2007/12/19
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週の頭から食欲がなく胃がムカムカする。
発熱や頭痛は伴わず風邪というわけでもなく。
すぐ治るやろと自然治癒力を過信しながら数日間をやり過ごしていたところ
週末にドカン。
尋常でない胃痛。
キリキリ痛む･･･いやちゃうなぁ掴まれてるような感じ。
激しい嘔吐と下痢。
睡眠不可。
コンビニ袋を口にあてて便器にしゃがみながら
未経験の苦痛と共に金曜の夜を過ごす。
コレはマズいなぁ･･･というコトで土曜の仕事はキャンセルして
何らかの措置を施すコトにする。
選択肢は三つ。
薬局にて市販薬を購入。
しかし患部は明らかに消化器官。
粥やヨーグルトの消化ですら拒みそうな今の彼らに
空腹状態での投薬の一撃は相当なダメージを逆に与えそうな気がする。
却下。
近所の開業医にて診察。
「どうされました？」
「はぁ、とにかく胃の痛みが激しくて･･･戻して下してでして」
「前開けてください」
「風邪でしょうねぇ、お薬出しときますから二三日安静にして変化なければ
また来てください」
かなりの高確率でそうなりそうな気がして却下。
総合病院にて診察。
ウィルスにやられてる可能性もなきにしもあらずで
その場合、本格的な検査が望める。
点滴という措置がとれる。
点滴。
この荒れ狂った胃腸どもに一切の負担をかけるコトなく投薬される
素晴らしい措置方法。
コレや。
決定。
時計回りに胃のあたりをさすりながらフラフラの運転で
近くの総合病院へ流れ込む。
初心受付のカウンターにもたれかかり
しかめっ面で保険証を提示。
一回り下ぐらいのいかにもアホっぽい女子事務員。
「この問診票に記入してお待ちくださーい」
住所・氏名・生年月日を記入しながら
いま渡した保険証にみな書いとるやろがい。
胃痛が増す。
一刻も早く点滴にすがりたい。
質問事項が十数個並ぶ。
いままでに大きな病気にかかったことがありますか？
いままでに手術を受けたことはありますか？
おかげさまで普段は健康なので読み飛ばして全ていいえに
マルをしようかと思うが性格が邪魔をする。
一個ひっかけがあったらどないしよう。
胃をさすりながら全項目をチェック。
食物のアレルギーはありますか？
現在妊娠中、またはその可能性がありますか？
結局全部いいえでよかった。
胃が痛い。
先程の事務員へ提出すると
「今日はどうされましたー？」
明らかに胃のあたりを歪んだ表情でさすっている。
というより医師でもないお前に症状を言うてどうなる。
早く点滴にすがりたい。
「胃の痛みが激しいて、あと下痢と嘔吐と･･･」
「それじゃー内科ですねー。廊下左に折れてつきあたりでーす。」
分かってる。内科目当てで今日は来たんやから。
内科外来待合。
そうや。
ウッカリしとった。
そこは高齢者の憩いの場と化していた。
「木村はん、久しぶりでんなぁ」
「や木曜日来たら吉田先生お休みや言うて今日薬だけもらいに来ましてん」
「んな大したことあれへんなぁ」
「そうですねん」
ガハハハハハ
頼むからこいつらより先に診てくれ。
待つコト一時間半。
ようやく呼ばれたと思いきや、診察前の看護士による問診という。
「今日はどうされたんですか？」
胃を押えた苦悶の表情を目の当たりにしてもコレは決まり文句か。
「胃痛と嘔吐と下痢」
もうしゃべんのも億劫。
「いつぐらいからですか？」
「週初めから食欲のうて昨夜イッキに」
「下痢は何回ぐらい？」
「ひっきりなしです」
「そう･･･可愛そうに」
そこにナイチンゲール精神いらんねん。
早く診察台へ。
「じゃちょっと聞いていきますね、いままで大きい病気とかは？」
「得にないです」
「手術されたとかは？」
「全然ないです」
ちょっと待ってくれ、さっき紙書いて出したやろが。
あのアホ女どこに出しよってん。
「おタバコ吸われますか？」
ファミレスか。
ここで吸います言うたら
「ただいま喫煙診察室は満席ですのでもうしばらくお待ちいただけますか」
て言われんねやろか。
胃の痛みと戦いながらも脳裏でこんなしょうもないコトを一瞬考える
自分が腹立たしい。
「ご家族で同じ症状の方はおられますか？」
「いや一人です」
「え、独り暮らしなんですか？」
「いや家族はいますけど症状は一人だけです」
この看護士わざとやってんちゃうやろかと。
早く･･･点滴･･･。
そして再び待たされるコト30分。
名前を呼ばれついに診察室へ。
「今日はどうされましたか？」
キミらの分業制は全く意味を成さないと本日悟りました。
「激しい胃痛です。下痢と嘔吐もあります」
「いつからですか？」
お前さっきのヤツと絶対仲悪いやろ。
「昨夜からです」
「じゃそこに横になってください」
診療台に寝そべる。
軽い触診。
あーそこはやめて、こそばいねん。
「胃腸炎ですね」
それを聞いて「お～いお茶」と一瞬思い浮かべる自分が情けない。
「お薬出しときますから安静にして体休めてください。症状は二三日続きますけど」
「は？」
「炎症が治まるまでは続きますね」
「あの･･･モノが食われへんので飲み薬は･･･」
「食欲がない場合はポカリスエットみたいな糖質を含んだ水分を補給してください」
「て、点滴とかは無理ですか？」
「必要ありません」
点滴･･･夢の点滴。
こうして体内的には何の変化もないまま数時間が過ぎた。
支払を済ませ薬を受け取り、朝よりも明らかに不確かになっている運転で
家に帰り着いた。
薬の袋を見てみる。
毎食後すぐ。
せやから食われへーん言うてんねん。
半ば投げやり気味に放り投げた袋から一枚の紙キレがひらり。
－おくすりの説明書－
1/2 ビオフェルミンR
☆整腸剤です。
毎食後すぐにお飲みください。
2/2 ガスターD錠20mg
☆胃酸の分泌を抑えます。
毎食後すぐにお飲みください。
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！！！！
今日はこのへんで。
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