せんだって日記

せんだって日記

2011.01.05
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テーマ: ニュース(95833)
カテゴリ: カテゴリ未分類
せんだってはお正月で酒が飲めたわけだが、おせち料理に関する寒々しいニュース、知ってますか。


グルーポンで「バードカフェ」のおせち料理を注文すると二万円くらいのものが一万円くらいで買えておトク極まりない、はずが、届いてみたら見本とぜんぜん違う貧相なものだったので電光石火クレーム発生、ツイッターで炎上、社長辞任ののち逆ギレ、というアレな。


僕はこの件でおせち料理がどうしてあんなにおいしそうじゃないのかという三十年来の疑問が腑に落ちたんだけど。


おせちって基本が保存食で、あとはヨロコンブ的なダジャレでできてんのね。


そもそもは家の女性が正月に炊事を休むための、保存食であり餅なんですよ。家電が出来る前からの伝統ね。


甘すぎる豆とか味の濃い佃煮だらけの重箱がごちそう扱いだったのがよくわからんかったけど、縁起担ぎのダジャレ食材を昔の方法で保存食にしたものなんだから、とくに高級なもの以外はまあ、おいしいから食べるってものではなかったんですな。ということに気がついたのです。


あの佃煮、不味いのにいっぱいあるんだもの。超うれしくない。


でも、僕が不味いなと思ってたのはウチのオカンがスーパーから買ってきたものを重箱に詰めただけだからだろう。
立派な料亭で職人が寝ずにつくるおせち料理はおいしいんだろうし、そもそも比べるものではない。





数万円のおせち料理というのは、数万円を惜しまない人たちが買う物だ。そこを一万安く買えておトクっていうふうに思い群がったというところに、なんか変な感じを覚えるのだ。
得したって言っても、たった一万円、だよ。


妻がパートでおせち料理の予約を受けたことがある。
高級デパートでのことだ。
十万円のおせちに加えて五万円のものを複数個のご予約をしてった人がいたそうだ。もちろん支払いは外商部に回す。現金もカードも出てこないレベル。
なんで何個も予約するかって、十万のは自宅用。五万円は買い与えるぶんなんだろうね。
年始回りにたくさんの人たちが来る立場。自分は家で待つ側。
安いほうの五万円おせちは使用人に与えるのか年始の客にお土産に持たせるのかわからないけど、ぽんとあげてしまうわけだよ。


こういう人たちは、一万円おトクだからっておせち料理をネットで予約しないだろう。一万円の差なんて気にしないよ。
これが階級よ。


日本にも階級はあるけど、それはなかなか表に出てこなかった。戦後はとくにそうだね。一億総中流なんて言葉で見えにくくなってたけど、不況二十年、そろそろ顕在化してきていい気がするし、見えたほうがいい気がする。





この件は、金が無いくせに贅沢をしよう/させようと卑しい連中が結託してできあがった、単に嫌な話だよね。


ハイクラスもロウアーも、例年通り正月を美味しく楽しんだんだもの。
だから、「階級」を意識したほうがいいんじゃないかな。


だって「カフェのおせち料理」だよ。
こういうのを買いたいと思うのってつまり、お友達に「いくらトクしたか自慢する」ところの勝負になってるわけでしょ。

なんでもいいからとにかく「いくら安く買えたか自慢」がブランドの代わりになってくるわけでしょ。
そういうセコさの競争なわけでしょ。
ビンボくさいよ。
ビンボくさいおせちがお似合いでしょうがよ。


僕は寿司を食べた。雑煮も食べた。お年始で人数が集まったのでみんなで肉まんを手作りした。蒸篭でパーリナイだぜ。ぜんぶ美味しかった。


かまぼことカズノコは好きです。





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最終更新日  2011.01.06 00:14:26
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