買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2010年09月03日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「ああ、分かっているよ。初めはものすごくうまくいっていたんだね。・・・・・」
(ウィリアム・ゴールディング「蝿の王」P348)

いえ、初めから「ものすごくうまくいって」ませんて。

というわけで、ウィリアム・ゴールディング「蝿の王」を読みました。

これは、飛行機事故で無人島に漂着した 子どもたちの お話です。
そこで起きる出来事を、たとえ、大人の世界でも似たようなことは起こりえるにしても、 子どもたちの 思考と行動と会話で構成しています。
これが、この小説の得体の知れない違和感の源だと思います。

そもそも、「ラーフ」と「ピギー」の、最初の遭遇のやりとりからしてけったいです。
困難に遭遇したとき、「大人だったら、こんなときどうするか?」という問いが、何度も繰り返されますが、その過程も、結果としての対処のしかたもけったいです。



また、サイモンが、「蝿の王(豚の首)」の声を聞き、まるで、それが預言であるかのように犠牲として自らを捧げ、豚のように殺害されるシーンは、この物語のクライマックスだと思いますが、これも理解するのが難しかったです。

こういう本を読むと、よって立つ岩盤というか、文明というか文化というかの違いを痛感し、世界は広いと思うのでした。

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Last updated  2010年09月03日 08時28分08秒
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