16.混迷の世紀
エムテック(Mtech)-その2
”中国産”と化したモデル達:2001年~
1996年に大手玩具メーカーのエポック社が、エムテック(MTECH)ブランドで、日本で初と言える1/43の国際標準スケールを採用したミニカーシリーズの発売を開始したことは、先の近代史編で述べました。当初は品質や車種は大人の趣味嗜好にも対応しつつ、小さな子供でも玩具店やデパートで気軽に手に入れることができる昔ながらのトイとしての要素は捨てないという性格付けがなされていました。このコンセプトに則り、一定以上の強度を保ちつつドアやボンネットの開閉アクション機構を備えながら、玩具としての安全性やプロポーションの再現にも充分な注意が払われたモデルを次々に発売して来ました。
しかしながら多様なユーザーニーズに応えるために、ダイキャストやプラスチックといった定番素材だけでなく、ABS樹脂やレジン、ホワイトメタルといった様々な素材を使用してよりハイクオリティな仕上がりのモデルとするM4(マルチ・マテリアル・ミニチュア・モデルの略)シリーズ、通常シリーズと同じダイキャスト製ながら、トイでは無くホビーに分類されるよう塗装表現など全体のリアリティを高めたエムテックとM4の中間に位置する、エムテック・ハイグレードなどがシリーズ化されました。
こうしてエムテックを冠するいくつかのシリーズが生まれましたが、現在ではその混迷を脱して本来のブランドイメージであるエムテック・トイとエムテック・ハイグレードの後継であるエムテック・ホビーの2つのシリーズに2分化されています。
スバルのミニカーについては、このエムテック・トイから新たに3代目レガシィ・ツーリングワゴンが発売されています。また、初期のエムテックのシリーズで発売されていた3種類のスバル・サンバーが、郵便車、赤帽、ドラえもんと全く同じバリエーションで、近代史編にも書きました様に品番のみ変更されてエムテック・トイで再販されています。同様にビストロのミニパトカーもT-11としてこのシリーズで再販されています。
従いましてここでご紹介するのは、非常に寂しいことに3代目レガシィのみとなってしまいました。
2003年4月この項アップ。
2004年10月4代目レガシィツーリングワゴン追加。
2007年3月MAVIC限定レガシィサポートカー追加。
エムテック
《T-01 スバル・レガシィ・ツーリングワゴン 1/43 2001年5月発売》
3代目レガシィツーリングワゴンとしては1/43スケールでは最初のモデルでした。残念ながらその後ダイヤペットと真打ちのオートアートがミニカー化してしまい、ドア開閉などのアクションも無くかなり甘めのモールドも相まって、唯一の走る1/43レガシィツーリングワゴンということだけが取り柄になっています。 製品番号T-01-Aがアークティックシルバーメタで、T-01-Bがグランブルーマイカとなっています。アクションはありませんが、プルバックでゆっくりと走ることができます。(笑
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《ミント限定 スバル・レガシィ・ツーリングワゴン 1/43 2001年5月発売》
こちらは、エポック社の言わば直営ミニカーショップであるミントから限定販売(というには沢山販売され過ぎと思いますが)された、ホワイトのボディカラーの製品です。ボディカラー以外は全く上記と同じ製品です。この当時は、町田にもミントがありましたので、ちちはまだ小さかったななみを連れてこれを買いに行った思い出があります。その後ミント町田店は閉店してしまい、ミニカーを扱うミントの店は千葉店のみになってしまいました。


《T-15 JAFロードサービスカー(レガシィ・ワゴン) 1/43 2001年7月発売》
未だかつて見たことがありませんが、レガシィツーリングワゴンのロードサービスカーです。さぞかし迅速に現場に到着できるものと思いますが、みんな大好き働くくるまの便乗商品みたいな気がします。(笑
これも上記との相違はボディカラーのみです。


2004年10月追加。
《T-20 スバル・レガシィ・ツーリングワゴン 1/43 2004年10月発売》
エポック社のエムテックのホームページで当初8月発売が予告されていた、4代目レガシィツーリングワゴンがようやく発売されました。1/43としては京商のJコレクションに続いてのBPのモデル化ですが、標準的な1/43ミニカーの半分の価格のJコレのさらに半分という驚異の価格設定です。(笑
製品番号T-20-Aがシルバーで、T-20-Bがブルーとなっています。なかなかのプロポーションと細部の造りも悪くありません。また、ご覧の通りアクションとしてフロントドアの開閉が復活してくれました。やっぱりエムテックはこれがなくちゃね。(笑
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《ミント限定 スバル・レガシィ・ツーリングワゴン 1/43 2004年10月発売》
お約束のミント限定版も同時に発売され、ホワイトとブラックの2色のボディカラーがあります。 上記の通常版との相違はボディカラーだけでは無く、フロントドアの開閉はそのままにサンルーフが再現されています。4代目レガシィミニカー第一弾だったトミカ、第二弾のJコレクション、そしてこのミント限定エムテックと、いづれもサンルーフ付きとは偶然の一致とは思えません。(笑
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MAVIC 限定
2007年3月追加。
《MAVIC 1/43 スバルレガシィ2006年モデル(アシスタンス開始10周年記念) 1/43 2006年10月発売》
競技用自転車のホイールの分野で圧倒的なシェアを占めるフランスのブランド「MAVIC」(アメアスポーツジャパン株式会社)が国内でのニュートラルアシスタンス活動10周年を記念して、1000台限定で製作したプレミアムモデルだそうです。
『MAVICは1996年のツール・ド・北海道よりマヴィックイエローのニュートラルカーで国内主要レースのアシスタンスを続け、レース中にパンクした選手のスペアホイールの提供やメカニック面でのサポート活動を通し、競技に参加しているすべてのチームや選手をサポートしている。』んだそうですが、当時からレガシィをサポートカーに選んでおり、最初は2代目レガシィBGだったそうです。
最初にこのモデルを発見したときはものすごく興奮しました。だって1000台限定だったんですもの。(笑
これを逃したら絶対げっちゅできない!とばかりに勇んで予約を入れましたが、これがなかなか到着しなくてじれったい思いをしました。エムテック製と聞いていましたが、どうしてどうして期待に違わぬすばらしい出来映えでした。
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まだまだちちのコレクションは続きます。(笑)
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最終更新日 2007/03/10