開将来にわたる持続的な成長と社会の発展の実現我が国が直面する重要課題への対応基礎研究及び人材育成の強化社会とともに創り進める政策の展開)附属資料
2017.02.11
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西垣通「ビッグデータと人工知能 - 可能性と罠を見極める」(中公新書)2016年刊 いったいビッグデータで何が嬉しいのか? その一つの回答が、「データが富を生む」という発想の出現である。 データフィケーション=データ化によって、経済効果が期待できる。≪ポイントは、ビッグデータの利用で、われわれの生活をめぐる生産と消費のあり方が 変化するということだ。 具体的には、人々の個別の細かい好みにおうじた新たな消費需要を、 ビッグデータの分析が堀りおこす可能性がうまれるのである。≫ ビッグデータは社会の富を増やすだけではなく、 人々の暮らしのなかでもっとも大切な「社会的安全性(セキュリティ)」を高めると 期待されている。 橋やトンネル、ダム、下水、送電設備などの現時点の状況をリアルタイムにIoTによって 把握できるようになることで、予防保守が可能となり、災害を防ぐことができるようになる。 さらに、地震、津波、ゲリラ豪雨、洪水、火山噴火など、突発で起こる自然災害の脅威 からも人々を守るために、ビッグデータは役立つ。 一方、ビッグデータによって、私たちの個人情報は丸裸にされてしまう。 DNA遺伝子の分析結果によって、自分自身でさえ知らない将来の健康状態を 保険会社の方がより詳しく把握するかもしれない。 再犯性の高い犯罪防止のために、その恐れのある人物を警察や治安当局がマークする場合、 ビッグデータの活用によるプロファイリングは果たして許されるのか? ビッグデータ分析の特徴の一つは、「因果から相関へ」である。 ビッグデータ分析の魅力は、常識をこえた相関関係を発見することで、 有効な行動をとれる、ということである。 ただし、帰納法で得られる一般ルールには、「例外をのぞけば」という制限がつく。 必ずしも、常に成り立つ、ということではない。 人工知能への過度な期待は禁物・・ プロ棋士に勝った将棋ソフトや囲碁ソフトがいかに素晴らしく思えても、 あくまで専用人工知能であって、哲学や経済学の論文を書けるわけではない。 少し辛口でいうと、「むろん、システム構築においてはさまざまな凝った工夫がなされているだろうし、 その努力の大きさには頭が下がるが、まあヒマ人の道楽にすぎない。」 ディープラーニングへの期待も禁物・・ 深層学習のもつ特徴量抽出機能・・パターンの特徴を自動的につかめる、ということから、 人工知能は「概念獲得」に成功した、と主張する人がいる。 深層学習は、自動的にパターンの本質的特徴をとらえるのだから、解くべき問題の本質も 把握できるはず、というわけである。 でも、残念ながら、このような楽観論は完全に的外れである、とバッサリ。 深層学習は、パターン認識技術のブレイクスルーであるが、それによって汎用人工知能が 近々出現するなどという飛躍した議論は説得力を持たない。 フレーム問題・・フレーム問題の困難さは、知識の不足というよりは、むしろ問題を枠づけ、 当面の目的に関連する知識を選びだして利用することの難しさである。 それはつまり、目的にあわせて問題を設定することの難しさに他ならない。 「シンギュラリティ」を唱えたカーツワイルも、究極の楽観主義者であった((+_+)) ・・シンギュラリティに対して、西垣さん、厳しいです。≪シンギュラリティ仮説の愚劣さは、人間社会が生命的な価値によって支えられているにもかかわらず、 ビッグデータや人工知能によって人間社会を機械的に統御できると勘違いしている点にある。≫≪シンギュラリティ仮説が何といおうと、人間の脳のメカニズムをいくらシミュレートしたところで、 人工知能が人間の思考とぴったり同じ情報処理をすることなど絶対に不可能なのだ。 脳は独立した論理的存在ではなく、生きた身体と不可分であり、 個々の身体は刻々変化していく生態系のなかに組み込まれているのである。≫<目次> まえがき 第一章 ビッグデータとは何か1・1 データが主役の時代 1・2 富とセキュリティ 1・3 超えるべき壁 第二章 機械学習のブレイクスルー2・1 人工知能ブームの再来 2・2 深層学習の登場 第三章 人工知能が人間を超える!?3・1 シンギュラリティ狂騒曲 3・2 生物と機械の違い 3・3 ロボットとのコミュニケーション第四章 自由/責任/プライバシーはどうなるか 4・1 一神教の呪縛 4・2 社会メガマシン 第五章 集合知の新展開 5・1 ビッグデータと集合知 5・2 人間と機械の協働 あとがき
2017.02.11
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平成28年版情報通信白書・・特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~ 「平成28年版情報通信白書」・・以下で読めます(^^♪ 平成28年版情報通信白書(PDF版) ICTは、GDPに対して、供給面と需要面と両面から寄与する。 少子高齢化や人口減少が進む中で、中長期的な経済成長を実現していくためには、 供給面では、「企業の生産性向上」と「労働参加拡大と労働の質向上」が重要となる。 前者については、「1.ICTに係る投資」及び「2.ICTに係る利活用」に分解することができる。 後者については、「3.ICTに係る労働参画の促進」及び「4.ICCTに係る労働力工場」に分解することができる。 需要面では、「新たな商品やサービスの創造」と「グローバル需要の取り込み」が重要となる。 前者については、「5.ICTに係る商品・サービスやビジネスの創出」及び 「6.ICTを通じた消費の促進」に分解することができる。 後者については、「7.ICTに係る輸出や海外投資」及び「8.ICTを活用したインバウンド需要の喚起」に分けられる。 「失われた20年」を振り返ってみたとき、 日本のICTの「製造部門」の生産性の伸びは、米国や他の先進諸国と比べてもそん色がなかったのに比べ、 ICTを利用する産業(流通やサービス業など)においては、ICT投資は加速せず生産性も伸びなかった。 また、ICT投資の内容も、業務効率化やコスト削減の手段に留まっており、 「ICTによる製品/サービス開発強化」や「ICTを活用したビジネスモデル変革」、 「新たな技術/製品/サービス利用」などへの期待度が、米国などに比べ、著しく低かった。 「3.ICTに係る労働参画の促進」・・テレワークによって場所にとらわれない働き方が 可能になることに加え、クラウドソーシング、シェアリングエコノミーやデジタルファブリケーションの普及は、 個人が組織に属さずオンデマンド的に就労する機会を拡大しつつある。<目次>第1部 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~ 第1章 ICTによるイノベーションと経済成長 第2章 IoT時代におけるICT産業動向分析 第3章 IoT時代の新製品・サービス 第4章 ICTの進化と未来の仕事第2部 基本データと政策動向 第5章 ICT分野の基本データ 第6章 ICT政策の動向資料編
2017.02.11
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ビッグデータの残酷な現実 クリスチャン・ラダー訳 矢羽野 薫ダイヤモンド社2016年刊 著者は、2004年に開設された最大手の米国の出会いサイト「Okキューピッド」の創業者にして データサイエンティスト。 まず初めに、一般的に、大学や病院などでデータ分析の対象としているデータには大きな偏りがある、と指摘します。 そもそも調査対象となるのは、大学や病院関係者が中心であり、現実社会の見本となるデータセットとなっていないから。 「Okキューピッド」のビッグデータの分析からみえたこと・・ 一番有名な話は、「ウッダーソンの法則」なるもの。 女性が「最も魅力的」と思う男性の年齢が、女性自身の年齢に比例して上がるのに対して、 男性が「最も魅力的」と思う女性の年齢は、20~23歳の4年間に集中している((+_+)) でも、「現実的な選択」として、実際に男性が、婚活サイトで検索した女性の年齢は、 男性自身の年齢にきちんと比例している(^^♪ 20歳の女性を恋愛対象とする男性は、20~28歳くらいまでになっている。「自分が自分の顧客になる」・・ データサイエンスには、自分が自分の顧客になる、という考え方がある。 自分が世の中に売り込むウェブサイトやソフトウェアについて、少なくとも自分で使いたいと思える 自信が必要になる。 そして、いまは自分のデータを自分で、ある程度分析できる時代になった。 気軽に利用できるアプリを使って、自分の人生の定量化の可能性を体験してみよう、って。「インターネットにおける卑劣なヤツの作り方」・・ 普通の人間 + 匿名性 + 聴衆 = とことん卑劣なヤツ インターネットが持つ特徴、非同時性・匿名性・現実逃避・中央集権の欠如は、 インターネットを恐ろしいものにする。 自分がやりたいように振る舞い、言いたいことを言い放題で、責任はとらない。 その一方、否定的なコミュニケーションに対して、インターネットのおかげで ようやく建設的な反論ができるようになった、ともいえる。 <目次>イントロダクション ビッグデータは、あなた自身を語る1.そして、何が私たちを結びつけるのか?2.何が、二人を分けたのか?3.自分らしさはどこにある?
2017.02.11
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デジタル時代の知識創造 変容する著作権 (角川学芸出版全集) 監修 長尾真2015年刊序章 知識・情報の活用と著作権 長尾さん、1990年代から、懐かしの?!「アリアドネ」、国会図書館等の電子図書館の実験を手掛けられています。 国会図書館の電子化にあたっては、まず著作権法を改正して、国会図書館に限っては 著作権者の許諾なく資料のデジタル化をできるようにした、といいます。 その結果、膨大な数の本が電子化されていますが、 その一方、現在、ラジオやテレビで放送されたものを収集する機関がないこと、 また、ウェブサイトの情報、ブログ、ツイッターなどのデータも収集されていない。 各地に存在する貴重な古文書、絵画、襖絵、彫刻なども、個別にデジタル化されているものもあるが、 国として一括して把握できていない。遺産相続時の散逸や、災害や火災などでの消失の恐れもある。 現在の著作権法は100年以上前に作られたものであり、情報時代に合わなくなっている。 たとえば、歿後50年間も権利を保障するというが、実質的にその恩恵を受けるごく少数の著作権者 を手厚く保護することで、多くの利用者の制約をかけることがよいことなのか? 国会図書館の全蔵書の7割が、著作権者不明の孤児出版物となっているが、 そのための供託金と手間は膨大なものになっている。 世界での取り組み・・ グーグル・・2015年時点、すでに3000万点の書籍をデジタル化。 世界の出版物は1~2億点といわれており、残りの全てのデジタル化を目指している。 同時に、世界80以上の言語の機械翻訳システムも利用できるようにしている。 ハーティトラスト・・米国中西部の主要大学が連合して大学図書館のデジタル化をした電子図書館。 図書館によってデジタル化されたコンテンツだけでなく、グーグルブックスやインターネット・アーカイブによって デジタル化されたコンテンツを含む大規模協同作業リポジトリ。 クリエイティブコモンズ・・著作権者が自分の著作物をどういう条件で他の人の利用に供するかを 著作物につけて示しておくという考え方。 2001年、アメリカの法学者ローレンス・レッシグにより創始されたプロジェクト。 最もオープンなものは、著作物を利用したときに、その出典・著作名を明示しさえすれば、 商用にも自由に使ってよい、というもの。著者の名誉だけを尊重する名誉権ともいうべきもの。 <目次>《第一部 知の共有と著作者の権利》序章 知識・情報の活用と著作権 長尾真(元京都大学総長、前国立国会図書館館長、京都大学名誉教授)第1章 インターネット時代の著作権制度 中山信弘(明治大学特任教授、東京大学名誉教授、弁護士)第2章 万人が著作者の時代 名和小太郎(情報セキュリティ大学院大学セキュアシステム研究所特別研究員)第3章 デジタルアーカイブのオープン化と著作権の新時代 岡本真(アカデミック・リソース・ガイド株式会社代表取締役/プロデューサー)《第二部 出版と知識創造の未来》第4章 電子書籍とは何か? 萩野正昭(株式会社ボイジャー取締役)第5章 情報共有時代の社会制度 歌田明弘(大正大学表現学部教授)第6章 ウェブと電子書籍は、作品と作者をどう変えたか 仲俣暁生(文芸評論家、編集者)第7章 デジタルアーカイブとは何か 杉本重雄(筑波大学図書館情報メディア系教授)第8章 メタ複製技術時代の〈世界脳〉 遠藤薫(学習院大学法学部教授)第9章 デジタルの衝撃と文化のサスティナビリティ 吉見俊哉(東京大学大学院情報学環教授、東京大学副学長、東京大学文書館副館長)
2017.02.11
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ネットが生んだ文化 誰もが表現者の時代 (角川学芸出版全集) 監修 川上量生2014年刊序章 ネットがつくった文化圏 川上量生≪今回、この巻で振り返りたいインターネットの歴史とは、 ビジネス面でも技術的側面でもなく、これまでないがしろにされてきたインターネットの文化的側面である。 それはすなわちインターネットを現実の一部あるいは現実そのものとして生活をしてきたネットユーザー視点の 歴史であり、同時に、インターネットに関わる技術やサービスの変遷ではなく、 インターネットに住む人々の文化や思想の変遷の歴史となるだろう。≫ 元々われわれが住んでいる現実世界を「旧大陸」と呼ぶとすると、 インターネットの世界は、「ネット新大陸」と呼べる。 ネット新大陸へは、どんなひとが移住したのだろうか? 最初に移住したのは、旧大陸になじめない人々だった。 旧大陸になじめないとは、つまり、現実社会において居場所がない、ということだった。 彼らを「ネット原住民」と呼ぶとすると、 その後、ネット新大陸に入植してきたのが「ネット新住民」だった。 ネット原住民とネット新住民はなにが異なるのか? 決定的な違いは、旧大陸との関わり方だった。 旧大陸に居場所がなかったネット原住民にとって、ネット新大陸では旧大陸と異なる独自のルールが あると考えている。 一方、ネット新住民のほうは、ネット新大陸を旧大陸の延長で考える。 社会制度や人間関係も旧大陸そのものをそのまま新大陸に持ち込みたがるのが特徴である。 両者は、同じネット新大陸の住民でありながら、根本的に価値観が異なり、相いれない。 ネット上で起きる暴動の多くが、普段は目に見えない存在であるネット原住民をないがしろにする ことからはじまっている。 「炎上」は、ネット原住民とネット新住民との間の文化的対立である。 ネット原住民の持つ文化を尊重することこそ、ネットへの正しい取り組み方である。≪どんなにネットに現実世界が流れ込んでも、リア充勢力が多数になっても、 ネット原住民の影響力が低下することはない。 なぜなら、彼らは暇だからだ。・・ 彼らはありあまる時間をもつがゆえに、ずっとネットにへばりついていることができる。≫ 第3章 リア充対非リアの不毛の戦い 小野ほりでい リア充と非リアとの線引き・・ 実は、定義として、「リア充」「非リア」とを明確に分けることは困難である。 なぜなら、「自分は充実している・していない」の基準は、個々人の主観においてバラバラだから。 つまり、「非リア」を自称する者の大半が「自分より充実している(ように見える)」人間をリア充、 そして「自分と自分より充実していない人間」を「非リア」と定義している状態だから。 また、「非リア」が自称されるのに対して、 「リア充」というのは「非リア」の立場の人間から勝手に決めつけられてしまうものであるから。 ところで、「非リア」は、なぜ自身を「非リア」と自称するような状況に陥ったのか? この問いに答える前に、一般的にどのような人間が好かれるのだろうか? それは、「分かりやすい人間」は好かれ、「分かりにくい人間」は嫌われる。 あなたはこういう人間だ、と人が勝手にキャラクター付けしてくるのに対して、受け入れる人間は 「分かりやすい人間」である。 一方、「私はこうだ」と厳密に反論・訂正するのは、「分かりにくい人間」であり、好かれにくい人である。 「非リア」の人は、この「分かりにくい人間」の特徴を持っている。≪孤独な「非リア」たちが孤独同士で結束する根拠として「リア充」は本当に存在するかどうかなど関係なく 絶対に必要なのである。≫<目次>《第一部 日本のネット文化と精神風土》序章 ネットがつくった文化圏 川上量生(株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長、角川アスキー総合研究所主席研究員)監修者・代表監修者第1章 日本のネットカルチャー史 ばるぼら(ネットワーカー、古雑誌蒐集家、周辺文化研究家)第2章 ネットの原論空間形成 佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)《第二部 ネット文化を支配する原理》第3章 リア充対非リアの不毛の戦い 小野ほりでい(ライター)第4章 炎上の構造 荻上チキ(評論家)第5章 祭りと血祭り 炎上の社会学 伊藤昌亮(愛知淑徳大学メディアプロデュース学部准教授)第6章 日本文化にみるコピペのルール 山田奨治(国際日本文化研究センター教授)第7章 リア充/非リアの構造 仲正昌樹(金沢大学法学類教授)
2017.02.06
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第三の産業革命 経済と労働の変化 (角川学芸出版全集) 監修 山形浩生2015年刊 第三の産業革命 経済と労働の変化 (角川学芸出版全集) 第3章 ノウアスフィアの開墾("Homesteading the Noosphere") エリック・レイモンド オープンソースの背景・・≪贈与文化は、希少性ではなく過剰への適用だ。 それは生存に不可欠な財について、物質的な欠乏があまり起きない社会で生じる。≫ ・・クワキウトルの族長によるポトラッチパーティや、 億万長者のフィランソロピー活動のように、ひけらかされる。 そして、ハッカーたちは、長時間の労力を注いで、高品質のオープンソース・ソフトをつくる。 ハッカー文化の基本規則・・1. 期待させられたほどきちんと機能しないなら、それはダメ――どんなに巧妙でオリジナリティ豊かなものであっても。2. 既存の機能する領域を複製する作業よりは、ノウアスフィアを拡張する仕事のほうがいい。3. 主要ディストリビューションに含まれるものは、そうでないものよりもいい。主要ディストリビューションすべてに含まれるものがいちばんえらい。4. 利用は最大の賛辞――そしてカテゴリーキラーは追随ソフトよりもよい。5. むずかしくて退屈な作業(たとえばデバッグやドキュメンテーション書き)に継続的に貢献するのは、おもしろくて簡単なハックをいいとこ取りするよりも賞賛すべきことである。6. 機能の大幅な(non-trivialな)拡張は、低レベルのパッチやデバッグよりもいい。≪ここにはもっとおもしろい可能性がある。 ぼくの憶測だけれど、学問の世界とハッカー文化が同じ適応パターンを示すのは、それが出自の点で親戚だからではなく、 物理法則と人間の本能の仕組みを千手としたときに、それぞれ自分たちがやろうとしていたことを実現するための、 唯一最適な社会組織を発達させたんじゃないだろうか。≫≪・・多くのプログラマがポスト稀少性時代の贈与文化の中で生きられるだけの富の余剰を資本主義が作り出せるようになった 瞬間から、最終的にはソフト生産の産業資本主義様式は競争に負けるべく運命づけられているのだ、という考察だ。≫第5章 メイカー運動とファブ社会「モノのインターネット」と「インターネットのモノ」・・ IoTは、インターネットに「つながれている物理的なモノ」という意味で使われているが、 それと鏡像のような関係の「ToI(インターネットのモノ)」が急速に増加している。 ・・これは、物質の状態ではなく、データのかたちでインターネット上を「流れるモノ」であり、 3Dプリンターなどに取り込めば即座に物質化する設計図でもある。 しかしながら、現時点、3Dプリンターに送って出力できるのは、単純なかたちまでであり、 そこに電子的な機能などは付随していない。 まだスマホのようなハードウェアがいきなり出力されるわけではない。 そこでいま、世界中のファブラボが連携して取り組んでいるのが、 新しいデータ形式の設計である。 すべての設計情報をカプセル化して、「.fab」という拡張子やXMLで定義してしまおうという試み。≪このような未来が実現すれば、まるで音楽や映像のように、「モノのデータ」大流通の時代がやってくる。 好きなモノを、好きな時に好きな場所で、好きな量だけ出力して使うのである。 モノは究極のマルチメディアだ。≫第7章 情報による新しい労働形態 比嘉邦彦 「働き方改革」の一つのかたちが、「テレワーク」である。 しかし、現在、普及拡大していない。 その一方、世界的にみると、クラウドソーシングが急激に拡大している。 クラウドソーシング上では、ホワイトカラーの実に90%の仕事が テレワーク可能といわれている。 企業からみて、 クラウドワーカーの活用には、各種保険を含めた福利厚生費、教育費、ワークスペースなどが いらないため。正規雇用の場合の3~5割程度のコスト減となる。 そのため、経営者からみると、大変魅力的な戦略ツールとなる。 一方、経営者にとってのコスト減となる部分は、ワーカーが負うこととなる。 しかし、フルタイムで働けない(働けない)人に対して、労働参画機会を提供するものになっている。 また、クラウドソーシング市場でキャリア構築に成功すれば、 やりたい仕事と量を高額時給で受注を続けられるだけでなく、引退時期も自分で決められるようになる。≪イノベーションを起こし続けるためには、人材の多様性が重要であること、 クラウドソーシングに勝る多様な人材の調達手段はない・・ さらに、既存の社員に新たな技術を学習させて習熟させるよりも、すでにその技術を習熟している 外部の技術者を必要に応じて調達したほうが、開発のスピード、品質、コストの面で勝るといわれている。≫<目次>《第一部 インターネット経済の原理》序章 ネットが招いた変化から未来を読み解く 山形浩生(評論家、翻訳家)第1章 「ネットワーク経済」の法則 カール・シャピロ(カリフォルニア大学バークレイ校教授)/ハル・ヴァリアン(カリフォルニア大学バークレイ校教授、グーグル・チーフエコノミスト)第2章 ホワイトカラー真っ青 ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授)《第二部 産業の変化》第3章 ノウアスフィアの開墾 エリック・レイモンド(プログラマー)第4章 メディア化する企業 小林弘人(株式会社インフォバーン共同創業者、株式会社デジモ代表取締役CEO)/柳瀬博一(「日経ビジネス」チーフ企画プロデューサー)第5章 メイカー運動とファブ社会 田中浩也(慶應義塾大学環境情報学部准教授)第6章 情報、文化、コンテンツ産業 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)《第三部 産業をとりまく環境》第7章 情報による新しい労働形態 比嘉邦彦(東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授)第8章 インターネットと都市 小長谷一之(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)第9章 インターネットと金融 斉藤賢爾(慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、一般社団法人アカデミーキャンプ代表理事)第10章 社会という「系」の行方 山形浩生
2017.02.05
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第三の産業革命 経済と労働の変化 (角川学芸出版全集) 監修 山形浩生2015年刊序章 ネットが招いた変化から未来を読み解く 山形浩生≪本書はネットがいかに産業、そして経済を変えるかを扱おうとしている。 でもその前提として、まずはインターネットがいかに産業を変えていないか、 いかに既存の産業の延長線上にあるかを理解することが重要だ。 それを押さえておかないと、目先の変化に踊らされる浮わっついた話のオンパレードとなってしまう。≫ 本書にある論文のいくつかは20年前に書かれたものですが、 そこでの洞察は、現在でも有効です。 ≪それはネットのもたらす産業変化-ソフトウェア産業を筆頭としてほかの多くの分野にもあてはまる- というのは、既存の一部の産業ですでに見られたものだということだ。≫ たとえば、1996年に書かれたポール・クルーグマンの「ホワイトカラー真っ青」・・ ≪目先のトレンドや一時的な技術の流行廃りに踊らされず、大きな動きの本質を押さえると、 ここまで見通せるのか!≫第1章 「ネットワーク経済」の法則 カール・シャピロ≪本書のテーマは、普遍的な経済原則が現代の激しいビジネス環境のもとでもわれわれの指針と なり得る事実を示すことである。 技術は変貌する。 しかし、経済法則は変化しない。≫ ・・100年前の電話システムの出現とその後に起こったことは、 現在のインターネットと相似形である。≪ビジネス戦略における重要な課題は決定的多数の獲得であり、獲得したあとは仕事がもっと楽に運ぶ。 ひとたび大多数の顧客獲得の足場を固めれば、市場は自ずとでき上がる。 しかし、優れたテクノロジーを手にするだけでは成功はおぼつかない。 攻撃的な価格づけというようなマーケティングツールを駆使して、プラスのフィードバックを 引き起こさなければならないだろう。≫≪価値の高い知的財産を保有していながら、決定的多数の獲得が課題になっているときは、 次のどちらかの手を打つか、決断しなければならない。 すなわち、そのテクノロジーが自ら徹底して管理できるデファクトスタンダード、 つまり事実上の標準になると見込んで独自に推進するか、 あるいは多様性を許す”開放化”政策をとることによって決定的多数の獲得をめざすのか、 そのどちらかだ。≫≪独自路線の戦略とは、一般的には標準に「なる」ための競争をするということだ。 対照的に、公的な標準化作業のプロセスに加わること、 すなわちある特定のテクノロジーを推進するために味方を集めることは、 ある標準の枠内で競争することを意味する。≫第2章 ホワイトカラー真っ青 ポール・クルーグマン≪1990年代にはほとんど誰もが、個人にとっても国家にとっても教育こそ経済的成功のカギだと 信じていた。≫ 多くの仕事は、世界文学なんか勉強しなくても、それなりに知的な人物であれば十分こなせるものになった。 学位に経済的な価値がほとんどなくなり、高等教育の見返りは得られなくなった。 その結果、ハーバードなどは19世紀と同じく、学術研究の場から社交の場になった。 知識経済から有名人経済へ・・≪今日では、見事はソフトを開発すれば、明日にはみんなネット上から無料でそれをダウンロードしてくるだろう。≫ 現在、レコーディングは、コンサートの広告としての役割を果たしている。 「人は無料のコンテンツで自分の名声を確立する。 そのあとで、出かけていってそれの乳を絞りとる」(エスター・ダイソン)<目次>《第一部 インターネット経済の原理》序章 ネットが招いた変化から未来を読み解く 山形浩生(評論家、翻訳家)第1章 「ネットワーク経済」の法則 カール・シャピロ(カリフォルニア大学バークレイ校教授)/ハル・ヴァリアン(カリフォルニア大学バークレイ校教授、グーグル・チーフエコノミスト)第2章 ホワイトカラー真っ青 ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授)《第二部 産業の変化》第3章 ノウアスフィアの開墾 エリック・レイモンド(プログラマー)第4章 メディア化する企業 小林弘人(株式会社インフォバーン共同創業者、株式会社デジモ代表取締役CEO)/柳瀬博一(「日経ビジネス」チーフ企画プロデューサー)第5章 メイカー運動とファブ社会 田中浩也(慶應義塾大学環境情報学部准教授)第6章 情報、文化、コンテンツ産業 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)《第三部 産業をとりまく環境》第7章 情報による新しい労働形態 比嘉邦彦(東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授)第8章 インターネットと都市 小長谷一之(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)第9章 インターネットと金融 斉藤賢爾(慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、一般社団法人アカデミーキャンプ代表理事)第10章 社会という「系」の行方 山形浩生
2017.02.05
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ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代 (角川学芸出版全集)監修 近藤淳也2015年刊 本書のテーマは、インターネットコミュニティ。 インターネットコミュニティとは何か? そもそもコミュニティとは何か、という本質的な問いに迫ろうとする試み。 「サル学」を踏まえた、山極寿一さんの指摘、素晴らしい、と思います(^^♪≪インターネットは、これまで人類史では存在し得なかった「インターネット完結型」コミュニティ のような、新しいコミュニティを生み出している。≫ 日本人がインターネットに接続する時間は、どんどん長くなっている。 最近の女子高生のスマホ利用時間は、一日7時間に達している?! その結果、時間だけではなく、インターネットを介したコミュニケーションの中身はますます充実してきている。 メールや掲示板などの文字情報から、音声通話やビデオ通話などで音声や動画を送れるようになり、 無料でお互いの会を見て話せるようになった。 第1章 ソーシャルメディアの発生と進化 ティム・バーナーズ=リーは、ネットを3つの段階に分けている。 第1段階 コンピュータ同士をリンクした「インターネット」 第2段階 ドキュメントをリンクした「ウェブ」 第3段階 人々とドキュメントの関係をリンクする「グラフ」 「グラフ」とは、インターネットにおけるユーザー同士の人と人とのつながりや相関関係を指す 「ソーシャルグラフ」を受けたもの。 SNSが隆盛の今、ソーシャルグラフを握ることがウェブの覇権につながる。 なぜなら、フェースブックなどのソーシャルグラフの情報は、グーグルの検索には引っかからない。 つまり、「検索」から「ソーシャル」へのパラダイムシフトが起こっている。≪インターネットが社会生活の一部そのものになったと書いたが、 より純度の高いソーシャルグラフを得ようと思えば、ユーザーの現実社会における人間関係、 ソーシャルグラフからさらに踏み込んだリアルグラフを掴む必要がある。≫ 第2章 恋愛論的コミュニティサイト運営術≪コミュニティサイトの「生命力」の強さは利用者数と連動している。 ユーザーによる書き込みが「筋肉」となり、彼らの交流が「血液」となってサービスが動き出す。≫ ユーザーに飽きられないコミュニティサービスはどう運用すればよいか? 本論文、恋愛術と対比させながら、サービスのあり方を論じていますが、 そのゴールは・・結婚?!ではなく、「コミュニティサイトが利用者の生活・インフラの一部になったら、 それがゴールである」第3章 人が集まるコミュニティのつくり方 「2ちゃんねる」が流行する2000年前後には、 「コミュニティ3年論」という考え方があった。 これは、面白いコミュニティも3年経つとつまらなくなって衰退する、という論である。 この問題点を解決したのが「2ちゃんねる」であった。 「2ちゃんねる」が15年以上経ったいまでも人気なのは、 「2ちゃんねる」内で、古参をうまく追い出しつつ、メインとなる掲示板を変化させていくことで、 コンテキストを残さないようにしているから、といいます。 第4章 サル学から考える人間のコミュニティの未来 言われてみればもっともですが、目からウロコの指摘です(^^♪ ≪ネットで心と心を通じ合わせることは、むしろやめた方がいい。 視覚情報や身体性を伴わないコミュニケーションは確実にコミュニティに齟齬を生む。・・ 一方、情報の共有には、ネットを積極的に活用すべきだ。 人と会う前に、予めわかりやすい形の情報を送っておく。 そうすると、同じ初めて会うにしても、まったく情報がない状態から始めるより 場をつくりやすいし、相手を理解しやすくなる。 ネットはコミュニケーションのツールではなく、 情報共有の手段であることを念頭に置いた上で、それによって何ができるのか、 どのような方面に利便性が高まるのか。 私が期待するのは、そういった方向の議論である。≫≪今後は、ネット社会における信用、信頼、責任というものをどのように担保していくのか。 そのルールと方法を、人類は真摯に考えねばならないだろう。 そうでなければ人間は生きていくことができない。 情報をあっという間に拡大できる力を秘めているインターネットをどう使えば、 新たなルールをつくることができるのか。 そういった思考が求められている。≫<目次>《第一部 人間の集まるコミュニティを設計する》序章 日本のインターネットコミュニティ 近藤淳也(株式会社はてな代表取締役会長)第1章 ソーシャルメディアの発生と進化 yomoyomo(雑文書き、翻訳者)第2章 恋愛論的コミュニティサイト運営術 Hagex(ネットウォッチャー)第3章 人が集まるコミュニティのつくり方 古川健介(株式会社nanapi代表取締役社長)《第二部 私たちのコミュニティはどこへ向かうのか?》第4章 サル学から考える人間のコミュニティの未来 山極寿一(京都大学総長)第5章 情報技術とリアルコミュニティ 広井良典(千葉大学法政経学部教授)第6章 コミュニティと人の力 近藤淳也
2017.01.26
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検索の新地平 集める、探す、見つける、眺める (角川学芸出版全集) 監修 高野明彦2015年刊第2章 画像・映像検索の進化 画像や映像は、データ量を減らしたり、 タイトルや公開日時のような閲覧時に必要となる付加情報を格納したりするため、 標準的なフォーマットを用いてファイルとして蓄積・通信される。 データ量は、「圧縮」により、余分な情報を削ぎ落すことによって10分の1以下にまで削減される。 画像・映像検索は、どのように実現されるか? 残念ながら、画像や映像からその内容を完全に把握できる技術は、現在に至っても確立していない。 現在のインターネット上の画像や映像の検索は、 1.テキストにもとづく方法、 2.画像にもとづく方法 の大きく2つの方法、およびこれらを複合的に利用した方法によって実現されている。 1.テキストにもとづく方法(キーワード検索) TBIR(Text-Based Image Retrieved) 画像や映像の内容を説明するテキストの付与をアノテーション(=メタデータを付与すること)、 付与されたデータのことをメタデータと呼ぶ。 画像の詳しい内容を表す語句を、ALT属性に記入しておくことが推奨されている。 または、タグと呼ばれる短い語句をメタデータとして付与すること(タグ付け(タギング)))が行われる。 メタデータを自動で作成する方法としては、 画像認識技術を用いて、「絵」の内容を解析する方法のほか、 OCRの技術を用いてテロップなどの文字列を認識する方法なども使われる。 また、GPSによる位置情報(ジオタグ)が付与されたりする。 画像と画像を比較するにあたっては、画像を構成する画素の色や明るさから算出できる 「画像特徴量」と呼ばれる特徴を用いる。 画像内容検索では、同一あるいは類似の画像を探すことが基本になるが、 目的によってこの「類似」の意味の捉え方が変わる。 ・・画像の色が似ているものを探したいのか、それとも画像に写っている内容が似ているものを探したいのか? 画像に対して内容解析を行うことで個々の画像の特徴量を抽出し、 画像の識別子と特徴量を関連づけた索引を構築する。 これは、テキスト検索においてテキストから語句を抽出し、索引を構築するのと同様の作業である。第3章 実世界と紐づいた検索≪もし検索技術が進歩しすぎて、人間が望む情報をすべて瞬時に提供できるようになったらどうなるか。 もしかするとそこから人間の退化が始まるかもしれない。 確かに自分が必要な情報は自動的に得られるようになるかもしれないが、 それに甘んじてしまうと自分が見える世界はどんどん狭くなっていく。 人生の新たな可能性を拓く検索技術とは、 過去や現在の自分に最適な情報を検索するのではなく、未来の自分が必要とする情報を検索する技術 なのではないだろうか。 それが果たして人工知能の発達によって解決できるのかどうかは、今後考えていくべき問題である。≫<目次>《第一部 多様化する検索の現在》序章 検索とは何か 高野明彦(国立情報学研究所教授、東京大学大学院コンピュータ科学専攻教授、立命館大学客員教授)第1章 テキスト検索エンジンを探検する 岡野原大輔(株式会社Preferred Infrastructureおよび株式会社PreferredNetworks取締役副社長)第2章 画像・映像検索の進化 佐藤真一(国立情報学研究所教授) 片山紀生(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授) 孟 洋 (国立情報学研究所助教、総合研究大学院大学助教)第3章 実世界と紐づいた検索 北本朝展(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)第4章 さまざまな検索と資料の活用 阿辺川武(国立情報学研究所特任准教授)《第二部 これからの検索》第5章 知識をしるす、さがす 大向一輝(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)第6章 記憶術としての検索 高野明彦
2017.01.24
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検索の新地平 集める、探す、見つける、眺める (角川学芸出版全集) 監修 高野明彦2015年刊第1章 テキスト検索エンジンを探検する 検索とは、砂の中から砂金を探すようなものである。 ここでは砂がウェブページ、砂金はユーザーが見つけたいと思っているページである。 実際には、100兆のウェブページのうち、関連するウェブページは数百なので、 砂の中から砂金を見つけるよりも、難易度は高い。 キーワード検索・・ 60兆ともいわれる膨大なウェブページの中から最適なウェブページをひとつ見つける。 その過程で、ユーザーの意図に合うウェブページを漏れなく、かつ正確に見つけるために、 自然言語処理、 統計処理、 機械学習を組み合わせ、 100を超えるさまざまな指標を組み合わせてランキングが決定される。 検索結果を数百ミリ秒以内に返すために巧妙に構築されたデータベース(索引)を利用する。 10億人を超えるユーザー規模がいるため、同時に数万人が検索しているが、 そのリクエストを同時に処理するため、数万台のサーバーを強調させて動作させる。 ユーザーが10億人いて、1秒あたり1万クエリが飛んでくる状況をさばく。 1秒あたり1万クエリ、つまり3万タームを読み込める必要があるが、 もしサーバーが10万台あるとすれば、理想的にはすべてのサーバーに負荷が分散されるのであれば 十分に処理できる。 この10万台のマシンを協調して動かすために、さまざまな分散並行処理システムがふんだんに利用されている。 その技術の一端が、グーグルのマップリデュースであり、ハドゥープ、ルシーンである。続く・・<目次>《第一部 多様化する検索の現在》序章 検索とは何か 高野明彦(国立情報学研究所教授、東京大学大学院コンピュータ科学専攻教授、立命館大学客員教授)第1章 テキスト検索エンジンを探検する 岡野原大輔(株式会社Preferred Infrastructureおよび株式会社PreferredNetworks取締役副社長)第2章 画像・映像検索の進化 佐藤真一(国立情報学研究所教授) 片山紀生(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授) 孟 洋 (国立情報学研究所助教、総合研究大学院大学助教)第3章 実世界と紐づいた検索 北本朝展(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)第4章 さまざまな検索と資料の活用 阿辺川武(国立情報学研究所特任准教授)《第二部 これからの検索》第5章 知識をしるす、さがす 大向一輝(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)第6章 記憶術としての検索 高野明彦
2017.01.24
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ネットで進化する人類 ビフォア/アフター・インターネット (角川学芸出版全集) 監修 伊藤穰一2015年刊序章 ビフォア・インターネット、アフター・インターネット 伊藤さんの世界観は、 人類史はいずれ、インターネットのビフォア/アフターで時代区分される。 インターネットは、単なるテクノロジーや技術要素ではない。 インターネットは、人々の思考にあらゆる側面から影響を与えている。 インターネットにより、人々のライフスタイルは変革した。 人類の営む共同体、組織、国家といった枠組み、ものづくりやアートやデザインといった 生産・製造活動、文化活動や表現活動にも大きな作用効果をもたらした。 アフター・インターネットの世界は、 「混沌」ではなく、「複雑性」であり、 「学際的」(インターディシプリナリ)ではなく、「脱専門的」(アンチディシプリナアリ)である。 第1章 テクノロジーの前あし、アートの触角 スプツニ子さんの取り組みは、 従来の「デザイン」ではなく、 「スペキュラティブ・デザイン」なるもの。 スペキュラティブ・・より思索的な側面を重視。 スペキュラティブ・デザインは、「問題解決」するのではなく、 まだ答えの見えぬ問題を探し出し、社会に提示するためのデザインのこと。 たとえば、 「インポシブル・ベイビー」プロジェクト・・ 「同性カップルが血縁関係のある子供をつくる未来」を提示し、議論していくプロジェクト。 第3章 人間の欲望のリデザイン Redesigning Human Desire 人間の可塑性は、生命的進化より技術的発展によって最大限に発現する。 人間は情報技術と連動しながら変化してきた。 巨視的な観点に立つと、情報技術を介した人間の変化は個々人の意図や意思といった局所的な要因を 超越して、一種の進歩史観によって駆動されてきたという見方も惹起される。≪インターネットがコモディティと化した情報技術時代では、 人間がいかに情報操作に制御されやすいかということへの理解が深まったため、 逆にその問題に応答することも可能になった。≫ ドク・サールズ曰く、「顧客と販売者の関係性は自発的で真正なものとなり、強制的ではなく、相互への敬意と関心に基づく 信義を伴うようになる。 だから販売者は、顧客をあたかも家畜や奴隷のようにターゲティング、捕捉、獲得、管理、囲い込み、 もしくは所有するのではなく、旧来の販売者の都合によって規定されてきた不自由な市場の仕組みよりも 遥かに高い自由度を獲得した顧客の敬意をこそ勝ち取るようになる。」≪公平性と対称性を確保してコミュニケーションの相手の自由度を最大化させることの効能は、 相手からのより深いフィードバックを引き出し、自らの学習と表現に活用できる持続的な資源を得られることである。≫ 現代の検索エンジンは、まだインターネット全体の氷山の一角しかインデックス化できていない。 そのまだ暗い領域は「ディープウェブ」「インビジブルウェブ」と呼ばれている。 今後、内的なディープウェブとしての私たち自身の無意識に対する解像度が高まり、 人間のありのままの、生身の心的システムの挙動も見ることが可能になる。 <目次>《第一部 人類のネットワーク》序章 ビフォア・インターネット、アフター・インターネット 伊藤穰一(MITメディアラボ所長、角川アスキー総合研究所主席研究員)第1章 テクノロジーの前あし、アートの触角 スプツニ子!(アーティスト、MITメディアラボ助教)第2章 アルゴリズムが書き換える世界は人類を進化させるのか ケヴィン・スラヴィン(MITメディアラボ助教授)第3章 人間の欲望のリデザイン Redesigning Human Desire ドミニク・チェン(博士(学際情報学)、NPOコモンスフィア理事、株式会社ディヴィデュアル共同創業者)《第二部 アフター・インターネットの未来像》第4章 相互憑依が拓く人類の認知進化 藤井直敬(理化学研究所脳科学総合研究センターチームリーダー、医学博士)第5章 オープンソースハードウェアが自己増殖する未来生態系 田中浩也(慶應義塾大学環境情報学部准教授)第6章 バイオ・イズ・ニューデジタル! 伊藤穰一
2017.01.22
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進化するプラットフォーム グーグル・アップル・アマゾンを超えて<角川インターネット講座11>(角川学芸出版全集) 監修 出井伸之2015年刊 進化するプラットフォーム グーグル・アップル・アマゾンを超えて<角川インターネット講座11>(角川学芸出版全集) 第1章 社会の基盤OSとしてのインターネット インターネットと従来の電話とのアーキテクチャの一番の違い・・ 電話網がクローズドネットワークであるのに対して、 インターネットはオープンネットワークである。 オープンなインフラとは、 インフラの特性が、それを用いて提供されるサービスや、そこを流れるコンテンツに依存していないインフラである。 すなわち、多彩なコンテンツを多様に流通させることが可能な、汎用性の高いインフラということができる。 また、インフラの構築から、それを利用したサービスの運営、そしてコンテンツの生成まで、 全体を管理運営する事業者が存在しない。 情報流通のネットワークインフラにおいて、 物流インフラの道路のようなインフラに相当するのが「インターネット」なのである。第2章 プラットフォームビジネスとは… プラットフォームビジネスとは、「他のプレイヤー(企業、消費者等)が提供する製品・サービス・情報と一緒になって、 はじめて価値をもつ製品・サービス」を提供するビジネスのことである。 この性質ゆえプラットフォームビジネスは、急速な成長が可能となり、また「ひとり勝ち」になりやすい。 プラットフォームビジネスは、産業のレイヤー構造化が前提となっている。 プラットフォーム製品・サービスは、エコシステムのマネジメントという課題をもっている。 ここでのエコシステムとは、プラットフォーム+補完製品群のことである。 ただし、エコシステムの中心はプラットフォームであるが、 何が中心的プラットフォームの位置を占めるかは大きく変わる。第二部は、個別企業の取り組み第4章 グーグルのビジネス戦略 グーグルは、いま、手元に650億ドル(約7兆8000億円)もの現金資産を蓄えている。 この潤沢な資金を使って、いかに検索エンジンに代わる次世代の主力ビジネスを育てるか、 が最大の課題となっている。 意外なことに、苦戦中。 グーグルグラスからは、2015年1月に事実上の撤退。 自動運転車からも撤退。 ネクサスブランドのスマホやタブレットも、いまいち。 人目を引くSF的な研究プロジェクトに次々と手をつけるばかりで、 事業化に成功したものはまだほとんどない。 迷走しているようにみえるグーグルだが、 2つのキーワードにこだわっているようにみえる。 1つは、IoT。 もう1つは、AI。 ・・って、以前読んだケリーさんの分析の方が深いですね。 グーグルの実体とは?・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 第5章 アマゾンのビジネス戦略 アマゾンは、長期的な視野で積極的な投資を行う企業である。 2014年時点の年間の研究開発関連費用は、92億ドルに達している。 アマゾンのプラットフォームの展開は、6つの中核価値、すなわち、 ・顧客最優先 ・倹約 ・行動規範 ・オーナーシップ ・高い採用基準 ・イノベーション の下で着実に行われてきた。 アマゾンは、長年築き上げてきたオンラインショップのインフラや技術を外部に 開放することで、クラウドサービスを展開している。 ・・いわずと知れたAWS また、アマゾンのロジスティックスは、一層の合理化を進めて、ロボット化が推進されている。 ・・7.75億ドルでのキバ・システムズの買収 ドローンを使った「アマゾン・プライム・エア」という名称での、 フルフィルメントセンターから30分以内に購入者の玄関先に商品を配送するサービスを計画中。 これが成功し、多様な商業目的での利用を可能にする法整備が進めば、 ドローン市場が一気にブレークし、新たなビジネス革命を起こす可能性がある。 第7章 変化するプラットフォームビジネス IoTの意味が大きいのは、 あらゆる業界におけるビジネスモデルを一変させる力を秘めているから。 従来そのものが販売されていた財やサービスを、サービスとして提供するトレンドである。 IoT時代になり、すべてのモノがつながるようになると、前提条件がまったく変わってしまう。 生産者が出荷したすべてのモノが、今、どこで、どんな状態にあるかを把握できるようになる。 加えて、モノと、それを使っているヒトとが紐付けば、誰が使っているかもわかる。 このような情報のつながりのマネジメントを考えた時、 重要になるのは、IDのマネジメントである。 すべてのものにIDをふって、それぞれの属性(製造者は誰か、現在所有者は誰か、など)を管理 していかなければならない。 「つながる技術」とともに、「つながらない技術」も併せて考えておくべきである。 クラウド上のプラットフォームに蓄積される情報は、個人情報の塊といってよく、 プライバシーの管理が市場命題となるから。 逆にいうと、プライバシー管理が、プラットフォームビジネスの大きな付加価値となる。<目次>《第一部 インターネットとプラットフォームの邂逅》序章 インターネットが生み出すプラットフォーム 出井伸之(クオンタムリープ株式会社CEO、元ソニー株式会社会長)第1章 社会の基盤OSとしてのインターネット 浅羽登志也(株式会社インターネットイニシアティブ フェロー、株式会社IIJイノベーションインスティテュート取締役(非常勤))第2章 プラットフォームビジネスとは… 根来龍之(早稲田大学商学学術院・ビジネススクール教授、早稲田大学IT戦略研究所所長)《第二部 プラットフォームビジネスの展開》第3章 アップルのビジネス戦略 林 信行(フリージャーナリスト)第4章 グーグルのビジネス戦略 小林雅一(KDDI総研リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授)第5章 アマゾンのビジネス戦略 雨宮寛二(公益財団法人世界平和研究所主任研究員)第6章 新興国市場のプラットフォームビジネス 山谷剛史(フリーライター)第7章 変化するプラットフォームビジネス 國領二郎(慶應義塾常任理事、慶應義塾大学総合政策学部教授)第8章 進化するプラットフォーマーと日本の未来 出井伸之
2017.01.22
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進化するプラットフォーム グーグル・アップル・アマゾンを超えて<角川インターネット講座11>(角川学芸出版全集) 監修 出井伸之2015年刊 刊行当時から気になっていた「角川インターネット講座」、ようやく手に取りました。序章 インターネットが生み出すプラットフォーム インターネットのプラットフォーマーは、 「企業の総売上高と利益をベースにして時価総額が成り立つ」という、これまでの企業価値の 考え方を一変させた。 プラットフォーム企業では、そのプラットフォームに参画するユーザー(利用者)の数と、 そのデータ分析により、広告価値をはじめさまざまな価値を生み出す。 その背景には、3つの法則がある。 1.ムーアの法則 CPUのスピードは、1.5年で2倍、10年で100倍程度になる。 2.収穫逓増の法則 半導体企業は、規模を大きくしていくことで競争力を増していく。 3.メカトーフの法則 インターネットの外部性。SNSなどのように、サービスのユーザーが増加することで、 情報コンテンツおよびその情報ユーザーが共に自律的な増加をする。 それにともない、企業価値も飛躍的に増加する。 プラットフォーム企業の価値は、参加者の数であり、参加者の価値観など属性の分析ができる データをもつことがその基本となっている。 また、ユーザにとって便利な生態系であることが、必要条件である。 利用者が情報を発信し、プラットフォームを利用して行動を起こせるような仕組みの提供者が、 プラットフォーム事業者である。 日本にはまだ本格的なプラットフォーマーは出現していないが、 ソフトバンク、楽天、ツタヤ、LINEなどがグローバル化を進めている。 が、出井さんが期待するのは、≪トヨタ、ホンダなどの自動車業界や、ソニー、パナソニックなどのサービス事業をもつ企業が、 次世代インターネット時代にプラットフォーマーとして業態変革にチャレンジすることだ。 B2Bの領域では、日立製作所、東芝、三菱重工などの企業に、 エネルギー分野や輸送分野で新たにB2B2Cのプラットフォームを生み出してほしい。≫<目次>《第一部 インターネットとプラットフォームの邂逅》序章 インターネットが生み出すプラットフォーム 出井伸之(クオンタムリープ株式会社CEO、元ソニー株式会社会長)第1章 社会の基盤OSとしてのインターネット 浅羽登志也(株式会社インターネットイニシアティブ フェロー、株式会社IIJイノベーションインスティテュート取締役(非常勤))第2章 プラットフォームビジネスとは… 根来龍之(早稲田大学商学学術院・ビジネススクール教授、早稲田大学IT戦略研究所所長)《第二部 プラットフォームビジネスの展開》第3章 アップルのビジネス戦略 林 信行(フリージャーナリスト)第4章 グーグルのビジネス戦略 小林雅一(KDDI総研リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授)第5章 アマゾンのビジネス戦略 雨宮寛二(公益財団法人世界平和研究所主任研究員)第6章 新興国市場のプラットフォームビジネス 山谷剛史(フリーライター)第7章 変化するプラットフォームビジネス 國領二郎(慶應義塾常任理事、慶應義塾大学総合政策学部教授)第8章 進化するプラットフォーマーと日本の未来 出井伸之
2017.01.22
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谷島宣之「社長が知りたいIT50の本当」日経BP社2016年刊 去年の夏に買って、積読していたもの(*_*;【第1章】 ビジョン1.AIの本当 AIはズバリ、「人間にはならないが仕事はできる」≪AIが人間を超えなくても、仕事は代替できるということだが、これは驚くことではない。 コンピューターが登場する以前から、機械は人間の仕事を代替してきた。 コンピューターが最初に企業の中に入った時、合理化すなわち人員削減につながった。 つまり、昔からコンピューターは人の仕事の肩代わりをしてきた。 だが、人間にはなれなかったし、今後もなれないだろう。≫2.CEOの本当 経営層は、クラウドやモバイル、IoTを利用したビジネスの変化に関心を抱いているのであって、 テクノロジーそのものに興味があるわけではない。≪言い換えると、情報システムやその担当部門に興味のない経営者であっても 「デジタルビジネス」なら関心がある。≫ デジタルビジネスとは、ITを使って事業の形態を変えることである。 IoT、インダストリー4.0、オムニチャネル、FinTechなどはいずれもデジタルビジネスに含まれる。 その実現のためには、最新技術とデザイン力に長けた人材の確保やエッジの効いた企業との 協業が欠かせない。 3.プロジェクトの本当≪IT利用で今期待されているのは、事業や業務の中にITをもっと取り入れ、新しい事業を創出する ことだが、その正解をあらかじめ持っている人はいないし、何らかの仮説を支えるシステムの姿を 具体的に示せる人もいない。≫ だから、≪・・IT利用にとって最も重要なのは、「こうしたい」「こうなりたい」というシステムのビジョンを 描くことである。思い切ったアイデアを掲げれば、多くの人を引き付けられる。 同時に試作することで、「ビジョンが想定する実現後の姿の体験を先取りし、関係するすべての人を 刺激し、知恵の総和を大きくできる」≫ようになる。続く・・<目次>【第1章】 ビジョン1.AIの本当 「当社にどう影響するのか」2.CEOの本当 「何が企業に変化を及ぼすのか」3.プロジェクトの本当 「正しいことをしているのか」4情報システム部門の本当 「どのようなビジョンで率いるのか」5.IT利用の本当 「30年後はどうなるか」【第2章】 事業変革6.未来予測の本当 「そうなると言い切れるのか」7.ウーバーの本当 「報道を君はどう受けとめたか」8.グーグルグラスの本当 「どの技術が本命か」9.CMOの本当 「マーケティングはどう変わるか」【第3章】 現状確認10.IT関心事の本当 「風が吹くと当社は儲かるか」11.ROIの本当 「IT投資と業績に相関はあるか」12.日本再興戦略の本当 「生産性を見直せないか」13.一億総活躍の本当 「IT関連の労働問題はないか」14.モバイルの本当 「PCはもう不要ではないか」【第4章】 ソフトウエア問題15.IoTやデジタルビジネスの本当 「うちはどう取り組んでいるのか」16.本業強化の本当 「新技術を活かせないか」17.M&Aの本当 「あの買収を君はどう説明するか」18.役割分担の本当 「ソフトは私ではなく君の仕事ではないか」19.システム内製の本当 「ITは専門会社に任せてはどうか」【第5章】 利害調整20.幹部暴走の本当 「このIT企業を使ってくれないか」21上下関係の本当 「あの案件は大丈夫か」22.抵抗勢力の本当 「混乱を収拾できないか」23.失敗防止10カ条の本当 「もっと良い委託先はないのか」24.ソーシングの本当 「もっと安く頼めないか」【第6章】 情報(データ)マネジメント25.データマネジメントの本当 「データはあるか」「データは大丈夫か」26.ERPの本当 「部門横断でデータを見られないのか」27.データ品質の本当 「正しいデータが記録されているのか」28.データガバナンスの本当 「当社の管理体制はどうなのか」29.CDOの本当 「チーフデータオフィサーとは何か」30.CISOの本当 「うちのセキュリティは大丈夫か」31.内部犯行の本当 「委託先の管理が甘くないか」【第7章】 企画・開発・運用 32.企業設計図の本当 「イノベーションをどう進めるか」33.技術選びの本当 「当社に合わせて採用しているか」34.オープンシステムの本当 「簡単につながるはずではないのか」35.ポートフォリオの本当 「各施策の現状はどうなのか」36.コラボレーションの本当 「協業などできるのか」37.開発失敗の本当 「一体何を管理していたのか」38.工期短縮の本当 「予定より早く完成できないか」39.システム統合の本当 「合併をしても大丈夫か」40.属人化の本当 「もっと頻繁に異動できないか」41.コスト抑制の本当 「年間経費を下げられないか」42.システムダウンの本当 「同じトラブルが起きないか」【第8章】 姿勢・能力43.CIOの本当 「誰がシステム責任者に適任か」44.創造的破壊の本当 「リーダーの条件は何か」45.コンセプチュアルスキルの本当 「将来の担い手は育っているか」46.説明力の本当 「ビットコインとは要するに何か」47.倫理スキルの本当 「無人運転のニュースを読んだか」48.デザイン思考の本当 「事業を強くする方法は何か」49.基本語の本当 「私を煙に巻こうとしていないか」50.ソフト実現力の本当 「どういう人が足りないのか」
2017.01.15
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ACCESSING アクセシング・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則ケヴィン・ケリー訳 服部 桂2016年刊 〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 BECOMING ビカミング・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 グーグルの実体とは?・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 FLOWING フローイング・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則5.ACCESSING アクセシング 世界最大の映像提供会社、ネットフリックスは、映画を所有していない。 世界最大の音楽ストリーミング会社、スポティファイは、音楽を所有していない。 世界最大の宿泊施設、Airbnbは、物件を所有していない。 世界最大のタクシー会社、Uberは、タクシーを所有していない。 アマゾンのキンドル・アンリミテッドは、80万冊の本が読み放題だが、本は所有していない。≪所有することは昔ほど重要でなくなっている。 その一方でアクセスすることは、かつてないほど重要になってきている。≫ ≪デジタルテクノロジーは、製品からサービスへの移行を促すことで非物質化を加速する。 サービスはそもそも流動的なので、物質に縛られる必要がないのだ。 しかし非物質化はただのデジタル商品を指しているのではない。・・ 手に触れられるものが、手に触れられないものへ置き換わっていく - より良いデザイン、革新的なプロセス、スマートなチップ、オンライン接続といった 手に触れられないものが、以前はアルミが行っていたこと以上のことを代行していく。≫ ≪車がデジタル化されると、交換されたりシェアされたりするようになり、 デジタルメディアと同じようにソーシャルにやり取りされるようになる。 家庭やオフィスにある物体に知能を与えてスマートにすればするほど、 どんどんそれは社会資産化していく。≫ ビットコイン・・≪現代文明のほとんどのものがフラット化していく中で、唯一の例外はお金だ。 お金を発行することは中央政府に残された最後の仕事の一つ・・≫と認められている。≪そのため中央銀行はずっと偽造品や詐欺と戦うことを余儀なくされている。 誰かが、お金の発行量を規制し、番号を追跡し、信用を保証しなければならない。≫ しかし、お金を分散化できたらどうなるのか? そして、お金を分散化できるのなら、何でも分散化できるようになる。 その答えは、ビットコインであり、 ビットコインを支える数学的なテクノロジーであるブロックチェーンである。≪ブロックチェーンはお金だけでなく、他の多くのシステムを脱中央集権化する ものすごい発明なのだ。≫ ≪われわれが非物質化、分散化、リアルタイム化、プラットフォーム化、クラウド化などを いっぺんに進めていくと、アクセスは所有に取って代わり続けるだろう。 日常生活におけるほとんどのことで、アクセスが所有を凌駕していくのだ。≫ 続く・・(^^♪<目次>1.BECOMING ビカミング2.COGNIFYING コグニファイング3.FLOWING フローイング4.SCREENING スクリーニング5.ACCESSING アクセシング6.SHARING シェアリング7.FILTERING フィルタリング8.REMIXING リミクシング9.INTERACTING インタラクティング10.TRACKING トラッキング11.QUESTIONING クエスチョニング12.BEGINNING ビギニング
2017.01.14
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〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則ケヴィン・ケリー訳 服部 桂2016年刊 〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 BECOMING ビカミング・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 グーグルの実体とは?・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 3.FLOWING フローイング≪インターネットは世界最大のコピーマシンだ。≫ ありとあらゆるものがコピーされていく。 一方、ブランドや信用のようなコピーできないものもある。≪実際的な意味合いにおいて、それらコピーできない価値は、 無料より良いということだ。 無料は良いことだが、それにお金を払うということは、さらに良いということだ。≫ 「無料より良い」8つの「生成的なもの」・・ 1.即時性 2.パーソナライズ 3.解釈 「ソフトは無料ですが、マニュアルは1万ドルです」 4.信頼性 同じ無料ソフトでも、目に見えない安心が欲しくなる。 あなたはコピー自体ではなく、その信頼性にお金を払う。 5.アクセス可能性 6.実体化 デジタルコピーの核心は、実体がないことだ。 音楽は無料・・でも、身体的パフォーマンスは有料である。 多くのバンドは、楽曲販売ではなく、コンサートで稼いでいる。 7.支援者 熱心な視聴者やファンは心の中ではクリエーターにお金を払いたいと思っている。 8.発見可能性続く・・(^^♪<目次>1.BECOMING ビカミング2.COGNIFYING コグニファイング3.FLOWING フローイング4.SCREENING スクリーニング5.ACCESSING アクセシング6.SHARING シェアリング7.FILTERING フィルタリング8.REMIXING リミクシング9.INTERACTING インタラクティング10.TRACKING トラッキング11.QUESTIONING クエスチョニング12.BEGINNING ビギニング
2017.01.11
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〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則ケヴィン・ケリー訳 服部 桂2016年刊 〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 BECOMING ビカミング・・〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則 2.COGNIFYING コグニファイング AI(人工知能)の進展・・≪人工的な思考は、本書に描くあらゆる破壊的変革を加速される。 未来の力の源となる。 コグニファイしていくことは確実に不可避だと言える。≫ あらゆるものがセンサー&AIによってコグニファイされる・・ たとえば、音楽、洗濯、マーケティング、不動産、看護、建設、オモチャ、スポーツ等々。 さらには、「コグニファイされた倫理」?!≪自動運転車は、その行動の優先順位についてガイドラインが必要だ。 例えば歩行者の安全はドライバーのそれより優先されるかもしれない。 プログラム言語に従って真に自律的な動きをするものは何であれ、 スマートな倫理プログラムも必要となる。≫ グーグルの実体とは? 一見すると、グーグルはその収入の80%を検索サービスが占めるため、 検索機能の充実のためAI企業を買収しているかに思える。 しかし、AIを使って検索機能を改良しているのではなく、 検索機能を使ってAIを改良しているのだ、といいます。 私たちが、検索語を入力しmその結果出てきたリンクをクリックしたりすることは、 グーグルのAIをトレーニングすることになっている、とみることもできる。 毎日30億回の検索要求の一つ一つが、ディープラーニングの先生役になっている。 ケリーさん曰く、「10年後の2026年には、グーグルの主力プロダクトは、 検索ではなくAIになっているはずだ」、と。続く・・(^^♪<目次>1.BECOMING ビカミング2.COGNIFYING コグニファイング3.FLOWING フローイング4.SCREENING スクリーニング5.ACCESSING アクセシング6.SHARING シェアリング7.FILTERING フィルタリング8.REMIXING リミクシング9.INTERACTING インタラクティング10.TRACKING トラッキング11.QUESTIONING クエスチョニング12.BEGINNING ビギニング
2017.01.11
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〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則ケヴィン・ケリー訳 服部 桂2016年刊 〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則1.BECOMING ビカミング ≪未来のテクノロジー生活は、終わることのないアップグレードの連続となる。 そしてその頻度はどんどん高まっていく。≫≪あるツールをどんなに長く使っていたとしても、際限ないアップグレードのせいで あなたは初心者、つまりどう使っていいかまるで分からない新米ユーザーになってしまうだろう。 この<なっていく>世界では、誰もが初心者になってしまう。 もっと悪いことに、永遠に初心者のままなのだ。 だからいつも謙虚でいなくてはならなくなる。≫ 私たちが生きる世界は、≪ユートピアもディストピアもプロトピアもなく、そこにはただ「盲目の現在」があるだけだ。 別のやり方があるとすれば、それは未来へと<なっていく>ことを受け入れることだ。 われわれが進む先にある未来はいままさに見ているプロセス-ビカミング-から生まれる。 いま現れつつある変化を受け入れることで、それが未来になっていく。≫ 2050年のウェブ・・ウェブ2.0は、いったいどのようなものだろうか?≪・・最初のウェブがチャネル数の多いテレビではなかったように、 より優れたウェブではない。 それは何か新しい、最初のウェブとテレビの違いほどかけ離れた、まるで違ったものになるだろう。≫≪現在のウェブは厳密にテクニカルな意味で定義するなら、それはグーグルで検索できる、 つまりハイパーリンクでたどり着けるファイルを全部寄せ集めたものだ。 現在でもデジタル世界の大半のものはグーグルでは検索できない。≫ でも、30年後には可能になっているだろう。 電話アプリ、ゲームの世界の中、動画の中味も検索できる。 部屋中にあるあらゆるモノもインターネットに接続し、操作可能となる。 それは家全体、町全体、社会全体にまで広がる。≪それはまた時間領域にも広がっていく。 現在のウェブは驚くほど過去の情報に無関心だ。≫≪・・2050年のウェブは過去の文脈を学ぶようになる。 それは未来に対しても同じだ。≫ ウェブができた1985年から30年経ったいま、 インターネットはアプリやプラットフォーム、端末、すべて読むのに100万年はかかるほどの コンテンツで溢れている。≪しかし、しかし・・ここで重要なことがある。 インターネットに関してはまだ何も始まっていないのだ! インターネットはまだその始まりの始まりに過ぎない。 それは何より<なっていく>ものなのだ。≫ 30年後からみた現在は、フロンティアだらけの世界に違いない。≪今日こそが本当に、広く開かれたフロンティアなのだ。 われわれは皆<なっていく>。 人間の歴史の中で、これほど始めるのに最高のときはない≫(^^♪ 続く・・(^^♪<目次>1.BECOMING ビカミング2.COGNIFYING コグニファイング3.FLOWING フローイング4.SCREENING スクリーニング5.ACCESSING アクセシング6.SHARING シェアリング7.FILTERING フィルタリング8.REMIXING リミクシング9.INTERACTING インタラクティング10.TRACKING トラッキング11.QUESTIONING クエスチョニング12.BEGINNING ビギニング
2017.01.09
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〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則ケヴィン・ケリー訳 服部 桂2016年刊 ITの今後を、12の「動詞」を使って表しています。 さまざまなトレンドを、どういう文脈で理解すればよいのか、 大きなヒントになります(^^♪ 現在の現象は、過去数十年の積み重ねられてきたことの上に成り立っている。 また、現在あることそのものが、今後30年後を作るもととなっている。≪本書では、今後30年を形作ることになる12の不可避なテクノロジーの力に ついて述べることにする。≫≪ここで私が話しているデジタル世界の不可避とは、ある慣性の結果生じたものだ。 つまり、テクノロジーの移り変わりには慣性が働いている。 過去30年間にデジタルテクノロジーを形成してきた強い潮流は、これから30年間 さらにしっかりと広がっていくだろう。≫≪この絶え間ない変化の上に、現代の破壊的進歩が成り立っている。 いまに続く多様なテクノロジーの力を渡り歩いてきた私は、 それらの変化を、アクセシング、トラッキング、シェアリングといった12の動詞に分類してみた。 それらは正確には動詞ではなく、文法的には現在進行形という、 連続した行動を表現する。 こうした力があらゆる行動を加速しているのだ。≫≪この広範で動きの速いテクノロジーのシステムは、文化の進む方向を少しずつ確実に曲げていくことで 12の力を増幅させるのだ - ビカミング(なっていく)、 コグニファイング(認知化していく)、 フローイング(流れていく)、 スクリーニング(画面で見ていく)、 アクセシング(接続していく)、 シェアリング(共有していく)、 フィルタリング(選別していく)、 リミクシング(リミックスしていく)、 インタラクティング(相互作用していく)、 トラッキング(追跡していく)、 クエスチョニング(質問していく)、 ビギニング(始まっていく)。≫続く・・(^^♪<目次>1.BECOMING —ビカミング2.COGNIFYING —コグニファイング3.FLOWING —フローイング4.SCREENING —スクリーニング5.ACCESSING —アクセシング6.SHARING —シェアリング7.FILTERING —フィルタリング8.REMIXING —リミクシング9.INTERACTING —インタラクティング10.TRACKING —トラッキング11.QUESTIONING —クエスチョニング12.BEGINNING —ビギニング
2017.01.09
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LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン&アンドリュー・スコット訳 池村 千秋東洋経済新報社 2016年刊 LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略 仕事の未来・・LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略 見えない資産・・LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略第5章 新しいシナリオ――可能性を広げる 40過ぎのジミーの変身例・・≪ジミーは勇気ある決断をする。 向こう1年間、週2日の夜と隔週の土曜日を費やし、 自費でプログラムを受講することにしたのだ。 普段はオンライン上で学習したり、受講生同士がコーチし合ったりし、 隔週の土曜日にスクリーニングに参加する。 余暇の時間を、レクリエーション(=娯楽)ではなく、 自分をリ・クリエーション(=再創造)するために使うのだ。 過酷な日々になるが、スキルを向上させられるし、モチベーションの高い人たちと知り合うことができる。 そしてなにより、最後には、業界でよく知られた証明書を受け取る。≫ 仕事と家庭のバランスのとれる会社に転職し、 健康のため、夫婦でスポーツジムに入り、食生活にも気を配りはじめる。 その結果、50歳になったジミーは、こうなる、といいます。≪ニューヨークでマラソンを走り、50回目の誕生日を祝う。 これまでの10年間は素晴らしい日々だった。 勤務先のIT企業はジミーの能力開発を重んじ、年に10日間を好きな内容の研修に使わせてくれる。 そのおかげでこの10年間は毎年、能力開発に投資できている。 1年目は、バーチャルなチームをマネジメントするスキルを磨き、 2年目は、効果的なアウトソーシングの手法を学んだ。 3年目は、高度なロボット工学を勉強した。 このように投資を続けてきたことは、十分な恩恵をもたらしている。・・≫≪それでも、2021年、前のように時間を取り、次の10年間の計画を検討する。 すると、将来はさまざまな仕事のポートフォリオを築く必要があると思えた。 そのためには、いまから準備を開始しなくてはならないと、ジミーは気づく。・・ 具体的には、投資の一つとして、上級レベルのプロジェクトマネジメントの研修プログラム に参加する。会社は年に2週間、仕事を休んでこの研修に参加することを認めてくれた。 ジミーはそれに加えて、年に10週間、週末を返上し、現役のプロジェクトマネージャーたちが集まる合宿セミナー にも参加する。さらに、世界をまたにかけてプロジェクトマネージャーの人的ネットワークも築きはじめる。 ・・ジミーは国際派のプロジェクトマネージャーとして知られるようになり、いくつかの関連スキルの 資格取得も目指す。≫ 65歳のジミー・・≪まだ引退する気はまったくない。 ジミーは2年前にインドのIT企業を退職し、正式な資格をもったプロジェクトマネージャーとして 働きはじめた。三つの世界規模のコミュニティで10年かけて人的ネットワークを築いたことが功を奏し、 仕事には事欠かない。・・ 価値の高いスキルをもっているおかげで、刺激を味わえる仕事を得られているのだ。 70代後半になっても、まだ仕事の依頼がある。≫ PMIのワールドセミナーに参加してみようかな(^^♪<目次>日本語版への序文序 章 100年ライフ第1章 長い生涯――長寿という贈り物第2章 過去の資金計画――教育・仕事・引退モデルの崩壊第3章 雇用の未来――機械化・AI後の働き方第4章 見えない「資産」――お金に換算できないもの第5章 新しいシナリオ――可能性を広げる第6章 新しいステージ――選択肢の多様化第7章 新しいお金の考え方――必要な資金をどう得るか第8章 新しい時間の使い方――自分のリ・クリエーションへ第9章 未来の人間関係――私生活はこう変わる終 章 変革への課題
2017.01.02
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木曜の夕方、表参道の国連大学の隣にある青山オーバルビルへ。 Sansanさん主催のセミナーに参加しました。 https://biz-study.com/seminar/ynoguchi_pwc_sansan20170208/≪全てのものがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)は、もののインターネットと言われています。すでに、日本企業において、機器やスマートフォン、センサーなど全てのモノがインターネットにつながるテクノロジーの開発が盛んになっています。こうしたIoTの動きは製造業や流通業のみならず金融業界にも影響を及ぼし、金融(Finance)とIT(Technology)の融合、いわゆる「FinTech」が大きな注目を集めています。企業の活動には投資や資金調達、決済、経費精算といったお金の流れが必ず発生します。こうした取引の間には必ず銀行を介していましたが、スマートフォンや人工知能、ビッグデータといったテクノロジーの進化により、新たな金融サービスが生まれ、既存の金融サービスをより身近に、低コストかつ利便性の高い環境で提供するベンチャー企業がアメリカを中心に数多く誕生し、そして日本でも誕生し始めています。これまでの金融サービスは金融機関によって提供されていました。そのため、銀行のライバルは銀行でした。しかし、すでに銀行のライバルがグーグルやフェイスブックという状況に変わってきています。IoTやFinTechという言葉を知っていても、会社の経営や自分の働き方にどのような影響を及ぼすか具体的にイメージできない人は多いのではないでしょうか。 働き方の究極の変化は、働かなくなることです。ものとものが自動的につながる、そしてこれからはものとお金、お金とお金が自動的につながる世界になったとき、私たちの働き方はどのように変わるのでしょうか。今回は、IoTとFinTechの最新動向から日本企業へもたらすインパクトや経営への貢献、近い将来の働き方の方向性についてわかりやすくお話します。業種問わず、皆さまの働き方に対する考え方や時間の使い方が変わるきっかけを作りたいと考えております。ご期待ください。≫ 野口悠紀雄先生の『ブロックチェーン革命は、組織と働き方の基本を変える』と題した講演が目的でした。 講演内容は、大きく3つ。 1つ目は、「ITによる働き方の変化」。 まず背景として、日本における人手不足とその深刻化が進むこと。 2040年問題として、労働人口が1千万人から1千5百万人減少し、 さらに労働人口の4分の1が医療介護分野にとられてしまう。 つまり、人が絶対的に足りなくなる。 この課題に対しては、ITを駆使して働き方を見直す必要があるが、 従来からの「テレワーキング」や「フレックスタイム」はほとんど機能しなかった。 理由は、日本企業の仕事のやり方・・役割や権限を前もって明確に規定しないことが大きな原因だった。 しかし、これからは社外の力を活用した「クラウド・ソーシング」と「シェアリング」が有効になる。 企業と専門家・フリーランサーを結びつけるのは、スマホのアプリである。 既に、米国では兼業者も含めると、フリーランスは3割になる。 ただし、会社に守られなくなることが、働き手にとって良いかどうかはわからない。 2つ目は、「ブロック・チェーン」。 仮想通貨・ビットコインは、中央銀行が強い関心を寄せている。 理由は、データの改ざんを不可能にし、PtoPベースで、管理主体がいない中で運営できるため。 これまでのインターネットは「情報」を送ることはできるが、「価値」を送ることができなかった。 しかし、ブロック・チェーンによって、「価値」を送ることが可能になった。 銀行だけでなく、保険・証券、IoTへも広がりを持って適応できる点が、革命的である。 3つ目は、「DAO」。 Decentralized Autonomous Organization(自律分散型組織)。 DAOによって、労働者はいるが、経営者がいない世界となる。 ルーチンワークをDAOに任せ、人間でしかできない仕事に専念することができるようになる。 一日の中で、通勤の2時間強がゼロになり、無駄な会議をなくし、不要な書類作りをなくす。 そうすることで、なんちゃって管理者ではなく、本業に時間を使い一流の職人・エンジニアとなる。 ・・「経営者の仕事は決して高尚なものではない。労働者は好きな仕事に専念すべきだ。」 という野口先生の言葉が印象的でした(^^♪
2016.12.23
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【新品】【本】大前研一IoT革命 大前研一/編著大前研一IoT革命―ウェアラブル・家電・自動車・ロボットあらゆるものがインターネットとつながる時代の戦略発想(「BBT×プレジデント」エグゼクティブセミナー選書)プレジデント社2016年刊 本書、「ATAMI せかいえ」でのセミナーの講演が基になっているが、 質疑応答がとても良いです(^^♪1.伝統的な大企業は、スピードの速いIoTで成功できるか? 伝統的な大企業は、IoTで成功できない。 Uberは、わずか5年で従業員5000人。世界351の街に広がり、 登録している運転手は130万人。 これらの運転手の手配と配車、運転手への報酬の支払いを、オランダで行っている。 このシステムがあるため、Uberは急成長に耐えられる。 個人商店だからこのスピードができたのであり、稟議やリスク審査を延々とする大企業は 1世紀あってもできない。2.今後20年~30年後、日本社会はどのように変わっていくか? アイドルエコノミーの観点でみれば、日本には最大の成長機会が到来する。 現在、空き家率は13%で、金利は30年固定で1.34%。 不動産を買って誰かに貸せばいい。 でも、そんなことをする人はほとんどいない。 1700兆円の個人資産の一部が市場に出てくるだけで景気は一気に回復する。 そのためには、ドイツのように、夏2週間・冬1週間の休暇を、GWのように一律ではなく 個人毎に取得させるようにする。3.シンギュラリティになったときの人間の役割は? モノを有効かつ安心に使えるようにするには、人間が生産物をきちんとコントロールしなければならない。 制御と運用の方針は別の問題であり、そのためのルール作りはAIではできない。 ソフトウェアだけが成長し、やがて人間を支配するというSF的な意味のシンギュラリティは 起こらない。4.なぜ自動運転が求められるのか? ひとつの理由は、高齢化のため。 自分で運転をするのが困難な人たちも、車が自動運転になることでモビリティが向上する。 5.自動運転でスピード違反は増えるか? 2時間かかるとしても、その間に、好きなことができるようになれば、 制限速度を超えて運転させる人はいなくなる。<目次>はじめに第一章IoT戦略の要諦大前研一IoTとは何か社会システムとしてはまだ序の口のIoTこれからはInternetofEverythingだIoTを構成する要素IoTデバイスの基本構造M2Mから広がるIoTの世界IoT〜先進国の取り組み事例1「インダストリー4・0」ドイツ2インダストリアル・インターネット米GE3KOMTRAXとKomConnectコマツ4KSAS(ケーサス)クボタ5ウェザーニューズ6サービスとしてのタイヤ(TireasaService)仏ミシュラン7テスラモーターズの保守メンテナンス8自動車にM2Mデバイスを搭載米プログレッシブ社9産業用ロボットの稼働データを集めて故障の予兆を見つけるファナック10cyzen(旧GPSPunch!)レッドフォックス11スマートホーム12ドローンセコムなど13PC、スマートフォンでいつでも見られるセキュリティカメラ14DashButtonアマゾン15JR東日本の取り組み16イーグルバス埼玉県川越市17モバイル統計空間ドコモ・インサイトマーケティング18マジックバンドウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート19社会インフラ20物流ロボティクスアマゾン21スマートシティアメリカ22面白いアイデアのセンサーIoTビジネスモデルの考え方収益モデルの設計IoTは企業にとってどんな意味があるのかIoTによる価値創造とそのためのステップIoT戦略の要諦日本のインダストリー4・0【質疑応答】第二章IoTで未来はこう変わる村井純日本のインターネット、はじまりはJUNETアフター・ジ・インターネットTisforThingsTisforTransportation3DプリンタTisforTVデータは社会基盤として使えるべきだIoTによって何がどう変わるか【質疑応答】第三章シーメンスとドイツの新製造業戦略(インダストリー4・0)島田太郎日本の課題とは何かインダストリー4・0への道のりデジタル化の進捗度インダストリー4・0が必要な理由製造業の進化メガトレンドに基づいたシーメンスの戦略シーメンスはデジタル化を一五、六年前から見据えていたシーメンスの製品群とインダストリー4・0に関する領域スマート・イノベーションを生み出す変革の力デジタルエンタープライズ工程および製造装置、PLC設計の全体像世界最高性能のCADシステムNXとシーメンスのTIAポータルオープンなクラウドプラットフォームの提供工場ネットワークでコスト削減【質疑応答】第四章車の自動運転と高度交通システムの新しい形ヴェルナー・ケストラーモビリティ・システムの変化要因デジタル化は自動車市場を変革する都市化により商機が拡大する自動車業界二つのビジネスモデルなぜ自動運転が求められるのか自動運転のビジネスモデルコンチネンタルのeHorizonPark&Go@SG高度交通システム【質疑応答】
2016.12.23
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【新品】【本】大前研一IoT革命 大前研一/編著大前研一IoT革命―ウェアラブル・家電・自動車・ロボットあらゆるものがインターネットとつながる時代の戦略発想(「BBT×プレジデント」エグゼクティブセミナー選書)プレジデント社2016年刊 IoT(Internet of Things)とは、 センサーを組み込まれた通信機能をもった「モノ」がインターネットによって あらゆるモノとつながるようになった状態を指す。 何らかの変化を感知するセンサーを設置し、情報をパケット通信網経由で集め、 クラウドなどにためたビッグデータをプロセッサーで分析する。 要するに、オリジナルデータを集めて、プロセシングし、結果から意味を引き出すという 一連の流れを、機器同士で担わせる。 超広義のIoTは、モバイル端末、ウェアラブルなど 広義のIoTは、「狭義のIoT」と「M2M」からなる。 狭義のIoTは、「コンピュータを通じてネットとやり取りするモノとのネットワーク」 ex.無線タグ、MEMS、センサー M2Mは、「コンピュータを内蔵したモノのネットワーク」 ex.テレマティックス、スマート家電、ホームオートメーション、組み込み機器 IoTの時代を前にして何ができるか? 自分で考えられる人間になることが重要なのである。≪はっきりしているのは、IoTに関して何もアクションを起こさなければ、 新規参入企業との厳しい競争は免れないということだ。 ならば、新たな事業機会と捉え、IoTを積極的に活用したほうがいい。 自社の事業領域を再定義し、ビジネスモデルを見直すチャンスと捉えればよいのである。≫ ≪IoTビジネスの本質は、デバイスを通して収集したデータを分析、活用することで 新たな価値を創造し、経済的な利益を得るというところにある。≫○IoT戦略の要諦1.スピード リーン・スタートアップ 既にある3つのクラウド(クラウドコンピューティング、クラウドソーシング、 クラウドファンディング)をうまく利用し、低コスト・低リスクで始める。2.チームづくり オープン・イノベーション 部門横断・役職・階層に関係なく、なるべく若手人材を抜擢する 外部から必要な技術・人材を集める3.トップのコミットメント<目次>はじめに第一章IoT戦略の要諦大前研一IoTとは何か社会システムとしてはまだ序の口のIoTこれからはInternetofEverythingだIoTを構成する要素IoTデバイスの基本構造M2Mから広がるIoTの世界IoT〜先進国の取り組み事例1「インダストリー4・0」ドイツ2インダストリアル・インターネット米GE3KOMTRAXとKomConnectコマツ4KSAS(ケーサス)クボタ5ウェザーニューズ6サービスとしてのタイヤ(TireasaService)仏ミシュラン7テスラモーターズの保守メンテナンス8自動車にM2Mデバイスを搭載米プログレッシブ社9産業用ロボットの稼働データを集めて故障の予兆を見つけるファナック10cyzen(旧GPSPunch!)レッドフォックス11スマートホーム12ドローンセコムなど13PC、スマートフォンでいつでも見られるセキュリティカメラ14DashButtonアマゾン15JR東日本の取り組み16イーグルバス埼玉県川越市17モバイル統計空間ドコモ・インサイトマーケティング18マジックバンドウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート19社会インフラ20物流ロボティクスアマゾン21スマートシティアメリカ22面白いアイデアのセンサーIoTビジネスモデルの考え方収益モデルの設計IoTは企業にとってどんな意味があるのかIoTによる価値創造とそのためのステップIoT戦略の要諦日本のインダストリー4・0【質疑応答】第二章IoTで未来はこう変わる村井純日本のインターネット、はじまりはJUNETアフター・ジ・インターネットTisforThingsTisforTransportation3DプリンタTisforTVデータは社会基盤として使えるべきだIoTによって何がどう変わるか【質疑応答】第三章シーメンスとドイツの新製造業戦略(インダストリー4・0)島田太郎日本の課題とは何かインダストリー4・0への道のりデジタル化の進捗度インダストリー4・0が必要な理由製造業の進化メガトレンドに基づいたシーメンスの戦略シーメンスはデジタル化を一五、六年前から見据えていたシーメンスの製品群とインダストリー4・0に関する領域スマート・イノベーションを生み出す変革の力デジタルエンタープライズ工程および製造装置、PLC設計の全体像世界最高性能のCADシステムNXとシーメンスのTIAポータルオープンなクラウドプラットフォームの提供工場ネットワークでコスト削減【質疑応答】第四章車の自動運転と高度交通システムの新しい形ヴェルナー・ケストラーモビリティ・システムの変化要因デジタル化は自動車市場を変革する都市化により商機が拡大する自動車業界二つのビジネスモデルなぜ自動運転が求められるのか自動運転のビジネスモデルコンチネンタルのeHorizonPark&Go@SG高度交通システム【質疑応答】
2016.12.23
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はじめてのIoTプロジェクトの教科書 [ 武下真典 ]はじめてのIoTプロジェクトの教科書武下真典・幸田フミクロスメディア・パブリッシング2016年刊 本書のタイトル、「IoTの教科書」ではなく、 「IoTプロジェクトの教科書」。 IoTで実際にビジネスを始める人向け。 現在、IoTの一番のデバイスはスマホですが、 近い将来、この「スマートフォンがなくなる」といいます。 その代わり、私たちが持っているのは、 ウェアラブルデバイス・・スマートウォッチやスマートグラスになる。 IoTが普及するということは、私たちの情報が筒抜けになるという リスクも同時に発生する。 情報を適切に管理し、リスクとうまくつきあっていけるリテラシーを持てるよう、 人々の意識や社会が変わっていかなければならない。 かつてITがあった立場に、IoTがある。 IT doesn't matter.(もうITを意識しなくなった。問題にならない) でも、IoTは、専門家に頼ってもダメ。 まず、あなたの事業に関わる現場や消費者にヒントを探してみること。 開拓すべきは、未知ではなく既知の領域。まず現状を徹底分析。 顧客データを分析していくと、ヒントがみつかる。 顧客データを基に、既存のIoT機器を活用する手法を考えてみるアプローチをとる。 IoTとは、モノを作ることではなく、インターネットを活用した仕組みを考えること。 アナログ企業こそ、IoT導入を考える余地がある。 情報は大事に隠し持つもつのではなく、うまく開示して活用すればマネタイズできる。○ビジネスとして成り立つIoTの条件1.多くの人が欲しいと思えること ×一部の人だけが欲しがるものは普及が難しい2.すぐに使えること ×説明書がなくてもすぐその瞬間に利用できないといけない3.ITを意識させないこと ×ITっぽさがあると、敬遠されてしまう4.便利になること ×今より便利にならなければ誰も使わない5.企業がきちんと儲かること ×企業に利益が出なければ商品供給が続かない○IoTプロジェクトの進め方・IoTプロジェクトの難しさ モノやインターネットそれぞれに通じたさまざまなスキルセットが要求される。・いろいろな人種が必要 さまざまな職種の人たちが企画に関係して、一つのゴールへ向かって知恵を絞る必要がある。・カスタマージャーニーマップ(CJM) 顧客の行動を旅に見立てて可視化し、そこからニーズや課題を探る手法。・ビジネスはシビアなものだからこそ、 楽しめる人がどんどん流れをつかんでいく。<目次>序章 スマホがなくなる日第1章 ITの歴史からIoT時代を考える第2章 新規事業担当者のよくあるIoT勘違い第3章 ビジネスとして成り立つIoTの条件は“Usable"第4章 実践編 IoTプロジェクトの進め方第5章 IoT製品化の実例からわかる、本当に必要な力とはコラム 漫画『宇宙兄弟』×IoT=実物のUFO!
2016.12.23
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【送料無料】 すぐわかるIoTビジネス200 / 日経コンピュータ 【本】すぐ分かる IoTビジネス200 日経コンピュータ日経BP社2016年刊≪100の事例と100の解説で、 IoT(Internet of Things)がビジネスをどう変えるのかが見えてくる≫ とあるように、 ≪Part2≫にあるセンサーやドローンを利用した豊富な事例がいい。○IoTの要素技術1.デバイス ウェアラブルデバイスや小型のガジェットなど、様々なモノがインターネットに 何らかの形で情報を流す。2.無線ネットワーク 携帯電話網(3G/4G)を通じたデータ通信や、無線LAN(Wi-Fi)といった IPを前提としたネットワーク。 近距離をカバーするBluetooth、ZigBeeなどIPを使わないネットワーク技術も利用。3.APIとプロトコル 標準化されたAPIやプロトコルが重視される。4.データ解析(ビッグデータ) 様々なセンターを搭載したIoTデバイスからのデータを解析し、フィードバック。○IoTの無線ネットワーク・IoTに使われている無線通信規格 アンライセンスバンドの920MHz帯と2.4GHzが多い。 ライセンスバンドは、モバイル通信サービスに利用され、3G方式がほとんど。 2020年には、5Gの商用サービスが始まる。 ・「モノ」向けの携帯電話番号 070、080、090の電話番号はもう空きが4420万番号のみのため、 M2M専用に、020で始まる9000万番号が指定される。・「5G」のIoT向け仕様 大きく3つの分野がある。 ・モバイルブロードバンド高度化 ・・通信の高速化 1000倍のデータ通信容量、最大ビートレート10Gbps どこでも数百Mbps、低消費電力 残り2つは、IoT向け。 ・大量MTC(Machine Type Communication) ・・膨大な数のデバイスとの通信 超長距離、低プロトコルオーバーヘッド、 多様なアクセス形態、短距離無線技術との共存 ・ミッションクリティカルMTC ・・医療や自動車などの分野を担う ミリ秒レベルの遅延、高速チャネル割当、 堅固な無線伝送、多レベルのダイバーシティ・IoTのセキュリティの注意点 ネット経由でモノを制御できるIoTでは、制御が奪われたり不正停止したりした場合に 致命的なトラブルにつながる怖れがある。これを防ぐセキュリティ確保の重要性は高い。 ・機密性 = 通信の暗号化に留意 ・完全性 = 設計時点で不正アクセス・改ざんの可能性を考慮 ・可用性 = 長時間・長期利用を想定しつつ異常停止を防ぐPS IoTとFinTechの事例・・ Global Mobility Serviceは、 フィリピンのIoT技術と低所得者層向け自動車リースを組み合わせた事業を開始。 支払いが滞ったら遠隔制御で車を止め、督促に応じなければ位置情報を基に 車を回収する。 <目次>≪Part1≫IoTとは何なのか IoT 001-004・IoTを読み解くためのキーワード(1) IoT 005-014 ≪Part2≫未来を作るIoT事例 IoT 015-0643・IoTを読み解くためのキーワード(2) IoT 065-073 ≪Part3≫IoTをより理解するQ&A IoT 074-102 ≪Part4≫IoTビジネスの最新動向 IoT 103-119・IoTを読み解くためのキーワード(3) IoT 120-127 ≪Part5≫IoTで業務改革に挑むJAL IoT 128-133 ≪Part6≫ITとロボットで進化するALSOK IoT 134-140 ≪Part7≫顧客と接するIoT端末ロボット IoT 141-154・IoTを読み解くためのキーワード(4) IoT 155-164 ≪Part8≫業務を変えるIoT事例 IoT 165-186 ≪Part9≫IoTを支えるネットワーク技術 IoT 187-200
2016.12.23
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送料無料/FinTechが変える! 金融×テクノロジーが生み出す新たなビジネス/小林啓倫FinTechが変える! 金融×テクノロジーが生み出す新たなビジネス 小林啓倫朝日新聞出版 2016年刊 冒頭に紹介されているビル・ゲイツの言葉・・≪私たちは常に、 2年後の変化を過大評価し 10年後の変化を過小評価してしまう。≫ We always overestimate the change that will occur in the near two years and underestimate the change that will occur in the next ten. すでに、スウェーデンでは、2012年に導入された「スウィッシュ」により 85%がキャッシュレス化している。 そのため、現金の取り扱いを行わない銀行の支店が、6割弱に達している。 つまり、銀行強盗が押し入っても、現金は手に入らなくなっている(*_*; 現在の銀行業界は、ドイツのコメルツ銀行にような設立1870年、実に146年の歴史を持つ 老舗から、昨年設立されたばかりで、物理的な支店を持たない銀行・・ フィンテック企業が並存し、競争が繰り広げられている。 既存の銀行も、フィンテック企業により、「アンバンドル」化が進む。 シティグループの報告によると、 銀行の雇用数は、リーマンショック前のピーク時、293万人だったのに対し、 2025年には、180万人まで39%減少する。 既存の銀行は、「顧客視点から再構築」される必要がある。 <目次>第1章 「世界を変えたモバイルマネー」ある国で立ち上げられたモバイル決済サービスを取り上げ、たったひとつの技術が一国の社会を大きく変えようとしている様子を見ていく。第2章 「なぜいまフィンテックなのか」2010年代というタイミングで「フィンテック」に注目が集まり、関連サービスが増えている理由について考える。第3章 「銀行より優れたお金の借り方」ソーシャルレンディングやクラウドファンディングと称される、新しいお金の借り方・集め方が現れている。第4章 「お金に困ったら銀行以外へ」 最近PFM(個人財務管理)と呼ばれるサービスが次々と登場し、個人の家計管理を支援するだけでなく、思いもよらない新しい価値を生み出している。第5章 「保険も進化する」 保険業界においてもフィンテックに含まれる新サービスが登場している。それらは特に「インステック」という独立した名前で呼ばれることもある。第6章 「サイフが歴史の遺物になる日」 改めて決済サービスの進化を考える。スマートフォンやIoT(モノのインターネット)技術が発展することで、サイフを持ち歩くことが不要になり、それが完全に過去のものになる可能性が高まっている。第7章 「お金そのものが進化する」ブロックチェーンと呼ばれる技術と、そこから生まれた「ビットコイン」によって、お金自体が変わろうとしている。第8章 「フィンテックが変える世界」これまでの議論を踏まえた上で、フィンテックという現象と、私たちの社会の未来について考える。
2016.12.18
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ITロードマップ(2016年版) [ 野村総合研究所 ]ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる! 野村総合研究所デジタルビジネス推進部東洋経済新報社2016年刊第2章 5年後の重要技術2.4 カスタマー・エクスペリエンス カスタマー・エクスペリエンスに影響を与えるデジタルチャネルの進化の方向性には、 ・オムニディレクショナル(全方位) ・ポリモーフィック(多形性) ・プロアクティブ(事前対応) の3つがある。 複雑化する顧客接点のすべてを鳥瞰する「カスタマー・ジャーニー・マップ」 の重要性が高まる。 カスタマー・エクスペリエンスを向上させるための手法を、 「エクスペリエンス・デザイン」と呼ぶ。 「カスタマー・ジャーニー・マップ」とは、 顧客がその企業の商品やサービスを認知してから、購入・使用、 さらに廃棄にいたるまでの一連の行動や感情を記載するドキュメントである。 フェーズ、接触チャネル、顧客の行動、顧客の思考や感情、課題、解決策などを記述する。<目次>第1章 ITロードマップとは1.1 『ITロードマップ』とは1.2 『ITロードマップ 2015年版』の要約1.3 2030年のIT第2章 5年後の重要技術2.1 人工知能2.2 IoT(Internet of Things)2.3 ウェアラブルコンピューティング2.4 カスタマー・エクスペリエンス2.5 APIエコノミー第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性3.1 FinTech3.2 リテールTech3.3 デジタル・マーケティング【コラム】・パーソナルロボットによる新たなマーケットの創出・IoTのセキュリティ・オープンイノベーションの扉―注目されるハッカソン・SOAPとRESTの違い・ロボ・アドバイザー・ブロックチェーン―金融機関を中心に世界中で注目が高まる・金融業界におけるオープンイノベーションとは?・デジタルコマースの新潮流
2016.12.10
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ITロードマップ(2016年版) [ 野村総合研究所 ]ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる! 野村総合研究所デジタルビジネス推進部東洋経済新報社2016年刊第2章 5年後の重要技術2.3 ウェアラブルコンピューティング 拡張現実(AR(Augmented Reality))・・ ウェアラブル端末のビジネス活用は、企業内のフィールドワーカーの作業支援から 始まりつつある。 眼鏡型ウェアラブル端末(スマートグラス)やスマートウォッチに、 その日の作業指示やピックアップすべき部品のリストを表示して、 業務を支援するソリューションは既に複数登場している。 ヘルスケア領域での活用・・ コンタクトレンズに埋め込まれたセンサーが、涙に含まれているわずかな糖分を 測ることで、患者に負担をかけず、血糖値のモニターを続けることが可能になる。 <目次>第1章 ITロードマップとは1.1 『ITロードマップ』とは1.2 『ITロードマップ 2015年版』の要約1.3 2030年のIT第2章 5年後の重要技術2.1 人工知能2.2 IoT(Internet of Things)2.3 ウェアラブルコンピューティング2.4 カスタマー・エクスペリエンス2.5 APIエコノミー第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性3.1 FinTech3.2 リテールTech3.3 デジタル・マーケティング【コラム】・パーソナルロボットによる新たなマーケットの創出・IoTのセキュリティ・オープンイノベーションの扉―注目されるハッカソン・SOAPとRESTの違い・ロボ・アドバイザー・ブロックチェーン―金融機関を中心に世界中で注目が高まる・金融業界におけるオープンイノベーションとは?・デジタルコマースの新潮流
2016.12.10
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ITロードマップ(2016年版) [ 野村総合研究所 ]ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる! 野村総合研究所デジタルビジネス推進部東洋経済新報社2016年刊第2章 5年後の重要技術2.2 IoT(Internet of Things)「2020年までに500億のデバイスがインターネットに接続される」 ・・シスコシステムズの2011年4月のレポート IoT・・「一意に識別可能な「モノ」がインターネットに接続され、 情報交換することにより相互に制御する仕組みである」 「身のまわりのあらゆるモノがインターネットにつながる」 IoTによって実現するオペレーションの変化と、 それによって可能となるビジネスモデルに分けて考えること。 オペレーション ・遠隔監視・制御・最適化 ・通知 ・ソフトウェアのアップデート ビジネスモデル ・Pay as you use ・ダイナミック・プライシング ・購入後の機能向上を踏まえた価格設定 IoT時代の製造業は、「モノを売って終わり。後は必要に応じて保守作業を実施する」 ではなく、 「モノを売った後にこそ大きな商機がある。継続的なデータ分析サービスにより、 予防保守を実現し、(計画外の)ダウンタイムをゼロにすることの対価を頂く」 いったように、「モノ+サービス」へのビジネスモデルの転換が求められる。 ・エッジコンピューティング ・低消費電力広域ネットワーク(LPWAN)<目次>第1章 ITロードマップとは1.1 『ITロードマップ』とは1.2 『ITロードマップ 2015年版』の要約1.3 2030年のIT第2章 5年後の重要技術2.1 人工知能2.2 IoT(Internet of Things)2.3 ウェアラブルコンピューティング2.4 カスタマー・エクスペリエンス2.5 APIエコノミー第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性3.1 FinTech3.2 リテールTech3.3 デジタル・マーケティング【コラム】・パーソナルロボットによる新たなマーケットの創出・IoTのセキュリティ・オープンイノベーションの扉―注目されるハッカソン・SOAPとRESTの違い・ロボ・アドバイザー・ブロックチェーン―金融機関を中心に世界中で注目が高まる・金融業界におけるオープンイノベーションとは?・デジタルコマースの新潮流
2016.12.10
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ITロードマップ(2016年版) [ 野村総合研究所 ]ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる! 野村総合研究所デジタルビジネス推進部東洋経済新報社2016年刊第2章 5年後の重要技術2.1 人工知能≪機械学習を利用したシステムでは、ルールをプログラムとして記述するのではなく、 モデルの構築とモデルに対する学習によって、目的とする機能を実現する。 そのため、ルールをプログラムとして記述することが難しいケースで威力を発揮する ものと期待されている。≫ しかしながら、システム構築において注意が必要なことは、≪機械学習を利用するシステムは処理フローなどで定義しないため、 結果として構築されたシステムが要件と照らし合わせて適切であるか否かの評価が困難な点だ。≫ ・・内部がブラックボックス化する。 ≪この問題を少しでも回避するためには、技術の提供者側と利用者側が協力し、 実証実験などを通じて、技術適用に関する経験を積むことが今まで以上に重要となる。≫<目次>第1章 ITロードマップとは1.1 『ITロードマップ』とは1.2 『ITロードマップ 2015年版』の要約1.3 2030年のIT第2章 5年後の重要技術2.1 人工知能2.2 IoT(Internet of Things)2.3 ウェアラブルコンピューティング2.4 カスタマー・エクスペリエンス2.5 APIエコノミー第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性3.1 FinTech3.2 リテールTech3.3 デジタル・マーケティング【コラム】・パーソナルロボットによる新たなマーケットの創出・IoTのセキュリティ・オープンイノベーションの扉―注目されるハッカソン・SOAPとRESTの違い・ロボ・アドバイザー・ブロックチェーン―金融機関を中心に世界中で注目が高まる・金融業界におけるオープンイノベーションとは?・デジタルコマースの新潮流
2016.12.10
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ITロードマップ(2016年版) [ 野村総合研究所 ]ITロードマップ 2016年版―情報通信技術は5年後こう変わる! 野村総合研究所デジタルビジネス推進部東洋経済新報社2016年刊1.3 2030年のIT 2030年に向けて、 「実世界との融合」(Real World) 「インテリジェント化」(Intelligence) 「ナチュラルユーザーインターフェースの実現」(Natural User) の3つのIT技術領域が重要になる。 ・・「RINコンピューティング」「実世界との融合」(Real World)1.「現実世界」を的確に捉えた「サイバー世界」が高い価値を生む2.GEに見る実世界との融合による効果3.デジタル化は、先端製品に留まらない4.実世界との融合にとって望ましいアーキテクチャー「インテリジェント化」(Intelligence)1.ディープラーニングによってもたらされた機械学習のブレイクスルー ディープラーニングは、特徴を自動的に抽出する機能を有しており、 人による抽出なしに学習することが可能となる。 このようなデータから特徴を抽出する仕組みは「表現学習」と呼ばれる。 ディープラーニングで実現した表現学習により、機械学習の従来の限界を超えられる のではないかとの期待が高まっている。2.ディープラーニングから汎用人工知能へ IBMのWatsonなどのコグニティブ・コンピューティング・システムは、 「汎用人工知能」ではなく、「狭い人工知能」である。 「汎用人工知能」は、1つのシステムが自己学習し、人と同じようにさまざまな分野の 課題を解決できる。3.自己学習の実現による人工知能利用の拡大「ナチュラルユーザーインターフェースの実現」(Natural User)1.ユーザーインターフェースの進化2.ナチュラルユーザーインターフェースが実現する人の能力拡張 拡張現実(AR(Augmented Reality)) 身体機能を改善・補助・拡張することができるサイボーグ型ロボット「HAL」3.人と機械の共生<目次>第1章 ITロードマップとは1.1 『ITロードマップ』とは1.2 『ITロードマップ 2015年版』の要約1.3 2030年のIT第2章 5年後の重要技術2.1 人工知能2.2 IoT(Internet of Things)2.3 ウェアラブルコンピューティング2.4 カスタマー・エクスペリエンス2.5 APIエコノミー第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性3.1 FinTech3.2 リテールTech3.3 デジタル・マーケティング【コラム】・パーソナルロボットによる新たなマーケットの創出・IoTのセキュリティ・オープンイノベーションの扉―注目されるハッカソン・SOAPとRESTの違い・ロボ・アドバイザー・ブロックチェーン―金融機関を中心に世界中で注目が高まる・金融業界におけるオープンイノベーションとは?・デジタルコマースの新潮流
2016.12.10
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FinTechの衝撃 [ 城田 真琴 ]城田真琴「FinTechの衝撃」東洋経済新報社2016年刊 「銀行の機能は必要だが、銀行は必要か?」(ビル・ゲイツ) 「次の10年で金融サービスセクターの支店と行員は最大で50%減少する。 楽観的なシナリオでも20%は減るだろう」(英国バークレイズ銀行:アントニー・ジェンキンズ) 「最も破壊されるリスクの高い業界は銀行業界」 モバイル・シフトがもたらすもの・・ スマホやタブレット端末などの普及による「モバイル・シフト」によって、 送金や振込、残高確認などが可能になり、わざわざ銀行の支店に出向かなくてもよくなった。 ・・実際、この1年、一度も支店に行ったことがないどころか、 95%ほどがカード利用なので、ATMでさえ利用していません((+_+)) フィンテックの数多くのサービスの中で面白いものの一つは、 マーケットプレイス・レンディング。 借り手がウェブでローンの申し込みを行う。 申し込みの際は、氏名・住所・融資希望額・用途・年収などを入力する。 申し込みを受けたマーケットプレイス・レンディング事業者は、ウェブ上で融資の可否を 自動的に判断し、金利と毎月の返済額を提示する。 レンディングクラブの場合、借り手の信用力をA(平均金利:年7.17%)から Gランク(年26.00%)までの7段階に格付けし、証券化した上で個人投資家に販売する。 投資家から集まった融資額が借り手の希望額に達すると、融資業務の実行主体はレンディングクラブ と提携している銀行に移り、銀行が融資を実行する。 マーケットプレイス・レンディングにおいては、事業者は借り手の審査は行うものの、 借り手と貸し手を結びつける異なる仲介者であり、実際に借り手に資金を提供しているのは、 投資家ということになる。 中小企業向けオンラインレンディング:バランスシート・レンディング 大手銀行や中小企業が融資を引き受けない層に対して、バランスシート・レンディング事業者 が独自の与信審査アルゴリズムの適用により、迅速かつ低コストで融資を引き受けることができれば、 今後も利用者は拡大する。 ・・バランスシート・レンディング事業者は、テクノロジー面で大手銀行と差別化は図っているものの、 大手銀行がその気になりさえすれば、すぐに追随できるはずである。さらには、買収のターゲットにもなる。 画期的なのは、海外送金の手数料を大幅に引き下げた、「トランスファーワイズ」 トランスファーワイズは、海外送金したい人と海外からのお金を受け取りたい人を、 同一国内でマッチングさせることで、実際には国際送金を行うことなく、同一国内に閉じた送金とする。 国内送金だけで完結させることで、為替手数料を抑えることができる。 ネオバンクと既存銀行との関係・・ ネオバンクは、システムをゼロからスクラッチで開発するようなことはしない。「コアシステムは他社のレガシーシステムと接続する必要がある。 このため、すでに実績があり、金融規制をクリアしている汎用製品を使用した方が監督官庁も安心する ネオバンクは、ユーザーが直接利用するフロント部分のみを開発し、 バックエンド部分は提携する銀行のシステムを利用する。 ユーザー体験の向上に徹底的にこだわり、非常に洗練されたクールなスマートアプリを提供する。 ネオバンクは、通常の銀行が徴収する各種手数料を無料としている。 ネオバンクは、既存の銀行にはない「顧客目線に立ったサービスとは何か」がわかっている。 そのため、既存銀行の買収対象となりやすい。<目次>第1章 なぜ今、フィンテックなのか?第2章 フィンテックサービスの実際第3章 フィンテックの核心技術「ブロックチェーン」第4章 金融機関のフィンテック戦略第5章 モジュール化する金融サービス第6章 日本におけるフィンテックの方向性
2016.11.27
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まるわかりFinTechの教科書 [ 丸山隆平 ]丸山隆平「まるわかり FinTechの教科書」プレジデント社2016年刊≪日本の金融基盤は、アメリカに比べても、いや世界中と比べても、 格段に安定しており、堅実である。・・ 顧客の不便や不満がなかなか顕在化しないうえに、革新よりも安定を求められている。≫ そのため、金融業は改革のスピードが「遅い」業種にみえてしまう。 一方、IT業界は「速い」業種の代表である。 つまり、フィンテックとは、≪「遅い」金融業界と、「速い」IT業界が組み合わさり、「相乗」することで新しい サービスを生み出す動きである。 そしてそれによって、多くの人が潜在的に抱えている、お金にまつわる不便や不満を 解消するサービスを生み出す可能性をもっている。≫ フィンテックの需要者 = 金融産業 フィンテックの供給者 = IT産業 つまり、需要者である金融機関は、フィンテックという新しい道具を、イノベータである 大手ベンダーやベンチャービジネスなど、IT分野のサービス供給者から提供を受けるという構図である。 そして、金融機関は、それらの技術を使って、企業や個人の顧客への新しいサービスを提供する。 フィンテックは、インターネットにあらゆるものがつながる「IoT」ならぬ、 「IoF」(Internet of Finance)とも呼べる現象である。 フィンテックによって、金融業は「サービス業」になっていく。 フィンテック法案・・「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の 一部を改正する法律」、2016年3月に閣議決定、5月25日国会で成立。 ・今まで銀行が提供していた預金、決済、送金などの金融サービスを、銀行以外の企業が担い、 提供するようになっていくことが一番のポイントである。・日本は海外に比べて、銀行口座の保有比率が高い。海外では銀行口座を保有していない人が フィンテック企業のサービスを利用するというかたちで拡大してきた面もある。・これまでは規制によって制限されてきた、金融機関によるIT企業への出資が緩和された。 銀行の子会社が、勘定系システムをはじめとする決済関連システムにとどまらず、 フィンテックなどにおよぶIT関連の業務受託の範囲を、どんどん増やしていいということを意味する。 ・現行法では、銀行持ち株会社にできることは、子会社の経営管理に限られていたため、 持ち株会社自身がグループ全体の資産運用や共通システムの管理などの業務執行を行うことが できなかった。それが、持ち株会社が、IT技術開発まで含めた業務を行うことが可能になる。<目次>(より抜粋)第1章◆銀行法改正のインパクト――金融庁が思い描く日本版フィンテック01 銀行法改正で、日本でも本格的にフィンテックが動きだす03 IT企業と金融機関のかかわりはどう変わっていくのか06 銀行法改正のポイント――仮想通貨への対応……etc.第2章◆仮想通貨ビットコインの実像と、ブロックチェーンの可能性09 仮想通貨、ブロックチェーン、ビットコイン、暗号通貨の関係12 ブロックチェーン技術の応用14 ブロックチェーンの健全な発展を目指す業界活動を牽引――bitFlyer……etc.第3章◆アメリカにおけるフィンテック誕生の背景と実例18 オンライン決済で銀行業を再発明―PayPal 19 小さい店でも簡単・低価格でカード決済を導入できる―Square 21 6分で審査する無担保・オンライン融資―Kabbage 23 不特定多数から出資を募るクラウドファンディング―Kickstarter……etc.第4章◆フィンテックとは何か27 フィンテックはどのように登場してきたか28 スマートフォンの普及によるフィンテック誕生の地盤形成31 フィンテックを支えるテクノロジーAPI 33 銀行・証券マンの仕事はどう変わるのか?……etc.第5章◆日本版フィンテックを支えるベンチャー企業35 ファイナンスの隙間を埋めるソーシャルレンディング―Maneo 36 ネットとリアルの相乗効果で住宅ローンの借り換えをサポート―MFS 38 コンサル業を軸足にフィンテックにも目を光らす―メタップス40 フィンテック産業をリードする先駆者―マネーフォワード……etc.第6章◆国内大手ITベンダーのフィンテックへの取り組み45 “全方位的"にフィンテックに取り組む―NTTデータ46 ブロックチェーン技術の実装で先行―野村総合研究所48 地方銀行のフィンテック対応に貢献する―日本アイ・ビー・エム……etc.第7章◆フィンテックに向き合う金融機関の本気度50 ベンチャーのサービスとも積極的に提携―みずほフィナンシャルグループ51 独自仮想通貨の開発も―三菱UFJフィナンシャルグループ52 大手ベンダーからベンチャーまで広い視野で―三井住友フィナンシャルグループ53 信用金庫はフィンテックをどうとらえているか―西武信用金庫、東京東信用金庫55 1億米ドルのフィンテックファンドの運用を開始―楽天グループ……etc.
2016.11.27
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昨夜遅く、取引先の方から電話があり、「明日朝は雨模様なので延期したい」との相談があり、 了解しました。 って、・・延期するのは、ゴルフでした(>_
2016.11.19
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プロジェクトの失敗はだれのせい? [ 細川義洋 ]細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい? 紛争解決特別法務室“トッポ―"中林麻衣の事件簿」技術評論社2016年刊第九話 真のパートナーたれ いかにもIBMと思しき、RMK社。 でも、以下の内容は、RMKだけではなく、多くのITベンダーの姿(>_
2016.11.13
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プロジェクトの失敗はだれのせい? [ 細川義洋 ]細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい? 紛争解決特別法務室“トッポ―"中林麻衣の事件簿」技術評論社2016年刊第四話 業界の“常識"は見えない要件 「システム開発におけるユーザーの協力義務」がある一方、≪ユーザーが特に要件を提示しなくても、それが一般的な常識で 当然に推察できることなら、ベンダーがその機能を作りこまな≫ければならない、 という判決がある。 ITベンダーが反省すべきことは、≪ユーザーのことを考えず、ただ自分たちのものを押し付けて、 トラブルが起きてもユーザーに責任を押し付ける≫こと。≪お客様の提示した要望を口を開けて待ち、ただそれが実現できればいい というものではありません。 それは、単なる怠慢です。 自分がお客様だったら、何を考え、何を求めるか。 本当の意味で”お客様の立場に立つ”想像力が絶対に必要になります。≫ 第五話 軽微な不具合に地雷は潜む システムに、バグはつきものである。 また、このバグに対して、対面のユーザーが、 いつ対応してもよい、という場合においても、「バグは軽微な不具合であり、瑕疵にはあたらない。 よって、損害を賠償する理由はない」 と開き直ってはダメ。 ベンダーはITの専門家として、納入したソフトウェアが正常に動作して ユーザーの業務に寄与することに責任を持たなければならない。 だから、 ユーザーから不具合が通知された場合、ベンダーは速やかにこれを修復する計画 を示す義務がある。 注意すべきは、 お客さんの顔色ではなく、お客さんの仕事を見て仕事をすること。 <目次>第一話 ユーザーのワガママはベンダーの責任?第二話 ユーザーが協力しないのもベンダーのせい?第三話 苦しいときには縦社会 第四話 業界の“常識"は見えない要件 第五話 軽微な不具合に地雷は潜む 第六話 悪い話こそエスカレーション 第七話 プロジェクトのやめ方は泥棒に学べ 第八話 隠しごとが孤独と不幸を生む 第九話 真のパートナーたれ 解説
2016.11.13
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プロジェクトの失敗はだれのせい? [ 細川義洋 ]細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい? 紛争解決特別法務室“トッポ―"中林麻衣の事件簿」技術評論社2016年刊第二話 ユーザーが協力しないのもベンダーのせい? 驚きの判決・・ ユーザーが議事録の改ざんを命じ、ベンダーがそれを受けた場合、 その議事録は有効になる!!!!というもの。 東京高等裁判所 平成25年9月26日判決において、≪ベンダーの「ユーザーに議事録の改ざんを強要された。 ユーザーが提示した議事録は証拠とすべきではない」という主張を裁判所が退けた。≫ 判決曰く、≪ベンダーは、システム開発を業とする者であり、このような議事録作成の意義と方法を 当然熟知していたものといえる。 したがって、確定した議事録はステアリング・コミッティの作業実態を反映するものとして 取り扱うのが相当である≫ 議事録改ざん問題を、道義的にみると・・「本当に自分の行動に自信と責任があるプロなら、だれに何を言われようとも、 あったことをなかったことにするようなことはしない。」 ・・といっても、現場のメンバーが、顧客からの圧力に、そう簡単に対応できるわけではありません。 なので、常日頃、最低限、断っても理解してもらえなかった時は、 遠慮なくエスカレーションしてもらえ、とお願いしています。 プロマネの役割の一つに、クレーム処理は当然入っているので(^^♪<目次>第一話 ユーザーのワガママはベンダーの責任?第二話 ユーザーが協力しないのもベンダーのせい?第三話 苦しいときには縦社会 第四話 業界の“常識"は見えない要件 第五話 軽微な不具合に地雷は潜む 第六話 悪い話こそエスカレーション 第七話 プロジェクトのやめ方は泥棒に学べ 第八話 隠しごとが孤独と不幸を生む 第九話 真のパートナーたれ 解説
2016.11.13
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プロジェクトの失敗はだれのせい? [ 細川義洋 ]細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい? 紛争解決特別法務室“トッポ―"中林麻衣の事件簿」技術評論社2016年刊 「プロジェクトの失敗」の原因はどこにあるか? 小説仕立てですが、NECやIBMなどを経て、東京地裁のIT専門委員の細川さん自身が 見聞きした実際の事例を基にしています。 「プロジェクトあるある」のオンパレードですが、とっても身につまされます。 実に面白かったので、少しずつ紹介したいと思います(^^♪第一話 ユーザーのワガママはベンダーの責任? 要件が決まらない、いったん決まった要件がコロコロ変わる。 プロジェクト失敗の過半の理由は、開発ではなく、要求分析工程にあります。 ユーザーに振り回されるベンダーか? それとも、ユーザーを適切にマネジメントできないベンダーか? 後者は、「ベンダーのプロジェクト管理義務違反」を問われることになります。≪ベンダーは、システム開発等の専門的知見や経験を備えた専門業者であって、 ユーザーからの変更の申入れに応じることが本件新基盤システムにおける不具合・障害 の発生の可能性を増加させ、そのために検証終了時期を大幅に遅延させ、 本件ソフトウェア開発個別契約の目的を達成できなくなる場合においては、 (中略)これを予見したうえ、ユーザーに対し、これを告知して説明すべき義務を 負うものであって、なお、ユーザーが変更を求めるときは、これを拒絶する契約上の義務がある≫ ベンダーとしての最低の義務は、≪無理強いされても拒絶、 突き返されても見積書≫を出し続けること。 要件追加の影響や危険を想定して、スケジュール変更の申し出と見積もりを出す。 たとえ受領されなくても、プロジェクト管理義務は果たしていると解釈できる。第二話 ユーザーが協力しないのもベンダーのせい?・・細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい?」・・その2 第四話 業界の“常識"は見えない要件・・細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい?」・・その3 第九話 真のパートナーたれ・・細川義洋「プロジェクトの失敗はだれのせい?」・・その4 <目次>第一話 ユーザーのワガママはベンダーの責任?第二話 ユーザーが協力しないのもベンダーのせい?第三話 苦しいときには縦社会 第四話 業界の“常識"は見えない要件 第五話 軽微な不具合に地雷は潜む 第六話 悪い話こそエスカレーション 第七話 プロジェクトのやめ方は泥棒に学べ 第八話 隠しごとが孤独と不幸を生む 第九話 真のパートナーたれ 解説
2016.11.13
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竹橋の学術総合センターへ、「PMI日本フォーラム2016」の二日目の講演を聴きに行きました。 今回のテーマは、「CHANGE & INNOVATIONの時代に 何をなすべきか」 受講したのは、以下の6つ。 どの講演も、示唆に富み、とっても面白かったです(^^♪ 前野隆司さんの「打倒!茂木健一郎」の話、爆笑でした。 帰りに本屋さんで、前野さんの本、手に入れました。 10:00~11:00 H-1 中級 今仁 武臣 法人スポンサー グローバルPMスタディグループ「グローバルプロジェクトマネジメント・ハンドブック概要」 グローバルプロジェクトマネジメントは難しい。 グローバルプロジェクトマネジメントが難しいのは、 「複雑」だから。 複雑さの変数は、 多言語 × 多文化 × 多拠点 だから。 各々の課題とその処方箋・・年末に成果が出てくるようなので、楽しみにしています(^^♪11:15~12:15 M-9 武田 浩一 日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 技術理事「IBM Watsonとコグニティブ・コンピューティング」13:15~14:15 H-3 中級 小久保 久子 株式会社アイ・ティ・イノベーション コンサルタント「トラブルプロジェクトで起こっていること」 トラブルプロジェクトの代表的なものの 一つは、大規模な多段階リリース案件 であり、 も一つは、共通(共同)プロジェクト である。 ともに、最初の計画段階で、全体を見通すことがわからない中で、 方針を曖昧にしたまま、後続の開発ステップの中で、「うまく考える」ように要請される。 個別の開発プロジェクトにおいて懸命なマネジメントに努め、いくら要員を追加し、スケジュールを延伸してもダメ。 最初の段階で、移行途上や移行後の運用・保守を想定したグランドデザインがなされていなければ、動くシステムが出来上がることはない。 ちょっと立ち止まって、正しい地図を手に入れ、それに必要なリソースやスケジュールなどを準備してから、やり直した方が早い。 それができないなら、「小さく生んで、大きく育てる」ことが、プロジェクト成功の秘訣。 でも、多くの大規模プロジェクトの失敗の原因は、それができずに、大きなことから考える組織の壁・組織風土が基になっており、それをどう変えればよいのか・・だと思います。14:30~15:30 G-4 中級 金子 啓一郎・渡辺 敏之 PMCDF実践研究会「プロジェクト・マネジャー及びプログラム・マネジャーの育成に向けた課題 ~グローバル調査及び国内調査結果の比較からの気づき~」 プロジェクト・マネジャーから、プログラム・マネジャーへのシフト。 プログラム・マネジャーのスキルセット、マインドセットを考える契機になりました。 マインドセットの1つに、Embrace Change=変化を受容する、ことが挙げられているのは、興味深いです。 質疑に出た、プログラム・マネジャーとライン・マネージャの違い、 ちょっと整理してみたいですね。15:45~16:45 M-12 前野 隆司 慶應義塾大学大学院SDM教授「イノベーションを起こせる人と組織とは?」 ・・別途、記述するかも?!【楽天ブックスならいつでも送料無料】脳はなぜ「心」を作ったのか [ 前野隆司 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】幸せのメカニズム [ 前野隆司 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】システム×デザイン思考で世界を変える [ 前野隆司 ]17:00~18:00 H-6 中級 飯村 北海・木村 卓央 アジャイルPM研究会 「アジャイルプロジェクトマネジメント意識調査報告2016」 新しいことにチャレンジするに対する恐怖感をいかに取り払うか。 Fealess Changeのパターンランゲージ、とっても参考になると思います。「Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン」も読みたいと思います。【送料無料】 Fearless Change アジャイルに効くアイデアを組織に広めるための48のパターン / 川口恭伸 【単行本】
2016.07.10
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今週のIT Proのメルマガのタイトルが、「三流SEにならないための20代SEへのエール」という気になるものだったので、紹介。もしや、・・と思ったら、久しぶりの馬場史郎さんの記事でした(^^♪≪今のIT業界のSEを見ると、30代後半、40代のベテランSEの中には、 若いときのような元気さがない、さめたSEが結構いる。 だが筆者は、次の世代を担う今の若いSEにはそうなってほしくない。≫≪三流SEにならずにイキイキとSE人生を歩むためには何をすべきか もちろん、30代後半、40代でプロマネ(プロジェクトマネジャー)やスペシャリストになって、エネルギッシュにイキイキと仕事をしているSEはいる。だがそんなSEは、ひいき目にみても半分はいない。多くのSEは程度の差はあるが、若いときはイキイキとして仕事をしていたのに、30代後半、40代になると段々と溌剌(はつらつ)さがなくなり、影が薄くなる。そして決められた仕事を淡々とやるが、あまり目立たない「さめたSE」になる。中には理屈ばかりを言うSEもいる。 きっとそこにはいろいろな理由があるだろうが、そうなっては本人も不幸だが、会社も困る。きっと読者の周りにも、そんなSEがいると思う。悪く言えば、「落ちこぼれ的な三流SE」ともいえる。≫ そうならないためには、≪20代の多感な時代に「正しい本物の考え方」を身につける≫よう、アドバイスされています。 ・・以前の教えだと、 SEには5年ごとの(明示されない)試験がある。 各々の試験を落第しないためには、付加価値の高い仕事をし続けなければならない。 スキルを、狭義のITだけに絞ってはいけない。 常に、視野は広く、目線は高くいること云々。 次回以降の記事、楽しみにしています(^^♪
2016.07.06
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】クラウドビジネス成功教本 [ 河津誠一 ]河津誠一「クラウドビジネス成功教本-競争優位を確保するための事業化方法」日刊工業新聞社2015年刊○クラウドビジネスの特徴・・1、クラウドビジネスは、サービス提供のストックビジネス ○サービス利用料を基軸とするストックビジネス ×製品販売を中心とするフロービジネス2.多くの利害関係者との互恵(ウィン-ウィン)関係が重要3.顧客の満足要件を理解し、それを継続的に満足させることが重要 SLAとして、顧客にサービスレベルを保証することが求められる ex.セキュリティ、拡張性、信頼性(稼働率)、性能、統合連携、 カスタマイゼーション、課金方式の柔軟性(従量制・定額制)4.業種別サービスでは企業間連携が重要5.サービスの絶え間ない進化が重要6.集合知を最大限に活用することが重要7.関連サービスにより売上を増大させることが可能○クラウドビジネスの成功とは ・ビジネス立ち上げの成功 ・類似サービスによる競合出現時にも、競争優位性を確保し事業を継続 ・模倣サービスによる競合出現時にも、持続可能な競争優位性を確保し事業を継続○クラウドビジネスの6つの成功要因1.ビジネスモデル優位 ビジネスモデル創造または革新2.技術優位 機能・性能・拡張性・信頼性・操作性等の技術的要素で、 他サービスに比べて著しい優位性がある3.支援・維持管理・品質保証等(オペレーション)優位4.クラウドプラットフォーム活用または提供優位5.価格(費用対効果)優位 6.成功促進要因優位 先行優位、ブランド優位、顧客基盤保有、業過標準確保、 業務プロセス革新効果優位 等々○成功の基本3原則・基本原則1 ビジネスモデル優位(ランク5:業界でトップクラス)と、 技術優位(ランク5)の両要因で、顧客価値を充足し、 競争優位を確保している。・基本原則2 成功促進要因優位(ランク5)、 オペレーション優位(ランク4:競合に差別化できるレベル)、 費用対効果優位(ランク4)で、 顧客価値を充足し、競争優位を確保している。・基本原則3 成功要因のスパイラル進化が行われ、さらにこのための仕組みが 確立している。<目次>第1章 クラウドビジネスとは何か第2章 クラウドビジネスでの成功と成功要因第3章 クラウドビジネス成功事例―ビジネスモデル優位と技術優位の事例第4章 クラウドビジネスにおけるビジネスモデルとその評価・進化第5章 クラウドビジネスにおける競争優位の創出―競争戦略の創造第6章 クラウドビジネスにおけるイノベーション創出―持続可能な競争優位の確保第7章 競争優位なビジョン主導型ビジネスモデルの創造とイノベーション創出第8章 競争優位なビジネスモデル事例第9章 クラウドビジネス成功の基本原則第10章 問題意識に対する回答
2016.06.26
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】人工超知能が人類を超える [ 台場時生 ]台場時生「人工超知能が人類を超える シンギュラリティ―その先にある未来」日本実業出版社2016年刊 シンギュラリティ=技術的特異点・・ 「科学技術の進歩するスピードが予測不可能なほど高速になる時」を指す。 たとえていえば、<技術的特異点というのはアインシュタインが何億人、何兆人という世界が、 コンピュータの中の仮想的に実現されるということです。><大げさな言い方かもしれませんが、技術的特異点は40億年の生物進化に とって最終地点、ゴールとなる可能性があります。 なぜならそこから先は機械(コンピュータ)に進化のバトンを渡すことに なるからです。私たちは今、その岐路の少し手前に立っているわけです。> 特異点後の人間の姿として、想定されるのは、次の三つのケースがある。1.生身の身体・脳をそのまま維持する 現在の私たちと同じように有機体としての脳と身体で生きるケース2.サイボーグ(生物と非生物の融合体)として進化する 人間の身体の一部を機械やコンピュータに置き換えてサイボーグ化するケース3.完全に機械化し、非生物となる 脳を含む身体のすべてを非生物的な要素で置き換えてしまおうというもの 人工知能と人間との違いはなくなる ・・脳を、他の臓器と同様に、「非生物的なデバイス(コンピュータなど)」で 代替することが本当に可能なのか? 脳研究の究極目標とは・・1.脳の物理的構造と動作原理の解明 脳内のニューラルネットワークの物理的な構造とその動作原理を明らかにし、 人間の脳内で物理的に何が起きているかをすべて解明することです。2.脳の物理的動作と意識との対応関係の解明 物理的なニューロンの活動と、思考や記憶といった精神的な活動との対応関係を 解明することです。 つまりニューロンの発火パターンに対して、意識がどのように対応しているのか 明らかにします。【楽天ブックスならいつでも送料無料】シンギュラリティは近い [ レイ・カーツワイル ] カーツワイルの描く未来・・<特異点の後、人類は宇宙の物質のすべてをコンピュータ化し、 私たちの何兆倍という知能を作ると予想しています。 さらには、その知能によって物質やエネルギーを自在に操るようになると 述べています。そして最終的にはコンピュータ化された宇宙そのものが覚醒し、 神に向かって進化していく><非生物になった人類にも意識は宿る> <もし機械に意識が宿るのならば、宇宙規模の(機械的)知能には 「宇宙規模の意識・精神」が生起するということになります。 そしてその意識は人類の意識とは比較にならないほど 「大きな美意識」「大きな創造性」「大きな愛」を兼ね備えるだろう>といいます。 人間と猿とを比べた場合、知能に関して、人間は猿より優れるとともに、 感情面でも人間のほうが豊かである。 また、人間においても、幼児期よりも、成長するにしたがって、 様々な感情表現を身につけていく。 だとしたら、高度な知能を手に入れた宇宙規模の(機械的)知能は、 現在の人間とは比べ物にならないほどの「意識」「精神」が宿るかもしれない。PS 宇宙が生まれてからいままでの138億年を1年とすれば、 私たちの一生は、0.18秒にすぎない。 だから、<私はよく仕事に失敗して落ち込んだときや、人間関係につまずいた時などは、 このことを思い出し、心の中でつぶやきます。「すべては浮世のこと。 つい最近までこの世はなかったんだから、あまり気にすることはない」 そう思うと、少し気が楽になるのです。><目次>序章 シンギュラリティを前に第1章 シンギュラリティがなぜ問題になるのか?第2章 私たちはどこから来たのか?第3章 科学技術の進歩と人類の進化第4章 そして、人類のゴールへ終章 シンギュラリティ後の人類ビジョン
2016.06.25
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】SIerの教科書 [ 増田博道 ]増田博道「SIerの教科書 クラウド時代のSEの常識」技術評論社2014年刊「2.1:これまでのSIerの問題点 」・・ SIerは、現場のいいなり?!・経営者は、情報システム部門に積極的に企画を出してほしいと望んでいる・SIerは、ユーザ企業の経営者の声ではなく、現場の意見に耳を傾けすぎている でも、コンサル会社主導のトップダウンだけでも上手くいかない。 「システム化構想を行う人」と「システムを作る人」が異なるため、システム化構想が うまくSIerにつたわらない。 「2.2:これからのシステムは「作らずに作る」が主流 」・・・会社の経営者は、システムを「速く、正確に、安く」”作ってほしい”と望むようになった。・システムへの期待は、「守り」から「攻め」へ移った。 新しいビジネスを創造したり、仕事のやり方を劇的に変化させたり、 会社のグローバル化に対応すること。・システムを、ビジネスチャンスを広げる手段にしたい。≪単にユーザ企業の要求に誠実に対応するだけというやり方から、ユーザ企業と共に、 あるいはユーザ企業よりも先に、ユーザ企業を取り巻く業界の状況を把握し、 ユーザ企業の仕事の改善や、業績の向上をもたらすシステムを考え、作り、提案するという やり方に変える必要があります。≫「5章:これからのITエンジニアに求められる3つの力」・・5.1:ビジネスを創造する力:ユーザ企業のビジネスを創造する力が、強いシステムを作る・強いシステムを作るためのポイントは、 「今までとは正反対のことを考え」 「他の組織の仕組みをあてはめ」 「これまで疑う余地がなかったものを疑う」 5.2:課題抽出力:ユーザ企業や業界内の課題を見抜く力が良いシステムを作る ・問題は、「自分の問題」と「他人の問題」のセットで聞き出す・根本原因を探すには、なぜを5回繰り返す5.3:デザイン力:組み合わせにより、新しいシステムを作る ・クラウドサービスを作るには、マッシュアップ力が欠かせない・マッシュアップとは、世の中にすでにある、システムや情報を組み合わせる技術<目次>1章:SIerの特徴 1.1:SIerとは 1.2:SIerの歴史 1.3:SIerの種類 [CoffeeBreak]SIerで働く人の仕事風景 2章:クラウド時代のSIer 2.1:これまでのSIerの問題点 2.2:これからのシステムは「作らずに作る」が主流 2.3:クラウドサービスとは 2.4:クラウドの価値を高める3つの視点(柔軟、迅速、共感) 2.5:ユーザ企業へのクラウドサービスのメリット 2.6:SIerへのクラウドサービスのメリット 2.7:クラウド時代のSIerの種類 [CoffeeBreak]SIerは、3K(きつい、厳しい、帰れない)職場? 3章:激変するSIerのビジネスモデル 3.1:クラウドは、各産業界や社会インフラを支える手段となる 3.2:クラウドがもたらすSIerへのビジネスチャンス 3.3:ユーザ企業のシステム内製化の動き 3.4:クラウドの価値を支える開発手法~ウォーターフォール型からアジャイル型システム開発へ 3.5:開発と運用の垣根の排除~DevOps(開発と運用の相互協力) 3.6:SIer収益モデルの多様化~人月単価、サブスクリプション(定額制)、レベニューシェア(継続報酬) 3.7:多様化したSIerのキャリア 3.8:SIerの新たなキャリア [CoffeeBreak]SIerでは、エンジニアが評価されない 4章:ユーザ企業はSIerの“ここ"を見る 4.1:提案力"はあるのか? 提案する力がなければ、ユーザ企業は振り向かない 4.2:業界の知見"はあるのか? 業界の知見がなければ、絵に描いた餅になる 4.3:安全性"はあるのか? 安全でなければ、大事な資産を預けられない 4.4:サービス基準"はあるのか? サービス基準がなければ、判断できない 4.5:クラウドサービスは“自社の戦略"と合うのか? 戦略上、外部とのつながりが必要か 4.6:クラウドサービスは“制限"があるか? 制限があれば、オンプレミスと変わらない [CoffeeBreak]プロジェクトマネージャの人気 5章:これからのITエンジニアに求められる3つの力 5.1:ビジネスを創造する力:ユーザ企業のビジネスを創造する力が、強いシステムを作る 5.2:課題抽出力:ユーザ企業や業界内の課題を見抜く力が良いシステムを作る 5.3:デザイン力:組み合わせにより、新しいシステムを作る [CoffeeBreak]SIerが働く場所 6章:クラウドサービス構築でも大切な3ステップ 6.1:【ステップ1】なぜ?を明らかにする 6.2:【ステップ2】なに?を明らかにする~ユーザ企業のニーズや悩みを分解し、価値を明らかにする 6.3:【ステップ3】どうやって?を明らかにする~ターゲット(対象)をモデル化し標準化する [CoffeeBreak]お客さま先で働くエンジニアの悩み 7章:クラウド時代のSIer、4つのケーススタディ 7.1:IT設備の維持管理業務負担の削減 7.2:「小売/卸/メーカー」を一気通貫で需要予測して流通在庫の精度を向上 7.3:営業マンの商談状況を見える化 7.4:住居の施工/改築実績分析
2016.06.09
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】世界トップ企業のAI戦略 [ EYアドバイザリー ]世界トップ企業のAI戦略(日経BP Next ICT選書) EYアドバイザリー日経BP社2016年刊 一般的な機器・装置・設備は、 入力となる「認識系」、 出力となる「動作系」、 出力をコントロールする「制御系」 という3つの機能を果たす系から構成される。 「認識系」「動作系」は、ハードウェア、 「制御系」は、ソフトウェア が担う。 1980年代以降、90年代までは、 「動作系の磨き上げが顧客への提供価値につながった」 日本産業が世界で隆盛を誇った頃。 しかし、90年代以降は、 「ハードウェアがそこそこでも、ソフトウェア(制御系)で 顧客への提供価値を充足できる」ようになる。 ?日本企業は、垂直統合でハードウェアとソフトウェアとを自前 で作ったのに対し、 欧米企業は、水平統合で、新興国を取り込んだエコシステムを構築した。 2010年以降は、 ソフトウェアからサービスへ価値源泉となる系が移動した。 「制御系」から、その延長にある「情報系(情報の蓄積・解析)」 「サービス系」に価値源泉の重心が移った。 それが、ドイツの「インダストリー4.0」、 米国の「インダストリアルインターネット」「スマータープラネット」、 日本の「超スマート社会」が目指す世界。 Simens社・・ 「インダストリー4.0」を推進する同社の強みは、 そのソフトウェアを内製化できる組織を自ら獲得したことにある。 PLMベンダーの米UGS社の買収、 エンジニアリングソフトウェアの米Vistagy社の買収、 PLM及び製造業向けコンサルを手がける米THCESIS PLMware社の買収など。 Rethink Robotics社・・ 創業者は、ルンバの開発者。 同社の産業ロボットBaxterの最大の特徴は、 Baxterに作業を覚えさせるために、プログラミングが必要ないこと。 Baxterの手を取って動作を導いてあげることで、作業手順を学習することができる。 Amazon.com社・・ 配送センターにある倉庫ロボット。 1万5千台以上により、500億から1000億円の人件費が節約できる。<目次>第1章 人工知能ビジネスの全体像をつかむ第2章 農業 2-1 農業領域のバリューチェーン 2-2 農業領域の主要企業1 Monsanto社 2-3 農業領域の主要企業2 DuPont社 2-4 農業領域の注目企業第3章 ものづくり 3-1 ものづくり領域のバリューチェーン 3-2 ものづくり領域の主要企業1 GE社 3-3 ものづくり領域の主要企業2 Siemens社 3-4 ものづくり領域の注目企業第4章 自動車 4-1 自動車領域のバリューチェーン 4-2 自動車領域の主要企業1 Google社 4-3 自動車領域の主要企業2 Daimler社 4-4 自動車領域の注目企業第5章 住宅 5-1 住宅領域のバリューチェーン 5-2 住宅領域の主要企業1 Google社 5-3 住宅領域の主要企業2 Haier Asia社 5-4 住宅領域の注目企業第6章 医療 6-1 医療領域のバリューチェーン 6-2 医療領域の主要企業1 IBM社 6-3 医療領域の主要企業2 Google社 6-4 医療領域の注目企業
2016.06.09
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】ITロードマップ2015年版 [ 野村総合研究所基盤ソリューション企画部 ]ITロードマップ2015年版 情報通信技術は5年後こう変わる! 野村総合研究所基盤ソリューション企画部東洋経済新報社2014年刊 2年前に予測された5年後の姿ですが、 当時、黎明期といっていた技術も、すっかり定着した感があります。 進捗率は70%以上かもしれませんね~ 見えていることは、想像よりも早く実現するんだと思います。「5年後に向けた情報システムの変化」・・1.「数の増大」「実世界モデル」「知を持ったITの出現」 ・ネットワークの進化と「数の増大」 ・「数の増大」がより精密な「実世界モデル」の実現を促進 ・スマートマシン、「知を持ったITの出現」 2.サービスイノベーション時代のIT活用・テクノロジーイノベーションかサービスイノベーションの時代へ 1.産消逆転 消費者のIT活用が活発になり、企業よりも個人のIT活用の方が高度化する現象。 2.デジタル化 3.ビッグデータ 4.クラウド・コンピューティング ・産消逆転にともなう多様な端末や膨大な情報を活用する仕組みの構築・クラウド・コンピューティングの活用によるスケーラブルなIT基盤の迅速な構築・ビッグデータの利用による将来予測にもとづく最適化の実現「5年後の重要技術」・・1.エクスペリエンス・テクノロジー 「人と会話しているようなインターフェース」 「人にかわって最適な経験を考える技術」 「顧客体験を中心とした開発手法」 O2O(Online to Office)・・ インターネット上のサービスを用いて実在の店舗へ送客する仕組み ・・コンテキストベースオファーの発展期2.モバイル決済 スマートフォンを用いた非現金決済の実現 ・・モバイル決済の本格化から、セキュリティ機能の強化3.台頭するウェアラブルコンピューティング 「身につけるアプリ・サービス」の登場 クラウドとの連携で、インテリジェンスなサービスが実現4.ロケーションデータ活用による生活者向けサービスの進化 ウェアラブルデバイスや各種センサーと連携したロケーション・ビッグデータの活用 ロケーション・プラットフォームの整備と、 生活者のコンテキスト理解によるサービスの進化5.SDx SDx・・Software-Defined Anything SDC、SDN、SDS、SDDC 等 サーバ、ネットワーク等のあらゆるコンピュータシステムの物理資源を ソフトウェアによりコントロール可能にすることを目指した技術、 <目次>第1章 5年後のITロードマップ(ITロードマップと情報技術マップ『ITロードマップ2014年版』の要約5年後に向けた情報システムの変化)第2章 5年後の重要技術(エクスペリエンス・テクノロジー―台頭するO2Oサービスモバイル決済―スマートフォンを用いた非現金決済の実現台頭するウェアラブルコンピューティングロケーションデータ活用による生活者向けサービスの進化SDx)第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性(Internet of Things―広がるモノのネットワークマーケティング・ソリューション―企業活動の根幹となったマーケティングを最適に実行するIT基盤)第4章 現在のITトレンドを知る(情報技術マップ企業情報システムとITキーワードに関する調査)
2016.06.04
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】【高額商品】【3倍】攻めのIT戦略 [ NTTデータ経営研究所 ]攻めのIT戦略 (情報未来叢書) NTTデータ経営研究所 著・編エヌティティ出版2015年刊 「第6章 グローバルへ拡大するITマネジメント」・・ そもそもグローバルITマネジメントとは何か?「情報システムによるビジネス支援を最大化するために、 統制や効率性と迅速性や柔軟性のバランスを考慮して、 グローバル全体の情報システムを構築・運用・管理すること、 あるいはその仕組み」 最終的な目的は、「情報システムによるビジネス支援の最大化」という点である。 グローバルアプリケーションの標準化のパターン・・0.各拠点バラバラ(標準化なし) グローバルでもリージョンでもアプリケーションが標準化されておらず、 各拠点が独自に構築したアプリケーションを利用している状態1.リージョンごとの標準化(リージョン内の標準化) 各リージョン内のすべての拠点がリージョン標準アプリケーションをそのまま、 あるいは多少のカスタマイズをして利用している状態2.リージョンをまたいだ標準化 複数のリージョンおよびそのリージョン内のすべての拠点が同一の 標準アプリケーションをそのまま、あるいは多少のカスタマイズをして 利用している状態 ex.先進リージョン向け標準アプリと途上リージョン向け標準アプリ3.グローバル全体標準化 すべてのリージョン/拠点に共通の標準アプリケーションをそのまま、 あるいは多少のカスタマイズをして利用している状態 標準化の種類・・ 戦略的標準化・・ グローバルで標準化することによるコスト面での効率化効果は 限定的なものの、標準化することにより、様々な戦略の実現を図るパターン。 効率的標準化・・ 主に競争力につながらない業務について、アプリケーションを独自に構築・維持 することはコスト高になるため、アプリケーションを標準化することにより グローバル全体でのことと低減を図るパターン。 戦略的独自化・・ グローバルで標準化することによる効率化効果を捨ててまで、 あえてリージョンや拠点で独自のアプリケーションを利用することにより、 様々な戦略の実現を図るパターン。 情報システムの統一化・標準化のアプローチ・・ 1.現状把握 グローバル全体の情報システムの現状について把握し、 グローバルシステムマップを作成する。 ・統一化・標準化状況 ・パッケージソフト活用状況 ・システム維持費 2.目指す姿の策定 グローバル全体の情報システムの目指す姿を策定する ・標準化対象領域 ・標準化範囲 3.課題抽出・施策想起 現状と目指す姿のギャップから課題を抽出し、 施策を想起する ・グローバル標準化 ・各リージョン毎の標準化 4.施策評価・ロードマップの策定 投資対効果の様々な観点から施策を評価したうえで、 実施有無・実施優先度を検討し、 システムライフサイクル等を考慮してロードマップを策定する グローバル全体のIT部門間でのビジョン、戦略、施策の整合性を 確保するためには、そのための仕組みを構築する必要がある。 まず最初に行うのは、 グローバル全体でITビジョン、IT戦略、施策等を共有する会議体 の設置である。 現地駐在員をハブにした情報共有も有効である。 グローバルIT人材像・・ 1つは、グローバルITマネジメントを推進する人材。 グローバルIT戦略の立案やグローバルでのIT投資管理を実行する 役割を担える人材。 もう1つは、グローバル共通システム構築や標準システムの地域への ロールアウト等のグローバルプロジェクトをPMの立場でリーでできる人材。 <目次> 第1部 経営に貢献するITマネジメント第1章 攻め型への変革が求められるIT部門 第2章 ビジネス貢献に向けたIT戦略を策定する第3章 攻めに向けたITマネジメント態勢を構築する第4章 ステークホルダーとのコミュニケーションを活性化する第5章 攻めに向けた人材を育成する第6章 グローバルへ拡大するITマネジメント第2部 サービスを創造するITイノベーション第7章 イノベーション創出に向けたIT戦略 第8章 IT組織のための付加価値創造のハウ・ツー第9章 オープンイノベーションに取り組みマネジメントを行う第10章 ITで顧客接点を高度化する
2016.05.29
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】【高額商品】【3倍】攻めのIT戦略 [ NTTデータ経営研究所 ]攻めのIT戦略 (情報未来叢書) NTTデータ経営研究所 著・編エヌティティ出版2015年刊「第5章 攻めに向けた人材を育成する」・・ 求められる人材像は、 「保守型」から、「攻め型」に変化している。 IPAの『IT人材白書2014』・・「多様化するIT環境やニーズを意識し、専門力を身に付け、 新たな価値創造プロセスの担い手となれ」 JUASの『企業IT動向調査報告書2014』・・「長きに渡りユーザー部門からの要求を『受けて』『作る』受動的な役割から、 持てるITスキル・知識をバックグラウンドに、ユーザー部門では思いつかない発想で 『新たな価値を生み出す』能動的な役割へと転じることも可能なタイミングに来ている。」≪高度IT人材として求められる本質的な能力とは、 ITだけではなく、業務とITの視点で新しい価値を創出するための戦略的な企画を 立案する能力と、立案した企画を絵に描いた餅に終わらせることなく実現するために、 組織を、企業を、そして社会さえも巻き込み、推し進めることができる能力では ないだろうか。≫ 「攻め型」の役割を担うIT人材に必要な能力・・ 戦略企画力・・ IT目線ではなく、経営やユーザーと同じ目線で新しいビジネスや 製品サービスを創造するための企画を立案する能力を指す。 改革推進力・・ 経営トップをはじめとするステークホルダーに改革の内容を説明し、 納得してもらうとともに、企画を具体化(施策の作成)し、 関係者を巻き込み、モチベーションを向上させながら改革を推し進める能力を指す。 IT目利き力・・ 数多あるITの中から自社のビジネスに融合し、新しい価値を創出できるITを 見極める能力を指す。 またそれらITの本質を理解するとともにビジネスへのインパクトを迅速かつ的確に 分析し、把握する能力を含む。 未来予想力・・ 今あるITではなく、そのITの今後の進化を見越して、そこから描かれる未来の ITの活用とITが社会に与えるインパクト、そしてITを活用する社会を予測する 能力を示す。 予測した未来を実現していくためのロードマップを、予測した未来から具体化していく 能力を含む。 「攻め型」IT人材の育成法・・ 1.業務部門とのローテーション 2.IT子会社などのグループ企業への出向(ローテーション) 3.専門分野や職歴の異なる人材おのコラボレーション機会の充実 4.執務時間内の自由な研究活動 5.収益不問の先行投資型の部署・プロジェクトでの実践≪いずれの育成施策も、これまでの仕事の延長戦にはないことがわかる。 これまでの環境とは異なる環境に身を置き、これまでにない別の考え方を 持っている人たちと一緒に仕事をすることが重要である。≫≪また、個々の人材に対してスキル育成を図ることは重要かつ不可欠であるが、 組織全体のスキルの底上げと育成の効率化を目的として、 システム企画や業務改革推進などの一見非定形的な業務であっても、 検討プロセス、検討事項、評価指標などを標準化・ガイドライン化することは 有効である。≫<目次>第1部 経営に貢献するITマネジメント第1章 攻め型への変革が求められるIT部門第2章 ビジネス貢献に向けたIT戦略を策定する第3章 攻めに向けたITマネジメント態勢を構築する第4章 ステークホルダーとのコミュニケーションを活性化する第5章 攻めに向けた人材を育成する第6章 グローバルへ拡大するITマネジメント第2部 サービスを創造するITイノベーション第7章 イノベーション創出に向けたIT戦略第8章 IT組織のための付加価値創造のハウ・ツー第9章 オープンイノベーションに取り組みマネジメントを行う第10章 ITで顧客接点を高度化する
2016.05.29
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】道具としてのビッグデータ [ 高橋範光 ]高橋範光「道具としてのビッグデータ」日本実業出版社2015年刊 ビッグデータの特徴を表す3つの「V」・・ ・Volume(量)・・途方もない大量のデータ 「どの程度の量があればビッグデータか」 2020年に、世界のデジタルデータ量は、40ゼタとなる。 ゼタ・・10の21乗 ・Variety(多様性)・・数値、テキストや画像、動画などを含む 「定性データがないとビッグデータではないか」 ・Velocity(速さ)・・リアルタイム性、分析の速さ・高速処理 「リアルタイム処理でなければいけないのか」 → 「リアルタイムな分析」よりも、 ビジネスの視点において「迅速な行動」を生み出せること ・Value(価値)・・データを活用して「いかに価値を生み出せるか」 → 「知りたいことを分析するのに十分な質と量のデータが取れているか」 データの形式は、 ・構造化データ ex.RDB ・半構造化データ ex.XML形式のデータ ・非構造化データ ex.SNSのテキストデータ、音楽や画像 データサイエンティストとは、 「目的に応じた形でビッグデータを活用し、成果を出せるスキルのある人」 統計:分析モデルをつくるための統計解析を行うことができ、 その解析結果の精度を高められるスキル。 IT/技術:IT/技術によって、どのようなデータが取得でき、どのようにデータを 蓄積し、アウトプットしていくかを考え、実装できるスキル。 ビジネスインサイト:得られた結果の意味を理解し、ビジネスでどのように活かせるかを 考え、施策に落とし込めるスキル。 3つを兼ね備えたオールマイティな人は少ないため、 「データサイエンティスト・チーム」を作ることが大切。 ビッグデータ活用が上手くいかないパターン・・ 1.データを集めれば何とかなると思っている 2.ユニークな事実、珍しい発見を探し求める 「暗黙知の形式知化」が、本来的な価値 3.データだけを見て、現場を見ようとしない → 目的がないビッグデータ・プロジェクトはうまく進まない ビジネスにおけるビッグデータ活用4つのパターン・・ 1.新しく取得したデータで、新規ビジネスを立ち上げる 収集したデータを提供し、その閲覧権や使用権を付加価値とする 2.既存ビジネスで取得できるデータで、新規ビジネスを立ち上げる 収集したデータを分析して、新商材や新サービスにつなげる 3.既存ビジネスで取得できるデータで、既存ビジネスの売上増に活かす 収集したデータを分析して、UX(顧客体験)の向上につなげる 4.既存ビジネスで取得できるデータで、既存ビジネスの効率や品質向上に活かす 収集したデータを分析して、コストダウンや品質向上につなげる ビッグデータ活用の2つのプロジェクト・・ 「ビッグデータ活用計画プロジェクト」 ・モデルの仮説立案 ビジネスの目的に向かって、どこに課題があるかという仮説を考える あくまで仮説なので、あまり時間を要さない ・データの収集 ・仮説検証 データの切り口や見せ方を変えて、さまざまな角度から検証してみる データの細部を確認し、異常値や外れ値にもこだわる データが示す意味を正しくとらえ、現場にも確認する ・モデルの最終化(施策を抽出) データの取得や収集にかかる手間など、実際に実現可能なモデルかどうか、 現場担当者を交えて検討する 「ビッグデータ定着化プロジェクト」 ・施策の導入・モニタリング 何でも分析できるツールという視点ではなく、現場のユーザー視点で施策に 活かせるツール選定を心がける 単発の施策で終わらせないように、現場に実際に入り込み、 モデルの運用面における改善点を一緒に継続的に考えていく ・成果 成功要因、失敗要因を検証することで、次の改善につなげる<目次>序章 ビッグデータはブームから、「活用」のフェーズへ第1章 ビッグデータという「道具の特性」を理解しよう第2章 ビッグデータの活用は「目的」ありき第3章 ビッグデータ活用の進め方第4章 ビッグテータ活用を成功に導く8つのルール第5章 ビッグデータ活用によって、私たちの生活はどう変わるか
2016.05.27
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】【高額商品】【3倍】データサイエンティスト養成読本(機械学習入門編)データサイエンティスト養成読本 機械学習入門編技術評論社2015年刊 Q&A・・ Q:機械学習は自動で何でもやってくれるのか? A:すべて自動にはならない 機械学習は、与えられたデータから学ぶもので、目的のタスクに対して 正しいデータを与えるのは機械学習を使う人間側の責任であり、 すべてが自動的になるというのは過度の期待です。 Q:では、機械学習モデルを学習するにあたって、 どれくらいデータの量があれば良いのか? A:大量にある方が良い 機械学習アルゴリズムにとって、学習に用いるデータはあればあるほど良い。 データを集め続けるコストは、集めるしくみを作るコストに比べれば 圧倒的に低いため、できる限り大量のデータを集めることが基本です Q:人工知能あるいは機械学習が発展するとそのうち人間が不要になるのでは? A:不要になるというのは極端 機械によって代替が可能であるものは多くある。 しかし、 前例がなくより知的に高度な作業はまだどのような機械学習的なアプローチ で実現できるかまだ不明です。 また、アルゴリズムの精度が向上したとしても、正解データをどのように準備するか など、機械学習プロセス全体を見通すと現実的な解決に困難がともなう事例もある。 さらに、肉体労働は、人工知能だけでなくロボットの統合も必要なため、 一部を除くと、コストが見合わず、機械が人間を置き換えるのはしばらく先になる。 Q:人工知能と機械学習はどう違うのか? A:人工知能はシステム全体を指す 一方、機械学習は、定式化された種々の問題と、それを解くアルゴリズムなど 技術を指すことが多い。参考文献・・【送料無料】 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの Epub選書 / 松尾豊 【単行本】【楽天ブックスならいつでも送料無料】【高額商品】【3倍】言語処理のための機械学習入門 [ 高村大也 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】【高額商品】【3倍】実践機械学習システム [ ウィリ・リチャート ]《送料無料》機械学習のための確率と統計<目次>第1部しくみと概要を学ぼう!特集1機械学習を使いたい人のための入門講座…… 比戸将平第1章:機械学習の概要第2章:機械学習の歴史と今後の応用例第3章:データサイエンティストのための機械学習第4章:Q&Aとまとめ特集2機械学習の基礎知識…… 馬場雪乃第1章:機械学習の問題設定第2章:教師あり学習第3章: 教師なし学習第4章:応用特集3ビジネスに導入する機械学習…… 里 洋平・戸嶋龍哉第1章:ビジネスデータのクラスタリング第2章:予測モデルの構築特集4深層学習最前線…… 得居誠也第1章:準備第2章:多層パーセプトロンの書き方第3章:ニューラルネットの学習方法第4章:画像認識のためのアーキテクチャ第2部手を動かして学ぼう!特集1機械学習ソフトウェアの概観…… 福島真太朗第1章:開発が進む機械学習のソフトウェア第2章:機械学習のソフトウェアを用いた実行例第3章:機械学習ソフトウェア選択の指針特集2Pythonによる機械学習入門…… 加藤公一第1章:イントロダクション第2章:Numpy,Scipy,matplotlibの基礎第3章:scikit-learn入門特集3推薦システム入門…… 関 喜史第1章:推薦システムのキホン第2章:推薦システムを作る第3章:推薦システムの高度化第4章:良い推薦システムを作るために特集4Pythonで画像認識にチャレンジ…… 阿部 厳第1章:画像認識とは?第2章:準備第3章:シンプルな画像認識を実装第4章:猫顔検出に挑戦特集5Jubatusによる異常検知…… 熊崎宏樹第1章:はじめに第2章:アーキテクチャ第3章:テストデータからの異常検知第4章:サーバログからの異常検知
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