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けんとまん1007さん
あならいざぁさんCalendar
〔歴代首相は他国が攻撃されたからということで自衛隊を派遣できる安保法制の発動場面について見解を明確に示すことを避けてきた。〕
この発言をどのように考えるべきか。「存立危機事態」を具体的に明言することは国際緊張を高めることで防衛費の拡大を容易にするかもしれないが、 国際関係(とりわけ中国との関係)を不安定なものにして、むしろ「存立危機」を呼び込むことになるのではないか。
普通に考えれば、「日本と密接な関係のある他国が、日本の領土・領海の外側で何らかの攻撃を受けた」からといって、直ちに「存立危機事態」になるとは考えられない。むしろ、 日本が(補給活動も含め)その戦闘に参加・協力することによって存立危機に陥ると考えるべきであろう。 (例えば、国内の米軍基地や自衛隊基地がミサイル等による攻撃対象になる、米軍への補給活動を抑えるため主要な港湾が海上封鎖される、といった形で・・・)
責任ある総理大臣という職に就くことで、「ある程度現実を踏まえた言動」をとるかに見えた現首相だが、人々の生活改善や気候変動対策など課題が山積みの状況下でなぜ国際緊張を高め危機を呼び込むような発言をするのか? 「歴史から学ぶべきではないか」と私は考える。例えばナチスドイツのヘルマン・ゲーリングは次のように述べている。

ということだった。
外敵や国内における敵(悪い奴ら)によってわれわれは脅かされているから対応すべき、というのは支配者の行ってきた大衆操作の常套手段である。にもかかわらず、人々は繰り返しそのような「手口」に引っかかってきた。台湾海峡危機を強調することにせよ、在留「外国人」増加による不安・不利益を強調することにせよ、そのような文脈から見ることが大切ではないか。
さて、スウェーデンの研究機関は「 2024 年の世界の軍事費は合わせて 2 兆 7180 億ドルに達し、過去最高を記録した」ことを明らかにした( 2025 年 4 月 28 日)。日本円にして実に 390 兆円である。
2024 年の世界軍事費は過去最高390 兆円余 伸び率最大に
このようなのびの背景には「国際緊張を緩和する努力が不十分であること」、「逆に危機を強調して支持を拡大しようとする傾向が強いこと」があるのだろう。しかしながら、各国とも国際緊張を緩和し平和的な関係を構築しつつ、安心して生活するための社会環境の創造、教育や福祉の条件整備、災害や気候変動への対策、等々対応すべき山積みの課題にこそ力を入れるべきではないのか!?
(私は 「ウクライナ戦争」について、ウクライナや欧米諸国がそれを防ぐための努力をまともにしなかったのではないか、という強い疑問を抱いてきた 。)
もう一つ、国際関係とりわけ中国との関係に限定して以下のことは述べておかなければならない。遠藤誉( 遠藤は、高市外交を賞賛していた ことからしても、「反高市」ではない)のいうように、 中国大陸から見たら、台湾問題は内政干渉だということである 。
それはなぜか? 日本も米国も国際連合も 「一つの中国」原則 を承認しているからである。これは、「中国という国家を代表するのは中華人民共和国のみであるという大原則で、中華民国台湾は独立国家として承認しない、という原則である。」国際連合においても、 1971 年の第 26 回国連総会で、中華人民共和国が「中国を代表する唯一の合法的な国家」として認められ(第 2758 号決議)、同時に「中華民国」台湾は国連を脱退することになった。
少なくとも国連で法的な手続きを経ているので、「これを覆したければ国連で決議しなければならない。それができないのなら、中国が台湾を自国の領土と主張するのには正当性があることになる。その統一をどのような形で実現するかに関しては、これは既に中国国内の『内政』になる。」 従って、台湾を事実上の国家として扱い、「台湾海峡危機」を強調することは、「内政干渉だと、中国側には映るだろう。」
上記国連決議にもかかわらず、近年、米国の国防長官はくり返し台湾海峡危機に言及した。それはなぜだろうか。おそらく、具体的なメリットがあるのだろう。
その一つは、台湾海峡危機を煽り中国が台湾を武力攻撃するような事態になれば、台湾において急速に発達している半導体産業がなんの損傷もなく平和的な形で中国によって利・活用される可能性はなくなる。第二に、台湾海峡を巡る危機感が高まれば高まるほど、米国における軍需産業は潤っていく。
他方でこのような危機を煽ることは、日本にとって(政権による大衆操作→岩盤支持層の確保以外には)なんらのメリットもない。現実の危機を引き寄せていくと同時に、本来大切にしなければいけない様々な分野(安心して生活できる社会環境の創造、教育や福祉の条件整備、災害や気候変動への対策、等々)をないがしろにして切り捨てる、そういう道に突き進んでいく危険性が大であろう。
〔なお 中国の駐大阪総領事がXに投稿した内容
は「緊張を緩和するどころか、感情的対立を増幅する」だけの100害あって一利なしの論外のものである。「自国にとって許せない発言」に対してどう対応するか、「相手を尊重しつつ言いたいことを言い合える」という当たり前の関係を破壊してはならないだろう〕
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