青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2020年01月28日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆TAYLOR 210ce ビビリ音が出るとの事でリペアのご依頼を頂きました





●ギターオーナー様の【賢朗 】様です


●絶賛発売中の1stミニアルバムです。K2工房で予約を受け付けて居ります
 工房で試聴が出来ます。ブルース演歌【K2の勝手な命名です】でミニアルバム
 ですが聴きごたえ充分です。

【賢朗 】様をご紹介させて頂きます
 1957年名古屋生まれ。千葉県九十九里在住の【唄う放送作家】。放送作家として
 HEY!×3(フジテレビ)玉袋筋太郎のナイトスナッカーズなど、数々の人気番組を
 手掛けてきたが、50代になってから弾き語りで全国を唄い歩く生活を始め、各地で
 精力的にライブ活動中。一般社団法人・全日本スナック連盟理事の顔も持ち、会長の
 浅草キッド・玉袋筋太郎とともに(スナック文化)の啓蒙活動にも力を注いでいる。
                      【ミニアルバムからの抜粋であります】

賢朗 様とK2の出会いは、数年前に成田のTommy様のライブに出かけた時です。
 アフターでお話しさせて頂いた時に、Gibsonが調子悪いんだよね~ 今度見て
 欲しいんだけど・・・と言う訳で今度が参りました。ギターは現在メインで使われてる
 TAYLOR 210ceです

●ペグのギアが限界に近づいてる感じです

●ステージで映える様にピカピカに磨き上げます


●エボニーのフレットボードです。ローフレットは擦り合わせが必要です





●振れ止めビスレスタイプです


●ネック裏は弾き込んでますねぇ~


●エボニーのピンは定期的にオイル分を補給して下さい


●当初のビビリの主犯格を思われた緩いサドルです。最近ご自身で交換されたそうです
 僅かメモ紙2枚分の遊びですが、ユルユルにマウントされてました。
 マイクロメーターで厚さを測ってデータとしてアップします


●ナットの切り込みも微妙な状態です


●この程度でしたら擦り合わせで充分対応出来ます。この程度でしたら今回の
 ビビリの原因では無いと思います


●ネックリセットが簡単に出来るのはTAYLORの魅力です


●弦を外した状態では5フレットから上が逆ゾリしてますが、テンションが掛かれば



●テンションガイドは共犯の疑いが有りますので、整える必要が有ります


●アンダーサドル・ピエゾマイクからのサドルの食い代を測定しておきます
 サドルを固定するに充分なするに深さが有りますので、掘下げは不要です


●サドルは画像の極上のエボニーから削り出します


●既存のサドルを垂直に固定して、現状の弦高を測定します。弦テンションが加わると



●1弦側も、テン ションが加わると 4.0mmになります


●測定は工房で考案したスケールを使います


●サドルを予定の弦高の高さになるように削り出して行きます


●サドルトップを削る前に弦高を測定しておきます


●0.5mm余裕を持たせる様にして有りますので予定通りです


●コピーします


●オイルを塗ると、どっちがとっちか見分けが付きません


●R350にピッタリです


●アンダーサドル・ピエゾマイクのサドルは、通常よりも僅かに緩くマウントする
 様に調整します。これは平均にマイクに圧が掛かる様にするためです


●ローフレットを擦り合わせて行きます


●フレットに負担が掛からない様に慎重に擦り合わせて行きます


●凸凹が無いがチェックしながら工程です


●2000番のスチールウールとピカールで磨いて行きます


●仕上がりです。僅かにエクボが残りますが、ここを完全に消すとフレット残との
 兼ね合いで、残す方がベターなので残す事にしてあります

◆リペア直後はビビリが収まって、 賢朗様にリペア完了のメールを送信した2時間後です
 最終チェックで試奏したところ、2E2Fのビビリが再発して来ました。
 この様な時は基本に戻って、ビビリの原因になる事項を潰して行きます
 ブレーシング以外の原因が無いという結論になりましたので、R側を重点に
 調べて行きます


●ブレーシングが僅かに剥がれてました。この程度と思ってはいけません
 僅かでも破壊力は絶大です。原因が判れば後は簡単です



●タイトボンドを流し込んでジャッキを掛けます


●ブレーシングの位置にあわせてトップからクランプを掛けます。
 ここまでで本日はお開きです

◆一日経過しました
 クランプ&ジャッキを外して試奏したところ、予定通り完全にビビリ音は消えましたが
 やっぱり1Eの出音が足りません
●弦高は全て予定通りです


●画像のセッティングで試奏しましたところ、1Eの出力が予想通り弱いです
 心当たりが有りますので早速手直しします


●アンダーサドルのピエゾマイクが1Eにギリギリ掛かってる程度です
 工房では1E側からピエゾマイクを入れる様にしてますが、210ceはコードの長さの
 関係で変更が出来ませんでしたので、挿入口を広げて1Eに完全に乗る様にしました


●アンダーサドルのピエゾマイクの音量調整はバランスを取るのが難しいです。
 ブリッジが季節変化で収縮して、サドルがピエゾの当たりを変化させる事も
 一因です。

◆リペア完了翌日のライブにご招待頂きました
茂原市本納駅前の【Studio Clover】さんです、
 定期的にライブ出演をされますので、ゲスト様も是非お出かけ下さい!


●久しぶりにライブをお聴きしましたが、 賢朗さんの歌、ギター、曲は何時聴いても
【やっぱりいいですねぇ~】

●渋い!です

●最初の20秒間はギターの出音の責任者として、集中して聴いてましたが
 問題無し!と決まった後は、ライブを堪能させて頂きました

●賢朗さんの盟友の【アミノさん】です。

●ライブ前日に工房に一緒にお越し頂きまして、マーチンのロッド調整させて
 頂きました。
 ボーカルの高音域の伸びは凄いというか、信じられない!です。
 サムピックを使った演奏テクも凄いです

🌸たいへんよくできました🌸





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最終更新日  2020年02月22日 07時00分00秒
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